あさー!
(「Dr.スランプ」 の おひさまの口調で! え? これも知らないか・・・)
あっという間に朝
とは言っても、只今 「AM5:00」
窓の外は、真っ暗闇である。
今日は、いよいよ 「九寨溝」 なのだ。
ワクワクなのだ。
でも、興奮して朝早く起きたわけではない。
遠足当日の小学生じゃないのだ。
ましてや、某芸能レポーターのアイドル寝顔チェック! でもない。
本日の飛行機が 「7:30」 だから早起きしているのだ。
ホテルを 6:00 に出発
朝食を食べてる時間が無いので、お弁当を作ってもらった。
ガイドの 「コウ」 さんと、
わしら3人を乗せたワンボックスカーは、
夜明けが近づきつつある 「成都」 の街を通り抜け
高速道路を飛ばしてゆく。
成都空港(双流空港)は、最近新しいターミナルビルが完成したが
隣に残っている旧来の施設も併用している。
そして、本日はその古いターミナルビルで搭乗手続きをした。
40年ほど前の小学校の校舎を思わせる建物である。
( 「24の瞳」 に出てくる校舎の様である。 えっ!これは知ってる?)
電灯も無い薄暗い待合室で朝食を食べる。
サンドイッチ、ゆで卵、小ぶりの梨らしき果物(丸々1つ)
本日、1食目である。
(さすが、シェラトンホテル。 パンがうまい!)
ほっ
昨日の件があったので、機内での朝食を避けたのだが
憂慮に終わった。
現在、ドル箱路線であるためか、機体は新品であった。
真新しい座席の隙間にティッシュも詰まってなーい。
本日は、快適なフライトなのだ。
成都⇒九寨溝は、40分のフライトである。
なのに!
軽食が出た。
ビスケット一袋(10枚入)と
ミネラルウォータ(500ml)である。(1.5食目)
朝食から30分も経っていない、食える訳ないのだ。
そそくさとカバンにしまいこむ(貧乏性なのだ。)
ごそごそしている間に
あっという間に、九寨黄龍空港に着陸!
タラップから、直接地面に降りる。
( 「アメリカ横断ウルトラクイズ」 で、ハワイに着くときみたいに・・・ こんな感じ
これも知らないよね、 はい。)
寒いっ!!!!!!!!
息が白い!
ガクガクと震えがくる。降り方が一緒でも ハワイとは別世界であった。
「ウ・ッ・ッ・・・」
標高500mの成都から、標高3300mの九寨黄龍空港へ来たので
15度くらい気温が違うのだ。
あわててカバンに入れてあった上着を引っ張り出す。
ほっ (あたたかい・・・)
もうもう
空港のゲートを出る。
そして、ガイドの 「コウ」 さんに促されるまま
埃まみれのワンボックスカーに乗り込む。
砂埃で窓ガラスが真っ白だ。
ワイパーの拭き跡がくっきりと分かるほどの埃だ。
別の車が隣を通り過ぎると、もうもうと砂埃が舞い上がる。
我々の車も埃を巻き上げ出発!
ちょっと 「うるるん滞在記」っぽいのだ。
ツアーといってもわしら家族3人だし・・・
空港からしばらくは、道路以外 「な〜んにも」 ない
牧草の隙間から 石灰岩質の岩肌が覗く 山々が連なる景色が続く
ほんとに 「うるるん滞在記」っぽくなってきた。
もうすぐで乗車時間が1時間になるという所で
チベット族の集落が見えてきた。
すると、車はウィンカーを出した
「きゅうけい?」
いや
「きゅうゆ」
休むのは、我々ではなく車であった。
ぐだぐだ
通常、日本のツアーで、
道中 バスが給油のため ガソリンスタンドに寄ることは、あり得ないと思う。
が、こちらでは、当たり前の事のようだ。
また、ガソリンスタンドに車 (=お客) が来たのに
係員が誰も来ない。
のも、日本ではありえない。
5分くらい経過しただろうか
何も状況は、変わらない・・・
さすがに、運転手も業を煮やし
「我!即!給油!是非!」
みたいな感じで、係員に給油しろと呼びかけていたが
一向にこちらに来る様子も無い。
そのうちに、運転手が車を離れ
事務所から無理やり係員をひっぱって来た。
そして、運転手自ら給油ホースを取り、係員に手渡すと
係員がやっとガソリンを入れ始めた。
それからしばらくして、やっとガソリンが入った。
運転手は係員に100元札2枚を渡すと、すばやく運転席に乗り込む。
偽札が多いので、お釣りが出ないような買い物をするのがコチラ流との事。
給油中も地元チベット族の面々が、
あやしいアクセサリを売りに来る。
彼女らを振り払い、出発である。
ぐぁぐぁ
さらに 「ウルルン滞在記」 号は、進む。
山岳地帯なので、舗装路と言っても、砂埃が時折巻き上がるような状態では
日本の高速道路のような 路面状況は、望めない。
にもかかわらず、「爆走」 してゆく 「ウルルン滞在記」 号
いや、我々だけでなく、すべての車が、自分の持てる力を出し切るべく
全力疾走をしている。
当然、非力なヤツは全力を出しても、すぐ後続に追いつかれてしまう。
すると、後続車はどうするか?
「パパッ! パパァーッ!」
「プァパーーーーーーーッ!」
クラクションを鳴り散らしながら (後ろからいくぜ!という合図?)
カーブだろうが、直線だろうがお構いなしで
反対車線にはみ出して追い抜いてゆくのだ。
車のみならず、道端を人が歩いている場合にも
「パパー!」
荷車だろうが、バイクだろうが、牛・馬だろうが
誰かを抜くときは、ブーブークラクションをならす。
バイクを抜かしつつある車に、さらにかぶせて抜きにかかる
「無法地帯・・・」
中国の警察は、何をしているのだ・・・
と、冗談交じりでつぶやいていたら
なんと!
「パパパパパパー!」
パトカーに抜かれた!
どうやら、これがコチラ流の運転のようだ。
ちなみに、中国もアメリカ同様、右側通行なので
抜かすときは、日本と逆の左側にハンドルを切る。
抜かしている間は、日本と同じ左側通行状態になるので、
右に左にハンドルを切っていると、どっちが本当の車線なのか
混乱してくる。
朝早かったので、車の中で眠りたかったのだが、
こんな調子で騒々しく爆走してゆく車の中で、
とてもグッスリと眠れるわけがない。
そうこうしている内に、ホテルに到着してしまった!
くるくるっ
部屋で一息つくと、早速九寨溝へしゅっぱーつ!
またまた、先ほどの 「ウルルン滞在記」号で1kmほど移動し、
ついに、九寨溝のゲートへ到着なのだ。
いや〜九寨溝は、最高!
なんて寒いオヤジギャグを飛ばしながら入場。
そこから、さらに乗り合いバスに揺られること30分
あっという間に、昼食のお時間なのだ。(2.5食目)
ガイドの 「コウ」 さんも
「シゼンコウエノナカ、アッマリウマクナイネ」
と、言っていたが、本当にその通り!であった。
また、ここで見た、中国式(九寨溝式?)の片付け方にびっくり。
本物(?)のテーブルクロスの上には、薄っぺらいオブラートのような
ニセモノのビニールシートが何層にも重なって敷いてある。
ビュッフェスタイル(バイキング方式)の客席では、
客人が立ち上がると、食べ残したおかず類がテーブルの皿の上に残っている。
片付け係が近寄ってきて、
皿やコップに残っている、残飯・残汁などをすべて
そのテーブルの上のにぶっちゃける!
(・・!)
そこで、その汚物の載った薄いビニールを一枚はがし、テーブルを脱皮させる。
そのビニールごと風呂敷よろしく、汚物をぐちゃぐちゃっと包んでまるめて
傍らにあるゴミ箱にポイっである。
これなら、拭く手間もないし、ジュース類でベトベトすることもない。
合理的だ! しかし、国立公園内の食堂がこれでよいのか?
ちなみに、一番うまかったのは、ジャガイモの丸茹でであった。^_^;
⇒(食堂入口の売店)
てくてく
またまた、少しバスで戻る。
やーっと、ここから九寨溝の散策である。
チベット族の寺院なども見
素敵な湖を眺めながらのハイキングは、快適であった。
予想していたより、寒くなく、天気も良く
ここが標高2000m以上? と、思えるほどであった。
また、重要な財源であるここ九寨溝を汚されないように
かなりの監視体制で、頻繁に清掃員とすれ違うし、
ビューポイントには、一日中そこでじっと見張っている監視員もいた。
ほんとうにチリひとつ落ちていない様は、さすがである。
すばらしい景色は、言葉であらわせないので
写真でどうぞ!(って、こんな下手な写真では、うまく伝わらないか・・・)
なんでやねん
な・の・に!
なんで、バス車内はこんなにもキタナイのか!?
どうして、お前たちはティッシュをシートの隙間に捨てるのか!?
このギャップは、理解に苦しむのであった。
(これもコチラ流?)
体を動かし、すがすがしい気分でホテルに戻ってきた。
今日の夜は、食えそうだ。
夜は、地元の郷土料理との事であったが
何のことはない、現地の食材を使った中華料理であった。
(中国だから、中華料理なのは当たり前なのかもしれないけど・・・
もう少し、チベット色のあるものを食べたかったな・・・)
ヤク (高地に住む牛の仲間) の肉を使った野菜炒め
豚肉とセロリの炒め物、ホタテの炒めもの、チャーハン、
九寨溝で取れる山菜の炒め物、きゅうりの炒め物、
と、炒め物シリーズが7〜8品並ぶ
他には、ヤクのテールスープなどなど・・・
しかも、どれも5〜6人前はあろうかという量
前言撤回、あっという間に白旗、降参、満腹なのだ。
ぺらぺ〜ら
中国のホテルで一番困るのが、言葉が通じないことである。
英語がほとんど通じないのだ。
昨日の成都シェラトンでも
子供のスリッパが無かったので、フロントに行って
「えくすっきゅーずみー?」
すると、フロント係の女性があからさまに
「え?わたし? わたしは、えいごわかりません!」
見たいな顔をして、じりじりとあとずさりをするのだ。
本日もシェラトンホテル(九寨溝シェラトン)なのだが
「わんびあ、ぷりーず」
と、言ったら、すかさずウェイトレスの女性が
立ち去り、近くのマネージャらしき人物に
「わたしわかんな〜い! かわりに、おねがい!」
みたいな感じで、たのんでいるのだ。
改めてその人に伝えて、初めてビールにありつけるという
ありさまであった。
天下のシェラトンでさえこんな調子で
観客がいっぱい来る 「オリンピック」 が無事開催できるのか?
と、他人事ながら心配になってしまうオイラなのでした。
ぷらぷら
その後、売店でビールとジュースをゲット
夜食が食えるなら、夕食を残すな! と、怒られそうであるが
夜食用なのだ。
しかし、売店で、ビール30元(450円)、
ジュース35元(500円)は ぼったくりでは?
レストランで頼んだときと同じ値段なのだ。
(どうも共通料金が好きなようだ)
よしよし、これで今夜も安泰
ビールを大事に抱きしめて、レストランのある東館を後にするのであった。
(なぐなぐいちみの部屋は、西館にあるのだ。)
(つづく・・・)
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