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症例6=第1期治療と第2期治療を行った症例(抜歯症例)

 症例写真の加工はしてません。HPにのせるためにファイルサイズ縮小のための切り取りはしてます。どうやって治したかは(治療法は)来院された方にのみ、お教えします。

 歯科矯正治療は子供から始めた場合、成長を見ながら、また成長を引き出しながら行うため、長期間に渡る場合が多くあります。

 今回は、上顎前突(出っ歯)の治療を7歳7ヶ月から始めた症例です。約10年かかってます。実際に装置が入っていた期間は4年ほどです。歯の生え替わりを含めた成長観察と歯みがき指導で3ヶ月に1回は通って頂きました。

☆治療開始時(初診時)2008年5月2日

 前歯部叢生+上顎前突症。下顎骨がやや後退しているのが特徴で、下顎のオトガイ部の後退が認められます。口を閉じようとするとシワができます。(ウメボシと呼ばれます。) 第1期治療では、下顎骨の成長誘導を目的とした装置を使用しました。乳歯のむし歯の治療のあと(銀色のインレー)が3本あることに留意してください。

 顔が小さい割に歯が大きくて、歯が並びきらない症例でもあります。

 ※上顎左側第一乳臼歯、下顎左右の第一乳臼歯にインレー(金属の詰め物)が入っていることにご注意ください。乳歯でむし歯を作ったということは、虫歯菌が口の中に存在する可能性を意味します。 (ミュウータンス菌は歯のエナメル質にくっついています。)

 

☆治療経過が見たいかたは、こちら→治療経過

☆終了時 2018年10月26日

 保定を開始してから約2年で終了です。後戻りはほとんどありません。

 口の中に一本のむし歯もありません。むし歯を作らないように矯正治療期間中、努力してきた結果だと思います。

 

※歯科矯正治療のリスク(副作用について)

  歯はハイドロキシアパタイトという物質からできていますが、これは骨と同じ成分です。歯が移動する時には歯の周りの骨が一度溶けなければなりませんが、このときに、歯も溶けます。移動量が少ない場合はその溶ける分量が目立ちませんが、この症例のように多くの移動が必要な場合、多少歯根の吸収量が多くなります。具体的には、以下のレントゲン写真をご覧ください。上顎左側中切歯の吸収量が少し多くなってますが、歯寿命に与える影響は少ないと思われます。他の歯においても歯根吸収は認められますが、問題にならないレベルだと思われます。きれいに歯が並ぶことにより、お手入れはしやすくなっておりますので、管理はしやすくなってます。

 下顎の8番(親知らず)は痛みなど症状が出て、ご本人が抜歯を希望すれば口腔外科にご紹介する予定です。