星月夜作戦 - Tokyo Nova The Detonation Scenario

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あとがき

Climax Phase - クライマックスフェイズ

■クライマックスフェイズ

「お前たちは‥‥スパイの誇りを、忘れてしまったのか!」

――“カーディナル”

●竜王の尖兵たち

条件:『“マースカ・ディカーブリ”』プログラム本体を入手後、アンジェリンと一緒に全員で災厄記念館の外に出ること
登場:全員自動
場所:夜のハザード・メモリアル・パーク
◆解説:
 MID工作チームとの全面対決の前の一幕を描写するシーンである。
◆描写1:
 まずミルトン・ブラウンが《完全偽装》を使用。今夜のメモリアル・パークのセキュリティ記録は全て改竄され、これから起こることは何もかもが一切記録に残らない。ゲスト全員が携帯判定を突破する。キャスト側も突破できる。(これは、ウォーカーなど得物が大きいキャストの活躍を確保するためである。)
 シーン背景に平和なひよこが描かれた大型バンが止まっている。
 ダークスーツ姿のミルトン・ブラウンが立ち、その脇に控えて手元のトロンを操作しているレーネ・ジーン。
 そして、完全武装の迷彩戦闘服の巨漢、インディア・セヴンが別エンゲージに。左手で拘束されたニールを押さえ、右手には生身の人間では持てないような大きなガトリングガン。電子スコープとスマートガンリンクのコードが伸びている。軍装備満載のバックパックからは、何故かアンテナが上方に伸びている。周囲からはMID特殊活動部隊(カゲトループ20人相当)が近付いてくる。

 詳しい話をしていなければ、目の前で起こっている異常な状況にアンジェリンは目を見張る。
アンジェ「うそ‥‥。パパ、パパなの? ど、どうして、どうしてパパがここにいるのよ‥‥」
ニール「くっ、やはりアンジェ、お前だったのか‥‥」
 ここでニールには、心底悔しそうな顔をさせよう。
ニール「『フェイト』君。私のことはいい。早く逃げろ。(ミルトンたちを振り返って)彼らはプロだ。必要な時、ためらいなく人を殺す。(『カブト』の方を見て) 頼む。その子を連れて、早く逃げてくれ!」
アンジェ「イヤよ! パパ、どうして、どうしてこんなことに‥‥『カブト』さん、これは‥‥」
 一般人であるアンジェリンはこの状況に対応できない。キャストの反応に期待しよう。

ミルトン「なるほど。感動のご対面と言うわけですな。一応尋ねておきますが――取引する気はありませんか? 我々が欲しいのはその『マースカ・ディカーブリ』プログラムだ。その上で、本件から一切手を引けば、今後一切の危害は加えず、監視もしない。
 それとも‥‥高名なる枢機卿猊下には、ここで死んでいただきますか」
 こうは言っているが、ミルトンは取引するまったく気がなさそうだ。特に、インディア・セヴンは、準軍事作戦を始めたくてウズウズしている。特に『イヌ』を狙いたくてたまらないようだ。

◆描写2:
 ここからしばらくは会話の応酬となる。言いたい台詞があれば、キャストにどんどん言わせよう。
 『イヌ』の《制裁》は、ここでミルトンの《買収》を打ち消して外交官IDの化けの皮を剥ぐか、トループを退場させるのを想定している。もちろん、戦闘後に逮捕するなど、別の方法でもよい。
 《買収》を打ち消すなら演出させ、プレイヤーに改めて伝えよう。やァみんな、この人たちは外交官ではなくて、秘密作戦中の情報機関の悪い人たちだったよ!
 アストラルに近しいキャストには、レーネ・ジーンから、そして何故かミルトン・ブラウンからも、不吉な感じがするのを伝えてよい。情報項目『◆ミルトン・ブラウン』の記述だ。
 以下に台詞の例を幾つか載せる。

暗殺はしないはずではないか、と質問、あるいはアンジェに言わせる:
アンジェ「(元気を取り戻していたら)そうよ! だいたいあなたさっき、暗殺なんてしないって言ったじゃないの!」
ミルトン「ああそうそう、言い忘れていました。暗殺は大統領令によって禁じられているといいましたが‥‥その命令を出したのは20世紀の大統領でしてね。
 わたくしどものプレジデント閣下は、治安維持活動に非常に寛大なお方でしてね。そう――非常に――寛大だ」

“カラリエーヴァ”を使うつもりか?:
ミルトン「もちろん。使える資産は全て使うのが我が国のやり方だ。なに、2、3回試しに地上に射爆してみれば精度も分かるでしょう。なんなら、この街に落としてみますか。私も感じておりましてね――この街には人が多すぎると」

ニール(本名はクリスだ)とアンジェも北米人だが、殺すのか?:
ミルトン「おや? 我々は国家のために仕えているのですよ。数人の人間と、数千万の国家人民、どちらがより重要ですか? 単純な計算だ。実に合理的ですよ」

貴方が言ってほしいと思った台詞を、キャストが言ってくれたら:
 手を縛られているニールが、静かに口を開く。
ニール「‥‥その若者の言う通りだ。
 我々の戦いは決してメディアには公表されない。だがその秘密の戦いの中で、我々は国家の内なる敵、外なる敵と戦ってきた。
 北米もロシアも、旧世界のソ連やアメリカの情報部員たちも、同じ気持ちだったはずだ。
 ミルトンと言ったな。お前たちは堕落している。お前たちは、“モスクワ・ルール”を、忘れてしまったのかっ!」
 ミルトンは軽蔑しきった表情で、薄笑いを浮かべる。
ミルトン「やれやれ、何を言い出すかと思えば。(憎憎しげに)ミスタ・カーディナル。あなたのような人間を老害と言うんですよ。
 ラングレーはもはやなく、我らはニューフォートの元に生まれ変わった。大統領閣下の作る輝かしい未来こそが、北米連合の進むべき道なのだ!」

◆描写3:
 しばらくすると、黙示録の竜の手先は言う。
ミルトン「もういい。“カーディナル”は放してやれ。全員を殺しても、脳を回収すれば同じだ。インディア! プランBの時間だ。存分にやれ」
I-7「(心底嬉しそうに)アイサー! ボス、その言葉を待ってましたぜ!」
 電子スコープとインディアの目のモノアイに不吉な光が灯り、ガトリングガンの銃身が回転を始める。

アンジェ「パパ‥‥?」
ニール「アンジェ‥‥」

 解放されたニールは、後ろを怪しみながらよろよろと歩いてくる。アンジェリンが駆け寄ろうとし‥‥父の真後ろで、ミルトンがゆっくりと高速振動ナイフを抜く。その刀身の輪郭が揺らぎ始める。

ミルトン「さて‥‥私がどうして“セパレーター”と呼ばれているか、教えて差し上げましょう」

 ミルトンの《不可知》の発動を宣言せよ。使用するのはスティング+インヴィジブル・エッジ相当の高速振動ナイフ。 <運動>+<白兵>+<※死点撃ち>+<※葉隠れ>、能力値8/1/6/6で達成値+2、14以上が出れば成功だ。目標はニール、アーマー無視斬10スタート。可能なら10か絵札を出し20点とせよ。[20:脊髄損傷]で即座に[仮死]、娘の前で、引退した枢機卿の首が後ろから真一文字に刎ねられる。プレイヤーにはここで、“セパレーター”の語源を教えよう。
 ここは『カブト』の《難攻不落》を想定している。そのキャストなりのドラマチックな方法で防いでもらおう。場が盛り上がったら必ず、ミルトンには相手の腕を認める演出をさせよう。

ミルトン「(敏捷に飛び退ってナイフを油断なく構え直し、微笑むと)ほう‥‥! これを防ぎましたか‥‥!」
I-7「行くぞ! オレには“眼”がもうひとつある。どんなに隠れても無駄だっ!」
レーネ「(眼鏡を直して)北米連合の技術力、あなたたち人間には破れないわよ」

◆結末:
 アンジェが父親の元に駆け寄るかキャストが助けてくれ、キャスト陣がそれぞれの戦いの準備をしたら、カット進行に移行せよ。アンジェとニールの父娘は扱い上は背景に引っ込み、戦闘には参加せず影響を受けない。(シーン全体攻撃は例外だ。)
 レーネ・ジーンの少し前にミルトン・ブラウン、離れたところでフルオート射撃の構えに入るインディア・セヴン、トループ、いずれも別エンゲージだ。彼我の距離は基本は中距離、会話の応酬が続いたりしたら近距離にいてもよい。

Separator - セパレーター、絶ち斬る者、黙示録の竜の尖兵
●準軍事作戦の結末

条件:『●竜王の尖兵たち』:の後
登場:全員が自動登場
場所:メモリアル・パーク
◆解説:
 戦闘シーンである。
◆描写1:
 クライマックス戦闘である。ここはキャスト全員の見せ場だ。
圧力拳法で自ら攻撃してくるミルトンからにじみ出る強大な国家組織の影と、竜の血による超自然の不気味さを。無人機や謎の円盤、電脳戦を駆使するレーネ・ジーンの科学力と、彼女の本質もまた超自然であることを。衛星とリンクした射撃戦を仕掛けてくるインディア・セヴンの物理的に分かりやすいパワーを強調しよう。
 そして、キャストの神業やコンボ、面白い演出には大いに反応して、場を盛り上げよう。

◆描写2:
 戦闘終了後、恐らく工作チームの面々は全滅するだろう。(ハウンドの面々が駆けつけて逮捕するような終わり方でもよい。)
 貴方が適切だと思ったら、最後に以下の描写を付け加えよう。

 メモリアルパークは大変なことになったが、夜の公園は静けさを取り戻した。隅田川の向こう、はるか遠くには、N◎VA中央区のアーコロジー群の夜景とネオンが輝いている。
 アーコロジー群の横を、一隻の広告用飛行船がゆっくりと飛んでいる。取り付けられたホロスクリーンの中では、海の向こうの北米連合のニュースが流れている。
 映像の中では‥‥ヘルメスのインタビュアーに、北米連合大統領ケント・ブルースが、にこやかに応対していた。

◆ノート:
 実際のアクトでは、度重なるフルオート射撃に芝生や木々が滅茶苦茶になる、ウォーカーが飛び出してきて大乱戦になる、背景に嵐が起こる、銃弾や接近戦武器や魔術その他諸々が飛び交う、霊能少女が降霊させた某ソ連情報将校が台詞を言い始めるなどなどなど、とにかくシーンの背景が大変なことになるのがほとんどでした。
 インディアは死ねば義体の部品が吹っ飛び、巨体が倒れます。レーネは物理的な傷を負えば肌の下に鱗のようなものが見えるかもしれません。血は緑色をしています。ミルトンも、何故か血に赤と緑が混じっています。(アンジェたちは、新種のナノマシンか何かかと無理やり納得します。)
 逮捕されるような終わり方であれば、房総南国際空港でアンジェたちが感動の別れを演じるシーンの背景で、包帯ぐるぐる巻きのミルトンたちが北米に逃げ帰るようなコミカルな終わり方もありました。

 戦闘が終了して一息ついたら、場全体を見渡してみましょう。戦闘は盛り上がりましたか? 敵ゲストは印象づけられましたか? カット進行が長引き、必ずしもキャストが苦戦したかどうかは重要ではありません。ゲストが印象に残り、キャストがそれを認めるような言動を見せていれば、貴方の勝利です。
 さあ、必要なら休憩を取り、作戦完遂に向けて終幕へ向かいましょう。

Dev Handler - デヴ・ハンドラー、品々を操る竜
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