九州ツーリング
近江八幡〜しまなみ海道〜佐田岬半島〜阿蘇〜佐多岬〜日向（2002/11/10〜11/16）
その１ 2002/11/10 新座〜近江八幡
出発前
この旅行のためにWindowsCEマシンのシグマリオン２を買った。ちょうど19,800円まで価格が安くなっていて，手頃だったからだ。このレポートもそのCE機で旅先で書いている。
朝８時半出発。天気は快晴。環八は予想以上に空いていて，気持ち悪いくらいだった。30分で東京インターに到着。
東名高速道路
東名に乗ると，富士山が遠くに見えた。今日は本当に良い天気だ。
富士山は綺麗に雪化粧していて，銭湯のペンキ絵のようにドーンとそこにあった。
富士山の裾野を抜け，清水を抜けたあたりから，横風が凄くなってきた。何度もタンクバックを持っていかれそうになる。
浜名湖SAで休憩。ここは３度目だが，相変わらずいい場所だ。芝生の斜面がある広場があり，そこで浜名湖を眺めながらまったりしていられる。今日は昼食のパンを食いながらぽかぽか陽気を浴びてのんびりした。しかし，このあとしばらくは横風との戦いが続くことになった。
由比PAから富士山を望む
名阪高速道路
やや横風が収まってきたようだ。しかし，遠方には不気味な黒い雲が見えている。あの向こうには関ヶ原がある。
路面が濡れだした。路肩には水たまりが見える。今日雨が降ったような雰囲気だ。
関ヶ原に近づくと，近くの山には雪が積もっていた。富士山より下の方まで雪化粧しているように見える。
ヘルメットのシールドに水滴がついてきた。しかし，反対車線の車は濡れているように見えないし，多分大丈夫だろう。
安土城
八日市ＩＣで名神を降り，近江八幡に向かう。名神を降りた時点でまだ３時だったので，今日のユースへのチェックイン予定時間６時にはまだまだ余裕がある。
ユースへはインターから道なりにひたすらまっすぐなのでわかりやすい。ユースにたどり着いたのは３時３０分だった。まだ早すぎるので，近くにある安土城祉まで出かけることにする。
安土城はこの辺では最大の観光スポットであるに関わらず，はっきりとした案内表示がなく，辿り着くまでに苦労した。
安土城は今は石垣しか残っていないのだが，だんだん発掘が進んで見ておもしろい場所に変わりつつあるようだ。元々は木が生い茂る山だったらしいから，よくここまで発掘した，と思った。
天守閣へ向かう階段を上がると，すぐに秀吉邸跡があった。これなら天守閣まではそんなに遠くない，と思ったら大間違い。えらい登山だった。そして本丸からの眺望もあんまり良くないのだ。それでも，安土城の一番上まで行けることには感動した。途中の階段からは美しい夕日も見ることができた。
安土城階段
安土城天守台跡
西の湖，水郷地帯
近江八幡ユースの近くには，西の湖という小さな湖がある。小さいと言っても琵琶湖がすぐ横にあるからえらく小さく見えるだけで，実際は結構面積がある湖だ。
また，ユースの周りは水郷地帯でもあり，水路をカヌーで下ったり遊覧船で巡ったりすることも出来るようだ。
近江八幡ユースホステル
明治時代に造られた建物で，文化財に指定されているほどの貴重な建物だ。まるで寺のような外観だが，寺ではなく，ただのユースホステルである。
今日は家族連れ４人とバイク乗り３人（私を含む）が泊まっていた。
そのうち一人はカブで日本を旅しているという。しかし，淡路島で１ヶ月過ごした後，寒くなったので実家の岐阜に帰ることにして，今日はその途中なのだと言う。
仕事は何かと尋ねたら，高校出て以来無職で，バイトしながら各地をツーリングしているそうだ。
もう一人はスズキのグラスとラッカー乗りで，こちらは京都在住ながら，最近引っ越してきたので，近場を知る意味でここにきたのだと言う。
建物は古いが，中はちゃんと暖房が利いている。
風呂やトイレは建物の外観とは全く異なる新しいもので，快適だった。風呂にはハーブも浮かんでいた。ただし，この日の風呂は狭くて少し残念。この日は開放されていなかったが，もう一つ風呂があって，そっちの方は広いのかもしれない。
近江八幡ユースホステル
肉のかね安
ユースに到着する時間が分からなかったため，今日はユースで夕食を頼んでいない。近江八幡の市街地に出て夕食を取ることにする。近江八幡ユースには特別コースとして近江牛ステーキコースがあるので，ユースで食事が出来なかったことは悔やまれた。
最初はユースに置いてあった観光ガイドに載っていた牛肉レストランに行くつもりだったのだが，到着してみてびっくり。あまりに高級な作りで，ライダージャケットにジーンズ，なんて格好の奴が入る場所ではなかった。
仕方なく近江八幡市外地をバイクでぶらぶらして探すが，なかなか適当な店が見つからない。そのうち肉屋に併設された食堂が目に入ったので，そこに思い切って入ることにする。
バイクを店の前に止めると，店の人が出てきてバイクのことについて話しかけてきた。もう入るしかない。
入ってみると，えらくショボイ店内で，少し後悔。メニューなんて洗濯バサミ２個で紙を挟んで作ってある。大丈夫か？
この店は先ほど声をかけてきた若旦那と爺さん婆さんで切り盛りしているようだ。旦那はえらく元気で，ライダーだからサービスしとくよーと大張り切りだ。
すき焼き3,000円プラスご飯を頼む。すると，凄いボリュームのすき焼きが出てきた。具だけ出してあとはご自由に，ではなく，婆さんが目の前で作ってくれる。食べてみるとこれが旨い！
しばらく食べていると若旦那が牛肉登記書を持ってきて，この牛がどういう親からいつどこで生まれて，いつ近江に連れてこられたかまで説明してくれた。近江牛というのは兵庫県生まれの牛を近江に連れてきて育てたものだ，ということは初めて知った。牛にはちゃんと名前が付けられていて，今私が食べている牛はゆりこちゃんらしい。
随分と雰囲気の良い食堂で，常連さんとオーナー一家で日米野球を見て盛り上がっており，私もそれに参加させてもらった。食べ終わる頃には腹がぱんぱん。凄い満足度。この店で大正解だった。
肉のかね安
この日のまとめ
今日の走行距離５２２キロ。高速移動中心だからちょうど良い距離かな。