水中に生息する微生物たち
ここでは、顕微鏡で水の中のいきものたちの写真を載せました。いろいろと写真を撮ったのですが、はやり顕微鏡写真は難しいです。特に動き回っているような原生生物はシャッタースピードを早くすることができないので、なかなかピントが合いませんし、合ったとしても動いているので流れてしまいます。ということで、苦労して撮った写真と思ってください。
ここで撮影した生物たちは、学校の生物室においてある金魚の水槽の濾過フィルターの部分にたまっている水および堆積物を取り出して観察したものです。結構いろいろなものがいます。また本来はゾウリムシなどでは繊毛の動きを弱めて動きを止めるという塩化ニッケル水溶液などを使ったり、あるいは綿を入れたりして動ける範囲を狭めたりしているのですが、塩化ニッケル水溶液は濃度調整が難しい(薄いと動き回るし、濃いと死んでしまう)し、また綿では狭い範囲では動くことができるので写真に撮るには不向きです。そこでここでは力業で動きを止めています。つまり、ゾウリムシを液体ノリの中に入れて動けないようにして撮影しています。ゾウリムシは苦しそうにもだえながらやがてそのまま死んでしまいますが。ただ苦しそうにもがいているので、繊毛の動きは結構よく分かります。
(対物10、接眼10)たぶんラッパムシ
(対物10、接眼10)ラッパムシの集団
(対物10、接眼10):頭部に触手らしきものが見えるので,Collotheca(ハナビワムシ)かStephanoceros(ハナカザリワムシ)あたりでは?とも思いますが,はっきりわかりません。もう少し頭部がはっきりすれば何だかよくわかるかもしれません。(山形の渡辺さんより)
(対物40、接眼10)?。体から放射状に棘?が伸びています。太陽虫か吸管虫のどちらかでは?と思いますが自信がありません。太陽虫にしては少し形が変かな?とも思います。針先が丸くなっていれば間違いなく吸管虫です。細く鋭くとがっていれば太陽虫かもしれません。(山形の渡辺さんより)この間NEONさんよりメールをいただき、ヌクレアリアという生き物であることが判明しました。
(対物4、接眼10)?。橙色の斑点が結構きれいです。水生ミミズの1種(貧毛類)です。(山形の渡辺さんより)
(対物10、接眼10)?ワムシの一種か?ヒルガタワムシの1種です。おそらくRotalia属だろうと思いますが,断言は出来ません。(山形の渡辺さんより)
(対物4、接眼10)?結構巨大で盛んに動き回っていました。頭の部分に目のように見える斑点があります。ウズムシ,すなわちプラナリアに近いものですが,それ以上はわかりません。(山形の渡辺さんより)
(対物10、接眼10)?口の部分?の繊毛が盛んに動いていました。泳ぎだしたラッパムシです(山形の渡辺さんより)。
(対物10、接眼10)?これもおそらくラッパムシと思われます。ラッパムシは伸縮性が非常に激しく,縮むとよくわからなくなります。(山形の渡辺さんより)
(対物10、接眼10)ゾウリムシ
(対物10、接眼10)ゾウリムシ
(対物10、接眼10)線虫の一種
(対物10、接眼10)?頭(?)から突起が何本か出ています。:水生ミミズの1種です(山形の渡辺さんより)。
(対物10、接眼10)?ラッパムシです(山形の渡辺さんより)。
ゾウリムシ(スキャナーによる拡大)
ゾウリムシ(スキャナーによる拡大)
ゾウリムシをビデオで撮影しました。しっかりと観察する場合には塩化ニッケルなどを入れていくのですが、ここでは何も処理しない状態で撮影しています。やや動きがぎこちないですがこんな動きを実際にはしています。撮影は、スライドガラスにゾウリムシの入った液を1・2滴垂らし、その後カバーガラスをかけています。
山形の渡辺さんよりいろいろと教えていただきました。ここに謝辞を送りたいと思います。また分からないところがありましたら、教えてください。
(E-mail:n_kazuhiro@hotmail.co.jp)