〜小田急バス私設ファンクラブ〜

三鷹駅南口の今昔

 武蔵野乗合自動車(小田急バスの前身)発祥の地にして、管理人の故郷でもある三鷹。昭和40年代後半から「駅前再開発」が大々的に進められ、古くても味わいのあった南口駅前は、もはや昔の面影がありません。しかし、こうした変貌は街が生きていることの証でもあります。


駅ビルの誕生

 駅ビルができる前の三鷹駅南口(1997年撮影)。ペデストリアンデッキへの開口部を改築した以外は、1969年に完成した橋上駅舎が、基本的にそのままの姿で使われています。バスは当時ピカピカの新車だったC8195号車です。

 ビルを造るため、南口の階段が完全に取り壊された所です。ここにあった仙川行きの7番ポールは西側(左の方)に約10メートル移動していました。バスは朝日町行きのC8112号車。(1998年11月)

 完成後の様子(2001年10月)。本家・吉祥寺ほどの規模ではないものの「ロンロン」がオープンし、書店、総菜店、三鷹市政窓口(1階)などが入居しました。駅前にあった第九茶房、しもおれ、アルプスなどの喫茶店に代わって、駅ビル2階のスターバックスコーヒーが大繁盛しています。バスは調布駅に向けて出発するC8102号車です。


降車場とエスカレーターに上屋を設置

 2002年4月の南口降車ポールの様子です。停留所から駅の中に入るまで雨ざらしで、写真のように傘を差してエスカレーターを上がっていました。

 2005年3月、上屋工事が始まりました。骨組みが大体できています。

 2005年4月上旬の様子。屋根が取り付けられ、後は再舗装工事が終わるのを待つだけです。

 2005年5月、工事はほぼ完了。降車スペースが広くなり、傘を差さずにエスカレーターで上がることができるようになりました。でも、エスカレーター出口と駅入り口の間は相変わらず雨にぬれてしまいます。

 2006年2月の様子。雨に濡れていた駅入口には立派な屋根ができました。工事はまだまだ続きます。


駅前広場の工事続く

 2003年8月に撮った南口・吉祥寺側の様子です。左側の赤い屋根は喫茶店「しもおれ」、その奥は下田書店(古書)に焼き鳥店、ごきゅう書店松栄堂(教科書販売など)と続きます。ジブリ美術館循環の停留所(黄色のテントが張ってある場所)は、かつてパチンコ店がありました。

 2004年11月の状況。喫茶店も古書店もお好み焼き店も、ロータリーの花壇もすべて取り壊されました。玉川上水沿いの道路は、万助橋方面へ向かう武蔵野市側はそのままですが、三鷹市側は駅前に入る取り付け部分が川から大きく離れるように変更されました(画面右上)。

 2005年10月、ペデストリアンデッキの拡張工事が本格化しています。新しく通路となる部分が板で囲まれているため、玉川上水を望むバスの写真は撮れなくなってしまいました。

 玉川上水側から駅方面を見たところです。ごきゅう書店の跡地は新しいごきゅうビルになり、セブンイレブンが開店。「しもおれ」も、隣のビルの1階に場所を移して復活しました(左側)。


ペデストリアンデッキ完成

 2006年3月、7年以上にわたった三鷹駅南口の改良はついに竣工の日を迎えました。同時にバス乗り場も24日の始発から大幅に変更されています。久我山駅行き(京王バス東)と同居していた牟礼団地、野ケ谷、調布飛行場行きは三菱東京UFJ銀行前の8番ポールに移動。同ポールを使っていた車返団地、朝日町行きと北野、三鷹台駅行きは駅本屋側に新設の6番ポールに変わりました。

 東側(御殿山2丁目)から見た三鷹駅。駅前には新たに食品スーパー大手のオオゼキが進出しました(開店は28日)。

 ペデストリアンデッキと駅本屋の接続部分。バス乗り場(調布駅、仙川、車返団地、みたかシティバス)とはエスカレーターで結ばれます。

 バス乗り場案内は従来の位置から20メートルほど東側に移り、電光式の新品が設置されました。(以上4枚は2006年3月26日撮影)


西側にも歩道橋

 これで工事完了と思いきや、今度はデッキを西側に延長する工事が始まりました。眼鏡店の裏に店舗や共同住宅が入るビルが建設中で、そこまで長くするようです。かつてのバス通りだった一方通行路から撮影、後方のバスは鷹51系統のC9201号車。(2007年2月4日)

 「elleve」というロゴのついた高層マンションが、ほぼ出来上がったようです。「デッキは11月まで閉鎖」という看板があり、どうやらそのころに入居でしょうか。ちなみに三鷹駅周辺では、北口にも28階建ての「ツインタワー」なるものが建つようです。(2007年9月29日)

C9180

東日本大震災から1カ月後の様子。三鷹駅本屋では再び工事が始まっています。奥のパチンコ「ニューヨーク」は40年以上の歴史を先日閉じたのですが、店名が変わっただけでパチスロホールとして復活していました。(2011年4月27日)

タクシー乗り場前のビル消滅

 久しぶりに駅前へ降り立ってみると、タクシー乗り場前にあったビル1棟が取り壊され、更地になっていました。駅前ロータリーに面した建物は次々に変貌し、昔の姿で残っているのはパチスロホールぐらいでしょうか。(2015年3月4日)

 上記から、ほぼ一年後の様子です。仲町通りが見渡せるほどに建物が無くなりました。また大きなビルが建つのでしょうか。(2016年2月27日)

3年後、この場所には26階建ての高層マンション「グレーシアタワー三鷹」が建設され、建物の一部は商業施設「トリコナ」として3月から営業しています。落ち着いた住宅街が形成されていた三鷹も様変わりし、威圧感たっぷりのタワマン天国になってしまいました。(2019年4月20日)

路線新設と乗り場の大変更

 パチンコ店前の4番ポールから発着する鷹53系統は、2016年10月17日をもって過去帳入りとなります。この日、京王バスとの共管で鷹66系統(三鷹駅南口→南浦→三鷹市役所→八雲台→調布駅北口)が新設、鷹52系統の朝日町行きは榊原記念病院行きに延長。同時に南口乗り場の位置もガラガラポンで大変更され、4番ポールは鷹57系統の出発とジブリ循環線の到着、鷹53系統は鷹56系統とともに2番ポールへ、伝統の2番ポールを明け渡した鷹51系統が駅入口の5番ポールに移動が決まりました。

 落ち着きを取り戻した三鷹駅前

約20年に及んだ三鷹駅南口の再整備、東側公衆トイレ付近の階段で工事が続いていますが、大規模なものは一段落。この角度から見る駅とロータリーの光景だけは、昔と変わりありません。正面のパチンコ屋も、店の名前と設備を更新しながら50年以上ここで営業しています。(2024年2月24日)


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