ファミリーミュージカルP I N O

00/09/10 15:00 JAおおふなと会館 大ホール   ストーリー

 この会場のキャパは500人くらいだったかな? 全席自由席だったので、整理番号22、23をもらった私たちは最前列やや左寄りの席で観ることができました。心配していたお客さんの入りは満席状態で、一番後ろには補助席も出ていた様子。オープニング、緞帳が上がると拍手が起きたので、ちょっとビックリ。お客さんの期待度がわかりますね。
 ステージもかなり狭いようで、左右の扉のある壁がありませんでした。奥行きはそこそこあったと思うけれど、奥側に降りる紗の幕はなし。だからどのシーンでもバックにアーチ状の出入り口が見えてたけれど、そんなに気になることはありませんでした。

 ピノの話を聞きつけてやって来たゲスラーがピノを連れて行こうとするシーン、パパがピノに逃げ方を教えてる時に、グリエラが銃でゲスラーを牽制してるところで、春公演では怯えながら銃を構えてるグリエラから、ゲスラーは何気に銃を取り上げていたけれど、夏公演ではゲスラーがグリエラにピノの方を見るように注意を促して、グリエラの気が逸れたところで銃を奪ってました。こういう細かい芝居が増えて行ってるのも楽しいですね。あ、そうそうこの回このシーンでグリエラのマイクが外れて垂れちゃって、もう科白はないから構わなかったけど、マイクを踏んでしまうんじゃないかと心配したわ。

 映画のシーンは出演者フル出演で、みんながいろいろなことしてるからなかなか全部を見ることができないので、今まで気付かなかったことも沢山あって、この回初めて女優が出て来た時、白いストールのようなものを身に纏っていて、私は女優よって澄ませて椅子に座っているのに気付きました。で、そっちを見てたので監督のセクハラは見逃しちゃった…。
 1幕ラスト、刑務所から出て来たステファノがカルメンと再会したシーン、ステファノは「泣くな、妹よ。お前にはいつも心配掛けてすまないな。見ろ、あれが俺たちの星、兄弟星だ」と空を指差して、2人で見上げてました。で、ステージから客席に降りて捌けて行くところで、この会場はステージから下に降りる階段が3ヶ所あったので、ステファノは真ん中の階段を降りようとして、慌てて左の方へ。会場からの出口も後にしかないので、沢山走らなきゃ行けないステファノでした。

 網でピノを捕まえようとしてカルメンを捕まえてしまうところ、今までもカルメンに上手く網が被らないことがあったけど、この回はまるっきり外れ。しかも網に付いているバナナが顔に当たって痛がってました。一緒に観ていた友人はこの時になって初めて網にバナナやリンゴが錘代わりに付いてるのに気付いたと言ってたけれど、春公演から付いていたのに今更気付かないで…(^^;)。
 戦争が終わって家族が再会するシーン。ライム氏がピノを呼ぶ時、いつもなら壁をノックして合図するけれど、壁がないからどうするのかなぁと思っていたら、指をパチッと鳴らしてました。
 「家族」の歌い出しのところで、ピノがシニョーレとメロニーに中央の方を手で示すのって、シニョーレに椅子を勧めてるのかなと思ってて、それにしてはちょっと角度が違うか…と思っていたら、メロニーにラズベリーとナーナのところに行くようにって勧めてたのね…。
 この歌の時、春はステファノにブラウスのボタンを留めてもらうピノが可愛くて好きだったけど、今回それはありませんでしたね。でもここは相変わらず可愛くて、この回はステファノと向き合った時に万歳したらステファノにハグハグされてました。後、ライム婦人がピノに「ありがとう」だか言ってるところで、ピノがそんなことないよって感じに首をブンブン振ってるところが好き。

 最前で観ていて、凄いなぁと思ったのが、科白もそうだけど、歌が生の声で聴けたこと。スピーカーの位置が最前列より後になるので、後ろを向いて歌うと声が遠くなるの。この日は淳くんの声の出が良くて、ラストの「懐かしい人たちへ」に感動したけれど、それを生声で聴けたってことに更に感動しました。歌い終わって思わず拍手しちゃったわ。

 カーテンコール、レインボーカラーのアフロのカツラを被って出て来た淳くん。カツラは階段の上で外して投げ捨てて、いつも通り階段を降りて来て前転にバック転。そして全員並んだところで左右から花束を持った中学生くらいの男の子と女の子が上がって来て、淳くんとサッチンに渡したんだけど、中央向かって左に淳くん、右にサッチンが立ってるところへ左から男の子が、右から女の子が上がったから、男の子が淳くんにお花をあげるのか…と思っていたら、男の子は淳くんの前を通りすぎてサッチンの方へ。で、淳くんあれー? 何処行っちゃうの? って感じに。お花を持ったふたりに、左右違うじゃないと言うようにジェスチャーしてました。お花を貰って握手して、また左に返って行く男の子とも握手しようとしたのに、また素通りされそうになって、あーあーと手をバタバタさせる淳くん。男の子もそれに気付いて握手して降りて行きました。  ピンクと赤の薔薇の花束をもらった淳くん(サッチンは黄色い薔薇の花)、「どうもありがとうございます。楽しくできることができました。また会う日まで元気でいてください」と言うような挨拶をしてました。
 再び拍手の中、緞帳が下がり始めると花束を持って、どじょうすくいのような踊りをする淳くんでした。

00/09/10 18:30

 1部は子供が多くて満席状態でしたが、この回は1部よりはお客さんは少な目。でもそんなに空席が目立つと言うほどでもありませんでした。1部が終わってからこの回の整理券を貰ったところで54、55番。それでも2列目左通路よりの席を確保できました。
 この回はちょっと不思議な客層で、普通あまりこういうのにこないんじゃないかと思われる年配の方が多くて、あちこちで挨拶を交わす姿なんかも見れたりして、招待券も結構出回っていた様子。年配の人が多かったせいか、ラストシーンのカルメンの「何で私たちだけお迎えが来ないんだろうね」って科白での笑いが大きかったような気が…。で、ふたりが広場から帰るところでも大笑いで、その後の少女の陰が薄くなっちゃって…。後、ピノが子供を助けた後「子供は?」と聞いたところで何故か笑いがあったのだけど、これって薹(とう)が立ちすぎた子供だったからでしょうかね(^^;)。

 オープニング、ピノの鉄像の広場に来る観光客のひとり、メロニー役の荒井眞里さん、いつもは髪をバレッタでまとめてるのだけど、この回はお団子にしてて、あれ? っと思ったら、メロニーで出て来た時はポニーテールにして白いリボンを結んでいました。この髪型の方がスッキリしてるし少女っぽさがあって良いですね。でもメロニーの年齢設定は20歳くらいかしら…? ナーナは2幕で頭のリボンが茶色いものになってたけれど、これはこの回のみだったのかな? そうそう、ラズベリーが女優になって帰って来るところ、春公演の時と髪型違ってましたね。
 この回最初、ピエールのパパが何か変で、何か足りない…と思ったら、髭がありませんでした(^^;)。春公演のときはライム氏が髭付け忘れてたけど、今回もあった髭アクシデント…。

 サーカスのシーンでステファノがピノに前回りやジャンプを指示するので、歌ってないのに気付いたのは、この回も生声とスピーカーからの声の違いがわかったからでした。ピノにピストルで撃たれちゃうところ、ステファノは「玉出るかな? たまには…」と駄洒落。
 グリエラに連れて行かれるピノ、「サイコロマン、サイコロマン」「親方さん、親方さん」と連呼してて、サーカスでの扱いが悪くてやっぱり何処か壊れちゃったのかしらねって(笑)。多賀城の1部でも「サイ、サイ、サイ、サイ…」ってピノ壊れちゃった…と思ったけど。

 エプロンのポケットから沢山のパンを出すカルメン、出す前から楽しそうにしてるし、ここだけに限らずカルメンは今回、春公演以上に弾けまくってましたが、この回はまた一段と激しくて、カルメンとステファノのシーンは笑いがいっぱい。一番面白かったのは刑務所から出て来たステファノがカルメンと会ったところで「泣くな妹。お前にはいつも苦労を掛けてすまないな。見ろ、あの港に浮かぶあの船を。俺たちの兄弟船だ」と言って船を漕ぐ真似をしてたところかな。これは港町・大船渡の人たちへのリップサービスでしょうか。この回も降りる階段を間違えそうになったステファノ。カルメンはステファノが来るまで最前列のお客さんと手をパチパチ合わせていました。
 ふたりとピノが再会したシーンでもピノが「親方さん、お久し振りです」と言うと、ステファノが「ごぶさたしてました」って挨拶するのが実は好きだったのだけど、この日は2回とも挨拶の言葉はなくて「ピノ、元気だったか?」と言うステファノ。1部では会いたかったよと言ってワンワン泣く真似をし、2部では会いたかったと言った後、「会いたかった?」と言うピノを抱きしめてました。ピノに薔薇を渡したのはカルメンだったかな?
 袋を被せられたピノのこともステファノは抱きしめていたし、何かステファノったらピノのこと触りまくり。この回は指相撲するところもその後、指を絡めるようにして触っていたような気が…。

 この回はライム家の人々もみんないつも以上にハイテンションで、お母さんとメロニー、ラズベリーのアクションは更にオーバーだったし、滅多にアドリブのないライム氏にもアドリブがあったり。ジャムおばあちゃんが歌う歌もレパートリーが増えて、この回は「アルプス一万尺」を歌ってました。ピノも壊れちゃって、お掃除のモップ掛けの動きがオーバーだったわ。ナーナはいつもと変わらないかなと思ったけれど、ピノと話してる時に椅子の肘掛けに腰掛けたりしていつもとちょっと違う動作を。この回、ナーナはマニキュアをしてたんだけど、いつもはしてませんでしたよね!? この辺にナーナの弾け具合が出てたのかも?(笑)

 映画シーン。監督に映画に出てみない? と誘われたピノ、監督の頭をすごく気にしてて、その後も監督の側で帽子に手を延ばしたりしてたけど、女優の頭が落ちたのを見て、人の頭が気になっちゃったのかしら? いつだったかは主演男優のターバンに触りたそうにしてる時もありましたね。この回、撮影が終わって、帰ろうとする主演男優をガシッと掴んで「泊まる? 泊まる?」って聞いてたんだけど、ファンになっちゃったスターにライム家にお泊りして欲しかったのね(笑)。
 夏公演ではここのダンスシーンで女性はいろいろな色のハンカチを持って踊るんだけど(ラズベリーは持ってませんね)、誰かが落した赤いハンカチを拾ったピノ、メロニーにそのハンカチを見せてたので、メロニーは姉妹とお母さんが並んで左右に顔を出しながら撮影を見てるところに入れませんでした(多分)。
 メロニーにプロポーズしたシニョーレが走り去る時の科白が「I love you」に。シニョーレも弾けてると思ったけれど、それを聞いたメロニーも「ピノー!!」って叫んで、ピノが「I love you?」と聞き返し手を取り合ってグルグル回って捌けて行って、「内緒よ」って科白がなかったような…。

 「家族」の歌の時、ナーナはピノと向かい合って手を取り合い、その手を片方ずつ自分の方に引っ張ったり戻したりとしてたけど、何だったのかな? ピノが襟を引っ張って中に風を入れるような仕種をしてたのは1部でだったか、多賀城だったか…。
 このシーン、歌が終わって拍手が起きたのはこの回が初めて。2部のオープニングで拍手はなかったけど、この会場はお客さんの反応がとても良く、それを受けて演じてる側もとてものってたようで、これが相乗効果なんでしょうね。淳くんもパパが死んじゃったシーンで声がちょっと掠れてたから、ラストの歌がちゃんと歌えるか心配だったんだけど、この4公演中で一番の出来だったと思いますし。

 カーテンコル。この回は普通に登場した淳くん。いつもと同じく前転・バック転。この回もお花の贈呈があって、今度は左から女の子が、右から男の子がステージに上がってました。で、淳くんにお花を渡そうとした女の子に、隣に立ってたママ(仁科さん)に? って仕種をしてから受け取る淳くん。お花を渡してすぐ帰ろうとする女の子たちを他の出演者が引き止めて、何人かの人と握手をしてました。
 あ、そうだわ、カーテンコールでステファノ役の岩渕さんが出て来た時に、岩渕さんのお尻を先に出て並んでたゲスラー役の川北さんが触ってたように見えたのだけど、監督は地だったのね(笑)。
 最後、淳くんは「岩手のみなさん、ありがとうございます。きょうで岩手の方、終わってしまうんですけれど、またこのメンバーで「PINO」をできればと思っているし、みなさんに会いに来ようと思っています。元気で、また会う日まで」と言うような挨拶をし、緞帳が下がってくるとステージに寝っ転がって最後までバイバイしてくれました。

 この後、山形での公演が残っていますが、とーーても盛りあがって楽しくて、まるでこれが楽公演のようで、大変満足して終わった、私の「PINO」夏公演・東北ツアーでした。この日、とても楽しかったもうひとつの理由はおまけのレポートをご覧になってください。

9.9夏公演チェック春公演  

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