モンゴル紀行その2
その2の3 ゲルの生活
ゲルの中で熱心にメモ? を整理する仙人。「さすがジャーナリストの模範だった仙人の面影は今も鮮明だ〜」(これはカラコルムだったかなァー)
ゲルには、トイレも風呂場のようなものも見当たりませんでした。司馬遼太郎の街道をゆく 5「モンゴル紀行」の中に、こんなことを書いています。南ゴビで、皆がゲルで馬遊びに興じながら、馬から離れ用を足していたという。一緒だった奥さんが用を足したくなったらしく、旦那(司馬)のひじを突っついた。「あの包(ゲル)のうしろが、よさそうに思うが」と「いいかげんなことをいった」。奥さんはその通りにした。「はっと気づくと、ひどく厳粛な表情の壮漢四人にかこまれていた」という。モンゴルでは、未婚の女性の尿(ゆばり)を見て占うという風習があるという。司馬夫人は、色も白いし、しわもない。未婚の女性と間違えたのでは、と司馬は思うが「草原の古い歓迎のしきたりとして、はじめて見た婦人の小用は、老若にかかわらず厳粛に検分するということがあるのだろうか」と結んでいます。

 ともあれ、カラコルムからの帰路、道路そばにある簡易レストラン兼休憩所で、女性がオーバーのようなデールを羽織って、用を足している光景を垣間見ました。また、同行の男性のモンゴリアンは「皆、自然に帰るんですよ」と、堂々とトイレットペーパーを片手に草原のくぼ地に消えて行きました。全くおおらかですよねー。ストレスなど溜まりませんね。
街道筋にある休憩するレストラン通り。 いろんな食堂が並んでいる。帰路、ここでわれわれのパジェロにキーを差したままロックしてしまった。ワイワイと人だかりとなり、いろんな道具を持ち出して来てウインドーの隙間からロックを外そうと手伝ってくれた。結局、針金でドアを開けることに成功。「やれやれ、ここにはジャフがきてくれないからね」
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