モンゴル紀行 その5
その5の4 バヤルタイ(さいなら)
 草原などの道路沿いに小石を積み上げ、旗のようなものを差した物を見かけます。「オボー」といい、旅の安全を守る神様なんだそうです。モンゴルの宗教は、チベット仏教のラマ教と民間宗教の二つに大別さるようですが、「オボー」は後者でいわゆるアニミズムです。自由経済になってから、宗教が盛んになってきたようです。  
 
 最後にモンゴルで国を挙げてのお祭り「ナーダム」について紹介しましょう。毎年、7月11、12日に行なわれ、ウランバートルのナーダムが最高のようです。いわばスポーツの祭典でモンゴル相撲、競馬、弓術の3競技を行い神に捧げるそうです。モンゴル相撲の優勝者は、国民的な英雄になるとか。最近、大相撲でモンゴル出身の力士が増えています。相撲協会の資料をインターネットで見たら横綱から序の口まで300人近くいる中で、モンゴル出身は1割だったのには驚きました。
 
 モンゴルは今、資本主義の荒波の中でかなり経済的に苦しいようです。たびたび、車でウランバートル市内を案内してくれたジャンチブは「帰国するごとに道路が悪くなっている」とこぼしていましたが、国は道路の補修に回すお金がないのでしょう。でも、35歳以下の人口は、70lだそうです。日本は2000年の国勢調査の速報値ですと、34歳以下が41.3l。モンゴルは若い、若い国なのです。
 
 お粗末でしたが、これでモンゴル紀行、お開きにしますが、ジャンチブから教わったモンゴル語、バヤルタイ(さいなら)でゼ・エンドとします。   
   バヤルタイ  バヤルタイ   バヤルタイ  

オボー。旅する時、時計回りに3回まわると無事だというので、カラコルムに行く途中、ジャンチブとまわった。そして何となく蔵王の賽の河原を思い出した
ここでモンゴル相撲が行なわれ、英雄が決まる。日本の国技館だ
2001年のモンゴル相撲の英雄たち。メーンスリートに写真が掲げられていた
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