モバイルトップ > 歯科矯正治療とは > 早期治療とは
小学校入学以前の乳歯列で歯科矯正治療するという考え方はあります。
しかし、治療の意味を理解できない子供に装置を入れるのは「拷問」と同じだと考えておりますので、私は基本的にしません。
この時期は、悪い習癖の除去(たとえば指しゃぶりなど)、歯磨き指導、むし歯予防などをやりながら、患者さんになるかもしれない人に慣れてもらう時期だと考えております。
無理強いは、性格をゆがめます。その気になってから始めても遅くはありません。
だいたいやる気のない治療はうまくゆきません。勉強する気のない子供に勉強をしいても、勉強できるようにはなりません。
例外的に、私がやったほうがよいと考えている歯科矯正治療は、
1)上顎の歯列の横幅がせまい交叉咬合=下顎が曲がります。
2)指しゃぶりなど悪習癖と呼ばれるものは、4~5歳ぐらいでやめたほうがよいと思いますが、無理強いはよくありません。幼稚園などに入って、遊ぶのに忙しくなると自然に治る場合が多いです。
☆乳歯列反対咬合には自然治癒するものもあります。また、乳歯列から永久歯にはえかわる時に前歯部開咬の状態になることがありますが、「混乱期」とよばれるもので治療を急ぐ必要はありません。ご心配なら、専門医にご相談ください。いたずらに不安をあおり、変な装置を入れ、お金を払わせる歯科医もおります。
☆治療費は20~35万円ぐらいです。
※この時期に家庭でやるべきことはよく噛んで食事を食べさせることです。食卓にコップを置いて、よく噛まずに水分で食べ物を流し込んでいる子供さんの口の中は成長がよくないためにかなりのひどい叢生(歯並びのガタガタ)が生じている場合があります。日本人は欧米人に比べて唾液の分泌量が少ないそうです。ヨーロッパのパンを食べた人ならわかりますが、あちらのパンはパサパサです。これに対して日本のパンはしっとりとしてとても食べやすい。でも、牛乳やジュースで流しこんでいる人が多いですね。アルゼンチン人は、フランスパンの堅い外側の部分しか食べません、中の柔らかいところはゴミ取り用に使ってます。確かに皮のパリットしたところのほうがおいしいんですけどね。