〜小田急バス私設ファンクラブ〜

調布駅南口の今昔

 京王線・調布駅は、多摩地区の小田急バス全営業所の車両が集結する唯一のターミナルで、筆者にとっても欠かせない撮影場所の一つとなっています。一部の画像はこれまで「狛江営業所の今昔」のページで一緒に掲載していましたが、昔の写真を加えて、独立したページでご紹介することにしました。白黒写真は1976年(昭和51年)の撮影です。 なお、2023年1月更新分から写真の横寸法を拡大しました。


吉14系統(吉祥寺駅〜八雲台〜調布駅)

〜2024年12月16日から小田急バス単独運行に変更、京王バスは撤退〜

▲調布駅北口ロータリーが完成する前は、吉14系統は駅西側の踏切を渡り、南口乗り場から発着していました。吉06、鷹56系統は、現在吉07系統だけが通っている「調布」が終点でした。写真は吉祥寺のA515号車(三菱ふそうMR510、39年式)で、ねこさんのご教示によると、撮影年の1976年9月に廃車されています。

▲北口14番ポールから発着するようになった吉14系統、A503号車(三菱P-MP218M)。深大寺止まりの調34系統とポールを共用しているのは南口時代と同じで、路線開設以来の共同運行も京王バス東に引き継がれています。(2004年1月25日撮影)

成04系統(成城学園前駅〜仙川駅入口〜調布駅南口)

▲発車を待つD308号車(いすゞBA05N)。仙川、成城地区の狭い道に路線を通すため、特注の狭幅車両でスタートした系統です。車体は富士重工のR12型(前面傾斜)ですが、4Eボディー(大型車は3E)に移行する過渡期で、客窓がいわゆるバス窓から2段サッシに変わっています。

▲D376号車(いすゞU-LR332J)は平成年式ながら、成04系統などの特殊事情を考慮し、一時代前の富士重工6Eボディーを架装。ナロー車は同系統のほか、成城学園前駅北口と狛江駅南口に発着する全系統で活躍しました。(2000年1月撮影)

▲初のノンステップ車、D318号車(いすゞKK-LR233J1)。ノンステップ車導入の波は成04系統にも押し寄せ、2000年10月から従来のナロー車と同じ300番台で、いすゞエルガミオが狛江に配置され始めました。同型車が吉祥寺、若林(小田急シティバス世田谷)にもいます。(2007年6月17日撮影)

▲いすゞ車の300番台とともに成04系統で運用される、三菱エアロミディのD614号車(PA-MK27FH)。この系統は仙川駅周辺で、乗用車の行き違いにも苦労するような道を巧みに縫っていくハンドルさばきが見ものです。(2008年8月6日撮影)

▲現在の主役、D340号車(いすゞPA-LR234J1)。2016年10月から調布駅前広場の大工事が始まり、左に見えている公園、公衆トイレも閉鎖になります。次はどのような表情を見せてくれるのでしょうか。(2016年9月28日撮影)

▲半年経って、再開発の要となる商業ビル「トリエ京王調布」が姿を現しました。写真左側、茶色の壁の建物がトリエのA館で、1階が改札。調布経済新聞の報道によると、京王百貨店、成城石井、スターバックスコーヒーなどさまざまなテナントが入るようです。ロータリーを挟んで西側のB館はビックカメラ、C館は大型映画館のイオンシネマがそれぞれ進出し、今年秋に街は大きく変わることでしょう。バスはD329号車。(2017年4月25日撮影)

▲300番台も新車代替が続き、社番3000番台が起こされました。こちらはD3016号車の後ろ姿。ノンステップバスのシンボルマークはE9050号車以来おなじみですが、路線車が全部ノンステップになった現在では、再塗装の際に消された車もあります。ちなみに前方のパチンコ店「GAIA」は2023年10月に倒産してしまいました。(2021年11月16日)

▲D3001号車は駅前に開店するパチスロホールのラッピングになっていました。(2023年1月8日)

渋26系統(渋谷駅〜三軒茶屋〜調布駅南口)

▲東京急行電鉄(現・東急バス)弦巻営業所のT1100号車(日産ディーゼル4R110)です。かつて渋26系統は、東急と小田急の共同運行体制になっていましたが、昭和50年代に解消しました。同様にかつて他社と共同運行だった例は、宿44系統の前身である東京駅丸の内南口〜武蔵境駅南口線(京王帝都電鉄、東京都交通局)があります。

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▲初代ノンステップ、C9003号車(いすゞKC-LV832L)が狛江所属だった時代の一枚。一見してパワーがなく鈍重に見えるキュービックのノンステですが、狛江営業所のある運転士さんによると、うまく運転すれば非常に良い加速をするということです。(2002年4月28日撮影)

▲現在の主役、標準ノンステップ車のD9091号車(いすゞPJ-LV234L1)。画一的に見えるLEDの行先表示器も、実は同じ営業所でも車両によって微妙な差があり、この車は昔のワープロを思わせる横長フォントで「渋谷駅」と大書しています。(2005年9月10日撮影)

玉08系統(二子玉川駅〜調布駅南口)

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▲D885号車(いすゞP-LV314L、62年式)。玉08系統は比較的新しい系統で、1977年に開設されました。当時の東急の駅名は二子玉川園で、2000年8月に改称し創業時の駅名に戻りました。(1997年11月11日撮影)

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▲サファリパークのラッピングをまとったD8185号車(現A8185号車、いすゞU-LV324L、7年式)。狛江営業所は小田急で初めてラッピングバスを導入しました。契約期間が過ぎるとスポンサーも交代し、同じ車でもいろいろな色に変身しています。(2003年1月11日撮影)

▲現在の主役、D9099号車(いすゞPJ-LV234L1、17年式)。運用されるバスの大半はノンステップ化、狛江管内パスモ・スイカ対応も完了し、利便性を高める努力が続けられています。(2008年1月27日撮影)

柿24系統(柿生駅北口〜坂浜〜調布駅南口)

▲実を言うとこの系統、幼少のころの管理人が、小田急バスの魅力に引き込まれるきっかけとなった路線です。昭和40年代に案内所で配布していた全線の路線図を見ると、なじみの武蔵野・三鷹周辺からはるか南に、もうひとかたまりの路線網が…。市が尾、原町田(現・町田)といった全く知らない街を走っている小田急バスに、大きな興味がわきましたが、そのひとかたまりと我がテリトリーを結ぶ数少ない路線の一つが、柿24系統でした。昔から本数が少なく、写真がないのは悔やまれますが、調布駅に現れていた横浜ナンバーのバス(かつては生田営業所の所管だった)を見ながら物思いにふけった時代がありました。(1993年10月撮影)

▲後のA7136号車が、町田所属だったときの記録。(2004年9月19日撮影)

▲ニューステップバスF7140号車も、多摩川を越えて調布駅まで来ていました。町田市制50周年のPRエプロンを付けて待機中。同車は撮影の約1カ月後、エルガの新車に置き換えられましたが、産交バスに転籍し熊本県内で元気に走っています。(2008年4月13日撮影)

F9058

▲F9058号車(いすゞKL-LV280L1、15年式)。2011年3月1日のダイヤ改正で大半の便は柿生駅−矢野口駅までとなり、調布発着は朝方の1往復だけになってしまいました。(2010年3月17日撮影)

▲F9376号車。町田営業所は新百合ヶ丘営業所として移転し、調布駅前に実に40年ぶりに川崎ナンバーの小田急車が帰ってきました。現在は日曜日の午後1往復運行ですが、柿生駅までの道路事情は昔に比べて劇的に改善され、この日もダイヤ通りに走れていました。なお南口ロータリーは歩行者用の空間を広げるよう改修されることになり、バス停は狛江営業所管内で使っていたものを暫定で流用、上屋も一時撤去されています。(2023年1月9日撮影)

調01系統(調布駅南口〜多摩川住宅)

〜2024年12月16日のダイヤ改正で京王バス単独運行に変更、小田急バスは撤退〜

▲狛江営業所のD770号車(富士重工−いすゞBU05D、推定44年式)。狛江でのBUシリーズの配置実績は長く、武蔵境にまだBAシリーズが導入されているころから登場しています。

▲同じくD709号車(いすゞBU10 昭和41年式)。上記と同じBUシリーズながら車高が低く、窓配置も違います。(1974年3月撮影)
※大判写真(画像処理済み)はこちら

▲C8143号車(富士重工−いすゞU-LV324L、除籍済み)が狛江所属だったころの姿。LVシリーズは上記BUシリーズの子孫と言うべき車で、冷暖房はもちろん、外観や乗り心地の進歩に20年の歳月を感じさせられます。調布駅南口バス乗り場は1997年10月に面目を一新、駅に近づいて便利になるとともに、街並みも美しく整備されました。(1998年4月撮影)

▲上記、D709号車とほぼ同じ地点で撮影。34年の月日が流れて、変わらないのは奥のマンションだけ。調01系統のポールは駅の出口に一番近い位置へ移り、空き地にはビルが林立しました。(2008年8月6日撮影)

▲ノンステップのD9275号車(いすゞPKG-LV234L2)。この路線も京王バス東との共同運行で、両社とも大型車を使用しています。(2008年9月14日撮影)

旧新ふそう車そろい踏み、D6041号車(左)とD6104号車(右)。(2023年1月9日撮影)


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