過去の雑記 98年10月上

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10月 1日
唐沢の新刊を買うため芳林堂により、『電脳なをさん』2、『乙女アトラス』2、『スプリガン』1、『トライガン・マキシマム』1、『電信柱のある宇宙』『江戸のはやり神』を購入。
唐沢なをき『電脳なをさん』(アスペクト)は安定した出来栄え。平均的に面白いが、中では「伝説爆笑漫画」(マカロニほうれん荘最終回のパロ)と「落花生的漫画」(ピーナッツのパロ)がお気に入り。語られることは毎回同じなのに、手法(手法か?)が変わるだけで、これだけ楽しめるという事実を目の当たりにすると、マクルーハンの「メディアはメッセージだ」と言う言葉が実感できる(全然違うぞ)。
竹本泉『乙女アトラス』は不完全燃焼の感がある。やや鈍い出だしだったのがこれから面白くなるかなというあたりで、急に掲載誌の廃刊が決まり急展開で結末になだれ込んでしまった。世界のアイデアは秀逸だし、ストーリーもよくなってきていただけに惜しい。『トゥインクルスターのんのんじー』といい、これといい「コピー地球もの」はつくづく呪われているなあ。
『スプリガン』は、映画がつまらなかったので試しに買って見たのだが、漫画の方もいまいち。話はそこそこだが、絵がちょっと肌に合わない。巻が進んで作画が安定してくれば楽しめるかもしれないのだが、それを期待させるほどの話でもないよなあ。
内藤泰弘『トライガン・マキシマム』は、イマニくらい。『トライガン』最終形態より明らかに劣るのが気になる点だ。面白さの萌芽はあるので、2巻までは買って見ようと思うが。

中日対横浜は野口の自滅で棚ボタの勝利。マジック5が再点灯する。最近の中日の横浜戦におけるやる気の無さは、ほとんど信じられないほどだ。とてもじゃないが、とにかく首位を苦しめて結局最後の最後に敗れるのが持ち味のチームとは思えない。やはり読売相手じゃないと粘る気力もわかないのか。もう少し頑張って場を盛り上げてくれよ、星野。
その読売はあっさり負けて、優勝可能性消滅。読売逆転優勝ネタの寿命は、わずか2日に終ってしまった。まあ、そんなものでしょうね。


10月 2日
別役実『電信柱のある宇宙』読了。どうして、これをいままで読んでいなかったのかと後悔するような出来。これと『台詞の風景』『犯罪症候群』をあわせて読めば、別役の内側がかなり見えてくる気がする。もちろん、けれんの多い作家だけに、それすらも騙りであるという可能性は否定できないが。

中日が完璧に壊れてマジック3。あまりの展開の速さに実感が全く湧いてこない。とりあえず明日からのヤクルト4連戦で一つ勝つことが目標だ。そうすれば、中日最後の4連戦で一つくらいは勝てるだろう。

つい「レッドドワーフ」を見る。そこそこは楽しめるが、どうしようもなくコメディでしかない。これなら、モンティ・パイソンの方がいいな。


10月 3日
「彼氏彼女の事情」を見る。エヴァのパロディらしき画面や、「「こどものオモチャ」かい!」というような演出が随所にあふれ、結構楽しく見てられたが、根本のところで少女マンガであるという事実がどうしようもなく辛い。白泉社系の少女マンガには免疫があるつもりだったが、どうもアニメだと駄目なようだ。ハイテンションな演出をどこまで続けるのかという点には興味があるので、もうしばらくは見てみようと思うが、いつまで耐えられるかは不明だ。

ユタに行くついでに早稲田の古本市を見に行く。平台でNW-SF15、16、18が投げ売りされていた(10数冊ずつはあった)ことを除くと特にめぼしいものはない。むしろ、途中でSFMのバックナンバーを購入できたことの方が大きかった。買ったのは63年の通常号3冊と62年、63年、67年の増刊。これでハヤカワHi!を除く欠号は11冊である。

収穫がなかっただけに思ったより早くユタへ。参加者は僕の他に、大森望さん、さいとうよしこさん、藤元直樹さん、小浜徹也さん、三村美衣さん、、雑破業さん、福井健太さん、高橋良平さん、添野知生さん、堺三保さん、尾之上俊彦さん、須藤玲二さんの12名(到着順)。
僕がいたあたりでの話題は、最近のウェブ上の論争や、星敬バッシング問題、カレカノの評判、lainの問題点など。
星敬問題については、彼がヤングアダルトをちゃんと評価できてないことが問題なのではなく、にもかかわらずヤングアダルトに目配りしているかのような発言をしていることが反感を買っているらしい。なるほどね。わからない分野については、しったかぶりせずに「知らん」と言おうということですね。
夕食後、ルノアールで油断していると大森さんが「横浜負けてるよ」と教えて下さった。いや、相手が伊藤智仁と決まった時点で半分諦めていたんでいいんですけど、そんなに嬉しそうに言わなくても。


10月 4日
例によって非生産的なうちに一日が終ってしまう。名大OBページの締め切りすら守れてなかったり。でもまあ、大量に録画分を消費しただけましというものか。

「晴れブタ」の最終回は、そこまでハッピーエンドでいいのかという気もするけど、まあ許容範囲内。この番組で、最後3話も使って大団円にする必要があったのかという疑問は残ってるんだが。
「トライガン」はちょっと許せないオチ。あれだけ色々あって最後までそれじゃあ、死んでいったキャラが浮かばれんぞ。まあ、この程度だろうな、とは思っていたけどさ。
「ゲンシクン」は見ようとしたけど失敗。精神力が持ちそうに無い。年齢層があってないらしい。
「魔術師オーフェン」は思ったより面白い。この程度のファンタジーを活字で読む気はしないけど、絵と動きの説得力でフォローされるのなら見てもいいかな。とりあえず、朝たまに見ている「スレイヤーズNEXT」の再放送よりは絵がちゃんとしてるだけマシ。
一応、「オーフェン」と「カレカノ」を毎週録画に切り替えることにする。次をいつ見るかはわからないが。


10月 5日
あまりにも予想通りに対ヤクルト戦3連敗を喫する。いくらヤクルト3本柱が相手打とはいえ、にもかかわらず立てた投手が戸叶・関口・福盛だからといって、いくらなんでもお約束にすぎるのではないか?まあ、ヤクルトもさすがに弾が尽きたんで、明日は何とかなるでろうけど。なるといいな、ならないかな…。


10月 6日
というわけで前日の計画通りの勝利でマジック2。初回の三浦はどうなるものかと思ったけど、4連敗だけはしないというツキに助けられました。これで中日戦1個勝てばよくなったんで何とかなりそうっすね。あとの問題は優勝決定の試合をどうやって録画するかだな。
しかし、この3連敗を「優勝へのプレッシャー」と表現する人が多いのはなぜ?セントラル投手のトップ3相手に、裏ローテをぶつけてるんだからよっぽど運が良くなきゃ勝てるわけないじゃん。とりあえず甲子園でなんとか勝って、M1で中日4連戦を迎えたいですね。

で、5連敗してプレーオフ…。


10月 7日
駄目じゃん中日。せっかくまだなんとかかろうじてとにもかくにも紙一重くらいでは首の皮一枚の望みくらいは繋がっていたのに、三本柱を使い果たして、やるきのまったくないヤクルトごときに負けるとは。
ここに来て、無敵中日投手陣が全く機能しなくなってきてるのは、やはり前半戦の酷使が祟ってんですかね。それを考えると権藤もあながち無能じゃないという気がしてくるな。


10月 8日
マジック1という事実が気になって仕方が無いというのに、仕事が忙しいというのは困ったものだ。横浜・阪神の地上波中継なんてどうせやってないだろうと思ってビデオもセットしてないし、このまま知らないうちに優勝なんてされたら、それはちょっとやってらんない。とりあえず、阪神と中日の頑張りに期待しつつ仕事を続ける。
19時時点のIFC速報では、阪神・中日がリードしており、やや安心して仕事をしていたのだが、20時過ぎに再度IFCを見にいくと、横浜が逆転していた。
まずい、このままでは今日優勝してしまう。そんな1世紀に2、3回しかないイベントを逃してはなるものか。とりあえず、仕事をそこそこで切り上げて会社を出る。会社を出た時点で8回途中だったことを考えると、寮まで帰る時間はない。と、なるとラジオ中継を探すのが最善だろう、というわけで中野駅周辺をうろつくが、ラジオを置いている店がない。困り果て、タクシーにでも乗るか、とまで思いつめて中野駅に向かうと、見知らぬパチンコ屋の街頭テレビで野球中継をやっている。しかも回は9回の裏、佐々木がマウンドに登り阪神のクリーンアップを迎えた場面だった。
結果は、皆さんご存知の通り。横浜ベイスターズが、前身の大洋ホエールズ以来38年ぶり2回目のリーグ優勝を遂げた。

しばらく、その場に佇み優勝の味を噛み締めた後、寮に帰り優勝報道をビデオに撮りまくる。最後に、その感動をWeb上に記し、就寝。

しようと思ったが、ふと思い立ってその日の朝刊をチェックしてみると、なんと衝撃の事実が。TBSで中継してたじゃん…。あまりといえば、あまりの不覚に言葉も出ない思いで床に就く。


10月 9日
とりあえず気を取り直し、日刊スポーツ紙をすべて買い込んでみる。そのすべてを読み終わる頃には、だいぶ心も落ち着いてきた。実際、このチームを本気で応援しはじめてからの年数は10年程度なので、その間優勝していないというだけなら、阪神・中日・日ハム・ダイエー・ロッテの5球団のファンとたいした違いはないのだな。

というわけで冷静になって見ていると、昨日書いた記事に致命的な間違いを見つけてしまう。
元記事では「パッキーのタイムリー」等と書いているが、僕が話題にした92年にはパチョレックは阪神の選手だったのだ。あの年の外国人はシーツとレイノルズだよ。
誰にも指摘されなかったので、こそこそと修正してしまったが、さすがに恥ずかしい間違いであった。


10月10日
やっと平静に戻り、翌日のモン・コレ対戦に向けてデックを構築して過ごす。
作成したのは3枚揃ってしまった「花園の歌姫」を中心としたプラント・デック、同じくほぼ3枚づつ揃った風スペルを中心とした吹雪デック、儀式詠唱とジャッジメントを軸としたジャッジメントデック、前回から持ち越しの儀式デックの4通り。結構時間がかかった割にはろくなものにならなかった気がする。戦闘力評価用の水エレメント変身デックに勝てないし。
結局、儀式デックが一番強いんじゃないだろうか。明日のことを思うと頭が痛い。

間を縫ってクラフト・エヴィング商會『どこかに○いってしまった○ものたち』(筑摩)を読了。去年からあれだけ話題になっていた本をいまさら誉めるのも間抜けな話だが実に素晴らしかった。

明日は早いのだから寝ればいいのに、デック構築後もなんだかんだと起きていてビデオを見てしまう。
「バブルガム・クライシス」はクズ。比較的絵が安定しているのは良いが、アクションが売りのはずの作品でああも動きがたるいのではとてもまともな評価はできない。
「ポポロクロイス物語」はひょっとしたら面白いのかもしれないが絵柄が肌に合わなかったので勝負を放棄。
「蒸気探偵団」は、それなりにちゃんと作ってある割には一向に盛り上がらない不思議な作品だった。普通とはかけ離れたBGMの使い方も一因かとは思うが、それ以前の問題があるような気がしてならない。
「聖ルミナス女学院」はラジオドラマに絵をつけたよう作品。ところどころに思わせぶりな台詞はあるが、会話でつなぐ話なのに声優の演技が下手という致命的な弱点を背負ってはどうしようもあるまい。
「スーパードール・リカちゃん」はなんだかよくできたヒロイン物。謎の古代人形王国などの設定はひょっとしたら秀逸なのかも。クライマックスで、人形のリカが、巨大化して、変身して、ヨーヨーで闘った日にはどうしようかとおもいましたよ、あたしゃ。いままで見た新作アニメでは一番の出来だな(笑)。
残りの「ガサラキ」「EAT-MAN」「ジェネレイター・ガウル」「MASTERキートン」などは積み残し。いったい、いつ見終わるんだろう…。


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