書名:ジェミニの方舟
東京大洪水
著者:高島 哲夫
発行所:集英社
発行年月日:2008/7/30
ページ:396頁
定価:1900 円+ 税
日本防災研究センターに出向中の玉城孝彦は、「荒川防災研究」をまとめ、次の学会発表するする事になっていた。「荒川防災研究」は、荒川周辺は0メートル地帯が多く、仮に大型台風などで堤防が決壊した場合、東京の1/3が水没する大きな被害を蒙ると警鐘していた。
玉城の妻はこの荒川のスーパー堤防のそばに建設中の高層マンション「リバーサイド・ビュー」の設計責任者だ。そんなおり大型台風23号が発生し、玉城と同僚の木下が開発した台風シミュレーションによると、日本に上陸する可能性を示していた。
玉城は気象庁に連絡するのだが、最初は誰も取り合ってくれない。結果的に台風23号は日本には上陸せず太平洋に去っていくのであるが、途中で新たに発生した台風24号と合体して巨大な台風「ジェミニ」となって再上陸の軌道へ。無断で横浜の「地球シュミレーター」を借用してシュミレーションした結果は、東京へ上陸すると。
台風「ジェミニ」は勢力を拡大しながら東京接近してきた。荒川の決壊は時間の問題に、建設中の高層マンション「リバーサイド・ビュー」には地域住民の避難所に。荒川決壊、隅田川決壊、地下鉄の水没の危機それに立ち向かう玉城、妻の活躍。また玉城の家族を描く。