志位「条件つき降伏作戦」の功罪と限界

 

「政策協定」のみ「政策・組織協定」との違い

 

廃案運動への効用と党員参加へのマイナス面

 

(宮地作成)

 〔目次〕

   1、志位「第3次作戦」廃案運動への効用

     1、「第3次作戦」とは、志位恐怖に基づく「無条件降伏作戦」

     2、廃案運動にとってプラス・効果面

   2、「政策協定」のみと「政策・組織協定」成立との違い

   3、党員参加へのマイナス面−拡大運動参加率との比較

     1、選挙活動にたいする党員参加へのマイナス面

     2、拡大運動=賽の河原の石積み運動参加率との比較

   4、一時的軒下雨宿り3回有権者の選択既成政党不信

   5、「共産党アレルギー」抜取拒絶「降伏作戦」の限界

 

 〔関連ファイル〕     健一メニューに戻る

    2、2013年都議選結果 3、2013年参院選結果

    4、2014年総選挙結果

    4首長選挙−大逆風潮目変わったか?

 

    2、民主主義的中央集権制 3、世界のコミンテルン型共産党現状

    4、粛清・査問 5、逆説の90周年党史

    6、逆説の戦後党史 7、逆説の戦前党史

 

 1、志位「第3次作戦」廃案運動への効用

 

 〔小目次〕

   1、「第3次作戦」とは、志位恐怖に基づく「無条件降伏作戦」

   2、廃案運動にとってプラス・効果面

 

 1、「第3次作戦」とは、志位恐怖に基づく「無条件降伏作戦」

 

 志位「第3次作戦」とは、「無条件降伏作戦」を指す。次の3番目である。

 

 〔1〕、2015年9月19日、志位「新提案」=「国民連合政府」構想

      廃案運動成果独り占め陰謀作戦

 〔2〕、2015年11月22日、大阪ダブル首長選挙−自民・共産癒着

      廃案勢力内「裏切り者」作戦シールズ共産癒着で自民支援

 〔3〕、2016年2月22日、都道府県委員長会議−他野党との無協議

      1人区共産党候補者取り下げ宣言=無条件降伏作戦

 

    赤旗『全国都道府県委員長・参院選候補者会議への志位委員長の報告2月22日

 

 〔1〕15年9月19日「国民連合政府」構想=廃案運動成果独り占め陰謀作戦、ほぼ2カ月間で破綻結果〔2〕15年11月22日「大阪を取り戻せ」=自民・共産癒着「裏切り者」作戦、2カ月半で首長選挙4連続惨敗・得票率連続激減結果〔3〕16年2月22日1人区共産党候補者取り下げ宣言=無条件降伏作戦、熊本県レベルの「選挙協定・共闘」成立見通しなし

 

 16年2月末現在、「取り下げ宣言」は、廃案勢力にとって悪いことではない。たしかに『明日では遅すぎる』。しかし、憲法違反法廃案させるのには、「手遅れ」とも言える。志位・不破による〔1〕廃案運動成果独り占め陰謀作戦〔2〕自民・共産癒着「裏切り者」作戦は、廃案運動5カ月間も停滞・断絶させた。

 

 7月参院選において、自公議席を過半数割れに追い込む展望は、ほぼ不可能になった。せいぜい、自公の数議席減らす可能性しかなくなった。その原因は「手遅れを引き起こした5カ月間もの時間浪費・運動断絶という志位・共産党犯罪」だった。ただし、民進党(民主・維新)議席が大幅に減れば、自公議席数は増える。

 

 歴史の分析・検証に当って、「I f、もし〜なら」という仮定は許されないと言われている。しかし、もしも・・・、もし、9月19日時点で、瞬時に、志位・小池・山下・不破らが、1「国民連合政府」構想・「選挙共闘」でなく、(2)廃案運動継続・高揚を目指すテーマに限定した「野党共闘」だけを提案していたら、安倍・自公政権を一段と追い詰められていたかもしれない。

 

 しかし、歴史の現実は、2月22日志位報告内容だった。そこには、〔1〕〔2〕誤り廃案運動妨害分裂犯罪が「100%スルー」されていた。今後とも、「官僚主義的中央集権制」政党党首は、その誤り妨害分裂犯罪を認め、自己批判することはない。この共産党犯罪は、安倍「新3本の矢」でなく、宮本・不破・志位「新3本目の妨害分裂棘・共産党アレルギー」として、抜き難く刺さり続ける。

 

 これら9月19日以降、5カ月間における志位和夫・3連続作戦惨敗結果・見通しは、代々木赤色大本営の末期症状を示している。

 

 2、廃案運動にとってプラス・効果面

 

 ただ、一方で、志位「第3次作戦」=「無条件降伏作戦」は、廃案運動にとってプラス面・効果がある。従来なら、共産党が参院選1人区32において、すべて立候補をしてきた。当選不可能だが、「かおなし候補者」戦術は、1人区票よりも少ないが、全国単一比例代表選挙区票の上積み効果があった。

 

 「無条件降伏作戦」は、参院選1人区の民進党(民主・維新)候補者を当選させ、自公議席数減らすというプラス面・効果を発生させる。それは、「野党共闘」を望むアベノミクス批判の有権者」を元気付ける。しかし、共産党1人区の2〜9万票が、民進党(民主・維新)候補者にどれだけの比率で流れるかがネックになる。

 

 そのポイントは、志位「降伏作戦」内容のレベルにかかわる。民進党(民主・維新)との合意内容レベルである。「政策・組織協定」成立ならいい。しかし、合意実態は、同床異夢である。その内容は、1共産党が主張している「政策・組織協定」成立でなく(2)民進党(民主・維新)の思惑「政策協定」のみに止まっている。民進党(民主・維新)は、共産党1人区の2〜9万票をただで貰いたいだけである。その限度範囲で、「政策協定」のみ譲歩しただけである。

 

 そのただ貰い手口を見通しても、志位は「降伏作戦」内容を飲まざるを得ないほど、大逆風恐怖に打ち震えていた結果であろう。

 

 「無条件降伏作戦」選挙区票は、従来と同じ比率で、全国単一比例代表選挙区票の上積み効果がなくなり、減る。全党の比例代表票も減る危険性がある。その結果、比例代表当選数が減れば、志位「降伏作戦」が正しかったのかとなる。その時、代々木赤色大本営において、志位は、どのような選挙総括をするのか。

 

 総括レベル=「無条件降伏作戦」は、「降伏」どころか、「転進、一時妥協」であり、「野党共闘を前進させ、自公議員数を減らさせた勇気ある選択だった」と自己賛美するもしれない。

 

 

 2、「政策協定」のみ「政策・組織協定」成立との違い

 

 宮城県・長野県における民進党(民主・維新)との「合意」は、「政策協定」だけだった。「合同選対としての組織協定」はなかった。それにたいし、熊本県・沖縄県では「政策協定」とともに、「組織協定」も結ばれた。「選挙共闘」とは、「政策・組織協定」成立を意味する。ただ、熊本県の民進党(民主・維新)は、「選挙体制は、まだ具体的に決まっていない」と発言している。

 

    赤旗『宮城で共産・民主政策協定桜井予定候補に一本化/比例で全力」

    赤旗『長野で参院統一候補共・民協定 選挙区に杉尾氏/唐沢氏は比例

    朝日『反安保法の市民連合、統一候補と初協定 参院選・熊本

 

 「組織協定」がないとは、どういうことか。それは、民進党(民主・維新)と共産党との党利党略打算の手打ちである。民進党(民主・維新)は、共産党「組織協定」を結べば、民進党(民主・維新)内の「共産党アレルギー」幹部と連合幹部から猛反発を受ける。「政策協定」だけなら、「共産党を入れた合同選対」を作らなくてもいい。

 

 1)志位・共産党は、恐怖の大逆風回避作戦として、「民進党(民主・維新)候補者支援の選挙共闘」を結んだと有権者ペテンに掛けられる(2)民進党(民主・維新)側は、共産党1人区票2〜9万票を、「共産党排除の民進党(民主・維新)選対だけ」によって、濡れ手に粟で騙し取ることができる。この騙しあい手口なら、「共産党アレルギー」幹部と連合幹部も説得できる。

 

 この志位手口の性質は、まさに無条件降伏作戦である。

 

 3、党員参加へのマイナス面−拡大運動参加率との比較

 

 〔小目次〕

   1、選挙活動にたいする党員参加へのマイナス面

   2、拡大運動=賽の河原の石積み運動参加率との比較

 

 1、選挙活動にたいする党員参加へのマイナス面

 

 志位手口は、参院選への党員参加を高められるか。党員の国政選挙参加率は、党員高齢化も進んで、幹部会選挙総括データを見ても、どんどん低くなってきた。

 

 党勢拡大運動という賽の河原の石積み運動参加拒絶率は、毎回激増しつつある。もはや、拡大運動参加党員数は、地区委員・支部長1万5千人以下である。参院選1人区における民進党(民主・維新)候補者当選運動に、どれだけの党員が積極的に参加するのか。かなりか、ほとんどの党員が、馬鹿らしくなって、サボタージュすると思われる。

 

 志位は、無条件降伏作戦候補者を、同一県の比例代表候補者にするとした。しかし、国政選挙において、比例代表票は、選挙区票より、いつも少ない。「共産党に票を下さい」と宣伝カーから叫び続けるだけの「かおなし候補者」には親しみが湧かない。選挙区の「かおあり候補者」が多く、その何割かが、「比例代表共産党票」に留まる。

 

 民進党(民主・維新)候補者当選運動選挙区において、そこの県委員会所属共産党員が、1どれだけの比率で参加するか。それとも、(2)他政党候補者当選運動なんか拒絶・サボタージュをするか。2015年大阪知事選・市長選挙における自民党候補者当選方針たいし、大阪府共産党員はほとんど動かないで、サボタージュした結果が、得票率激減になって現れた。

 

 消極的抵抗、批判・不満を沈潜→選挙活動サボタージュ党員化 (表1、2)

 

 志位にとって、もっとも恐ろしいのは、この層である。表立った批判意見を言わないが、党中央の総選挙総括や参院選方針に納得がいかないとして、選挙で動かない=選挙活動サボタージュという選択肢を選ぶ。選挙10連続惨敗結果や、赤旗HNの連続大量減紙、党内外の「逃散」現象を、身近に体験するにつれて、志位の方針・指導・選挙総括にたいする疑問・不満が、ついには不信レベルにエスカレートし、党活動のやる気を失っていく党員層である。

 

 このようなトップ自己保身政党の指導で、共産党員であり続けることの意味がないとの立場に移行する。

 

 消極的抵抗のパターンは、いろいろある。国政選挙では、選挙活動の手抜き、反発サボタージュをする。

 ()支持者拡大・票よみでは、質問・議論をしてくるような対象者にたいする工作を、意図的に避ける

 

 (2)共産党の全戸配布ビラくばり動かない。分担のビラまきを断れなくても、期日までに配布しない。選挙カンパだけは出す残存する党員は、1980年ピーク以降36年間連続の赤旗大量減紙=355万部116万部・32.6%に激減という共産党支持者「逃散」現象を、身近に体験してきた。自分が拡大した読者が、「赤旗はちっとも面白くない」と、すぐに購読を止める体験を何回もし、もはや身近な拡大対象者もなくなっている。

 

 志位和夫の大量拡大目標と指令にたいして、彼は頭がおかしいのか、それとも、空想的目標で全党にはっぱをかけるだけのウソつきなのかと、冷めた目で軽蔑する。

 

 ()支持者拡大・票よみ数の点検・追求が激しくなると、過去の選挙の票よみ数だけを、投票日ぎりぎりになって、支部LCに電話報告して、その場をしのぐ。これまた、日本共産党版「トゥフタ」となる架空活動報告になる。国政選挙では、旧来のような、支持者カードを、早くから交換・交流し合っての投票動員をするシステムは、全党的にほとんど崩壊している。

 

 志位和夫は、09年9中総において、総選挙活動に参加した党員%を発表した。そのデータから、何が判明するか。それは、共産党内部崩壊テンポアップを示している。ただ、参加党員%と不参加・サボタージュ党員%は、()06年第24回大会公表党員数と、()08年度政治資金報告で判明した党費納入党員数の2つを基準として検証する。

 

(表1) 総選挙活動参加、不参加・サボタージュ党員

 

 

総選挙活動参加・

不参加党員

志位報告参加党員

選挙本番中、日々の活動参加党員2006年第24回大会公表党員404299×20%≒80859最終日の活動参加党員30%・121289

 

不参加・サボタージュ党員

選挙本番中、日々の活動不参加・サボタージュ80。最終日の活動不参加70

()公表党員404299人×80%≒323439人が選挙活動サボタージュ

()党費納入党員257402参加党員80859≒党費納入党員中68.5%・176543人が本番中日々の選挙活動不参加・サボタージュ

 

 志位和夫が報告した選挙本番中の日々の活動とは、公示日から投票前日・投票日までの12日間における連日行動参加を意味する。参加党員20%の基準は、06年第24回大会公表党員数404299人である。党費納入党員数257402人は、09年10月1日公表の08年度政治資金報告に基づく。不参加・サボタージュ党員%・数は、それらから計算する。不参加党員とは、選挙活動サボタージュ、および、党勢拡大サボタージュ党員とほぼ同質である。

 

 その後6年間、志位は、総選挙活動参加、不参加・サボタージュ党員数・比率公表したことがない党員高齢化や死亡・離党数も増大し、参加数・比率も減っていると思われる。2016年現在、総務省への政治資金報告によれば、党費納入党員数21.5万党員になっている。315地区の地区委員・支部長は1万5千人である。21.5万党員で推計する。

 

(表2) 21.5万党員の選挙活動不参加・サボタージュ

 

2016年現在

不参加・サボタージュ党員

選挙本番中、日々の活動不参加・サボタージュ80%、172000。最終日の活動不参加70%、150500

()公表党員308000×80%≒246400人が選挙活動サボタージュ

()党費納入党員215000参加党員43000≒党費納入党員中68.5%・147275人が本番中日々の選挙活動不参加・サボタージュ

 

 2、拡大運動=賽の河原の石積み運動参加率との比較

 

(表3) 地区委員≒支部長1.5万人の参加拒絶数・率

 

HN拡大成果は、ほとんどが地区委員=支部長によるもの

 

減紙率=賽の河原の石積み運動5カ月間の減紙÷HN拡大数

 

時期−公表地区数315

HN拡大数

成果地区委員数

参加拒絶地区委員

拒絶率

5カ月間減紙

減紙率

根拠

1

11年7月4日〜12年9月、拡大運動連続15カ月間

4354

ほぼ全員0

15000

100%?

30748

5

2

13年9月〜12月党大会前14年1月、5カ月間

15031

15031以下

0

0%?

34748

231.1

7

3

14年5月15日〜7月末、2カ月半

12410

12410以下

2590

17.2

19583

157.8

8

4

総選挙直前14年11月1カ月間

3607

3607以下

11393

75.9

6561

181.9

8

なし

15年4月統一地方選前2月1カ月間

5224

5224以下

9776

65.1

40769

780.4

9

5

15年610日〜9月末、3カ月間半

13045

13045以下

1955

13,0

14756

113.1

 

地方議員・候補者以外の一般党員は、ほぼ全員が賽の河原の石積み運動参加拒絶

第2回減紙数は、4カ月間数値、第3回減紙数は、5カ月間数値

 

    〔実相3〕支部−沈黙。2.8万→1.5万支部に、1.3万支部・46.4%崩壊・解党

 

 この(表3)データは何を示しているか。

 (1)、赤旗HN拡大成果は、地区委員・支部長1.5万人中の一部%しか挙げていない。315地区委員会中、参加拒絶地区委員・支部長の拒絶率は、2014年11月〜15年にかけ、75.9%・65.1%ときわめて高い。拒絶率は、異常に激増した。

 

 (2)、「拡大月間」「躍進月間」の党中央指令は、315地区委員会総会すべてが拡大目標を討論し、地区委員・支部長1.5万人の全員100%が賛成した。赤旗HN部数ピーク1980年以降の36年間にわたり、党勢PHN拡大方針に反対した常幹・幹部会員・都道府県委員長・地区委員長は一人もいなかった。それだけでなく、地区委員・支部長1.5万人でも反対者は皆無だった。その性質は、まさしく「赤色・大政翼賛総会」が、36年間続いた反民主主義システムだったことを証明するデータである。

 

 (3)、1980年赤旗部数ピーク以降、赤旗が減り続けても、各種の全総会・党会議・党大会で、「計画的党勢拡大路線と目標・方針に全員一致」がなされてきた。そんな政党の異様な党内民主主義実態をどう考えればいいのか。スターリン時代党会議・党大会における「全員起立、歓声ウラー、スターリン万歳、鳴り止まぬ拍手」がないだけで、本質は、スターリン時代とまったく同一の「官僚主義的中央集権制」会議である。

 

 

 4、一時的軒下雨宿り3回有権者の選択既成政党不信

 

 野党間関係は、「共産党のみ1強で、他野党多弱」が続く。共産党のみ国政選挙3連続躍進?をする。それとも、4首長選挙における得票率激減結果影響が継続するのか?

 

 ただ、4首長選挙結果は、大阪府・市・八王子市・京都府の有権者認識に限られている。マスコミ報道もほとんどその4自治体内に限定されていた。全国有権者の大部分は、その共産党の3作戦と惨敗結果を知らない。

 

    1、4首長選挙−大逆風=潮目変わったか? 選挙惨敗結果データ

    2、大逆風への潮目変転と経過・原因−7月参院選への影響度?

     〔1〕、2015年9月19日、志位「新提案」=「国民連合政府」構想

         廃案運動成果独り占め陰謀作戦

     〔2〕、2015年11月22日、大阪ダブル首長選挙−自民・共産癒着

         廃案勢力内「裏切り者」作戦シールズ共産癒着で自民支援

     〔3〕、2016年2月22日、都道府県委員長会議−他野党との無協議

         1人区共産党候補者取り下げ宣言=無条件降伏作戦

 

 一時的軒下雨宿り先に共産党を3回選択した有権者が、志位(1「廃案運動成果独り占め陰謀作戦(2)「自民党・共産党癒着の裏切り者作戦(3)「無条件降伏作戦」という代々木赤色大本営の末期症状を具体的に認識したらどういう選択に大転換をするか。

 

(表4) 3つの選挙における共産党1人勝ち結果

 

2013年〜14年の2年間のみ3回連続躍進

 

種類

議席減少中

↓躍進3回のみ連続

20167参院選

20136都議選結果

2615138 1997年議席26ピーク

817

 

20137参院選結果

155433 青字ピーク

38

38躍進?

201412総選挙結果

24209998 青字ピーク

821

 

 

    『2016年参院選議席予想すべて』 『2016年参院選議席予想ニュース』

    はるノート『週刊現代の議席予測について』12月12日、共産党19

      週刊現代の議席予測(2015.12.14発表)共産党13

 

 参院選の有権者選択肢はどう変化するか。1アベノミクス崩壊データますます明確化による自公批判票激増「日本死ね!」(2)民主・維新こりごり統一過程の新鮮味皆無(3)共産党の3作戦という有権者・廃案勢力内「裏切り者」犯罪全既成政党不信激増投票する政党皆無参院選は棄権するか、投票率低下が発生する。

 

     HP『参議院議員選挙投票率一覧1947〜2007年』

        07年投票率58.64%→10年57.92%→13年52.61%

 

 アメリカ大統領選挙における有権者は、既成政党の従来型候補者不信激増=投票する候補者皆無絶望からの希望」をサンダースに、絶望からの幻想」をトランプに託している。

 

 2016年7月参院選において、日本の有権者は、絶望からの希望」を(1どの既成政党に託すのか、(2)それとも、託す既成政党が見当たらなくなったとして、棄権という選択肢で抵抗の意志表示をするのか。13年投票率52.61%を一段と下げるのか。

 

 さらには、党改革・自己刷新・自己批判皆無・拒絶の志位・共産党への一時的軒下雨宿りを断固拒否し、共産党への投票行動瞬間のみ支持者も止める。それによって、党内民主主義を抑圧・破壊し続ける政党廃絶させる行動に出るのか。

 

    1、イタリア共産党の党改革・自己刷新・自己批判経緯

    2、フランス共産党の党改革・自己刷新・自己批判経緯

    3、日本共産党の党改革・自己刷新・自己批判皆無?

 

 志位・共産党をして、党改革・自己刷新・自己批判をさせる強制力は、マスコミ日本共産党の党内外犯罪史に無知で、善意にあふれた一部の学者文化人にない。

 

 党中央に無批判・盲従する思考停止の羊化した赤色信者20,7万人・1.5万地区委員にも強制力はまるでない。

 2016年現在、志位公表在籍党員数は、30.5万人×党費納入率67.9%≒赤色信者40.6万人20,7万人・50.9%に激減している。

 

    (党員数のウソ)=31.8万人でなく

     →2012年秘密報告・党費納入率67.9%・実質党員数21万5922人

 

 その強制力は、(1一時的軒下雨宿り有権者と、(2)355万人116万人に激減した赤旗読者側にしかない。

 

 イタリア共産党・フランス共産党は、国政選挙連続惨敗+政党機関紙連続激減に恐怖し、怯えレーニンの犯罪的革命原理・党内外犯罪組織原則democratic centralismの放棄宣言をした。

 

 志位は、鋏状二股裂痛があっても、一時的軒下雨宿り有権者による選挙3連続躍進があるので、志位「廃案運動成果独り占め陰謀作戦」「自民党・共産党癒着の裏切り者作戦」「無条件降伏作戦」で、「今そこにある危機」回避できると皮算用している。

 

 志位の皮算用にたいし、一時的軒下雨宿り3回有権者は、どのような審判を下すのか。4回目も一時的軒下雨宿り先として選択するのか。

 

 

 5、「共産党アレルギー」抜取拒絶「降伏作戦」の限界

 

 志位「無条件降伏作戦」の裏面には何があるか。彼は、1民進党(民主・維新)にたいし「無条件降伏」で這い蹲っているが、(2)一方民進党(民主・維新)議員一部と連合幹部根強い「共産党アレルギー」抜取を拒絶し続けている。

 

    共産党アレルギー、ハードル」とは何か

    (1)、1964年4・17ストと共産党の妨害分裂犯罪

       半日ゼネスト中止の誤りのとき、中国滞在中の宮本顕治指令

    (2)、核・原子力問題にたいする共産党3回の誤り・妨害分裂犯罪

       ()1963年→()1984年→()2011年

       運動・理論面での反国民的な分裂犯罪史

 

 志位「無条件降伏作戦」とは、4首長選挙で発現した得票率激減の大逆風回避したい目的だけに基づく。その本質は、志位恐怖に基づく「見せ掛けの二面的降伏ペテン」と規定できる。

 

 本当の「無条件降伏」なら、民進党(民主・維新)議員一部と連合幹部にたいし、共産党アレルギー」抜取宣言しなければならない。1共産党の2大犯罪事実を認め(2)具体的犯罪データを公表し、(3)自己批判を党内外に公表することである。さらに、(4)党内民主主義を抑圧・破壊し続ける規約=「民主集中制」略語のレーニン創作democratic centralism+分派禁止規定という犯罪システム放棄明言することである。

 

 イタリア共産党・フランス共産党は、1980〜90年代にそれらを実行した。それらの自己批判・放棄行動によって、「野党共闘」「選挙共闘」が成立し、政権党になった。志位のように、レーニン・コミンテルン型共産党体質隠蔽・堅持し続けるかぎり、民進党(民主・維新)・連合は「共産党との選挙共闘」に賛同しない

 

 ただ、民進党(民主・維新)・連合は、共産党1人区2〜9万票を貰いたいだけで、「一致できる政策協定」を結ぶ「国民連合政府」構想・かけつけ警護・TPPP政策の根本的相違棚上げでも降伏するなら、「政策協定なるものだけ」を認めてやる志位は、どんなに見下げられても、4首長選挙における得票率激減の大逆風を回避し、一時的軒下雨宿り3回有権者と学者文化人騙すことができれば、這いつくばる

 

 「選挙共闘」を唱えるマスコミ評論家や、学者文化人の一部は、その世界史的経緯無知なのか。レーニンの犯罪どれだけの影を東方の島国に落としているのか知ろうとしないのか。東方の島国に生息する学者文化人の一部は、いつまで共産党幻想」を捨てないのか。いつまで、善意で舗装されたレーニン地獄への道=日本共産党の赤色地獄への道を歩むのだろうか。

 

    1、レーニンの連続クーデター 2、レーニン1917・10 3、レーニン1918、19

    4、レーニン1920、21 5、レーニン1922 6、『国家と革命』

 

 彼らは、「真の野党選挙共闘=政策・組織協定」を成立させるには、志位・共産党に党改革・自己刷新・自己批判をさせ、democratic centralism+分派禁止規定を全面放棄させる激発行動を起こすしかないという政党間情勢にオンチなのか。それとも、まさかと思うが、共産党から、逆批判キャンペーンをあびせられることを恐れているのか。

 

    共産党の丸山批判 13回もの学者「学問的・社会的抹殺」大キャンペーン

    逆旋回遂行のための4連続粛清事件

     第1、ユーロコミュニズム、スターリン問題の研究・出版活動粛清事件

        通称『ネオ・マル粛清』の『田口・不破論争』1978年〜『高橋彦博除籍』94年

    アルチュセール『共産党のなかでこれ以上続いてはならないこと』

 

 共産党の党勢力指標は、1国政選挙結果・(2)党員数・赤旗HN部数・(3)党財政である。アベノミクス批判票急増以前は、3指標とも、そろって激減を続けていた。

 

 ところが、安倍暴走・アベノミクスは、日本共産党にたいし、2013・14年と「想定外の恵みの雨・票」を大量に降り注ぎ始めさせた。志位・常幹は、思いもしない「恵みの雨・票」に狂喜した。共産党勢力の一部=1国政選挙結果を起死回生させてくれた「安倍・アベノミクスに裏側本音として感謝を捧げよう!」。「わが党を一時的軒下雨宿り先として選んでくれた有権者にも、お礼を述べる!

 

 その代わり、13・14年の2年間において、(1)選挙3回連続躍進と、(2)赤旗HN部数激減継続という党史上初の激痛=党財政痛を発生させる鋏状二股裂が始まった。赤旗HN部数をなんとか増やせないのか。

 

 マスコミは、共産党の党勢力について、1国政選挙結果しか見ない。「共産党躍進、躍進!」と書き立てている。3指標総体を検証する視点が欠落している。共産党担当記者のレベルが低落しているのか。自民党担当記者と比べて、共産党の党史・党内外犯罪史(2)党員数・赤旗HN部数・(3)党財政に無知の新米記者が担当させられるケースが多い。

 

(表5) 赤旗激減テンポと議席増テンポとの鋏状二股裂

 

選挙躍進−2年間で3回のみ連続

 

 

赤旗HN部数

:激減テンポ

選挙種類

議席減少中

9

 

 

 

都議選

2615138

10

党大会

1145.4000

 

参院選

155433

11

 

130.1503

-15.2497

12

 

127.4452

-2.7051

総選挙

24209998

 

 

 

赤旗激減連続中

↓躍進3回のみ連続

13

 

-3.3452

都議選6

参院選7

→817

38

14

党大会1

1月時点124.1000

-4.1921

総選挙12

821

15

「大運動」

9月時点117.6000

2015年度-3.2161

3首長選挙惨敗・得票率激減=大逆風

16

参院選

2月時点116.1244

12-5516

参院選7

京都市長選惨敗・得票率激減=大逆風

 

    2、2013年都議選結果 3、2013年参院選結果

    4、2014年総選挙結果 4首長選挙−大逆風潮目変わったか?

 

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 〔関連ファイル〕

    2、民主主義的中央集権制 3、世界のコミンテルン型共産党現状

    4、粛清・査問 5、逆説の90周年党史

    6、逆説の戦後党史 7、逆説の戦前党史