Alfa Romeo 164
トラブル&メンテナンスレポート(No.14)


1999年 9月

最近トラブルなんか何処吹く風の「くろよん」にとって久々のトラブル発生。助手席側のパワーウインドーの動作不良。分かりやすく言うと窓が動かなくなった。窓が閉まったままの状態で動かなくなったというならまだしも開いた状態で動かなくなったから質が悪い。ダンボールで雨風を防ぐのもどうかと、応急処置の有無を主治医のコ○ンズに聞いたところスイッチを押したままでガラスを手で持ち上げてみてくださいと回答が返ってきた。言うがままに試したらちゃんと閉まった。どうやら配線やモーターの不良ではなくギアーの噛み合わせの部分が不良らしい。ちなみに修理に要する費用を見積もったところ、な・な・なんと7万円弱!。まったく「ギャ〜」である。内訳は部品代が4万6千円、工賃が2万円。尚、部品についてはAssy交換となり不良らしきギアーの部品供給はおこなっていないらしい。また工賃が2万円とは作業にかなり手間がかかりそうである。故障と言えば故障であるが動かなくなったら手でアシストすれば開閉できるし、高速の料金所とかスーパーの駐車場では多少不自由を感じるが最悪後部座席の窓から手を伸ばせば何とかなりそうである。まあ、このままの状態でしばらくいようかとも考えたがパッセンジャー(妻のことネ)からの強い反発もあり修理に踏み切る(笑)。
同主治医に確認したところ作業期間は約2〜3日とのこと(実際の作業時間は2〜3時間であるが最近入院する患者の予約が一杯ですぐに取り掛かれそうに無いらしい)。今住んでいる場所が場所なので週末に預けた場合最低でも1週間は車が使えなくなる。沼津に越してからというもの車生活が板につき車無しの生活は考えられなくなりつつあることと、工賃2万はちょっとキツイ(笑)という理由から無茶を承知で自分で交換することにした。交換作業に際して164オーナーズクラブの守岡さん、Kobmicさんをはじめ多くの方々からアドバイスを頂きとても感謝しています。本当に有り難うございました。


さて作業は以下の通り。
まず部品の発注。部品名はパワーウインドーレギュレーター(右フロント用) 価格46,500円。

ドアーの内装をはずす。ネジ留めされている個所は左図の矢印部分。その中でも隠しネジがある。場所はエアーダクトの中(右図)、PWスイッチ部を外したアーム上部の付根、ドアーインナーレバーの陰、アームレストの小物入れの蓋を開けたところ。ちなみにPWのスイッチ部はアームとスイッチの隙間にマイナスドライバーを突き刺すとユニットごと外れる。

ネジがすべて外されたことを確認した後、クリップを外す作業に移る。クリップ留めされている部分は3個所。場所は左上図の矢印を参照。最近の車は内外を問わずこういう内装には必ずといってよいほどクリップを採用している。クリップを割らずにはずすためには専用の工具も有るがマイナスドライバーを内装とドアーの隙間からなるべくクリップのそばに差込み梃子の原理でゆっくりはずせば折れたり割れたりしない。また素材がプラスチックであるためドライヤーなどで暖めながら(夏場なら必要無い)外せば割らずにすみそうである。クリップ3点が抜ければ後はドアー開閉ワイヤーや一部の配線が内装に繋がっているのでこれもはずす。そうすると内装は完全にはずれる。その状態が左下の図。
見ての通り両面テープで白いスクリーンが貼れれている。この白いスクリーンをはずためにはスピーカーを外さなければならない。
ここで余談であるがフロントスピーカーの交換に際してはここまでの作業が必要となる。内装に見られるプラスチック製のネットは内側からネジで止められている。今回折角のチャンス(笑)なのでスピーカーを新しい物へと交換した。スピーカーのメーカーや配線、及び取り付けに関する詳細はレポート15にて行う。後から気がついたがその為には両ドアーの内装を外さなければならない(自爆)
スクリーンが外された後は左図のようになる。もちろんレギュレーターはドアーの内部に取り付けられているので見えはしない。レギュレーターがどのような感じで装着されているかをご理解頂くためにあえて左の図を用意した。分かり難く申し訳ない。さてそのレギュレーターを写したものが右図である。ウインドーが上下する仕掛けを簡単に説明すると、三角の部分にワイヤーが張られていて、ワイヤーはギアーBOXを経由しループされている。モーターが動くとギアーに巻かれたワイヤーが動きワイヤーに付けられたガラス受金具を上下させて窓を開閉させる仕組みである。分かりやすく言うと井戸の水を滑車にかけられた紐を上下させ桶で汲み上げるという感じかな(笑)。

左図はギアーBOXの内部を写した写真。ギアーの一部が削れて窪んだ状態になっていた。この部分でモーターが空回り、もしくは噛み合わせが悪く動かなくなり今回の症状が出たようである。本来ならばこのギアーだけを交換すれば済みそうなものであるがこの考えは無茶なのか・・・。
さて作業に話を戻す。このレギュレーターの脱着は多少手強い。まずウインドーガラスをレギュレーターから外す作業。完全に閉まった状態ではネジを緩めることは出来ないのである程度下げたところで外す。外せたら窓が邪魔になるので閉めた状態まで持ち上げガムテープで固定しておく。次にレギュレーターの脱着。固定されてあるナットをすべて外す。取り出すところは配線関係のコネクターが集まったところの穴が良さそう。これらすべての作業がドアーの中の見えないところで行わなければならないことと、雨水がモーターやコネクターにかかるのを防ぐ透明なビニールのスクリーンが邪魔をして作業にてこずる。
ここまでできれば後は新しいレギュレーターをドアーの中に捻じ込み取り付ける作業。その際入れる向きと方向を考え入れよう。作業時間は慣れれば1時間程度で行えそうであるが、小生の場合延べ3時間以上は要した気がする。

作業を終えて

主治医の話によると内装を外すとクリップは完全に使えなくなると言われたし、約2万円の工賃と聞くだけでかなり難しい作業であると考えてしまい自分で交換することに戸惑いが有ったのは事実である。しかしながらそんな中、冒頭にも書いたが164O.Cのメンバーの有り難いアドバイスを頂きそれが今回のチャレンジの引鉄にもなった事は事実である。また作業を無事に終えることが出来たこともそのアドバイスのお陰である。あらためてここに感謝を申し上げます。有り難うございました。

レポート15は予告通りフロントスピーカーの交換。
こうご期待!!


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