ニワトリの脳の観察
改訂版(2009年1月30日)
高校の生物の教科書には脳の話が載っています。構造としては人間の脳の話なのですが、そのほかに脳の比較という図があります。ここには、魚類からほ乳類までの脳の図が書いてあって、いろいろな脳の大きさを比較しています。その中で、鳥類は特に小脳の割合が大きいということで挙げられており、これは空中生活というバランスのとりにくい中で生活しているからであると説明しています。そこで、実際に脳を観察して、小脳が大きいかどうかを見ることにしました。
扱うニワトリは生でもいいのですが、ここではペット用の鶏頭水煮を購入して使いました。じっくりと煮てあるようで、簡単に頭骨を外すことができます。
この缶詰を使いました。1缶で10個ほどの頭部が入っています。ホームセンターなどでも手にはいると思います。
取りだしたものです。缶詰のままだと油などでべたべたしているので、缶を空けてから、缶に入ったまましばらく湯沸かし器のお湯で洗い流すときれいになります。目の後にある耳の穴などもよく分かります。
生徒一人一人に1つずつ渡しました。簡単にピンセットで皮や筋肉、骨までとることができます。
頭骨をはずして、脳を露出させたところです。分かりづらいですが、大脳が見えます。
脳だけを取り出しました。これは、横斜め上側から見たものです。小脳が分かります。下の方に飛び出しているのは視交叉です。これは目に行っています。
これは、裏側から見たものです。2つ飛び出しているのは視交叉です。実際には目につながっています。丁寧にやると、目とつながっていることも分かります。
ということで、最初はちょっと騒いでいましたが、やりだすとみんな静かに黙々とニワトリの頭と格闘していました。全員がしっかりと見ることができました。