Alfa Romeo 164
トラブル&メンテナンスレポート(No.16)


1999年 10月

予てより計画していた足回りのリフレッシュを行う。といってもできる範囲のリフレッシュ。メニューはディスクローターとブレーキパッド、それにショックアブソーバーの交換である。キャリパーのO.Hやブレーキホースの交換、ハブベアリング交換、ブッシュ交換その他は次回に行うことにした。

まずブレーキ関係から

お馴染みイギリスのDemon Tweeksへオーダーした内容は以下のとおり

Brembo GROUP N Front Discs

Ferodo DS2000

EXPORT−UPS STANDARD

TOTAL

181.80£

79.91£

70.00£

331.71£

カード請求額が57,700円であったから1£=約174円ということになる。少し前まで1£=210円の時からすると円高に感謝、まさしく笑ん高である(←さぶぅ〜)。ただ今回はオーダーの失敗!。ローターにドリルドと記入するのを忘れたため純正と変わらない表面がツルピカな奴が届いた。いかにもレーシーな雰囲気を醸し出す穴がない。少し残念!
また今回わかったことであるがフロントのローターとパットはFIATクーペと同じらしい。価格も同じなのだろうか・・・?

リアーブレーキは以前友人から購入したのもがあったのでそれを使う。ディスクのメーカーはフロントと同様のBrembo製。こちらも穴なし(笑)。唯一Bremboであることがわかるのはエッジの部分。それ以外は誰が見ても純正品と変わらない。こちらもトホホ。
パットはForma製。あまり聞いたことがないメーカーだが一応イタリア製。価格はセットで確か3万円だったかな。

さて交換作業。ショックアブソーバーも同時に交換となったがまずブレーキ関係からレポートする。
車をジャッキアップし安全の為リジッド(いわゆる馬)をかませる。ブレーキのみの交換ならば片足だけのジャッキアップで交換をおこなえるがショック交換となるとスタビライザーの関係で両足を上げた状態で作業を行う必要がある。

まず、キャリパーを外す。キャリパーマウントとキャリパーを固定している2本のボルトを外しキャリパーを外す(左図)。キャリパーが外れるとブレーキパットも外れる。次にマウントをはずす。これもハブに2本のボルトで固定されている。外されたマウントは右図。ブーツとボルトとシリンダーをブレーキクリーナーで清掃する。清掃した後はグリスアップする。

次にローターの交換作業。ローターは上図のようにピン1個所で固定されている為このピンを外す。本来ならこのピンを外すとローターも外れるわけであるが/

/何せ5年7万キロも走行しているとローターとハブは錆で固着した状態になっている。とれやすくする為隙間に潤滑油を吹き付け金槌で叩くがびくともしない。ご近所の手前最初は気を遣い遠慮して叩いていたがあまりの頑固さに全身の力を込め叩いたら今度は金槌が割れた(爆)。急遽ホームセンターで石鎚を購入。これで叩いたら1発で外れた。道具の有難さをしみじみ感じると共に本来釘を打つ為の道具である金槌に悪いことをしてしまった。ごめんよ金槌君!右下図は外れた状態。

さてローターの交換が終わったらキャリパーの装着。新しく分厚くなったパットを挟む為にはキャリパーのピストンを押し戻し隙間を確保する必要がある。フロントは力任せに押し戻せばピストンは戻るがリアーは回しながら押し込む必要がある。↓



 ↑フロント ↓リアー

上図は減り具合の新旧比較。前後同時期に交換したが減りの差が激しい。効かない、鳴かない、汚れない、どうしようもなく駄目な赤いパッドは減りもしない(笑)
ちなみにリアーはフェロード製。
↓過去それを知らずリアーキャリパーを駄目にした経験があり今回はそのリベンジである。今回は必殺治具クランプ(ホームセンターで690円/笑)を使った。万力ほど締め付ける力は掛からないし何よりも押さえる先端が回るようになっている為リアーの交換には都合が良い。右上図はフロントのピストンを押し込む状況。モンキーレンチをあてがい平行に押し込む。フロントはいたって簡単。クランプの取っ手を捻じりながら絞め込んでいけばよい。右下図はリアーのピストンを押し込む状況。一気にクランプで押し込むのではなく少し力を掛けピストンを回す。すると少し押し込まれる。また少しクランプで力を掛ける。ピストンを回す。この繰り返し。これを6〜7回すると完全に戻った状態になる。
リベンジ成功。


最後に鳴き止グリスをパットとマウントの接触部、シリンダーシム、そしてパットシムに少量つける。これを付けたからといって鳴くものは鳴く。ほとんど気休めである。

さて交換後のインプレッションであるが結論から言うとすごく効くようになった。というよりも今までの赤いパットがあまりにも効かなかったようである。効かない、鳴かない、汚れない、そして減らない四無いパットは色だけ見るとすごく頼もしいが内容はまったく駄目である。信じられない話であるが急ブレーキの際もABSが効いたためしが無い。最悪パットだったと先日沼津の友人にその話をしたら「そりゃ、もしかしたらサーキット用なんじゃないですか。ローターが真っ赤になるころからガンガン効きだすんじゃないんですか?」という意見も頂いた。本当はどうだったのか・・・。
いずれにしても新しいパットとローターは良い。踏み初めは幾分かプアーであるが踏めば踏んだ分しっかり止まろうとする。もちろんABSが顔を出すほどに。ただしすごくよくなった反面すでに鳴き始めている。またホイールも真っ黒に汚れるようになった。
止まってナンボ。鳴きぐらいどうってことないわ!とピカピカに光るローターを見るたびに、やっぱり穴明きのローターがよかったな・・・といつも思う(笑)


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