電話06-6941-2483
住所:大阪市中央区鎗屋町2-4-14
ランチ11:30〜13:00 (L.O.)、ディナー18:00〜21:00 (L.O.) 日曜・第一月曜
地下鉄堺筋本町下車、松屋町筋へ。農人橋歩道橋を渡り100メートル歩いた右手。駅から7分。
2010年4月
点数による評価は<10、4、5=19点>
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心も身体も気持ちよくなる春のフジヤ
食べたもの
◎ホワイトアスパラのプッチンプリン
◎桜とコーンフレークのガラピニャーダ
◎トリュフのボーロ
◎ピスタチオのマシュマロ
◎ビーツのスナック
◎フォアグラとヘーゼルナッツのプラリネのエクレア
◎トリュフ風味のとろけるチーズと春野菜
◎ウスイエンドウ豆とハマグリのスープ・緑の目玉焼き
◎気泡をたくさん含んだグリーンピースのパン
◎マッケローニ、燻製にした合馬産の竹の子と凝縮した卵黄のソース
◎アブラメ 新玉葱といかなごの魚醤
◎中勢以で8週間熟成した但馬牛、ラルドと黒コショウのソース
◎冷たいと温かいトラベンモスト・ロゼのゼリー
◎乾燥させたミニドーナツとレザーウッドのハニー
◎軽く仕上げたフレジエ
◎マンチェゴチーズのとろけるようなスポンジ せとかオレンジのメルメラーダ
コースの最初の1品からデザートの最後の1品まで、確かな調理技術と豊かな発想力が理想的に結びついた料理が続く。
今回はいつにも増してびっくりのレヴェルが激しかったが、完成度も高かった。びっくり料理とおいしさとは一般に別物だが、ここは特別。フジヤでは発想にびっくり、おいしさに更にびっくりと、2重3重に楽しめ、思わず微笑んでしまう。
さらに嬉しいのは、食べ進めるにしたがって、身体が浄化されていくのが感じられること。春のコースとしてシェフが力をいれるのは、冬眠からさめた動物が草木をかじってデトックスするように、食べることで身体の中の毒が分解されるような料理を作ることとのこと。
今回の1番はフレジエ。広い意味では最近流行の再構築系デザートだが、口の中ですーっと溶けて行くスポンジの儚さがまるで夢のよう。目覚めて感覚に一番残っているのは、使われている量は少ないはずの苺。春の夢の一品。
料理における本物のオリジナリティーというのはめったにない。シェフは「いろいろなところで習ったものや食べたものを自分の中で再構成しているだけ」と謙遜する。でも、フジヤの料理のオリジナリティーは他の追随を許さない。今回のコースだとミシュラン三つ星の上位に位置するほど。
サーヴィスのレヴェルも相変わらず高い。シェフが積極的に各テーブルを廻り、料理の背景を説明してくれた。