- 4月 1日
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いきなり、朝っぱらからアニメだの特撮だのを見続ける。「チキチキマシン猛レース」は当然にしても、「ガオレンジャー」に「超Gals!寿蘭」に「デジモンテイマーズ」まで見てしまうとは、何か不幸でもあったのか。なぜ今更コギャルなのかが皆目不明な「寿蘭」は思ったより楽しく見ていられた。ターゲットは不明だけど。
一念発起して布団乾燥機を買ったついでに本屋に寄ると、オールディスの新作短編集が出ていたのでとりあえず購入。紙一重で『地球の長い午後』に言及しない(連作中篇としての第一回、「終わりなき午後」は言及されている)著者略歴にはどんな含みがあるんだろう、ドキドキ。< たぶん無い
なんとなく柏公園まで歩いて花見。Yahooの桜情報で、千葉県内の桜の名所となっていたのでどんなものかと思ったら、ごく普通の町の公園だった。まあ、そんなものだろう。家族連れでバーベキューを楽しむ人々を眺めながらほのぼのとした気分で文庫本を読んでいたのだが、30分もしないうちに寒さに耐えられなくなってきたので撤退。ジャケットをクリーニングに出したのは失敗か。
戻ってくると、横浜・ヤクルトの試合中継をやっていた。先制点が先発・三浦のタイムリー・ツーベースというのはあまりにもベイスターズな展開。しかし、ドスターの立ち姿は本当に打てそうに見え無いね。
などと文句をたれつつ試合終了まで見ちまいましたよ。TBSの中継は8回で終わったんで、JSS1に切り替えての本気の観戦。完封ペースの三浦は無死一、二塁にしたところで降ろされ、河原に交代。河原が左二人を切ったら、最後は新ストッパー、斎藤隆。どの継投も完璧に決まり、森・横浜の初勝利となった。打線のほうは相変わらずだが、守りはかなり良い感じのようだ。しかし、チーム一守備がいいからという理由で打撃に目をつぶって使われる外国人野手というのは、なんぼなんでも。
その途中、チャンネルNECOで「トライダーG7」の発進シーンだけ見る。くぅーーーー(感涙)。
さらに、さらに、TXで「エンジェリック・レイヤー」まで見たり。本当に一日中テレビを見てるな。がんばって動いていたが、どこまで維持できるんだろう。とりあえずプラレスラーがかめはめ波を撃つのは禁止だ。
夕方遅く、『ひめくりあずまんが』は平積みだというのに『SF/フェチ・スナッチャー』の2巻は置いていない近所の書店に見切りをつけて上野のフローラに行ってみる。が、時既におそしということか、ここにも一冊もない。茫然自失のあまり、つい改札を出てしまったのでそのまま上野公園で夜桜見物。ばかばかしいほどの人出で、確かに騒々しくはあったが、下さえ見なければ絶景。ビール片手に、一人のんびりと歩くには最適だった。いやもう、生涯で今日ほど人に追い抜かれた日は無いっつーくらいのんびり歩いてしまったよ。
1時間ほど桜を堪能した後、もう1件本屋に寄って役立たずであることを認識した上で帰宅。もう5分早く着けば、もう少し筋の良さそうな店に寄れたかと思うと悔やまれる。
あ、役立たずの店では唐沢なをき『夕刊 赤富士』上下(ビームコミックス)を購入。扶桑社版に追加された部分は残念ながら無かった。というか、扶桑社版が元々完全版なのか。レイアウトが異なる分、印象は変わっているけど、買いなおすほどではないな。
澤井繁男『魔術と錬金術』(ちくま学芸文庫)は、とりあえず魔術の部分まで。魔術をルネッサンス期固有のものとして語っているあたりはそれなりに面白かったが、現代の魔術観の章で、急に「古代から続く魔術」というところに行ってしまったのは興醒め。だったら北部ヨーロッパ的魔術も含めて語ってくれよ。
- 4月 2日
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夜桜を眺めつつ帰宅。光のまったくあたっていない夜桜は、ただなんだかわからないだけだね。
ふとした気の迷いで被リンク検索をしていたら、大昔に抱いた疑問、「TCGと称する占いカード『フォーリオン』のイラストレイターは誰?」問題について解答が。高田美苗という方らしい。いや、そういわれても誰のことやら。
- 4月 3日
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なんとなく布団乾燥機を入れっぱなしにしたまま出社。思わず留守電を聞いて火事になっていないことを確認したり。< 無茶です
昨日の疑問について親切な仕事中の先輩から情報を頂く。高田美苗は、「昔、『詩とメルヘン』なんかで描いていたイラストレーター」で、「どこかで見たタッチだなあと思ったら、高田明美の妹だった」のだそうな。なるほど、言われてみれば。
なぜか今、クラーク『2061年宇宙の旅』(ハヤカワ文庫SF)を読了。大上段から力いっぱい大ネタを展開する『2001年宇宙の旅』どころか、余裕を持って得意の腕を見せつける『2010年宇宙の旅』に比べてすら、あまりに軽い。いいのかそれで、クラーク。もちろん、ハレー彗星や木星系の描写にはさすがの技の冴を見せるのだが、オデッセイシリーズであることを示す部分がうまく絡んでいっていない。物語を追う部分と、描写を楽しむ部分を独立させてそれぞれに読むのが楽しむコツか。
ついに、ついに西川魯介『SF/フェチ・スナッチャー 2』(白泉社)を入手した。さすがは、わが最愛の書店……の系列店。きっとあると信じてたよ。
すでにフェチでもなんでもないエピソードばかりだが、だからどうということはないので問題なし。あいかわらず、まったく抑制の利いてない引用を堪能できる。『恥丘幼年期の終り』(おっ、創元版だね)ってのもたいがいだが、『月ぞ小悪魔』ってのはなんぼなんでも。こんなタイトルを引っ張ってきて、「(SFを)実はさほど読んでないのです」とか言われても。
- 4月 4日
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勢いで『3001年 終局への旅』(ハヤカワ文庫SF)も読了。『2061年』よりもさらに軽くなるとは思わなかったよ。真空エネルギーと慣性制御に支えられた楽天的な未来社会の描写はまあともかく、肝心の異星描写に華が無くどうにも評価しづらい。『2001年』の紡いだ華麗な謎を卑近な物語に落とし込んでしまったあたりはわりと気に入ってるんだが。
CSの野球中継を終盤だけはしご。広島びいきの中継というのは初めて見たな。この「とにかくホーム主体に放送する」という形式は、地上波だとなかなか見ることの出来ない(*)ものなので新鮮な面白さがある。フジとかTBSもやってみたらどうか。
* フランチャイズ地域でのホームゲーム中継(日本の大部分でのビッグエッグでの読売戦、名古屋でのナゴヤドームの中日戦、関西での甲子園の阪神戦など)は、「とにかく」という部分に反するので却下。その地域ではビジターでも応援放送になるんだし。
- 4月 5日
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仕事場の花見の席で、はじめて肉眼でISSを見る。おお。周期90分の衛星というのはこんなにも速く動いて見えるのか。< 当たり前
帰宅後、Yahoo Sportsでプロ野球の状況を確認すると、横浜が2点差で負けていた。すぐさま、CS某局にチャンネルを合わせると、いきなり、9回裏、無死一塁。ランナーは俊足、万永。バッターは一番、石井琢。さらに佐伯、金城、鈴木尚と続く好打順。点差はわずか2点。ピッチャーは中日の抑えの切り札、ギャラード。いやがうえにも緊迫する重要な場面だ。が。石井琢はなすすべなく見送り三振。佐伯もあっさりアウト。金城がヒットでかろうじて緊迫感をつないだものの、鈴木尚は予想通りの役立たずで試合終了。10安打で2点じゃ、勝てる試合も落とすだろう、そりゃ。監督が変わろうとも、野球の質は変化無いようでひとまず安心だ。って、そんな安心はしたくないんですが。
なんかこう、いろいろなことに対するやる気を失ってしまったよ。
- 4月 6日
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澤井繁男『魔術と錬金術』(ちくま学芸文庫)読了。「魔術や錬金術とは、世界を総体として把握するもう一つの知の体系だ」とぶち上げているあたりは楽しいんだが、勢いあまって錬金術の具体的な過程を書いてしまってるため見事に腰砕け。いくら「知」がどうこうと言っても、結局「金と銀を坩堝で腐食させて」なんて話になってしまっては。澁澤、種村の趣味的な文体ならともかく、こうも真顔で語られてしまっちゃぁ、さすがにつらい。
- 4月 7日
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雑事をいろいろと片付け、すがすがしい気分でユタへ……向かったはずなのに、なぜ東武野田線に乗ってますか。しかたがないので、船橋東武の書店をしばし見物。SFの棚にさりげなく置いてある『プラネテス』は、ちょっと良い。
つづいて本来の目的地、高田馬場へ。芳林堂で別役実『さんずいづくし』(白水社)、末政ひかる『たれゆくままに』(小学館)、ピーター・へイニング編『死のドライブ』(文春文庫)、「ダ・ヴィンチ」5月号を購入。わりと絞った選択だな。買うべきかどうか悩んでいた犬上すくねは熟慮の末、保留。いや、ほら、いくら優れていると知ってはいても、精神的ダメージを受ける可能性があるものに手を出すのはちょっと。
買うものは買ったのでユタへ移動。本日の参加者は、SF人妻、大森望、柏崎玲央奈、久世信、堺三保、志村弘之、鈴木力(ちから)、高橋良平、茅原友貴、林、藤元直樹、星さとみ、みーめ、山本和人(あいうえお順、敬称略)。可聴範囲内の主な話題は「オードリー」の「無限の暗殺者」的解釈、声色一人夫婦漫才、SFセミナーの合宿企画、「ダ・ヴィンチ」5月号の79ページ下段、天文SFと宇宙物理SFの違い、「ガリレオ・ガリレイ議論旅」、「最強のダメな客」、池袋おたく格付け、クラーク特集など。可聴範囲の外ではSF大会の企画の話なども進んでいたようだが、何分、可聴範囲の外なのでよくわからない。
「ガリレオ・ガリレイ議論旅」は、ガリレオが北イタリアの諸都市を回りながら、毎回襲い来る法王庁の刺客を鮮やかな弁舌で論破し、「それでも地球は回っている」の決めゼリフを残して去っていくという連続痛快時代劇。ルネッサンス華やかなりし北イタリアの艶やかな風俗と、開き直って飛びかかってくる刺客とその手下を快刀乱麻と切り伏せる華麗な剣劇が見所。確かもう終わってるはずなので、見落とした方は気長に再放送を待つほかないだろう。
食い合わせでも悪かったか、ふらふらになりながら帰宅。体調が悪いときには人の情けが身に染みる。いえ、軽く吐いたら復活したんでたいしたこたなかったんすが。
- 4月 8日
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突然、眼鏡を変えることにする。乱視が若干入ったことを除けば視力が落ちてなかったのは驚き。前に眼鏡を作ってから十年ちょっと経つはずなんだが。
昼飯に一時間半かかったり(さすがイタリア料理屋、南欧時間だ)、眼鏡屋が思いの外混んでいたり、武蔵野線で人身事故だったり、いろいろあって予定より一時間以上遅れながらも、懐かしき西葛西に向かい、改装なった大森邸のお披露目会にお邪魔する。大森邸は、三週間前と同じ部屋とは思えないほどの変貌ぶり。床が見えるどころか、十三人もの人数が「普通に」座れるというのだから、これが驚かずにいられよか。世の中というものはまだまだ神秘に満ちている。
その場では、封印されていた過去の数々(主に写真)が解放されていたが、度胸も知識もないのでそちらには手を出さず、もっぱら古いファンジンを読んだり、古い「宝島」を読んだり。『SF雑学クイズ』の問題に答えられなかったのは悔しいのでもっと修行しよう。
"Starship Troopers"のCGアニメを拝見しているうちに適当な時刻となったので解散。高田馬場まで出て軽く食事をした後、夜の新宿区から豊島区にかけてをしばし散歩する。豊島区は新宿区でも渋谷区でもなく豊島区なのだなぁと思ったことである。
- 4月 9日
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今日の名言。「DDIポケットファンとセガファンはそっくり」(Waste Days 2001年4月7日より抜粋)。
- 4月10日
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ただただ怠惰に過ぎた一日。作業はしたけど仕事をした気になれないというか。
あんまり怠惰だったので野球も見てなかったり。横浜は野村が例によって例のごとくで大敗したらしい。ここまで、五分、負け越し、負け越しと来てるんで、四月を五割で乗り切るためにも、この広島戦は勝ち越しておきたいところ。しかし、四番があのていたらくではちょっと難しいか。ともかく、シーズン終了時点で71勝の大目標があるのだから、今はともかく傷口を広げないように戦っていただきたいところである。