過去の雑記 00年 6月上

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6月 1日
古沢嘉通ページのMEMOで、ブラウニーに「ガールスカウトの幼年組」という意味があることを知る。と、すると、フラランランデブーの「おとといあの娘とブラウニー」というフレーズは、「おとといはあの娘と、ブラウニーの集まりに行ってきたよ」という意味なのか。意味不明のフレーズだと思っていたのに、さすがは山本正之、あなどれない。
じゃあ、「きのうあいつとブライガー」ってのは「昨日は昨日で、あいつとブライガーの全話LDをぶっ通しで見たよ」とかいう意味か。

6月 2日
夕方休みに近所の古本屋で坂田靖子『バジル氏の優雅な生活』1巻(花とゆめコミックス)、島本和彦『燃えるV』5巻、『風の戦士ダン』1巻(ともに少年サンデーコミックス)を買う。
『燃えるV』は何度目かの再読。5巻だけを読んだときにはそれなりに楽しんだのだが、1巻から通して読むとイマイチ。4巻で話が一度終わっているため、無理な付け足しとしか見えないのが問題か。まあ、長期連載の最終巻なんて、たいていこんなもんだという気もせんでもない。

横浜は対ヤクルト戦に勝利し5割復帰で、「首位と1ゲーム差」の「5位」。明日勝てば、2位か、3位か、5位だ、って6月頭の展開じゃねえよ、それは。面白いからオールスター明けくらいまで、こんな状況で行ってくれないものか。

6月 3日
山本正之コンサートのチケットを買うため、早起きして近所のチケットぴあへ。9時半についたときには、すでに10数人が並んでいたのでどうかと思ったが、D列の右端というそれなりの席になった。てなわけで、同好の士の方、7月1日、朝日生命ホールでお会いしましょう。

夕方から高田馬場へ。芳林堂でベア『斜線都市』、ターナー『半熟マルカ魔剣修行!』、アシモフ&シルヴァーバーグ『アンドリューNDR114』、田宮俊作『田宮模型の仕事』、竹本泉『てきぱきワーキン▽ラブ』5巻を購入。我ながら何をいまさらというものばかりだね。

その後ユタ。参加者はSF人妻、大森望、柏崎玲央奈、小浜徹也、添野知生、高橋良平、林、福井健太、藤元直樹、三村美衣、山本和人(あいうえお順、敬称略)。印象に残っていて当たり障りが無い話題は、京フェスの企画準備の話とか、6000枚を<グイン>15冊と考えるのと<チョンクオ>7冊と考えるのではどちらが嫌かとか、いろんな人がいろんなことに不満をもっていることとか(これは当たり障りもあるのかも)。ゼロコンの企画についても語られていたようだが、遠い端にいたのでよくわからない。

帰宅後、SFM7月号を読む。今日読み終えた、ダミアン・ブロデリック「シュレディンガーの犬」、グレッグ・ベア「シュレディンガーの伝染病」はともに良かった。
前者は、意識をパラレルワールドに飛ばす装置の実験台にされた男の悲劇を描く。解説記事にもあるが、登場人物に対する突き放し方が爽快。
後者は、「人類全体を巻き込んだ「ウィグナーの友人」実験」という設定のパズルストーリー。実験の大きさといい、その後の胡散臭い論理展開といい実に楽しい。

横浜は対ヤクルト戦に連勝し、首位と1ゲーム差の2位。5位から2位に躍進したのに、首位とのゲーム差が変わらないってのはどうしたわけか。

6月 4日
SFM7月号を読了。川又千秋『火星帝国』は爆笑。地球人代表者のジョン・カーターという名前もどうかと思ってはいたが、他のメンバーはより凄かった。やるな川又。でも、申美齢を、そう読ませるのは無理がないか。

横浜は、ヤクルトに負けて首位と1ゲーム差の5位に逆戻り。首位から3ゲーム差までにいるのなら順位は関係ないと分かっちゃいるが、5位というのは気分が悪い。得失点差はヤクルトと並んで同率2位(+1)だというのに。

6月 5日
朝っぱらから油断して過ごしていたら、本当の本当のぎりぎりに着くはずの電車が2分遅れたので、午前半休。おもわず、会社に行く前に本屋に寄ってしまったよ。

なんとなくオールスターの投票などをしてみたりする。今日入れた票はこんな感じ。
パシフィックセントラル
投手黒木知宏(M)上原浩治(G)
捕手伊東勤(L)古田敦也(S)
一塁小笠原道大(F)ペタジーニ(S)
二塁金子誠(F)ローズ(YB)
三塁中村紀洋(Bu)江藤智(G)
遊撃松井稼頭夫(L)福留孝介(D)
外野イチロー(BW)新庄剛志(T)
外野田口壮(BW)松井秀喜(G)
外野秋山幸二(H)金本知憲(C)
DHボーリック(M)
パシフィックは、チームが均等にばらけるように留意したほかは、作為無しに見たい選手を選んだ。投票後、今年の成績を見ながら考え直した結果も、セカンドは水口(Bu)、外野は田口(BW)を外してオバンドー(F)だったか、というくらいで大きくは変わらない。
セントラルは逆に作為おおあり。チームをばらしたのは同じだが、横浜の選手を出来るだけ選ばないようにしている。いや、オールスター期間は休んで欲しいし。純粋に大舞台で見たい選手だと、投手が小宮山(YB)か星野伸(T)、遊撃が石井琢(YB)、三塁が進藤(YB)。石井琢はどうせ監督推薦で選ばれるし、進藤や小宮山がファン投票で選ばれる可能性はないから、投票しちまっても同じなんだけど。
結果はあんまり面白くならないとわかっちゃいるが投票した分だけ興味は増した。意外な落ちがつくことを期待しつつ7月を待とう。
#セ一塁 清原(G)とか。

6月 6日
Amazon.comで注文した、ラファティ"Not to Mention Camels"が届いた。最近、週一ペースで注文品が届いているので、また届いたのね、とすっかり油断して封を開けたらびっくり。本のそこかしこに、シールが貼ってあったり大量のスタンプが押してあったりする。カバーにはバーコードが貼り付けてあるし、裏表紙折り返しには袋が取り付けてある。中表紙にも何やら番号が入っている。何より酷いのは、小口をはじめとして至る所に押してあるスタンプだ。よりにもよって目立つ所ばかりに押されている。まったく、何事だというのだ。そのスタンプはこう読めた。
 OXNARD PUBLIC LIBRARY
……洋書の図書館放出本に当る可能性は全く考慮していませんでしたね。貸出票まで入っていたりして少し得した気分。

6月 7日
横浜が、対広島第九戦の5回、イニング11安打の猛攻で13得点をあげた。イニング13得点はプロ野球タイ記録。ホームランによる得点が0という、実に横浜らしい攻撃だったらしい。ああ、見たかったな。その大味なイニング。

6月 8日
さすがに野球ネタでつなぐのも飽きてきたので別ネタを、ってわけで週刊朝日百科「世界の文学 48 SFと変流文学」購入。

巽孝之責任編集で、目次に並ぶのがディック、ギブスン&スターリング、エリクソン、アッカーという実にわかりやすいラインナップ。個々の記事には興味深いものもあるが、全体としては既視感が強すぎる。いっそのこと、アカデミズムの語り口で、ハインラインだのニーヴンだのホーガンだのビジョルドだのを語るという方法論の方が面白かったのでは。いや、語れるかどうかはともかく。

「世界の文学」は結局、36ページの内容でしかないので、ある程度知っているテーマよりは、興味はあってもよくしらないテーマの回を読む方が得る所は大きいようだ。僕が読んだ範囲では、48号や19号(ヴェルヌ、ウェルズ他)よりも、2号(セルバンテス、ラブレー他)や3号(スウィフト、デュフォー他)の方が楽しく読めた。

6月 9日
何も読んでいない。何も買っていない。ろくなものを観ていない。何もプレイしていない。あまつさえ、セントラルの試合も無い。

それくらいで書くべき言葉が無くなるとは、よっぽど中身が無いな。> おれ

6月10日
久方ぶりに書泉西葛西に寄り、八房龍之助『宵闇眩燈草紙』2巻(電撃コミックス)、冬目景『イエスタデイをうたって』2巻(ビージャンYJC)、「FOORION」(ティーアイ東京)を購入。
「FOORION」はボックスアートの妖精画とTRADING CARD GAMEの文字に惹かれて買ってみたのだが、これが見事に騙された。何が騙されたって、占い用のカードであってゲームでないとゆー。意味も無く数字が書いてあれば、いやさ、せめて裏を統一しておいてくれれば、何らかのゲームには使えたかもしれないが、裏表すべて各カードユニークとあっちゃ、神経衰弱にすら使えない。1箱に20枚入っている妖精画のために買ったのだと思って自分を納得させるのが精一杯でしたね。だから、占いカードなら占いカードって箱に書いとけよ。
ところで、イラスト以外見るべき所の無いこのカード。驚いたことに、スターターの箱にも、ルールブックにも、カード自体にもイラストレイターの名前が無い。勢いで版元のWebページも見てみたがわからなかった(イラストレイターどころか、本日付けでは商品紹介自体が無い)。価値なんてそれだけなんだから、名前くらい出してあげてもいいのに。見落としかなあ。

八房龍之助『宵闇眩燈草紙』2巻読了。前巻に比べて、中篇が多くなっているのは喜ばしい。伏線の張り方が上手い方なので、中篇は似合いの長さだろう。「でいがん〜やせおんな〜ますかみ」と「ひとかたの〜かたけそう〜おもいおもて」、共に子を思う親の気持ちが物に憑り付き人を殺める物語であり、「京太郎が事件に巻き込まれる→虎蔵が力でねじふせる→美津里が解説しながら方を付ける」という同じ構造を持つ話でありながら、全く違う話として読ませる筆力がある。マーケットが狭そうな作風ではあるが、このまま年一、二程度のペースで新作を出してくれると嬉しい。

冬目景『イエスタデイをうたって』2巻読了。高2にして既に悟った風な口を利く滝下君が気に入った。もっとメインで出てきて、真の挫折を味わっていただきたい所だが、脇役の脇役という立場だけにそうも行かないだろう。好きなんだけどな、悟った風の若造が、何も悟っていなかったことを思い知らされる話。

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