熊野古道・奥飛騨

2004/10/05〜2004/10/10

 

2004/10/06 高野龍神スカイライン〜R425〜熊野

出発前

 7時20分起床。朝食はごく普通の旅館の朝食といった趣。外は雨は降っていないが曇っている。夜中にいくらか降ったのか,バイクのシートは濡れている。9時出発
 昨日見学できなかった大門,奥の院を見学。
 大門は昨日通りがかっているのだけども,山道を登り切って高野山市街地が見えたのが嬉しくて,見逃してしまったのだ。1702年に再建されたというから,結構古い建物だ。えらくどっしりした作り。自動車道が無かった頃は,山道を歩き通してこの門を見たら随分と安心しただろうなあ。

 次は奥の院。ちらっと見るだけと考えていたら随分と時間を食った。奥の院では有名大名の墓や,日本の大企業の慰霊碑が沢山あり驚く。ここに墓を建てるのがステータスシンボルなのかなとも思える。

 


奥の院の織田信長墓所

高野龍神スカイライン

 奥の院から東に進んですぐに始まるこの道。3人組のツーリンググループが私の後ろに着いてきたので,すぐに先に行かせる。こちらは全然急がないんだ。

 道は広く,カーブもそんなにきつくない。非常に走りやすい道。しかし,尾根筋を走っている割には眺望はいまいち。そして距離が長く,疲れる。一体いつまで続くんだよー,って感じ。
 展望駐車場にバイクを停めて景色を眺める。遠くまで山並みがよく見える。しかし,今日は雲が多く,暗い。残念だ。

 


高野龍神スカイライン

 

龍神温泉

 高野山から出発してから,高野龍神スカイラインを走りきると,龍神温泉がそこにある。
 その中の龍神温泉元湯に入る。

 新しい近代的な日帰り入浴用の施設。ただし食堂はない。源泉100パーセントの表示がしつこいくらいにある。
 窓から古い公衆露天風呂が見えたが,これが新しくなる前の元湯だったんだろうか?こっちの方がワイルドで気持ちよさそう。
 浴室内は清潔で,洗い場もきちんとしている。湯船は内湯2つ,露天1つ。
 露天は屋根がかかっており,目隠しもきちんとしているのであまり爽快ではない。
 お湯はいかにも肌に良さそうなぬるっとした質感の湯。濃い感じはする。しかし,湯船からお湯はあふれ出ておらず,どうも循環臭いがどうだろう?

 


龍神温泉

 

R425

 今日のハイライト。龍神温泉と十津川温泉を結ぶ国道。龍神温泉を出ると,すぐにこの道への分岐がある。
 元林道というだけあって凄い酷道。R439以上という声すらあるのもうなずける。
 狭い。殆ど1車線。ただし,R439の中村付近ほどは狭くなく,トラック1台がぎりぎり通れそうな位の幅はあった。

 道には苔がむしていて,危険。道路上には落ち葉,砂利,木の枝,時には木の幹すら転がっている。場所によっては路肩が消えかかっている。
 龍神温泉側の方が酷く,十津川温泉側は比較的まし。
 すれ違った車はわずか10台。そのうち7台は十津川温泉まで10キロを切ってからすれちがったもので,R425で龍神側まで行く車ではないかもしれない。
 転落死亡事故多発の看板が怖い。確かにガードレールもなく,その先は崖だ。

 


R425(クリックすると大きな地図が出ます)


R425を龍神温泉から十津川温泉方面に見たところ。


道が消えかかっている…怖い。

 

R168・熊野本宮

 十津川温泉で公衆浴場に入ろうかと思っていたが,着いてみると水曜定休日であきらめる。
 R168を南下,熊野本宮を目指す。R168と並んで流れる 熊野川は川幅が広く,河原は白い砂利で埋め尽くされている。

 R168はその横を走る比較的道幅の広い道。アップダウンもあまり無く,スピードが出やすい。しばらく走ると,熊野本宮が見えてくる。
 サッカー日本代表のシンボルマークでおなじみ,3本足のカラス,ヤタガラス。その発祥の地でもある熊野本宮を参拝。階段を上り参拝,結構疲れる。この時間帯は結構日が射していて暖かかったため,ライダージャケット着用の私は汗だくで歩く羽目になった。


 登り切って熊野本宮。意外にこぢんまりした敷地。建物は随分と年季が入った感じ。桧葺きの屋根は古くなりすぎたらしく,葺き替え工事中だった。
 階段を下りて一番下まで戻って,鳥居の横の珍重庵で昼食。山菜そばは普通だったが,名物もうで餅と抹茶のセットは旨かった。
 熊野本宮を出て,すぐに巨大な鳥居が熊野川の河原に見えてきた。大斎原だ。かつてここに熊野本宮があったらしい。

 


十津川温泉〜湯の峰温泉〜新宮(クリックすると大きな地図が出ます)


熊野本宮


熊野本宮


熊野古道はきつくて歩けない…

 

湯の峰温泉・つぼ湯

 熊野本宮から少し移動,狭いR311に入り,湯の峰温泉に到着。ここには有名なつぼ湯という温泉施設がある。
 湯の峰温泉の公衆浴場は3種類。銭湯同様に使える源泉50パーセントの一般浴場,石鹸シャンプー使用不可の源泉100パーセントの浴場,そして貸し切りのつぼ湯だ。つぼ湯はなんと世界遺産になっている。
 つぼ湯は750円。世界遺産登録記念手ぬぐいが貰えた。入浴後源泉100パーセントの浴場にも入ることができる。
 つぼ湯に入ることに。先客は3組。受付番号を渡され,約1時間待つと言われる。しかたなく近くを散策したりして時間つぶし。実際には40分待っただけだった。入り口の扉はカメラで受付から監視されており,30分以上はいると出るようにアナウンスされる。また,待っている人にはいるようにアナウンスする。
 つぼ湯は湯船自体は人一人でいっぱいになる広さ。お湯は下からわき出ており,源泉かけ流し。しかし,入浴者の好みで水で薄めて温度調節することもできる。私の場合,前に入った夫婦が水を入れたため,ぬるめのまま入る羽目になった。徐々に尻の方から熱くなってはくるのだが。

 壁は開閉可能になっていて,セミ露天にもできるが,壁に開けるなと書いてあった。ツーリング雑誌では開けて入浴しているのに,何故かと受付のおじさんに聞くと,撮影の時と大雨増水の時は開けるんだとか。普通は閉めるんだそうな。

 


湯の峰温泉


つぼ湯

熊野速玉大社

 R311から再びR168に戻り,熊野川と一緒に東に進む。熊野川は広く,ゆったりと流れている。R168は山にへばりつくように,しかし十分な道幅で順調に車が流れている。
 新宮市に入り,R42を少し北上すると熊野速玉大社だ。
 既に遅い時間帯だったこともあってか,参拝者も殆どおらず,静寂が広がっていた。
 建物自体は意外とこじんまり。朱色の社殿が印象的。

 


R168を新宮市へ向けて進む。青空に広い川。

 

YH熊野市青年の家

 R42を熊野灘沿いに北上。夕暮れ時で,海の色が刻々と変化する。
 獅子岩の表示が見えたら,その直前を左折するとYH熊野市青年の家だ。
 今日は夕食が作れないと言うことで,素泊まりしかできなかった。また,私しか宿泊者はいなかった。受付背後の日程表を見ると,一人ずつしか泊まっていないようだ。
 施設は古いが,何度か改修されているようで我慢できるレベル。部屋は昔ながらの二段ベッド。部屋の中にはテレビ無し。テレビはミーティングルームにあるだけ。

 本来の目的が部活の合宿用なんだろう,ユースとして積極的に何かやろうという感じではなかった。受付後はほったらかしといった感じ。風呂にも入れたが驚くほどぬるく,シャワーもあるにはあるが温度調節が大変だった。
 消灯時間は厳しく,時間を過ぎると自動販売機でジュースを買うことすらできなかった。

 


YH熊野市青年の家

 

さらや

 ユースで食事できないため,近くで食事することに。熊野市中心部に入り,飲み屋,食堂が集まったショッピングモール的な施設があったので,その中にある「さらや」という料理屋に入る。地物を使った料理を出してくれ,地鶏唐揚げ定食は勿論地元の地鶏を使っていた。1400円。量も多く,品数も豊富,そして旨い。大満足。ファミレスに行かなくて良かった。

 


さらや

 

本日のまとめ

 本日の走行距離190キロ
 総走行距離520キロ
 距離は伸びていないが,山の中のワインディング中心だったため,凄く長い間走ったような気がする。晴れている時間が長く,道,温泉も面白く,満足行く一日だった。

<<2004/10/05 岡山〜高野山へ
2004/10/06 高野龍神スカイライン〜R425〜熊野
2004/10/07 熊野那智大社〜犬山へ>>
2004/10/08 下呂温泉〜奥飛騨へ>>
2004/10/09 長良川〜京都へ>>
2004/10/10 比叡山〜六甲山〜岡山へ>>

<<戻る

<<掲示板へ

<<Drive & Toruring Reportメインへ