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九州 阿蘇編
(02/04/28〜02/05/03)
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リストマーク 洞窟風呂

 本日は、ミーハー(死語?)に決めて、最近流行の黒川温泉へ

 ご存知の方も多いと思うが、
ここの温泉郷は、入湯手形を購入すれば、24軒の露天風呂のうち 3軒を選んで入ることができるのだ。

 個性的な露天風呂が並ぶ中で、お勧めしておきたいのが、「新明館」である。 洞窟風呂は、本当に探検気分が味わえる、野性味あふれる温泉です。 真っ暗な洞窟の中へ、ほのかな明かりを頼りに入る。 目が慣れてくると、この洞窟の奥はどうなっているんだろう? と、まさに探検隊気分なのだ。 

 この黒川温泉で感心するのは、これだけ観光客が訪れている温泉地なのに、混浴を守りつづけている(?)宿が多いことと、入っている人も変にバスタオルを巻いたりして、恥ずかしがったりしていないことだ。(たまたま、今日はそういう人が多かったのかな)

 相手に気にされると、こちらも妙に気を使ってしまう。 若い女性が、人目をあまり気にせず 「あっけらかん」 として混浴の露天風呂に入っている風景を見ると、なんだか 「ほのぼの」 した雰囲気に、なるんですね。

 また、運良く(?)どこの露天風呂も空いていたので、のんびりと入ることができた。


リストマーク ないなぁ・・・

 時間が余ったので、次なる目的地 「押戸石」 へ
 ここから見る、見渡す限りの原野を一目見たかったのだ。

 このほんのちょっと、寄ってみるか が 大きな間違いだった。
 「ほんのちょっと」 では、なく 「かなりすごい」 寄り道になるとは、このときは知る由も無い。


 最初は、地図を見たとき 国道212号線沿いにあるかと思って 車を走らせていた。
 「ここをまっすぐ行くと、中津江村だ!」 などと、のんびり気分であった。

 しばらくして、
 「この辺りだよなぁ」 「ないなぁ」

 「あれ?」 「これって、国道沿いじゃなくて、そのわき道沿いにあるんじゃない?」 と、妻

 「この脇道って、すごい前に分かれているよ!」


 「げげっ!」

 ということで、Uターンして脇道より 再度 挑戦!


リストマーク こっ、こっち?

 地図には、載っているくせに案内板がない!

 「あった!」

 単行本を3冊並べたほどの、小さな看板に、手書きで 「←押戸石」 とあった。

 さらにすすむと、細いわき道に 「押戸石→」 とある。 「まじっすか・・・」 


 人家の脇を抜けると、道はさらにさらに細くなっていき、 完全に人気の無い山道に・・・


 「こんなところじゃあ、すれ違うこともできないよなぁ」



リストマーク と、思っていると

 来るのである。

 「来たー」

 「どうやって、すれ違うんだよ!」


 泣きながら、極細山道を バックで 50mほど戻り、ちょっと道幅が広いところで、何とかすれ違う。


 その昔、紀伊半島の、これまた人気の無い山奥の道で、ご丁寧に道を譲ったことがある。 晩秋のころで、路肩の側溝にたまった落ち葉にだまされ、見事に脱輪したことがあった。
 「がたっ!」 と、脱輪すれば、「やっちまった」 と分かるのだが、落ち葉のクッションでしばらく気づかす、道を譲った相手が走り去った後に、おもむろにギアをローに入れると、「ずぶずぶずぶ・・」 と 車が傾いていく。

 「側溝チェック!」
 今回は、同じミスは、しないのだ。 しかも、新緑の季節、落ち葉は無い。

 「しかし、いつになったら着くんだろう・・・」


リストマーク コンクリート

 山奥の道を走っているときに、ひとつ危険信号の目安となるものがある。 それは、道が 「アスファルト舗装」 から 「コンクリート舗装」 に変わるときである。 重機が入れなくなったサインなのだ。


 そのとき、くそ狭い道が、ふっと広くなり駐車スペースが現れた。 

 「着いたかな・・・」

 右脇を見る。


 「←押戸石」の看板

 左を見る。


 コンクリート舗装の さらに細い道・・・



 「バタン・・・」

 車を降りる。



 コンクリート舗装の先を、ちょっと、のぞいてみる。

 枝の生い茂った、さらに頼りなさそうな道が続く・・・


 「・・・・・・・」



リストマーク ええいっ!

 大丈夫!(だろう・・) 行ってしまえ! 車に乗り込み GO!


 コンクリートのでこぼこ道を ゴトゴトと200mほど登っていくと、T字路があり

 ついにやってきました。


 「え? なにがって?」


 未舗装の道 「ダート」 って やつですよ!

 「道は、間違ってませんよ!」 と、言わんばかりに 「押戸石→」 の看板も


リストマーク ついに、終に

 昔話ばかりで恐縮なのだが、四国の剣山林道(全工程70km超)を無謀にも、愛車のレガシィで走破したことを思い出した。

 あの距離に比べれば、ダート距離としては、100分の1ぐらいだし、ごつごつの石は少ないし、現在の愛車は、レガシィより車高の高いランカスターなので、ぜんぜん楽なのだが、久しぶりの緊張感である。(ノーマルタイヤじゃつらいねぇ・・)
そして、雨で浸食された路肩を避けながら、ゴトリ ゴトリ とすすむと、突然広い原っぱに到着。

 いいかげん、これ以上行くのは、やばそうだな と、思っていると 前方より、おばちゃんの乗った軽トラックが、さっそうと現れ、走り去っていった。

 おそるべし、ジモピー(地元の人間) 恐るべし、四駆軽トラ

 さすがに重量のある車は、やばいと思い、ここから歩くことに
 (「Uターンできる場所が、無かったら しゃれにならねぇからな・・」)

 あのピークまで行って、(押戸石が)見えなかったら帰ろうと、決め 進む。

 太陽が 「そろそろ沈もうかな」 と 準備を始め、若干薄暗くなってくる。
 息子は、すやすやと妻の腕の中で寝ている。
 (「なんだか、一家心中でも しに来た親子のようだな」と思いながら歩く。)



 「・・・・・」



 歩くこと15分、 ついに見えました。 感動のゴールなのだ。 「あれが、押戸石・・・」 確かに周りの景色は、幻想的でさえありました(夕暮れ間近であったため)。
 このとき、理解したのです。 ガイドブック(地図)に、ここが詳しく載ってない訳が。 簡単に行こうと決められちゃぁ困るのだ。
 


 さあ帰ろう、温泉が、ビールがわしらを待っている。


(つづく・・・)

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