書名:伊藤一刀斎(上)
著者:好村 兼一
発行所:廣済堂出版
発行年月日:2009/9/15
ページ:491頁
定価:1800円+税
書名:伊藤一刀斎(下)
著者:好村 兼一
発行所:廣済堂出版
発行年月日:2009/9/15
ページ:410頁
定価:1800円+税
一刀流の開祖・伊藤一刀斎の生涯を描いた大河ロマンです。伊豆大島から島抜けした20歳の弥五郎が、海難事故で駿府の海岸に流され、浜の漁師に助けられる。とある縁から三嶋神社の宮司と出会いによって剣術修業の道を歩みだす、三嶋神社に剣術修行で逗留した鐘捲自斎に師事し、剣術を学ぶ。
1年の修行の後、鐘捲自斎を超えてしまう。剣術に目覚めた弥五郎は冨田勢源を訪ね廻国修行の旅にでる。そこで小野市兵衛と出会い、2人で全国を歩く。伊藤一刀斎と名乗るまで成長していく姿を描いている。戦国乱世の時代、仕官して出世のではなくあくまで剣一筋に一刀流開祖の信念を愚直につらぬく。吉川英治の「宮本武蔵」と重なるところがある。面白さは吉川英治の方かもしれない。宮本武蔵より年代が古い。戦国乱世の時代。史実とはかなり違っていて物語としてみると登場人物も多才で面白く読める本です。このこの著者には今後どんな物語が出て来るかちょっと期待したい。