謝和(しゃわ)
嘉靖期の海商の一人。福建ショウ州の出身。「謝老」とも呼ばれたと言う。はじめ同郷の葉宗満方廷助(方武)らと行動をともにしていたと考えられる。

嘉靖19年(1540)ごろ王直徐銓と出会い、一緒に海外へと乗り出した。その後の詳しい活動の記録はないが、王直や葉宗満の側に常にあったと思われる。王直の海上制覇後、しばしば謝和の名が王直の腹心として記録に現れるが、献策する場面が見られることから王直の相談役的な存在であったことがうかがわれる。

嘉靖36年(1557)の王直の帰国に同行し、王直が逮捕されると舟山群島に毛烈らとともに立てこもって抵抗を続けた。その後の消息は不明であるが、この後福建方面で「謝老」「謝策」なる海賊が活動しており、これが謝和であると考える向きもある。

主な資料
鄭若曽「籌海図編」擒獲王直の条
鄭舜功「日本一鑑」

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