げっぽをねらえ!#02

けなりがる
[kenarigaru]
うらやましがる。「けなりがらせる(=うらやましがらせる)」という使役用法もあるとのこと。語源も漢字もまったく不明。主宰のマックで強制変換すると、「毛なりGal」「怪なりGal」「卦なりGal」。ことえり君、「Gal」好き……。

いーやんばゑ
[eyanbawye]
イイ感じ。Feel so nice. ようは「いい塩梅」のナマリ。風呂かげんから天気まで、すべての快適をこの一言で表せる。

がん
[gan]
ナガオカ弁のドン「がー」の音便。
「〜なのに」の意の「がんに」、「〜なのね」の意味の「がんね」、「〜なのさ」の「がんさ」、「〜なのだけれども」の「がんど(ろ)も」、「〜なのだ」の「がんだ」……なにかのハズミで「がんだむ」とかも出てきそうな。

また、がースペシャルでも書いた、代名詞的「がー」のさらなる発展系、音便タイプとしての用法も。
用例、お店にて、
客「(ディスプレイを指さし)あれと同じがんくれ」
店員「(在庫から取り出し)このがんかね」
客「そのがん、そのがん。そーいうがん探していたがーて」
……ガンマニアの会話みたいですね。

〜ずら
[zura]
激否定の副助詞。「〜どころではない」の意。用例「新潟鉄工、景気悪いろっか」「景気悪いずらねえこて」。か、悲しい用例。

がね
[dagane]
「〜だ」の意。付加することで断定色が強まる。用例「新潟鉄工、景気悪いろっか」「ツブれたがね」。……もうやめなさいって。

へぎ
[hegi]
木製のバット(野球のじゃないよ>男性読者)のこと。縁の高い長方形のお盆。『へぎそば』で全国的に有名だが、『へぎ』はなんらかの食材の名と思っている人多し。

おひりょう
[ohiryo]
よくわからないが、『おやつ』のことらしい。『お』は『御』だと思うけど、『ひりょう』が謎。『肥料』じゃないだろうしなあ……。

しぐ
[sigu]
「死ぬ」のナマリ、というか老人語。「死なない」が「しがない」になるのかどうかは不明。「死なない人」と「しがない人」ではエラい違いなので、早期の解明が待たれ……ていたが、やはり「死がない」になると判明。五段活用するらしく、「死げやれ!(死んでしまえ)」という罵言もあるそうな。
ニイガタでは老人語だが、この活用違いパターンは、全国区では「死む」の形で幼児にみられるらしい。これまたいっちょまえに活用し、「死ままい」「死みます」等になるとか。

んま
[nma]
『ごはん』の幼児語。ようするに「まんま」「うまうま」の略。トップアクセントで、日本語の常識をくつがえす「ん」始まりがポイント。これでシリトリでは無敵です、ナガオカ人。

てんごうかく
[ten'gou-kaku]
慌てる、という意味らしい。『てんごう』が何なのか、『かく』が「書く」なのか「欠く」なのか「掻く」なのか「核」なのかもカイモクわからない。
また、「慌てる」というよりは、「いろいろなことに手を出す」「いろいろなことをする」という意味では?という投稿あり。『てんごうかき』という名詞もあるらしい。「例えば、自分でホームページを作るような人は『てんごうかき』であるとか…」と投稿者さん談。えっ。

あいぶ
[aibu]
エッチな言葉ではなく「歩く」の意。「あるく」と「歩(ぶ)」がごっちゃになったのだろうか。最近ではセクハラ的に使う以外、あまり使われない。
また、「歩いて行く」を「えんでく」とも言うという投稿あり。それが「あいんでいく」の単なるナマリなのか、想像を絶する変格活用なのか、ぜんぜん別の方言なのか、続報が待たれる。

オジ
[oji]
長男以外の男子のこと。アクセントを「オ」に置くことで、伯父・叔父と区別。なお、末子には「カスオジ」という蔑称あり。

あんにゃ
[an'nya]
『兄』のこと。『オジ』の対語。
何かの事情で『オジ』が家を継いだ場合は『もしかあんにゃ』と呼ばれるようである。当て字は『仮想兄』とでも。
また、長男が健在の場合でも次男を『もしかあんにゃ』と呼ぶところもあるらしい。長男も次男もヤじゃなかろーか、それって。

あこ
[ako]
指示代名詞『あそこ』のこと。こんな短い単語も縮めずにはいられないのがナガオカ人。
「あっこ」と音便することも。

おおばらこくたい
[oobarakokutai]
主宰は初耳だが、「非常に散らかっている様子」とのこと。「だりこっぺ」のハナハダしい様子だろうか?
と思ったら、続報が。主宰が知らないのも道理、下越方言らしい。新潟市で国体があった直後に新潟地震に襲われ、街が大いにバラバラな状態になったことに由来する、ローカル故事成語であるらしい。
……というのはどうやらコジツケで、国体以前から使用されていたとのこと。だから、2002年に地震が来ても、『おおばらわーるどかっぷ』に更新されることはない。ちょっと残念。
ちなみに「ばらこくたい」「おおばらはちかん」という類語もあるとのこと。「はちかん」というイベントがあったかどうかは不明。

はらら
[harara]
イクラのこと。そーいえばこんな言いかたもありましたねえ。これで、『スノーダンプ』のトトマメ論争がさらに複雑に。ちなみにこの投稿者さんは「イクラをゆでた物を”トト豆”と呼んでいました」派。
さらにちなみに「”ハララ”は、ロシア語で鮭の卵のようです」とのこと。ロシア語「ハラショー(すばらしい)」との関係は不明。新潟銘菓『はらしょ』との関係はもっと不明。
でも、『イクラ』もたしかロシア語のはず。謎多き鮭の卵。どうして『タラコ』的命名をしなかったのか……。

よーさる
[yohsaru]
夜のこと。なかでも宵の口あたりらしい。「よる」にどうして「さ」が入ったのかよくわからない。
....と思ったら、古語単語『ゆふさる』の変形では、というアカデミックな投稿が。「?」を飛ばしながら主宰が調べたところ、『ゆふさる』はおそらく『夕去』で「夕暮れ」のこと。平安時代の言葉らしい。ナガオカって。
また、さらに略されて「よーさ」という地域も。

のーか
[nohka]
比較級の一種。英語のmoreやbetterに相当か。用例「のーか良くなったねっか」。
「なおのこと」の省略形では、というご投稿あり。省略好きにもホドがある省略ぶり。

ジョンギ買い
[jon'gi-gai]
義理で物を買うこと。友達のバンドのライブチケットをカンパのつもりで買うようなものか? 主宰は生まれて初めて聞いた。バレンタインの義理チョコを『ジョンギ・チョコ』と言うのかどうかは不明。『ジュンギ買い』とも言うらしい。
「仁義買い」のナマリではという任侠テイストなご投稿あり。

ずくなし
[zukunashi]
無能なこと。バカ猫を罵る場合によく使用するらしい。『ずく』は『尽』のことと『全国アホ・バカ分布考((C)探偵ナイトスクープ)』に書いてあった。尽きない、つまり、底なしに無能なこと。すごい罵言。
また、上越〜長野では、「ヤル気なし」という状態も表すとの続報も。「今日は仕事行くずくねーやぁ」等。

ぶちゃる
[bucyaru]
捨てること。ゴミを捨てるときの 「ブチャッ」という音が語源か?と思っていたが、「打ち棄る(うちやる)」ではないかという意見が。相撲の「うっちゃり」も同系列。古語パターンですね。『ぶしゃる』という地域も。類語は長野〜美濃地方まで存在しているとのこと。

しゃがん
[shagan]
珍しい職業名方言。セメントとかタイルとかの職人『左官』のこと。敬称つきバージョンは『しゃがんさ』。標準語では字のママ「さかん」と読む。

いらんぱち
[iranpachi]
よくわからないが、しゃしゃり出てよけいなことをすることらしい。「いらん」はわかるけど「ぱち」が謎。

わんご
[wango]
歪曲すること。まっすぐだったものが歪んでしまうこと。
「Power Book G4のモニタ、わんごになりやすいろっか」のように使う……って、iBookとどっち買おうか悩んでいる主宰の、私情まるだし用例。

くっさ
[kussa]
間寛平のギャクではなく、強調の助詞。「〜こそ」の意。
用例「あんたくっさバカらいね〜」。

エンゾ
[enzo]
「ドブ」のこと。脈絡もなく『パタリロ』に登場して新潟県人を驚かせたが、ナガオカでは使わない。おそらく下越弁。フェラーリの創業者の名と同じで、フェラーリを見るたびに……と投稿者さん談。主宰は『グラン・ブルー』のジャン・レノの役名に「うーん」と思いました(笑)。

うっすら
[ussura]
ごーぎ』の類語らしく、過剰を表わす。標準語の『うすら(=薄ら:「やや」「少し」)』とも、アホバカ語@探偵ナイトスクープの『ウスラ(ウスラバカ)』とも違うらしい。『うっすらごーぎ(真剣さの過剰。力みすぎのこと)』や、『うっすらごうたん(剛胆?の過剰。粗暴すぎること。幼児対象)』などの用法がある模様。

なまら
[namara]
中越と下越で意味が違う怪方言。ナガオカ含む中越では、「なまらあったけー」(=なまあたたかい)など中途半端さを表現するものだが、下越以北ではそれが「とてもあたたかい」となる模様。

てえると/てえろと/てえど
[teeruto,teeroto,teedo]
不可抗力のこと。故意でないこと。うっかり人の足を踏んでしまったときなど、「かんべ〜ん、てえ(ると/ろと/ど)らて〜」とヘラヘラしながら言う。ただし、かんべんしてもらえない確率高し。

いーがら
[e-gara]
うらやましい気持ちを表わす感動詞。アコガレ感のあるときは、「いーがらぁ」と余韻を残して発音し、ネタミ感のあるときは「いーがらっ」と言い捨てる。

しょむ
[shomu]
『庶務』ではなく、「染みる」のナマリ。「この煮物よく味がショんでるてー」や「虫歯に冷たいモンがショみるてー」などと使えるようになれば、じゅうぶんナガオカ弁にショんでいると言える。

がらや・がれや
[garaya,gareya]
日本語とは思えない語感だが、ナガオカ弁のドン「がー」のバリエーション。重厚な語感にふさわしく、激情をあらわにする場面に使用される。
「どいがれや!」:どういうことだ!(激疑問)
「そいがれや!」:そうなのだ!(激肯定)

はばける
[habakeru]
いっぱいになってはみだすこと。投稿メール中の例文は「……系の話題でくわえるとかって話になったときに"○○がおおきすぎるとはばけるろー"みたいな」……コーナーが違うでしょーが。

じみ
[jimi]
ミミズのこと。実は、主宰は知らないコトバ。新潟市のほうのアレコレをドーコーしておられるサイト『コシヒカラー』さんによく出てくるので、(というか、管理人さんのハンドル)下越語かも。

こごむ
[kogomu]
『かがむ』こと。口をあんまり開けずに発音する、いかにも寒冷地方言らしい逸品。『こごみ(め)』というゼンマイみたいな山菜があるが、これが語源である確率高し。

はぐる
[haguru]
なんというか、はいでめくること。「はがす」よりも少しアクティブ&ポジティブな感じ。さらにナマって「へぐる」となる場合もある。英語の「ハグ」とはまったく逆方向の動作なのがフシギ。

だいじこんこん
[daiji-kon'kon]
大事にすること。幼児語、というか幼児に向かって言う言葉。「こんこん」は意味不明。おじーちゃんおばーちゃんが孫に何かをあげるとき発することが多い。「ASIMO買ってきたっけん、だいじこんこんにするがいや」等。うーん、新世紀な用例。

けちま
[kechima]
衣服の表裏を逆に着た状態、らしい。主宰ハツミミ。投稿者さんによると、越路弁かも、とのこと。主宰の家ではただ「おもてうら」と言っていた…。

きもん
[kimon]
ずばり『着物』=和服のこと。用例、「やっぱ成人式はきもんらてー」。発音のままにタイピング・変換すると、「やっぱ成人式は鬼門らてー」と、謎発言になるので要注意。

よした
[yoshita]
「よかった」。おおむね単体では使わず、「よしたよした」と二連発する。
子供がいいことをしたときに「よしたよした」、泣いているときも「よしたよした」。英語の「good」と「no problem」を一緒にしたような言葉か。
と思ったら、「よかった」というより「よーしたこんだ(よくやったことだ)」の短縮ではないかという投稿が。ねぎらいよりも一歩進んでリスペクトですね。なるほど!と思ったイキオイで、『大花火音頭SP』の長岡甚句現代語訳をちょっと変えてみました〜。

ゼン
[zen]
『お金』のこと。ようするに『銭』。幼児語は「ゼンゼン」。ミレニアム衆院戦で、田中真紀子女史が「国はゼンゼンがねーんです」と演説、全国ニュースでも中継され、NG!読者を大いに喜ばせた。

ぞうける
[oobarakokutai]
主宰初耳。「雪や氷が溶けること」らしい。「屋根の雪がぞうけてきた」などと使う、とのこと。

今ほど
[imahodo]
ちょっと前のこと。標準語のようだが、他地域の人が聞くとヘンらしい。「いましがた」と「さきほど」の中間の時制…ってのは、主宰が今ほど作った嘘。

ごめんなさい
[gomen-nasai]
挨拶。ナガオカ人は謙虚なので、開口一番に謝る…っていうのも嘘で、「ごめんください」のこと。電話でもナマ対面でも使われるが、ナマの場合は「ごめ〜ん」とお気楽に略される場合も多い。

がです
[gadesu]
なんだかモノスゴ系の語感だが、ナガオカ弁の敬語オプションのひとつ。「そうです」が「そいがです」に、「しております」が「しとんがです」になる。この語法を用いると、方言じゃなくなるとカン違いする人が多いのか、『東京モン』に対して使われることが多い。

泣く
[naku]
夏場、気温の上昇により、飴が自然に溶けてしまうこと。
「とても詩的でロマンティックな表現方法」と激賞の投稿あり。同投稿者氏によると、東西南北全滅の、新潟限定方言らしい。そーゆーの多いですね、新潟弁。さすが、日本語ジュラシックパーク

じょうにならない
[jou-ni-naranai]
「思うようにならない強情な人」のことらしい。副主宰が嫁ぎ先で採取。意味は会話からテキトーに判断したので違うかもね、とのこと。アバウト・フィールドワーカー副主宰。
また、三島町では「じょんならない」という言葉もあるらしいが、それは迷惑なほどの過剰を表わす表現らしい。『じょうにならない』は自我が迷惑なほど過剰ってことなので、近縁といえば近縁、コジツケといえばコジツケ。

まるける
[marukeru]
「丸めて束ねる」の意。「まとめる」と「丸める」を一緒にしたものか?ナガオカ弁って、こういうコドモの造語っぽいものが多い。

くんなせ
[kun'nase]
ナガオカ弁敬語オプションのひとつ。標準語の「〜して下さい」。分解すると、「くん」は「くれ」のナマリで、「なせ」は「なさい」のナマリであることがわかるが、「くれなさい」って、やけに高飛車。

スベ
[sube]
花札の無役札のこと。「すべる」から来ているものと思われる。アクセント は頭の「ス」。……年に一回使うか使わないかの方言ですが。 と思ったら、「はずれ」「カス」的な意味で、花札以外にも使うことが判明。 また越路のあたりでは、なぜか男だけの兄弟のことを「スベ」というらしい。 男三兄弟なら、「スベ三人」というとのこと。フェミニズム・コミューンか、 越路町。

ざいご
[zaigo]
開発途上地のこと。おそらく『ざいご』は『いなか』より僻地度が高い。 単に『ざい』とも言う。漢字にすると『在郷』。渋い。また、新潟市など 下越地方では『ぜぇご』となり、さらに原形から遠ざかる。

しゃびる
[syabiru]
「錆びる」の意。その発展型として、古い水道管や井戸から出た赤水を 「しゃび水」と言う用法あり。ナガオカじゅうの道路を茶色に染めあげ ているあの消雪パイプ水は、「キングオブしゃび水」と呼ぶに値する。 投稿者さん談、「子供の頃、下校時に飲んじゃったりして鉄分を補給し たものです」。危険な鉄イオン飲料…。

だる
[daru]
「だらける」「だれる」の略。同じ状態を表わす俗語「うだる」は全国区。 …とここまで書いてきて、「だる」はもしかして「うだる」の略かも?と 考えこむ主宰。どっちだろ。

へっける
[hekkeru]
「いじける」「すねる」の意味らしい。確かに見事なほど情けない語感。 魚沼弁かも?とのこと。

しっぺた
[shippeta]
これまた情けない語感だが、臀部のことらしい。おそらく「尻ぺた」の音便。 そして、同時に「失敗」の意味もあるとのこと。下半身の一部の名称が「失 敗」の意味になるなんて、なんだかXxXX的。

ごーぎ
[gohgi]
あちこちでさんざん使っているのに、ここに掲載するのを忘れておりました。 『バカ』に似て過剰を表わすが、「ごーぎだ」と単体でも使用できる便利な 言葉。漢字は『豪儀』か? 標準語の『豪気・剛毅』は、人にのみ使うので ちょっと違う。

はっこげる
[hakkogeru]
これまたまたよくわからないが、『はたく』ことらしい。投稿者さん談、 子供の頃「あんまりばかばっかゆってると頭はっこげるろー」と親父に 叱られました、とのこと。

まめ
[mame]
健康なこと。標準語では「まめに働く」など『勤勉』を表わす言葉だが、 ナガオカでは「まめら〜?」などの挨拶にもある通り、『元気』の意味 がある。某農協では大豆菓子に『まめらかね』という名をつけて市民の ごきげんをうかがっているらしいが、見た人の元気はかなり腰くだけに なるらしい。

しる
[shiru]
「する」の変化。英語のdo。用例、「そうしれてー」「そうしるぃやー」 など。サ行変格活用を失敗して「する」が「しる」になるケースは幼児に 多い。ナガオカ人って。 また、「しなくていい」という意味の「しんでいい」は、ウカツに使うと 自殺教唆となるので注意が必要。

よーしてくらした
[yohshite-kurasita]
標準語と大幅に違ってびっくりするが、「ありがとう」のこと。よくよく 言葉を分解してみると、「よくしてくれなさった(良くして下さった)」。 「よくくらしつけてくれなさった(ぶっとばしてくれてありがとう)」の 誤訳に注意。

なさる・なした
[nasaru,nashita]
ナガオカ弁の敬語オプション。「居る」は「居なさる(過去形:居なした)」 となり、「来る」は「来なさる(来なした)」となる。関東の「居る」→「い らっしゃる(いらっしゃった・いらした)」よりも、関西の「居る」→「居て はる(居てはった)」に近いものか。

おっかかる
[okkakaru]
寄りかかること。それがナガオカ人激LOVEの音便で「寄っかかる」と なり、「ょおっかかる」となぜか母音が強調されて成立したと思われる。 …と、もっともらしく書いているが、主宰はこれが方言であることをイマ 知った。投稿をもらって「まさか」と思い、辞書引きました。「おつ(乙) 」「おっかあ(おっ母)」ときて、次は「おっかけ(追っ掛け)」…。 その後、やはり古語らしいという続報が。小学館の国語大辞典(CD−R OM版)に、「おしかかる(押掛)の変化」で用例は『天正本狂言・面研 「あをにころばす。おっかかってとぐ」』という記述があるとのこと。 出典の読み方すらわからない…。

つっかかる
[tsukkakaru]
勢いよくつまずくこと。何かに引っかかること。これまた古語で「つきか かる(突掛)」の変化とのこと。用例は『滑・七偏人‐三「あれあれ向う の屋代見世へ突掛りやアがった」』。ベランメー調なり。

つったたる
[tuttataru]
勢いよく突き刺さること。おそらく「つきたたる(突立)」の変化。 過去形は「つったたった」。スカ調なり。

ふったたる
[futtataru]
勢いよく直立していること。おそらく「うちたてる(打立)」の変化。 過去形は「ふったたった」。…あとどのくらいあるんだろうか、この シリーズ。

こちょばす
[kocyobasu]
くすぐること。形容詞版は「こちょばっこい」あるいは「こちょまっこい」。 語源は「こそばゆい」ではないかと投稿者さん談。主宰は「こちょこちょ」 という擬音かと思っていた。あ、それまた「こそばゆい」が語源か。 「痒い」と「かいかい」の関係みたいなものでしょうか。

おーお
[oh-o]
失敗した人を非難する感嘆詞。下記『おっぽっち』のライト版というところ。 後に「いーがーかー(メロディなし)」が着くことが多い。

おっぽっち
[oppocchi]
失敗した人を責める言葉。言い方は、「おっぽっち!」と蔑むように言い捨 てるか、「お〜っぽっち〜、おっぽっち〜」と物哀しい陰音階にのせて歌う。

歌詞のバリエーションは非常に多く、現在確認分は以下の通り。

おっぽっち型
 「おっぽっぽ」「おっぽっや」「おっぽっちゃ」「おっぽっちょ」
おっぽっち型・脚韻バージョン
 「おっぽっぽ しゅっぽっぽ きしゃぽっぽ はとぽっぽ」
いーがーか型
 「いーがーか」「いーがーら」
いーがーか型・チクリバージョン
 「いーがーか いーがーか 先生に言ってやろ 先生に怒られる」
フルコース型
 「おっぽっち おっぽっち いーがーか いーがーか」
混合型
 「いーぽっぽ」

・・・「いーぽっぽ」って。
また、上記のメロディは人を非難するときに全国的に使用されている らしく、歌詞は以下の通り。

いーがーか型の標準語バージョン
 「いーのかな」「いーのーか」「いーけないんだー」
おはやし型
 「あーらーら こーらーら」「あーりゃりゃ こーりゃりゃ」

ほしこ
[hoshiko]
ニボシのこと。漢字は『干し子』か。投稿者さんによると、標準語では 干したナマコのことで、『こ』はナマコの意味らしい。ということは、 ヨソで「お味噌汁はホシコでダシとって…」と言うと、かなりビビられ る可能性大。

ひとこ
[hitoko]
『一人』の幼児語…というか、大人が幼児に使用する言葉。この『こ』も 当然ナマコのことではない。漢字は『一子・独子』あたり。ナガオカで 『はじめてのおつかい』のロケがあったなら、「ひとこで行けっか?」の 台詞が聞けるかも。

アッポン口
[appon-guchi]
驚いたり呆気にとられたりしたとき、口がぽかんと開いてしまうこと。 ただし、隣県・福島では、『アッポン』という単語がナガオカで言う 『アッパ』と入れ替わるらしく、『アッポン口』はかなりスカトロチッ クな言葉になる。超要注意。

かます・かもす
[kama(o)su]
かきまぜること。幼児語はそれぞれ「かんまする」「かんもする」。 正月明けに数件の同時投稿があったという突発ブレイク方言。正月帰省中に 遭遇した、母親の「のっぺ、かましてくれてー」等の台詞から採取された ものと思われる。

茶のみじょっぱい
[cyanomi-joppai]
お茶うけの漬物のこと、らしい。これまた主宰初耳。確かにシルバー・ ナガオカ人は、お茶うけにはお菓子ではなく漬物を好む。

いっかー
[ikkah]
威嚇の掛け声。「いいか!」の音便。いたずらをした子供に向かい、コブシを ふりあげ、「いっかー!今度やったらシャぐっけんなー!」と、むちゃくちゃ ナマりながらスゴむと効果的。

ほきかまんでおく
[hoki-kamande-oku]
放ったらかしにすること。漢字表記はおそらく「放き構んでおく」。あるいは 「放棄構んでおく」か? 放ったらかし度がさらに増すと「ホゲかまんでおく」 となる。前出類語に「おっぱなす」「かまんどく」がある。この放置系語彙の 多さはどういうことなのか。

しいなくいてる
[siinakuiteru]
著しくシワが寄っている状態。某コーナーの女王より、著しくシワの寄っている 某器官ナガオカ語の語源として頂いた。

しなぶける
[sinabukeru]
皮膚が水分を吸ってふやけること。風呂上がりの指先などの状態。上記「しいな くいてる」の近縁か。

たらかす
[tarakasu]
騙すこと。詐欺というより、生活に根付いたダマシ場面で使用。「子供が ジャミるっけ、アメ玉でタラカシたてー」など。語源はおそらく『たぶら かす』。

オトナ
[otona]
しっかりした子供のこと。いわゆる『大人』との違いは『オ』のアクセント。 用例「○○ちゃんはトナらねえ〜」。さらにしっかり度の高い子の場合は 「○○ちゃんは、ばかトナらねっか〜」となる。馬鹿大人…。

まえみき
[maemiki]
何と言うか、ごはんのおかずのその人の分。該当標準語なし。『まえむき』 とも言う。『え』は各自のイとエの混乱度により適宜変更のこと。漢字& 語源はたぶん『前向き』。英訳は『ポジティブ』。<嘘。

かう
[kau]
鍵をかけること。「鍵かう」「鍵かった」などと「を」を省略して使われる 場合が圧倒的。もしや「鍵を買う」との区別のためか?

じっき
[jikki]
『直(じき)』のこと。「すぐ」の意味。ナガオカ人が偏愛する音便もの。 「じ〜〜〜っきらて〜」と延ばされた場合は、全く「じっき」ではない場合 が多い。

せつない
[setsunai]
全国区では「悲しい」のみ表わすが、ナガオカではそれに加えて「つらい」 「苦しい」「参った」「困った」等、不愉快系の感情のほとんどを表わす 便利な言葉。「雪が多くてせつねーてー」「虫歯でせつねーてー」「子供が 泣いてばっかでせつねーてー」など、自己・他者・自然環境すべての厄介事 をこの一言で表現できる。

しみる
[shimiru]
辞書を引くとズバリ一言「凍る」と書いてあるが、ナガオカではコチコチに 凍る一歩手前くらいの状態を指すらしい。 ....と書いたが、やっぱりコチコチの状態のことらしい。積雪が凍って、もぐ らずに上を歩ける状態を言い、その行為を「しみわたり」と言うとのこと。 ナガオカに限らない雪国用語で、宮沢賢治の童話『雪わたり』に「しみ雪」と いう記述あり。 また、魚沼方面では「しみわたり」ではなく「しんばい」と言うとのこと。 「しみる」+「這う」・・・?

はっぱきぬき
[happaki-nuki]
なんというか、「旅行の打ち上げ」のことらしい。該当する標準語なし。 「はっぱき」は「履物」のことで、「ぬき」は「抜き」。「履物を脱いで くつろぐ」ことが転じて「打ち上げ」の意味になったらしい。 さらにナマると、濁点をちりばめて『はんばぎぬぎ』となる。

〜こき
[-koki]
「〜する人」を表わす接尾語。英語の「〜er」に相当。ただし、『うそこき』 『のめしこき』など批判的に使われる場合がほとんどで、『親切こき』『本音 こき』などという賞賛には使用しないので要注意。

しゃっきらもない
[syakkira-mo-nai]
怪方言。くだらないもの、たいしたことのないもののこと。「しゃっきら」が 何のことなのかは全く不明。

ちゅーぶ
[tube]
四肢の自由がきかなくなる病気。おそらくは脳卒中後遺症。同名の夏バンドが 登場したときの新潟県民の驚きはかなりのものだった。関東では「ちゅうき (アクセントなし)」。
と書いたものの、「辞書に載っている」という投稿が。ただし、『ちゅうぶ』 で引くと『→ちゅうぶう』と出るタライ回しパターン。その『ちゅうぶう』は 『中風:脳卒中ののち,意識が回復しても残る,半身不随や手足の麻痺や, 言語障害などの症状』とのこと。ちなみに『ちゅうき』で引くと、『→ちゅう ぶう』と、これまたタライ回しされる。

死ぬ
[shinu]
打撲によって青あざが出来ること。人ではなく身体の各パーツを主語とする 擬人法タイプ。「スネが死んでる」「ヒジが死んでる」等。

おっつぁれる
[ozzareru]
またもドイツ語読みZ音。意味は「怒られる」こと。ドイツ語Z音系の お約束通り、「ま〜た母ちゃんにおっつぁれるいや〜」などという、 緊張感のない場面に使用する。

やら
[yara]
「やだ」。
標準語では幼児語・女性語だが、ナガオカではけっこう大の男も使う。

なまがえる
[namagaeru]
パスタやそうめんなどの乾物、またはジャガイモなどを、茹でたあと放置 してしまい、堅くなってしまった状態。漢字は『生返る』。「いきかえる」 の誤読に注意。

ほうける
[houkeru]
イネの穂やススキの尾花が開くこと。特に、ちょうどよく開いた状態を通り 越して、ぼわぼわになった状態を指す。語源は「呆ける」なんだろうか。

すける [sukeru] ずばり「助ける」こと。漢字の読みを失敗したかのような方言。「ファ イト一発!」のような、ドラマチックな人命救助場面ではなく、食べき れないごはんを食べてあげる等の、生活に根付いたヘルプ場面に使用。

おっぱなす
[oppanasu]
放置すること。「放す」+接頭語の「お」。元気いっぱいの語感だが、 どちらかといえばネガティブな放ったらかし場面に用いることが多い。 「うちのヨメは子供おっぱなして遊びに行ったて」「うちのムコは家族 おっぱなして若ぇ女と逃げたて」等。

つっかけ
[tukkake]
サンダルのこと。特に健康サンダルか団地妻サンダルのような、甲の部分で ひっかけて履くタイプのものを指す。足を突っこんで引っかけるような履き かたから来た言葉か?
と書いたところ、どうやら標準語らしい。「つっかけぞうり(突掛草履)」 の略とのこと。団地妻のみなさま、心置きなく使って下さい。

ベタ煮
[betani]
里芋・人参・大根などを酒粕で煮る郷土料理。メインディッシュにする場合は 鮭が入る。別名『カス汁』。その名と、その名に恥じないシブい見た目で子供 達をびびらせる。よって、若くしてナガオカを出た人は、味を知らない場合が 多い。

かんべん
[kan'ben]
謝罪の言葉。標準語の「勘弁してくれ」は、必死に許しを乞うニュアンスが 強く悲壮感すら漂うが、ナガオカ人の「かんべ〜ん」はあまり反省の色が見 られないのが特徴。

だぜ
[daze]
強調の終助詞。何かを言い聞かせるような場面で、「〜だぜ」あるいは「〜 だぜの」という形で使う。関東の、男らしい終助詞の「だぜ」と同音だが、 使用者は主に老齢の女性。『』使用者とカブるところもまたおかし。

からがえる
[karagaeru]
ひも状のモノをねじるようにからませること。『からめる』+『ひっくり かえす』の合わせ技。コンビニ店員さんが袋の把手をくりくりしてくれる、 あの状態。

そっただこと・そったらこと・そっつぁらこと
[sottadakoto,sottarakoto,sozzarakoto]
すべて「そんなこと」の意。ナマリが深くなるにつれて対象への怒りが こもる言葉となる。「そっただことしたらダメらてー(微怒)」「そっ つぁらことしたらダメらねか!(激怒)」

いぐ
[igu]
「行く」のナマリ。

いご
[igo]
「行こう」のナマリ。

いげ
[ige]
「行け」のナマリ....もういいって。

とぶ
[tobu]
走ること。ナガオカではなぜかrunもflyも「とぶ」という。使用者は 主に年配者で、おばーちゃんに「○○ちゃんはトブの速えーの?」と聞かれ た孫の困惑度は高い。孫が薬物常用者だった場合は動揺度高し。<その「ト ブ」は違うって。

こざく
[kozaku]
雪国用語。降り立ての雪を、足でラッセルしながら進むこと。靴メーカーの アキレスが『コザッキー』という防水靴を出しているが、残念ながらこれは 『コザック地方』が語源らしい。

みたどこ
[mitadoko]
見栄えのこと。「見たところ」が詰まったもの。「みたどこいい」「みた どこ悪い」などという使い方をする。美醜というより、「しょーしい」か 「しょーしくない」かが評価基準。

きんぎょこき
[kin'gyo-koki]
気むずかしい人のこと。金魚をこくわけではない。<それは人間ポンプ。

てもずら
[temozura]
手イタズラ。落ち着きのない子供が、授業中にケシゴムなどをもてあそんで いると「手もずら、やめれ」と注意される。

わさ
[wasa]
上の『てもずら』よりも作為的なイタズラ。しかし、語源の「悪さ」より 遊び心が強い。犯罪性は、てもずら<わさ<悪さ。もっとも「てもずら」 や「わさ」で検挙された例は新潟日報でも見たことない。

ちょうらもうら
[chora-mora]
理性を失うほど慌てふためいている状態。『アルマゲドン』などのパニック 映画をナガオカ弁で説明する場合に重宝かも。

たえる
[taeru]
なくなること。漢字は「絶える」。標準語では「直系の子孫が絶えて・・・」 など、絶滅・終末を表現するドラマチックな言葉だが、ナガオカではなぜか 「ミソがたえた」「チリ紙たえた」など、貧乏くさい場面に使用する。 なお、発音は、各自のイとエ混乱ぐあいに応じて「たいる」「たゑる」「た ゐる」のいずれでも可。

かんじん
[kan'jin]
意地汚い人を罵るときに使う言葉。『閑人』つまり『暇人』から、ホームレ ス的な人の蔑称かとも思えるが、『漢人』などの人種バッシングともとれる デンジャラスワード。要ピー音。
・・・と心配していたところ、語源は『勧進』であるという投稿あり。お寺 を建てるとき、寄付を集めて回る『勧進坊主』のことを指す職業バッシング ワード。見附市等では、人からモノをもらって歩くことを表わす「勧進す る」という動詞もあるらしい。

こんつぁん
[kon'zan]
こんなもの。ローマ字表記のなかの「Z」はドイツ語読みする。語感のキビ しさに比べて意味がくだらないのがドイツ系ナガオカ弁の特徴(類;『だー すけ・だすけん・だっけんさ』)。

もうぞかく
[mouzo-kaku]
寝言を言うこと。おそらく前述『もうぞう』の類縁。理性のない様子を表わ す言葉か。主宰は『もうぞう』の「ぞう」を『小僧』の「ぞう」ではないか と思っていたが、この『もうぞかく』の用法から考えると大ハズレであるこ とが判明・・・。

こしょーる
[koshowru]
こしらえること。それが「こさえる」→「こしょーる」となったのは明白。 「こしらえる」はなぜか「つくる」よりも手間ヒマかけているような気がし、 「こしょーる」はさらに手作り100%な雰囲気が漂う。

かくじる
[kakujiru]
カユいところを血が出るまで掻くこと。掻きこわす。漢字変換をこころみると 『掻く汁』となり、めちゃリアル。

かまんどく
[kamandoku]
放置すること。レフト・アローン。「構わないでおく」→「かまんでおく」→ 『かまんどく』となったのは明白。

ぞーせ [zohse] 雑炊(ぞうすい)のこと。ナガオカ弁にありがちな、たいして長くない単語も
ぎゅっと圧縮するパターン。上品版は「おぞーせ」。

ゆーごー [you-go] 夕顔(ゆうがお)のこと。特に実(ウリのようなもの。味・食感・色の全てが
そっけないという特徴を持つ)を指す。これもまた郷土料理名、というか、郷
土食材。うっかり英字で表記すると「君が行く」となる。

がー
[gah]
ナガオカ弁ファミリーのドン的存在。とにかくあらゆる文章に折り込む ことが可能。かつて忌野清志郎が「ガ」音を強調した喋りをしていたが、 ナガオカ弁との関係は皆無。 詳しくは『特別編・がースペシャル』



げっぽをねらえ!新着分へ


げっぽをねらえ!#01へ


TOP PAGEへ