moon Zabadak "COLORS" TOUR 2001 moon
2001.12.08 at ON AIR EAST

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さて続いては、おもむろに楠さんと吉良さんが、マラカスのような楽器を手に。
シャカシャカと軽やかな音と穏やかなメロディを伴奏に、「oyasumi」を暖かい声で歌います。

『COLORS』の最後に納められたこの曲、アルバムを買った当初は、個人的にあまりピンとこなかったのですが、聴いているうちにだんだんと、じわじわと好きになってきて今では歌詞カードを見なくとも歌える(笑)までになった曲です。
ライブとか、あるきっかけで一気に好きになる曲は結構あるのですが、こういうパターンは私にはちょっと珍しいかも。
この日のライブでも、仕事明けの身体が何だかほっとする心地がありました。


と、いきなり曲調がうって変わって、ギターを手に「夜明けまで」。

イメージ的には、吉良さんの弾き語りの印象が強い曲ですが、この日は難波さんのシンセの音が、かき鳴らすギターの調べにアクセントを添えます。
何といっても、♪泣いている 声が ……のところで、全ての音が止まって、一瞬の静寂に包まれる所。格好良かった……。


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ここで、メンバーは一旦退場して、弾き語りコーナー。

まずは吉良さんのアコースティックギターのソロで「遠い音楽」、続いて公子さんのコーラスを交えての「小さい宇宙」へと続きます。
どちらも、ライブでの弾き語りでは定番の曲。特に「遠い音楽」は、ライブで初めて、キーの違う吉良さんの歌声で聴いた時はすごくびっくりしたものでしたが、いまや完全にものにしています……。

……なのに、何故か歌詞を間違える率の妙に高い「小さい宇宙」(笑)
「ギターの音も気に入らなかったから、ちょうどいいかな」と間違えた吉良さんの言葉に対して、「まっけおしみ〜」と容赦なしの公子さん(笑)


途中の夫婦MCでは、
「……売ってます。」「ツアーTシャツ売ってます。後でみんなで着てきます。」
「……カラオケCDも売ってます。」「事務所独立したので大変なんです(笑)。」
……とツアーグッズの販促を(笑)。そのかいあってか(?)ライブ後のグッズ売り場は大盛況でした。よかったね、吉良さん(笑)


ふと、公子さんが吉良さんの方に寄って、何かを話しかけます。それに対して、小さく「いいよ。」と答える吉良さん。

その直後、公子さんがマイクから、ふっと離れて、中央に立って。
「光の庭で」を、静かに、生の声で歌ってくれたのでした。

つい先程まで、様々な楽器達が奏でていた音色はなりを潜めて、観衆も見守るように静かに聴き入って、マイクを通さない歌声が、会場に高く、響きわたって。
吉良さんも、さりげなく目の前のマイクをすっと離して(この空気がまた良いんだ)、生の歌声でコーラスを重ねます。

幾度となくライブでも聴いているはずの曲なのに、大きく手を広げて歌う公子さんの「光の庭で」の歌と詞が、胸の奥に直接響いてきて……。個人的に、この日のもう一つの、ベストの曲でした。


満場の拍手の後は、ひとりずつステージに戻ってきながら、メンバー紹介。

その中でちょっと面白かったのが、珠緒さんの話。
ライブ会場で売るマーシュ・マロウのアルバムを名古屋、大阪で忘れた上に、この日も忘れちゃったので、急遽、上野洋子さんに「持って来て〜」と頼んだら、届けに来て、挨拶もせずに帰っちゃったとのこと(笑)
吉良さんが、「そういう奴だからなぁ……(笑)」と、笑ってました。何処か、分かるような気がしなくも……(笑)


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さて、メンバーが勢ぞろいした所で、いよいよライブも終盤戦。

アルバム『ブリザード・ミュージック』から「僕のMerry Christmas」、そして表題曲「ブリザード・ミュージック」へと続きます。
「僕のMerry Christmas」は、鈴の音色が軽快な、ふんわりと楽しいクリスマス・ソング。
アルバムでは吉良さんヴォーカルと公子さんヴォーカルの2曲が入っていますが、この日のライブではテンポの早い公子さんバージョンでした。

一方「ブリザード・ミュージック」は芝居のラストを飾る、力強い風のような曲。
楠さんと吉良さんの交互に重なるヴォーカルから、一気にサビへと突入する瞬間が、ライブの大音響で全身で聴くとすっごく格好良い!
間奏ではスクリーンに雪が舞い、そしてラストは青のバイオリンをこれでもかとばかりに弾く太田さんと、難波さんのキーボードが激しい競演を繰り広げます。


その盛り上がりのまま、女性陣のコーラスから「わにのゆめ」へと続き、会場は総立ちに。
アルバムで聴くとあれだけ淡々としているこの曲が、ライブだとこんなに盛り上がるのは何故だろと、常々不思議に思います(笑)
太鼓のようなパーカッションを、民族衣装のような姿で叩く公子さんが、妙に凛々しかったです(笑)

そしてラストは、なくてはならない「Easy Going」。
この日最大の盛り上がりの中、「ロックは四十から」という名言を残しつつ(笑)、ライブ本編は終わりを迎えたのでありました。


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アンコールでは、予告通り(?)メンバーの何人かがツアーTシャツを着て再登場。

「小さい」とぶーぶー言う珠緒さんもかわいかったけど、それ以上に、白のツアーTシャツにチェックの半ズボン姿で、さも得意そうに歩く楠さんがかわいかったです(笑)


ここでKen太郎さんが音頭を取って、ライブの前日に誕生日を迎えた吉良さんのために、みんなで ♪ハッピーバースディ ディア 吉良さん〜と誕生日の歌を。
照れくさそうな吉良さんに追い討ちをかけるように、太田さんがケーキを持って、しかもあの拡声器で ♪みんな知ってるー みんな知ってるー 吉良さんはいい人ー ……と即興で謎の歌を歌いながら登場(笑)

ケーキのろうそくを吹き消したあと、「Tears」と並んでライブの締めに定番の、「永遠の森」。
先程の盛り上がりの余韻を残しながら、全員のコーラスが朗々と響きます。


さらに、まだ鳴り止まないアンコールの拍手に応えて、「先程は取り乱したところをお見せしましたが(笑)」と、再度吉良さんがメンバーを引き連れて登場。
二度目のアンコールは、静かに「光降る朝」を歌って、この日のライブは幕を閉じたのでありました。


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2枚の新譜を引っさげてのこの日のライブは、まさに「COLORS」ツアーにふさわしくて、たくさんの新しい音を生で聴けました。
個人的には、やっぱり「birds island」と「光の庭で」がこの日のお気に入りです。
本当に、無理をしてでも聴きに行ってよかった……です。


さらに、その一週間後に、池袋サンシャイン劇場でのライブへと続きますが……レポ、書ける余力はあるかな……?
もし書けたら、主にこの日のライブと異なる点を中心に書きたいと思います。お楽しみに。

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