小田急バス私設ファンクラブ・実録シリーズ
車いすでの乗車に対応し、小田急バスで2台目のリフトバスとなるA8197号車は1997年、吉祥寺営業所に配置。専用系統となった宿44系統沿線で当初、東京都福祉局と連名の看板を停留所に建てるなどして、リフト車を推進する動きがありました。しかし車両が高価でリフトの操作も煩雑になることなどから、大型車の分野ではその後増備がなく、A8197号車自体も現在は吉02系統などで運用されるようになっています。小田急バス私設ファンクラブでは同営業所運転士の方のご協力を得て、実際にリフトが動作するところなどを見学することができましたので、写真でご紹介します。
車いす固定の空間を確保するため、中央座席の一部を折り畳んだところ。車いすのままで押せるように、座席の裏側にも降車知らせボタンが付いています。
リフトと座席折り畳みの制御盤。係員はここで立って操作することになり、大昔のツーマンカーの車掌スペースを想起させます。
制御スペースの床には、どういうわけかゴキブリ駆除剤が仕掛けてありました。
リフトをセットし、バスの床面と同じになったところ。リフトを降ろした後、手前の跳ね上がった部分を地上に付けて車いすをリフトアップします。停留所側にも車いすプラスアルファの空間が必要となるため、実際に利用できる場所はどうしても限られてしまいます。
写真はすべて2001年6月30日、吉祥寺営業所にて(許可を得て撮影)