ですが困ったことに、私はあまり記憶力がよくないので、細かい曲目や一曲一曲の印象は憶えていなかったりします。
そこでコンサートでの私のイメージの断片や思い出なんかをほんの数行ずつだけ、散りばめていこうと思っています。
不確かな印象と記憶のみを頼って書いているので、間違いなどありましたら教えていただけると幸いです。
ここでは、かつて行ったzabadakのコンサートについて書いていきます。
初めて私が行ったzabadakのコンサートは、もう6年半も昔のこと。当時は高校2年生(笑)
また、メルパルクホールの様な大きいホールで音楽を聴く、というのも初めての経験でした。
ホールに入った時の天井の高さ、そして開演前の舞台のほのかな青い照明が印象に残っています。
確か最初の曲は「満ち潮の夜」だった記憶があるのですが……。もしかしたらライブビデオとかぶっていて間違って いるかもしれません。
さすがに6年も前だと、曲目はほとんど記憶に残っていないのですが、この頃はどの曲がどの流れでよくコンサートで 演奏されるのか知らなかったので、1曲1曲次は何が来るのかすごくどきどきしてた記憶があります。
あとは、「ガラスの森」での、聴衆の息のあった手拍子におどろいたこと(笑)、CDではさほど好きではなかった 「天使に近い夢」をコンサートの盛り上がりの中で聴いて、驚くほどよかったこと、そして「harvest rain」の 冒頭のマリンバの綺麗な響きが今でも印象に残っています。
そして、一番印象に残っているのが、アンコールでのこと。
私がこのコンサートに行くきっかけになったCD、「live」の中で一番好きな曲が「Walking Tour」でした。
それで、「今日はやらないのかな……」と少しあきらめていた中での2度目のアンコール。
調弦の最中に、♪ダバダー と、何故か始まるネスカフェのCMの音楽(笑)
ホールに笑いが起こる中で、最後には上野洋子さんのコーラスまで加わって♪ダバダー ダバダー アーーーー とフィニッシュ。
あの聴き込んだ「Walking tour」のイントロが流れたのは、その直後でした。
初めてのzabadakのコンサートで一番憶えているのがこの瞬間のこと。
自分の大好きな曲を演奏しないかなぁという期待感と、本当に演奏されたときの嬉しさは、本当にコンサートの 醍醐味の一つだと思います。
あるいは、この時のアンコールがきっかけとなって、今も私はコンサートやライブに足を運んでいるのかもしれません。
コンサート 「夏の宴にようこそ」 ●メルパルクホール 1992/07/13 ●
私にとって2回目のzabadakのコンサートは、はじめての時と同じメルパルクホール。
この2回以外、メルパルクホールへは行ったことがないのですが、私にとってこのホールはすごく懐かしみをおぼえるホールです。「Poland」(だったと思う……)で始まった夏の宴は、「私は羊」と「桜」のちょうど中間の時期で、新旧取り混ぜた曲が楽しめたコンサートでした。
さすがに6年も昔だと、本当に印象の断片しか残っていないのですが、その残ったかけらをいくつかお見せしたいと思います。
まずは、「椎葉の春節」。
上野さんが「やってみたかったことの一つ。」と言ったこの曲は、民謡をもとにして作られたとのこと。
どんな曲かな、と耳をこらしていたところに響いた、上野さんのひときわ高い歌声。
初めて聴いた「椎葉の春節」は、歌詞は民謡なのに、上野さんの澄んだ声で歌われるそれがメルパルクホールの高い天井に反響して、何だか神聖さを感じる不思議な音楽でした。
……でも、「♪ほーい」が強く印象に残ってしまって、アルバム「桜」を買うまで「ほーい」以外の歌詞が思い出せなくなってしまった……(笑)
もう一曲「やってみたかった曲」と言っていた、「桜」。
この曲は、元は吉良さんがデビュー前に作られた曲とのこと。
曲に入る時に、「ちょっとだけよく知ってるメロディが織り込まれています。」との言葉があったので、いつどの曲が織り込まれてくるかどきどきしながら聴いてました。聴衆も静まり返って、舞台の照明の灯りのみが輝く中で聴くあの「桜」の最初のパートは、夜の闇の中一人静かにその花を散らす桜の樹の様な印象を受けた記憶があります。
長い曲といっていたけど、変幻自在に調べを変えて行く「桜」の時間はあっという間に流れていった感じでした。
そして、終盤に差し掛かったところで、不意に上野さんの、♪ガラスのまたたき ひそかなささやき と、「蝶」の歌声が。
多分、「蝶」が織り込まれた「桜」が聴けたのはこの時だけだったのでは、と思います。
ちなみに、コンサート後のアンケートでは、この「桜」が一番人気でした。
その他にも、この日は「アジアの花」「五つの橋」の2曲を初披露。
「五つの橋」は最初の軽快なアコーディオンの調べと、♪五つの橋渡って 五つの丘を越えて の「越えて」の音が上がる所だけが強く印象に残ってて、後でアルバム「桜」で聴いた時、「ああ、こうだったこうだった」と膝を叩いてました(笑)。
「夏の宴」の締めくくりは「夜の彷徨」。
最後の曲名を聞いた時、「Waiking Tour」じゃないのか……と、ちょっと残念に思ったのですが、名残惜しい中聴いた「夜の彷徨」は何だか夏の夜の浜辺を歩いている様で、あと、伴奏を聴いていると虫の声が聴こえてきそうで、結構聴きいっていました。
コンサートが終わった後、浜松町の駅に歩く間、余韻の様にずっとこの曲が頭の中で流れていたのを今も憶えています。
Zabadak「のれん分け」コンサート ●日比谷野外音楽堂 1993/09/25 ●
曲目表付きの特別編です。ここをクリックしてね。
それで全部網羅、となります。
次回は、クリスマスコンサートか、番外編(笑)かのどちらか。