2000 夏公演 ストーリー
友人から聞いた7月26日の岡山公演、私が行った9月9日、10日の多賀城・大船渡公演を中心にして、他の方のレポートも参照させていただいて、春公演と夏公演の違いをまとめてみました。
春と比べ、大きく変わったところはありませんでしたが、あちこちで間の取り方が長くなっていたせいでか、全体的に5分ほど長くなってました。ステファノがライム家で働くようになっての状況説明の部分や、戦争からライム氏とシニョーレが帰って来て、家族との再会シーンの間が長くなってたようで、2幕の方が長くなってたように感じました。
何ヶ所か科白の増えていたり、変更になっていたりしましたが、目立ったところでは、ジャムおばあちゃんの初登場シーンでレモーネが「お母様はお部屋にお戻りなさい」と言う科白と、掃除をしていたピノが買い物から帰って来たレモーネに「ごくろうさま」と言われて「とんでもございませんわ」と答えると「わは、付けなくてもいいのよ」の後に、「あなたは女の子じゃないんですから」と言う科白が増えてました。このふたつは増えてわかりやすくなりましたね。
変更になっていたのはステファノがライム家で働くようになって、以前は半年だったのが、4年になったこと。ライム家にピノが来たのは「首相」でなく「大統領」に頼まれたから。おばあちゃんが見た映画でのラズベリーの役が「下女」から「召し使い」に。
科白以外のところではピノにアイロンでカッチンカッチンの板みたいにされたラズベリーの赤いドレスは、ラズベリーの登場シーンで一緒に持って来るのではなく、話をしながら引っ込んで持ってくるように。その方がインパクトはありますが、何故か2回引っ込んで2回目に持ってくるんですよね。引っ込んじゃうと科白が聞こえにくくなるし、1回目に引っ込む必要はないと思うんだけど…。
ピノ誕生シーン、起き上がって歩き回る姿勢が腕を伸ばした状態だったのが、肘を少し曲げているのでよりロボットらしく見えました。で、ゴミ捨て場でゴミ達に会った時の挨拶が「ハーイ!」になってて可愛いその後、ライム家でのピノは春よりかなりおこちゃま化してて可愛かったです。ライム家の女性陣に歌い方を教えてもらってる時の怯え顔が私のお気に入りでした。
ナーナが最初に弾くピアノの曲が変わってて、前より暗めの曲に。ナーナの心境としてはこっちの方があってるかな!? おばあちゃんが歌う曲も「おおブレネリ」から「森へ行きましょう」と「ロンドン橋」に。大船渡では「アルプス一万尺」も歌ってました。
ライム家で働くカルメンが、一休みしようとポケットから取り出すパンは、春は普通の丸いパンだったのが、岡山では長いフランスパンに。8月の八戸ではその下にメロンパンが3つ繋がってたそうで、9月になったら丸いパン、長いパンと繋がって次から次と7個ものパンが出て来ました。ここが「PINO」の中で一番笑ったシーンかも? このために特注でポケットを作ってもらったんじゃないかと思われるカルメン、お客さんの反応に楽しそうにしてましたね。
映画のシーンのダンスで、女性陣は色とりどりの小さなハンカチ(スカーフ)を持って踊るようになりました。なので、ダンスの前はそれぞれ胸元や袖口に色の布が見えるので、何かと思っちゃったわ。何故かラズベリーはハンカチ持ってません。
ラスト、年老いたステファノとカルメンが舞台から捌ける方向が右袖になって、「兄ちゃん、待ってよ」と言われたステファノは倒れちゃって、その後、カルメンの手押し車を引っ張って行くんだけど、車の上に座っちゃうので、笑いが起きてました。で、最後のピノの像を見上げる少女の印象が薄くなっちゃいましたね。
後、細かい事を言えば、ステファノと袋を被せられたピノが指相撲をしてることとか、ピノがビールを飲む時の瓶の持ち方が片手から両手でになってたりとか(でも私が観た時に片手の時もあったけど…)。
全般、春より夏の方がオーバーアクションになっていたし、アドリブも沢山あって面白かったです。特に公演ラストになるほど、出演者のテンションも上がっていたようで、いろいろあって楽しかったですね。
これを書くのにBSで放送された春公演のビデオを見返しましたが、ハイテンションだった大船渡を観た後だったから、何だか物足りなく感じてしまいました…(^^;)