ZABADAK "SIGNAL" LIVE 2003 |
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ここで一旦、メンバー全員が舞台袖に引き上げ。 代わりに、ステージ天井から、三角形の白いランプがみっつ、するすると降りてきます。 しばらくして、吉良さんがひとりで登場。 アーティスト御自ら、椅子をよっこいしょと持ってきて、少してこずりながら自分でラ ンプの明かりを燈します。 (「……自分でつけるの?」と会場からのツッコミの声が聞こえました……・笑) で、ようやくアコースティックギターを手に座って曰く、 「……しょぼーん。」 そのさびしいひとりぼっち状態で、ギター弾き語りで『なかなかおわらないうた』。 ランプの柔らかい橙色の明かりの中で、優しい生のギターの音色と歌声が流れます。 静かな夜のうた……なのですが、個人的な印象として吉良さんのとある夜、そのまんま なんじゃないかなぁ、と聴きながら思ったり。 こんな風にして、夜ギターを片手につまびいていて、ふとうたが生まれるのかなぁ、と。 ……でも、ビールくらいは入ってそうですね(笑) 続いて公子さんが登場して、こちらも夜のうた『なかなかねむれないうた』、 そして『光の庭で』。 公子さんの方のランプは自動で燈った気が……(笑)。 数刻前までは、あれだけのエレキの爆音で溢れていたホールに、静かに高く澄んだ歌声 が響き渡ります。 その差が激しいせいか、何だかしんと静まった夜の空気の中で、うたを聴いているよう。 特に『光の庭で』では、いつの間にか楠さんが加わって、みっつのランプの灯りの下で、 ♪ひとつ ひとつ 宿る約束 の綺麗なみっつの歌声のコーラスが堪能できました。 心に染み込んでくるみたいで、良かった。
さて、みっつのランプはするすると天井に戻ってゆき、楠さんのドラムの響きとともに 再びメンバーがステージに戻ってきます。 あまり聴き覚えのないドラムのリズムに、いったい何の曲だろう……とどきどきしてた ら、思いがけない懐かしい曲の前奏が、一気にホールに溢れ出しました。 フルメンバーに戻っての曲は『人形達の永い午睡』! もう前奏だけで震えが走ります(笑) アルバム収録の淡々としたバージョンも好きなのですが、力強いダブルヴォーカルでの、 悲しい叫びのようにサビを歌うライブバージョンが大好きなのです〜。 (……って、この曲をライブで演る度に、レポートで書いている気もしますが・笑) 定番曲もいいけど、この曲みたいに以前の曲にもすごい良い曲が沢山眠っているのだか ら、もっとライブでも聴かせて欲しいなぁ……と贅沢なことを考えたり。 続いて、メンバーを振り向いて合図を出して、出だしの盛り上がりから『観覧車』へ…… ……行こうとして、とちって「待って待って」とずるっと倒れる吉良さん(笑)。 場内大歓声(笑)。や、これもまたライブの醍醐味ということで(笑)。 太田さんが拡声器を出して、「やってしまいました。とうとうやってしまいました。」 とはやし立ててました(笑)。
やり直して何とか『観覧車』を演奏しきった後は、傍らの三線に持ち替えます。 すると、舞台左後方にA-nの明樹由佳さんが登場。 三線とヴァイオリンの調べに乗せて、『星ぬ浜』へと続きます。 夜空のように青く染まったスクリーンに、月影のように灯りが燈って。 『星ぬ浜』の調べに合わせて踊る明樹さんの影が、幻燈のようにその灯りの中に映って、すっごく綺麗! 細やかな腕や指の動きや、さらりと流れる髪が影となって映って、まるで、月夜の海辺 で舞う娘みたい(そのまんまですね・笑)。 思わず、本人よりも影に見入ってしまったり……(笑) これもいつも言ってますが、間奏の公子さんのティン・ホイッスルの響きが好きなのです。 『星ぬ浜』が終わったあと、明樹さんの紹介。 A-nの宣伝をして、逃げるように(何故・笑)舞台袖に去ってゆかれました。 そのまま、メンバー紹介へと続きます。 「新しいお友達」大谷さんが最後に残した「イェイ!」の叫びを、楠さんや難波さんが みんなで真似してました(笑) それに対して「古いお友達」(笑)太田恵資さんは、かたことの「ダイブニホンゴガウマ クナリマシタ。」のお得意ネタで、場内から大歓声(笑)。 吉良さんからは、嬉しい次のライブの告知が! 3月7日、Club Egg-Siteで、ひとりZabadakでのライブ、だそうです。 ……それって、平日……(涙) だけど、公子さんいなくてMCは大丈夫でしょうか、吉良さん?
さて、メンバー紹介も終わった所でライブも終盤戦、まずは『SIGNAL』から『嵐』。 この曲は出だしのエレキの音がすっごく格好良い! 思わず「裏切り御免!」……とか言いたくなってしまう方は、キャラメルボックスファンです(含む私・笑) 確かに歌詞はちょっとストーカーっぽいかも(笑)。後半の♪教えて のところが怖いなぁ(笑) この盛り上がりのまま最後に『ブリザード』や『Easy Going』に行って終わりかなぁ…… と思っていたのですが、おもむろに聴き慣れぬドラムの響きが。 おや……と思ったら、待ちかねていた前奏の調べが太田さんのバイオリンから! という訳で続いては『SIGNAL』より『子午線のマリア』。 個人的に、『SIGNAL』の中でこの日に一番聴きたかった曲、だったのです。 曲順の流れからいくと、もう演奏しなそうだなぁ……と思っていただけに、 この逆転劇(?)嬉しかったです〜。 緑のライトを背景に流れるバイオリンの前奏曲。 そしてエレクトーンのようなシンセの調べとともに、バックから陽光のように光を浴びて まるで「ちいさな私」の叫びかのような、ヴォイス。格好よいです〜! ずんずんと低音で響く歌声に、楠さんの「ハッ!」の叫び。……堪能しました(笑)。 さらに、観客の手拍子とともに独特のイントロから『僕のビー玉』。 ……なのだけど『子午線のマリア』にやられてまだ余韻が残ってて、あんまり記憶が……(笑)。
とうとうライブも終盤戦。 「またこのメンバーで、近々やりたいと思います!」の吉良さんの言葉とともに、 『ブリザード・ミュージック』。 ここで観客はみんなスタンディング状態に(含む・私)。 太田さんも紅いバイオリンに持ち替えて、戦闘モードです(笑) この『ブリザード・ミュージック』の途中で、二階席からたくさんの色とりどりの風船が! Zabadakロゴ入りの風船をみんなでぽんぽんとステージへと送りつつ (太田さん側のステージは気がつくと風船で埋め尽くされていました・笑) ホールの盛り上がりは最高潮に。 そして締めくくりは当然のごとく『Easy Going』。 相変わらず風船が飛び交う中、2003年最初のZabadakライブは幕を閉じたのでした。 風船を蹴散らしながら再登場してのアンコールは、『COLORS』と『永遠の森』。 『永遠の森』では、最後吉良さんが♪風を聴けば思い出す と ♪夢の森に帰るまで がごっちゃになったり、繰り返しの回数間違えたりと、満身創痍になってました(笑)
そんなこんなで、アンコール含めると全部で実に23曲! うちアルバム『SIGNAL』からは、12曲中11曲を演奏と、まさに『SIGNAL』ライブ、でした。 ホールライブではバイオリンやシンセの音が堪能できるのも、個人的には楽しいところ。 是非、吉良さんの言葉通り、また近々このメンバーでのホールライブが聴ければいいなぁ、と思います。 ……会場も、ここなかのZEROがいいな(笑) 取り合えず次は、Ess-SiteでのひとりZabadak。 金曜日だけど……(涙)。取り合えず来週発売のチケットは買いにいくつもりです。 ひとりだと、またどんな曲がどんなアレンジで演奏されるか読めないから、 これはこれで楽しみです。MCも……(笑) ともあれ、こんな長くてしかも興奮気味のレポートを最後まで読んでくださった方、 ありがとうございました(^^) 現地に行かれた方は、ライブの余韻にひたる一助になれれば、 行かれなかった方には、ライブの空気を少しでも感じて頂ければ幸いです。←Back