Alfa Romeo 164
トラブル&メンテナンスレポート(No.22)


2000年 5月  走行距離76,800キロ

コーンズにドックイン。パワステ高圧ホースの亀裂からフルードが漏れるという故障で入院したのが昨年の5月だからちょうど1年ぶりになる。今回は故障ではなくメンテナンスでのドックイン。お願いしたメンテナンス項目は以下の3点。1.タイミングベルトとベルトテンショナーの交換。2.タペットの調整。3.ハンドルが左に取られる原因調査。タイミングベルトについては97年12月、走行距離4万6千キロの時に交換しているから2年半ぶり距離にしてちょうど3万キロでの交換である。もう少し距離を伸ばしたかったが実はテンショナー付近?からのオイル漏れが酷くなり、また始動時にベルトがカバーにあたりカタカタ鳴りだした。カバーへの干渉はテンション不足によるベルトのたわみが原因しでいるし、ベルト自体切れる事は無いにしろ駒飛びの可能性は考えられる。よって大事をとって交換に踏み切った。それにしても3万キロ程度で音を上げるとは根性の無いテンショナーである。せめてタイベル2回交換で1回くらいの耐久性が欲しいものである。
タペットの調整はヘッドから発生するカンカン鳴る音を少なくするためである。カンカン鳴る原因は専門家ではないので良く分からないがタペットを調整すると小さくなるらしい。音自体はかなり昔(2年ほど前)から気にはしていたがコーンズの原氏曰く、この12V結構大きい音がしますし、多少叩いているくらいの方がエンジンは調子が良いんですよという言葉を信じ気にしないようにしていた。ところが最近知ったがこの音、放っておくと最悪の場合カムシャフトを交換する羽目になるらしく「こりゃヤバイ」と調整する事にした。
さてドックインして3日ほど経ったある日、原氏から携帯に連絡が入った。暗い声で「池永さん・・・大変です」と。用件を聞いて身体が凍りつきそうになった。どうやらステアリングラックからフルードが漏れているらしい。また水温もオーバーヒートまではいかないが異常といえるほど高いらしい。ラックについては一気に漏れた形跡はなく徐々に漏れたようであるがブーツの中がフルードでパンパンに膨れ上がっていたらしい。相談の結果取あえず今回はラックの交換は見合わせ、フルードに漏れ止めをぶち込んで様子を見る事にした。原氏によると7万キロも走ると大抵の164はフルードが漏れ始めるらしく漏れ方が一気の場合も有れば漏れ止めで完治する場合も有るという。後者であって欲しいものである。
水温については今まで当たり前の様に思っていた110度では高すぎるという。下記明細にも有るように
水温が高い故障探求(こんな項目未だかつてはじめて/笑)によると、まずクーラントにオイル混入が見られそれが循環の妨げになっているということと、サーモスターの劣化と1次ファンの動作不良があげられた。 ん? オイル混入?。こりゃただ事じゃないジャンと原氏に聞いたところ、これも一気に混入したのか徐々に混入したのかが分からずクーラントを交換したので様子を見て欲しいとの事であった。クーラント交換も単に抜き差ししただけでなくクーラントチェンジャーなる道具を使い循環経路まできれいに清掃したらしい。この手の道具、人体用も有れば血管が詰る心配も無くなりマヨネーズたっぷりの料理を思う存分食せるのだが・・・。もし1ヶ月も経たないうちにリザーブタンクの蓋がオイルまみれになるようだったらヘッドの歪みが考えられ研磨、最悪ヘッド交換になるらしい。もしそうなったとしたらいっそ24Vにしちゃおうかしら。

このように今回のドックインは依頼項目以上に内容豊富となった。まあ、昨年の車検時に点検しなかったツケが今にいたっただけであり、致し方ないといいうところか。作業内容は以下の通りである。

合計金額 219,631円 走行距離 76,805 Km 、実施期間5/14〜6/3
作  業  項  目 数量 部品代(計) 工  賃
タイミングベルト及びテンショナー交換
P/Sベルト、オルタネータベルト交換
タペット点検調整
水温が高い故障探求
ラジエターファンスイッチ交換
パワーステアリングラックブーツ交換
P/Sオイル漏れストップリーク注入
冷却水交換(チェンジャー)

部 品 代

アルミワッシャー
タイミングベルト
テンショナースプリング
Rカムカバーガスケット
Fカムカバーガスケット
Oリング
Oリング
Oリング
プラグホールG/K
ラジエターファンスイッチ
タイミングベルトテンショナー
ALT及びA/Cベルト
P/Sベルト
P/Sラックブーツキット
冷却水

5%値引き







































140
4,910
2,980
3,690
3,690
120
130
160
4,560
5,480
73,700
6,250
2,810
8,310
5,400

6,116
39,500

30,150
9,000

9,000
3,000
7,200



















4,892

納車後のインプレッション。まずハンドルが妙に軽い。また、今までハンドルを切るたびに聞こえた「プシュー」という音がなくなった。心配されるフルードのリークについては300キロ走らせた現在では漏れはなし。まあ、その程度の距離でポタポタ地面に垂らすようでは問題であるが・・・。今後定期的にチェックする事にする。タペットを叩く音はボンネットを閉めた状態ではほとんど聞こえない。開けた状態でもかすかにタタタタと聞こえるくらい。車全体が恐ろしく静かになった。逆に後輪付近から聞こえるフュエールポンプの「チィー」という高周波がやけに耳につく。ただしふけあがりはタンタン鳴っていた頃のほうが良かったかもしれない。少しダルくなった感じ。

水温については左の写真の通りこの季節(気温約25度)で90度をキープ。またこの温度でラジエターのファンが回り出す。少し乱暴にエンジンを回し走った後でも100度を超える事は無くなった。ということは今まで110度をキープしている状況はコーンズに言わせると異常なのか?。クーラントへのオイルリークについては上記パワステフルードの漏れ同様300キロ走行時点では油っぽいところは見られない。これも今後の定期的なチェックをおこないたい。
開けてびっくり!
タペット調整でインマニもごっそり外したらしくありとあらゆるかしめが圧着タイプからネジ式に交換されていた。うう〜奇麗(涙物)。
 さて今回お願いした項目の3番目のハンドルの左流れについては不思議と完治(厳密に言うと道路の傾斜でわずかに左に流れるが)している。作業明細に項目が無かったので原氏に聞いたところ全作業終了後試乗したがそのような現象は見られなかったという。不思議である。もしかしたらラックブーツの交換が影響しているのか?。

 

2000年 6月

納車後の翌日朝。エンジンをかけたらガソリン臭い。最初は排気ガスを疑ったがどうやらそれらしくない。もしかしてとボンネットを開けるとエンジンのバンクの谷間がガソリンだらけ。フェールデリバリーパイプを繋ぐホースの接続部分からガソリンが吹き出している。かしめのネジが緩んでいるようである。エンジンをきってドライバーで締め直し事無きを得た。まあ、この手のドックインの後にはしばしば起こり得るトラブル。これを笑って許せる自分と妻はやはりイカレているのか(笑)。

 


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