げっぽをねらえ!#01
ボン
[bon]
花札のこと。花札遊びをするとき「ボンやろうや〜」などと言う。札のなかの「坊主(ハゲ山のヤツ)」を「ボン」と呼ぶのが語源かなあと主宰はバクゼンと思っていたのだが、このたび「賭場を開く事を”盆を開く”と言うようですから、そこからでしょうかね?」というご投稿をいただき、目からウロコ。なんて香具師らなんでしょー、ナガオカ人(しかも子供まで)。

オクラって
[okuratte]
「送られて」。「宅急便が送らってきた」などと使う。スキあらば音便しようとするナガオカ人。

なまつけない
[namatsukenai]
小千谷方面より。よくわからないが、「見え透いたお世辞を言う」ことだそーです。「おべんちゃら」「阿諛追従」よりも嫌味っぽさがあるらしい。語源不明。

ごなたれる
[gonatareru]
これまた小千谷方面より。これまたよくわからない。ヘトヘトというか、もー立ち上がれないくらい疲労困憊なことらしい。小千谷人は疲れると「ごな」という物質が出るのだろーか。アクセントは「ご」。

ばんばんする
[banban-suru]
殴打することのようだが、実は「晩々する」。日が暮れてくること。

よーいじゃない
[yoi-ja-nai]
これは簡単、「容易じゃない」。ナガオカ人はこれをほぼ「よいじゃない」と早口で発音する。肯定形の「よーいだ」というフレーズはなぜかあまり使われない。ナガオカ人には苦労が多いのか....と思ったら、これは「じょっそもない(造作もない=容易だ)」の対語になっているからではないかというご投稿が。特筆すべきはこちらもまた「じょっそだ」という肯定形がないこと。「『におい』を『に』とまで略すような地域性なのにこれに限ってはえらく遠回りした言い方のような気がします」と投稿者さんも思案中。

かか/かっか
[kak(k)a]
母親の呼称。転じて妻のこと。どちらかといえば後者のほうが使用頻度が高い。

ふっかー
[fukka]
これまた母親の呼称@越路エリア。語源は「おっかあ」なのかなあ。ローマ字表記は最初、英語ふうに「cker」で書いてみたらたいへんなことになってしまったので、アワててヘボン式を採用。


[sa]
「様」のこと。日本一短い敬称と思われる。

どん/ろん
[don/ron]
これまた敬称。原型はおそらく「殿」。「さ」よりも身近な存在に使用。

もうぞう/もーぞ
[mou'zou]
『のめし』の類語だが、それよりも頭の悪さを感じさせる。……という意味だと主宰は思っていたのだが、「寝言」、転じて「バカな発言」というご投稿が。『もうぐれる』とも近縁か?
さらに「子供っぽい」とか「わからずをいう」ようなニュアンスでは、というご投稿も。「妄言」+「小僧」みたいな言葉なんだろーか?

シケムシ
[shikemushi]
物陰ホッパー「カマドウマ」のことらしい。確かに湿気の多いところでお見かけする。メジャーネームは「ベンジョコオロギ」。
と思ったら「うちの方(柏崎)では、だんご虫に似たやつをシケムシと呼んでました」との投稿が。詳細は、「だんご虫は黒光りして指で丸めるときれいにコロン!とまん丸になるのですが、シケムシはほんとにシケた灰色で光りもしない。で、丸めようとしても丸まらず、苦しそ〜にU字型になるだけ」というシケっぷり。だんご虫だと思って捕まえると損した気分になるアレですね。

はたく
[hataku]
人を平手でぶつこと。標準語では「叩く」で、「はたく」は布団など物体専用。でもやっぱり「はたく」のほうがハタキ感がありますね(笑)。「はたきつける(「た」にアクセント)」でハタキ感さらにアップ。凶暴感アップの場合は「シャぐ」推奨。
また、雨に打たれる様子の表現にも使われる。用例「大雨に、はたかれたてー」

えさけ
[esake]
喧嘩すること。ズバリ「諍い(いさかい)」。ナガオカ弁の永遠の迷宮、「イ」「エ」混乱パターン。

のめし
[nomeshi]
なまけること、なまけ者のこと。語源は見当もつかない。……と思ったら『野飯』という説があるとのこと。仕事をサボって野で早飯食ったことに由来するとか。うっかり八兵衛っぽい。一度入ったら抜けだせない冬場の室内ブラックホール「こたつ」を指して、「のめし穴」という用法もあるとのこと。言い得て妙。
ワルクチ動詞「こく」をつけて「のめしこく」、それを名詞化して「のめしこき」という用法も。サボりんぼうには風当たり強い町だにゃー。
また、学校の先生には教科書攻略本の蔑称として使用される。余談だが、今でも「教科書ガイド」と「教科書レーダー」の2レーベルがシノギを削っているのだろーか。

ども…・ろも…
[domo.../romo...]
お願い文の末尾につき、控えめ感を表す。英語の「I'd like to〜」や「Would you〜」などに相当。用例「フセイン辞めて欲しいんらろも…」。この段階でお願いが通らないと「フセイン辞めてくんねかね」になり、それでも通らないと武力行使となる。

あたける
[atakeru]
あばれること。ただし武力行使ではなく乳幼児のジタバタしたあばれっぷりに使用。ここまでは『爆走スノーダンプ』で既出だが、このたび「髪の毛が乱れること」という新用法が到着。用例「大風で髪があたけてどうしょばいの」。

浜茶屋
[hamajaya]
「海の家」のこと。ローマ字表記が妙にマハラジャ風味ということとともに、こ、これって方言なんですか!ということにビックリしている主宰であった。ちなみに県外のヒトは、『うる星やつら』で初めてこの言葉を知るんだそーです。浜茶屋スポ根親子(娘)のあたりですね。

もんでくる
[mondekuru]
よくわからないが、不愉快な相手のところに怒鳴り込みに行くことらしい。「もめてくる」ということか? 厳しい練習を課すことを表す体育会系標準語「いっちょ、もんでくる」との違いは、自らの怒りを相手にぶつけることが主目的であること。用例「フセインとこ行ってもんでくる」(この記事は2003年3月の作成です<将来の風化を見込んでの注)。

たくじゃ(しゃ)まる
[takuja(sya)maru]
衣類のすそが折り畳まれてたくし上げられている状態。慌てて着たときなどにこうなってしまった場合は、ブサイクかつ本人も気持ち悪い状態だが、着物のときは、丈をちょうどよくするために帯の部分であえて「たくしゃむ」ことがある。

耳きんか(ん)
[mimikinka(n)]
耳の機能不全。転じて人のハナシをよく聞かない人のこと・・・と書きながら、主宰も投稿者さんも禁止用語か?とドキドキしている。子供のころは、タンポポの棉毛が耳に入るとなる病気の名かと思っていましたが。

いぼくる・いぶくる
[ibo(u)kuru]
いじけること、らしい。主宰は初耳だが、しみったれた語感が哀愁を誘う。「いぼつる」とも言うらしく、その場合、名詞化して「いぼっつり」という用法も。意味を知らなければ相撲のワザみたいな。

たぬき
[tanuki]
なんと「風船」のことらしい。富山のトラディショナル・ドラッグバイヤーがもたらすアレで、「祖父と祖母はこれを『たぬき』と呼んでいました。ちなみに、『風船をふくらませる』は、『たぬきをふくらがす』と表現されます」と投稿者さん談。ふくらがした様子がタヌキのおなかに似てるからかなあ。幼児語あるいは老人語?

ふくらがす
[fukuragasu]
風船や浮き輪などのエア系をふくらませること。上記『たぬき』派生。なぜか「ふくらぐ」という自動詞にはなりません。

あおらあおら
[aora aora]
体調不良や多忙などで、息も絶え絶えな様子。顔色の青さが語源か。「チダラマッカ」につづく、悲惨シチュエーションなのにユカイ語系。

すっかい
[sukkai]
「すっぱい」こと。発酵しすぎた漬物や傷んだ食べ物など、ヤな感じのすっぱさのときに使用。

しんならづよい
[sinnara'zuyoi]
ずばり「芯なら強い」。「一見ひ弱そうなのになかなか丈夫で頑張り屋さん、ダイ・ハード」と投稿者さん談。あの映画のナガオカ弁ふきかえ版とかができたら、パッケージには「しんならづよい」「しんならづよい2」とか表記されるのか・・・。

しゃしゃかもしゃか
[shashakamoshaka]
よくわからないが、「ぐちゃぐちゃ」と「しっちゃかめっちゃか」がミックスされたようなものらしい。既出の「ちょうらもうら」に似た、勢いで喋るナガオカ人らしいパニック系擬態語。

まんき・に(ん)なる
[man'ki-n(i)-naru]
不思議なことに二つの違う意味で同着。「取り憑かれたように夢中になる」と「傲慢になる、慢心する」。前者は「満気」で後者は「慢気」って感じですね。

バカ・に(ん)なる
[baka-n(i)-naru]
頭が悪くなるわけではなく、一心不乱に物事に打ちこむこと。「大雪だっけんバカんなって雪ホゲしたて」などど使う。

こーこ
[ko-ko]
ずばり「たくあん」。漢字はたぶん「香々」。「香のもの」をパンダの名前ふうに可愛く言ったものかと。さらに可愛い版は「おこーこ」。

やっこい
[yakkoi]
やわらかい。同じ省略形でも「やらかい」とワカモノ方向に行かなかったのはナゼなのか。

ねまる
[nemaru]
よくわからないが、コタツとかちゃぶ台に向かって座る状態を言うらしい。たしかに床にべたっと座る雰囲気出ています。ムリヤリ変換は案の定「寝丸」。

じょーこげ
[georkoge]
これまたまたよくわからないが、「生意気」のことらしい。「”じょーこげなこと言ってんで、さっさと仕事せーや”のように使います」と投稿者さん談。

ゲボ
[gebo]
嘔吐。標準語ではgero……って、お食事中のかたすみません。半年ぶりに電話してきた副主宰との会話で爆笑をこらえつつ採取。

たてる
[tateru]
グレイゾーン物件。「お風呂をわかす」ことですが、これって方言かなあ……「お茶をたてる」は標準語だしなあ……。

あがる
[agaru]
グレイゾーン物件。「進学する」ことですが、これって方言かなあ……「次の学年にあがる」は標準語だしなあ……。

たごまる
[tagomaru]
よくわからないが、「ゆるんでまとまった状態」とのこと。「うずくまる」のユルい感じでしょーか? ムリヤリ変換は「田子丸」。ミョーに漢方薬っぽいですね。

しょうたれ/しょったれ
[show-tare]
だらしなく不潔な人のこと。かつて男の赤ちゃんの名前人気No.1は『翔太(しょうた)』くんだったが、長岡ではいかがなものか。
これと「だりこっぺ」↓との差異は?とのメールが。主宰的には「しょうたれ」は人の身体的だらしなさで、「だりこっぺ」は部屋とか庭とか環境的だらしなさのような気が?

だりこっぺ
[darikoppe]
だらしないこと。散らかっていること。『いなかっぺ』に似た構造だが、だらしない人そのものは表わさない。また、『だらこっぺ』『だるこっぺ』『だれこっぺ』と、ラ行のほとんどを網羅する別バージョンの報告が相次ぎ、主宰を困惑させている。『だろこっぺ』だけは一件も報告がないのも解せず。
これと「しょうたれ」↑との差異は?とのメールが(以下同文)。

さいであく
[saideAku]
歩き回ること。「あく」のあたりに長時間/長距離感がこめられているものと思われる。「あいぶ」「えんでく」との住み分けは↓こんな感じらしい。
 ・ふつうに歩く→あいぶ、えぇぶ(過去形;あいんだ、えんだ)
 ・歩き回る→さいであく(過去形;さいであいた)
この「歩く」系語彙の多さはいったいどういうことなのか。

あいほーする
[aiho-suru]
手伝うこと。かけ声にマンマ使えそうな「あいほー」の語源は「相+幇(助)」か。

てこごましい
[tekogomashii]
「細かい手先の仕事を嫌がらずマメにこなす」的なことを一言で表す言葉。標準語ではどう言うのだろう?

わがんせ
[wagannse]
セゾンにある土産物屋さんの名。誰もその意味を知らず、謎のナガオカ弁として一人歩きしつつある。 投稿者さん談「我が家では勝手に”わからない”という意味の言葉として最近使用しだしております。(例:「テレビのリモコン知らない?」「わがんせ!」)」。
その後、ナガオカ弁ではなかったという衝撃の事実判明。仏教用語で、漢字は「和顔施」。「いつも笑顔でサービス」みたいな意味らしい。投稿者さん談「マクドナルドのスマイル=0円みたいなもんですね」。

ねこじる
[nekojiru]
夭折の漫画家さんではなく、「寝違える」こと。漢字は「寝拗る」と思われるが、主宰のマックはあっけらかんと「猫汁」を出してきた。

チダラマッカ
[chidaramakka]
「血だらけ」で「血だるま」で「真っ赤」な様子。流血沙汰をこんな脱力ワードで描写するナガオカ人すげーすげー。笑ってしまって真面目な解説が書けません。

こたいげ
[kotaige]
なんというか、標準語の「大概」「いい加減」に近い言葉らしい。寛容と拒絶の両面がある模様。

寛容Ver.
「課長、例の件はどうしましょうか?」
「こたいげでいいがらいや(いい加減にやっとけ)」

拒絶Ver.
「課長 もう一杯いかがすか?」
「おら、へーこたいげらいや(いい加減にしてくれ)」

めぐら
[megura]
ズバリ「廻り」。〜の周囲。投稿者さん談「うちの父がよく使ってます。背中を掻いているとき、”おっ、そのめぐら、そのめぐらっ”ってね。」。

もーしゃけねー
[moshakene]
遺憾の意を示す……っていうか、ズバリ「申し訳ない」。こんなあらたまった言葉をも圧縮してしまうナガオカ人。丁寧さよりもイキオイ重視か。

おどすける
[odosukeru]
小千谷方面からのご投稿。「怒る」こと。「そんなことすると怒られるぞ」→「そんげんことしゅーと、おどすけらいるろー」。

しゅー
[sue]
上記「おどすける」派生。投稿者さん談「そーいえば、しゅー(する)も方言でしょうか?」。方言です(笑)。

しゃれこく
[sharekoku]
オシャレすること。ナガオカで「オシャレ」は「こく」ものらしい。裏に「チャラチャラしやがって」的ネタミ系の心情がひそむ。越後人のジミ志向がよくわかる佳作。ちなみに名詞化して「オシャレさん」を表す場合は「しゃれこき」。

ごにょ
[gonyo]
わんざのこと。こんなバリエーションもアリ。そして実物画像はこちら。異称も多いけど登場回数も多いですねえ、わんざ君。

にーな
[niena]
煮菜(にな)の口語。方言というより郷土料理名。味のついたおひたし。こういう料理は他地域にはない。菜の種類は「たい菜」とのご投稿があったけれども主宰は「とう菜」という名前の記憶も……と思ったら、「とう菜」も「たい菜」も「薹菜」で、「とう(つぼみのつく茎)」が出る種類の菜っ葉の総称らしい。キャベツや菜の花なんかをそう言うお宅もあるそうです。「とう」の部分はおひたしなどにして食べられるそーですが、「まずくはないが、うまくもないです」とのこと。なんなんだ。
「にーな」の菜は「漬け菜」であるという、魚沼方面からの新情報が。野沢菜などのすでに漬け物になっている菜を煮るそーです。漬け物から煮物へ切り替える決断ポイントは、漬け物の発酵の度が過ぎてすっぱくなってきたとき。冬に漬けた菜は、4月には「危険なほどすっぱい」と投稿者さん談(笑)。

じょんのび
[jon'nobi]
意外にもこのコーナーに載っていなかった超有名方言。意味は言葉の後半そのまま「のびのびする」の意(「じょん」の立場は)。カタカナ表記「ジョンノヴィ」はどうしても違うものを思い出し、あまりのんびり気分にはなれない。

こんだ
[konda]
「今度」。長岡駅で「こんだの電車は…」のナゴみすぎ系アナウンスを聞いてしまった投稿者さんより。

おーめにあう
[ohme-ni-au]
ひどい目に遭うこと。ただし、大規模災害被災者や国際テロ被害者などには使わない。っていうか使えない。

さんざ
[sanza]
原形は「さんざん」と思われるが、標準語の「もうさんざん」「さんざんな目に」の「さんざん(惨々)」とは異なり、食傷というか、もう飽き飽きな感じを表す。「さんざら」「さーんざ」「さっつぁ」「さんざなる」等、使用法によって激しく変形するので、ナガオカ弁上級者向きと言える。

つぁーつぁー
[zaza]
父親の呼称。「お父さん」のこと。またも日本語離れしたZ音。他の日本語の父親呼称のいずれにも似ていないが、ロシア語の「皇帝(つぁー)」に激似。

なす
[nasu]
『戻す』こと。「もとの場所になす」「借りたものをなす」「使ったら、ちゃんとナさんばだめらねかてー」など。漢字変換をこころみると「成す」「為す」「茄子」などいろいろ出てくるが、どれもピンとこない怪方言。
どうやら古語であるらしいとの続報が。古いことわざに『なすときの閻魔顔(えんまがお)借(か)るときの地蔵顔(じぞうがお)』っちゅーのがあるそうで、昔は「借りる」の対義語だったらしい。今のテストに書いてもたぶん×、あるいは「方言らねっか」と指摘されるでしょーけど。ちなみに漢字は「済す」。

しけっぽい
[sikeppoi]
湿気を帯びていること。標準語の「しめっぽい」よりも若干ドライな状態を指す。

あんぐあんぐ
[ang-ang]
赤ちゃんが空腹そうな状態。英語の「hungry」に微妙に似ているのがステキ。

すくだまる
[sukudamaru]
「すくむ」+「うずくまる」こと。丸くフリーズすること。雪国らしく、恐怖だけではなく寒さで身体が縮こまってしまう場合にも使う……って、「縮こまる」も方言らねっか、と思ったら↓。

縮こまる
[chidikomaru]
「縮む」+「うずくまる」こと。小さくフリーズすること。方言かと思ったら標準語。大阪の河内出身・埼玉在住・新宿勤務のかたから「MS-IMEでちゃんと変換される」とのご投稿。私の『ことえり』でもイケてびっくり。投稿者さんのナガオカに全くカスりもしないプロフィールにさらにびっくり。なぜ『NG!』を……。

けがす
[kegasu]
「消す」こと。どうして「が」が挿入されたのかよくわからない。用例「出かけるすけ、テレビけがしてこい」 。けがされるテレビ……。

よばる(う)
[yoba(r)u]
「呼ぶ」こと。どうして「ば」が挿入されたのかよくわからない。用例「出かけるすけ、ばさまよばってこい」 。よばわれるばさま……。

めのこざん
[menokozan]
暗算のこと。漢字は『目の子算』かも、と投稿者さん談。標準語『目算』と近縁か?

にーゆ
[nieyu]
沸騰したお湯、「煮え湯」のこと。「にーな」と違って味はついていません。

げれ
[gere]
なんというか、例示を表す。用例「ムネオであろうげれ、カトーであろうげれ、疑惑のデバードらこて」。標準語訳「ムネオであるにしろカトーであるにしろ疑惑のデパートだ」。……と書いているうちに「ツジモトであろうげれ」も追加。※この記事は平成14年春の制作です<すでに風化を見込んでの注(^_^;)。

そーせや
[soseir]
「そうしたら」「そうすると」。「せや」のあたりで微妙に「ゐ」や「ゑ」が混じる。妙にヨーロピアンなローマ字表記がステキです。

じゃみる
[jamiru]
日本語離れした語感の怪方言。意味は、赤ん坊がむずかること。語源や漢字表記は不明。
また、なぜか、都はるみの歌をこう表現するナガオカ人もいるらしい。「都はるみがジャミラに似てるのかな?」と悩む他県出身のお嫁さんからのご報告。お舅さんはジャミラを知らないのではないかと(笑)。

とよ
[toyo]
「雨どい」等、水を逃がす「樋(とい)」のこと。おなじみイとエの混乱を起こして「とゑ」になりそうな気がするが、なぜかくっきり「とよ」と発音される。雪具「スベリ」をこう呼ぶ地域もある模様。

みじゃ/みっじゃ
[mija,mijja]
日本語離れした言葉だが、台所や洗面所など水まわりのこと。茶道用語「水屋」が転じたものと思われ、風雅なり。主宰の東京の友人で、まんま「みずや」と呼ぶ人もいるので、方言というよりは古語なりしか。

かたる
[kataru]
自分の子ではない赤ん坊〜幼児を一時的に預かって遊んであげたり面倒をみたりすること、らしい。なんなんでしょーか、このシチュエーション超限定っぷりは。

ぼっつぉげ
[bozzoge]
あかぬけない、田舎臭い様子、らしい。語源・漢字表記とも、こんなのどーやって思い付けばいいのかと逆ギレしたくなるくらい思いつかない。主宰ハツミミ。言われた人はもちろん言った人自身も「ぼっつぉげ」汚染されるようなパワーを感じさせる怪語。

にー
[nie]
『におい』のこと。何でも縮めたがる長岡人は、たとえ元が3文字でも、とこ とん縮める。用例「ヘンなにーがするてー」。

ごっつぉ
[gozzo]
縮めモノその2。『ごちそう』のこと。おっさん臭いナマリだが、ローマ字 表記の[gozzo]はイタリアンテイストでかっこいい。

こぐ
[kogu]
植物などを根元から抜くこと。「船を漕ぐ」との違いは「ぐ」のアクセント。 「大根こいできた」を「大根抜いてきた」と標準語でいうと、泥棒っぽくなる のが不思議である。

つる
[turu]
机など、一人では持てない重いものを二人以上で持つこと。漢字は「吊る」で 間違いないと思われる。木曽地方に共通方言あり。……と冷静に書いている主 宰だが、内心、こ、これ方言だったのかよ!とアワてている。

ねぶたい
[nebutai]
眠いこと。眠気の度合がさらに強まると「ねぶったい」となる。聞いたほうも 睡魔に襲われるようなマッタリ感があり、語感と意味のマッチ度高し。

ばう
[bau]
松村邦洋か宝島社の本のようだが、意味は、背負うこと、おんぶすること。 派生した名詞に『ばんば(=おんぶ)』がある。「背負う」のドコがどう変化 してこんなことになったやら。

でぇ、でぇでぇ
[dee,deedee]
「どれ(どれどれ)ちょっと貸してごらん」などの感動詞「どれ」のナマリ。 と、マジメぶって解説するのが苦痛なほど濃いナガオカ弁。どうしてこんな のがナマるかなー、もう。

ら(ー)、や(ー)
[ra(h),ya(h)]
がー・ろー・てー・こて・ねか・すけ・けん、と相次ぐ報告で世間の一部を 震撼させたナガオカ弁助詞ファミリーに、追加報告二件。
ら;終助詞。標準語の「だ」。用例「なんて助詞が多いんら」。
や;強調。男らしい助詞。関東の「〜ぜ」にあたる。用例「助詞いっぺこと  あるぃやー(助詞が多いぜ)」。

いっとき
[ittoki]
一瞬。ちょっと。ジャストモーメント。「いっとき待ってて」「いっとき貸 して」等。ちなみに昔の時間システムで、『一とき』は二時間のこと。母親 の立ち話のときなどの「いっとき待って」はこの時制を使用しているらしい。


[ge]
ナガオカ弁の響きをブサイクにする接尾語のひとつ。「〜のようだ」という 状態を表わす。「かわいげ」「にっくげ」「年寄りげ」「若げ」など。 意味は順に「かわいらしい」「にくらしいor醜い」「年寄り臭い」「若々し い」。「かわいげがない」「若げの至り」等の、「気」の字をあてる標準語 「げ」とは区別される。

こすい
[kosui]
ずるいこと、卑怯なこと。「こすっからい」の略か。強調形は「こっすい」。

はどい
[hadoi]
よくわからないが、上記の「こすい」がさらにムカつく感じになった状態らし い。知能犯テイストが濃いのか。

こーばりつく
[kobaritsuku]
こびりつくこと。食器に付いたご飯が乾いて取れなくなったときなどに用いる。 「こーりついた」と発音すると通っぽいらしい。

せぼんこ
[sebonnko]
上体を前屈すること。要するに猫背。謎多き『長岡甚句』に「背中、ボンコに し〜て〜」と歌われているので、『せぼんこ』という一単語ではなく、『背』 +曲がるという意味の形容詞『ぼんこ』、らしい。だが、他に『ぼんこ』と 形容されるものも見当たらない。

もーてがない
[mohte-ga-nai]
類似標準語が一個も思いつかない怪方言。『不器用』等のことらしい。語源は 「もう、手がない」なんじゃない?と副主宰、談。一瞬信じたが、嘘らしい。 しかも、『不器用』よりも『愚図・のろま』の意味ではないかという投稿あり。 また、『(嫁の)貰い手がない』の変化ではないかという鋭い指摘が、ナガオ カには縁もユカリもない方から寄せられた。『もーて』の不可解パワーは市外 の人をもひきつけるようである。
と思ったら、『もーて』のように「お」の音ののばす音は、もともとは「あう」 か「おう」であるという、国語専攻の現役大学生さんからの反論が。 つまり『もーて』の元は『まうて』となり、あえて漢字を当てるとすれば『舞う 手』になる。したがって『もーてがない』は、「踊りのひとつも踊れない不器用 なヤツ」という意味に。これまた鋭い!

にっくい
[nikkui]
猛烈に憎いこと。また、『醜い』という意味にも使われる。例「あの子、ばか にっくげらねか」。

あっちゃい
[accyai]
ずばり『暑い』こと。暑さの度合により「あっちゃい」→「あっちぇ」→「あっ ちぇえ」とナマリも深くなり、最上級は「あっつらこい」。
実際、ナガオカの夏は暑い。東京の場合は歩いているだけでシューマイになりそ うな蒸し暑さだが、ナガオカは歩いているだけで焦げ目がつきそうである。空気 がきれいなぶん、日差しが直撃型なのか。

ちゅーどこ
[cyu-doko]
「中くらい」の意。「中どころ」の略であることはたぶん確実。かわいい語感で 女子高生にもオススメ。

雪ほげ・雪のけ・雪消し
[yukihoge,yukinoke,yukikeshi]
長岡の冬の風物詩、『雪かき』を目的によって分けた専門用語系方言。

雪ほげ;積雪をホゲ投げる(次項参照)こと。
雪のけ;積雪を、通り道ぶんだけ両脇などにどかすこと。
雪消し;雪を水にすること。側溝や消雪パイプのある道に出す方法が一般的。

除雪車が通ったあとの早朝は、近所の人々がいっせいに玄関の前の雪山をホゲ たり、のけたり、消したりしている姿が見られる。これをしないで雪山を放っ ておいた家は『のめし』のレッテルを貼られる。

ホゲ投げる
[hogenageru]
「ほん投げる」のナマリと思われる。「ほん投げる」は「放り投げる」の 省略と思われる。

おもしー
[omosie]
ずばり『面白い』こと。面白さの度合により「おもしー」→「おもしょい」→ 「おもっしぇー」とナマリも深くなっていくのではないかと思われる。基本形の 『おもしー』は、ナガオカ弁には珍しく軽やかな語感で若者にもオススメ。

とっぺつもねえ
[toppetu-mo-nee]
とんでもない、予想外のこと。語源は「途徹もない」でしょう。ナガオカ弁の 定番、喋るとドンくさいのに漢字にすると渋い系。

いどこね
[idokone]
うたたねすること。漢字はおそらく「居処寝」。あまりにも渋い。浮浪雲か 中村主水の世界である。

いんご
[ingo]
頑固なこと。主に高齢者に使われる。『因業』という標準語があるにはある が、辞書には「自分の都合ばかりを主にし、借金の取立などをして、まった く人情味のない様子(もとは仏教用語)」とあって、ちょっと違う。それに してもこの説明、『ベニスの商人』のシャイロックを念頭に書いたとしか思 えない。

むだかる
[mudakaru]
からまること。寝おきの髪にはうってつけの表現。語源がさっぱり判らない 久々の怪方言。どうして今まで見過ごされていたのか。

まき
[maki]
よくわからないが、親戚とかのことらしい。語源はやっぱり『取り巻き』の 『巻き』かなあ。

じさ・ばさ
[jisa,basa]
おじいさんとおばあさんの蔑称。標準語の「じじい&ばばあ」よりは、敬称 「さ」が付くぶん上品か。
と、思ったら日常語では?というおたよりが。蔑称と思ったのは某知人より の刷り込みらしい。某友人は某高齢の知人のことをいつも「じさ」とカゲ口 たたくので・・・差し障りがあるので詳しくは書けないが。

しかも
[sikamo]
本来は「そのうえ」「加えて」という意味だが、ナガオカでは「たくさん」と いうときにも使う。その場合、アクセントは無く平坦に発音。以下は、全国 ニュースに登場した貴重な例。
レポーター:このあたりは熊が多いということですが
ナガオカ人:はあ、しかもいますて
レポーター:ほお、鹿も・・・

ぼける
[bokeru]
りんごが古くなってパサパサになること。他の果物には使わない、りんご 限定用語。

けん
[ken]
がー・ろー・てー・こて・ねか・すけ、に続くナガオカ弁助詞ファミリーの ひとつ。意味は『すけ』に似て原因・決意・理由。用例は、
「ナガオカ弁、助詞ありすぎるっけん、書くの大変らてー(原因)」
「そんげこと言うならもう投稿しないっけん(決意)」
「あ、さっきのウソウソ。ウソだっけん、みんな投稿してねー(理由)」

あめる
[ameru]
頭髪が減少すること。漢字表記も語源もまったく見当がつかない。「ハゲる」 よりも上品なのか下品なのかもわからない。

かがっぽい
[kagappoi]
まぶしいこと。漢字はたぶん『輝っぽい』。ナガオカ弁の基本は文語調、と 『日本語ジュラシックパーク』で書いたばかりなのに、ムチャクチャ口語...。

やめる
[yameru]
痛いこと。「頭がやめる」「歯がやめる」など。「止める」「辞める」との 違いは「め」のアクセント。漢字は『病める』または『疾める』。 『なんぎ』『ざいご』『いっこ』などと同様の、漢字にするとカッコいい系。 詳しくは『特別編・日本語ジュラシックパーク』へ。

とうまめ
[toumame]
トウモロコシのこと。語源はトウモロコシのトウ+豆。説明するまでも ないが。

たれこち
[tarekochi]
猛烈にトイレに行きたい状態。決壊寸前。『シャワーマッサー』の「裏げっ ぽ」入りも検討されたが。

よっぱら
[yoppara]
飽和状態を表わす。「たくさん」「さんざん」。もとは「よっぽど」か。
ダ行がラ行にナマるパターンは非常に多いようら。

コレばっかしゃ
[korebakkasya]
感嘆詞。早口で一気に言う。使用者がびっくりした顔をしている時は 「こればかりは驚いた」の意。怖い顔をしているときは「こればかり は許せねえ」の意。

おえる
[oeru]
漢字表記は『生える』。一般的には「はえる」だが、ナガオカでは 「おえる」と読む。「萌える」にも似た風雅テイストの方言。 ただ、ナガオカでは「え」の発音が不明瞭なので「おいる」「おゑる」 「おゐる」となる場合も多い。

なんぎい
[nan-gii]
体調が悪いこと。「難儀」という言葉は全国区だが、「い」の付く
形容詞的用法は珍しい。「元気い」とは言わないのが、なんとなく
不公平。

こて・ねか・すけ
[kote,neka,suke]
ナガオカ弁ディープ系助詞。文中に一つ混ざるだけでも越後風味に。

【こて】
断定的に使用。用例「やらこて(訳/嫌に決まっている)」。
【ねか】
確認。語気の強い場合は強要。関東の「じゃん」にあたる。
用例「いいねか(訳/いいでしょまたはいいじゃねえかよー)」。
【すけ】
原因。語気の強い場合は決意。標準語の「から」にあたる。
用例「しつこくしたすけ嫌われた(原因)」
「もう別れるすけ!(決意)」

こくる
[kokuru]
お風呂で体を洗いこすること。語源は「こする」であるとは思うが、 「洗う」の意味も加わったバージョンアップ型方言。女子中高生に 言うと、「告白する」とカン違いされるので要注意。

あきゃー
[akyah]
感嘆詞。落胆・無念・後悔などネガティブな感情を表わす。標準語の「トホホ」と同義。

たてる
[tateru]
閉めること。対象は引き戸のみ。という投稿であるが、主宰の母親は 大胆にもドアやアコーディオンカーテン等でも使っている。

ろー、てー
[roh,tee]
前述『がー』の舎弟格。『がー』に接続し意味を強調する。ナガオカ弁 の助さん格さんと言った役どころ。

深いあいづち;同意・・・そいがーてー。
深いあいづち;確認・・・そいがーろー。
深い驚き・・・・・・・・どいがーてー!
深い疑問・・・・・・・・ど〜いが〜ろ〜?
深い怒り・・・・・・・・どいがーてー!
深い哀しみ・・・・・・・そ〜いが〜て…。

たまに『がー』から離れてソロ活動も行う。
「俺、ナマってねえろー?」
「うん、標準語らてー」

めぐさい/めぐせい
[megusai , megusei]
ブサイクなこと。語源は「目が臭い」か「目が腐る」か。ひどい罵言。

いっこ
[ikko]
「一向に」が詰まったもの。用例「ラーメンいっこ来ねえねっか」。

おっぽしょる
[opposyoru]
折る。受け身は「おっぽしょれる」。普通に折れるよりもさらに凄い 折れっぷりを感じさせる。

あば(ね)
[aba,abane]
別れのあいさつ。「あばよ」の変化だが、柳沢慎吾的には使わない。

ほうらく/ほうらぐ
[houraku,houragu]
服などの布製のものに付いたホコリを、叩いたり振ったりして落とす こと、らしい。主宰はまったく知らなかったうえに該当標準語がない。 でも投稿多数という主宰泣かせの言葉。

へえ
[hee]
「すでに」「もう」。用例「長野オリンピック、へえ終わった」。
東北では「はあ」と言う。「長野オリンピック、はあ終わった」。

こんげ・そんげ・あんげ・どんげ
[kon-ge,an-ge,son-ge,don-ge]
代名詞。近称、中称、遠称、疑問。こそあど言葉さえもナマる。

ごーたれ
[gotare]
わからずや、きかんぼうのこと。剛タレか強タレか豪タレか。語感と意味がよくフィットしている秀作。

ショ
[syo]
人または人々。男ショ=男の人、女ショ=女の人。おそらく『衆』の変化。

あったか
[attaka]
馬鹿っぽいこと。ボケをかました人に、「あったかさ〜!」と突っ こむらしい。「なんでやねん」「アホちゃうか」のナガオカ版。

おめさん
[omesan]
二人称。「おまえさん」が詰まったもの。関西方面ではやや危険な 言葉。方言の宝庫『大花火音頭』では「おみしゃ」と言っている。
詰まりすぎ。

はつめ
[hatsume]
賢く器用なこと。アクセントはナガオカ弁特有、一文字目の『は』 に置く。語源は『発明』....?


[ore]
男らしい一人称。ナガオカでは、なぜか年配の女性が使う。東京 の下町では、年配男性が「アタシ」と言う逆転現象がみられる。 両者がつきあったら面白いと思う。

だんだん
[dan-dan]
接頭語らしい。「だんだんどうも」など。付けるとどういう効果 が得られるのかよくわからない。「だんだんあっだの」に至って は全フレーズが意味不明。挨拶らしい。

ずる
[zuru]
動くこと、移動すること。イカサマのことではない。電車や車が 発進するときにも使用。用例「汽車がずる」。キシャはもちろん 蒸気機関車ではなく電車のことだが、ナガオカではかなりの人が いまだそう呼んでいる。

もんじゃくる
[monjakuru]
紙などを、手でぐちゃぐちゃに丸めること。用例「もんじゃくっ て捨てる」。上級者は後述の『ぶちゃる』と組み合わせ、命令形 にして使う。用例「もんじゃくってぶちゃれいや」。『もんじゃ 焼』との関係は不明。

ゲラ/ゲロ
[gera , gero]
笑いじょうごのこと。笑い声が語源と思われる。

どうしょばまたはどうしょいの
[dousyoba , dousyoino]
困ったときに発する。「どうしよう」が変異したもの。『どうしょ いの』は大花火音頭で有名だが、歌詞中では何に困っているのか不 明。強いて言えば花火に火がついたことか。花火事故歌謡か。

腹くっちゃい
[harakuccyai]
満腹の表現。初めて聞いたとき、腹が臭いのか?と思った市外の人がいる。

けなりがる
[kenarigaru]
うらやましがる。「けなりがらせる(=うらやましがらせる)」という使役用法もあるとのこと。語源も漢字もまったく不明。主宰のマックで強制変換すると、「毛なりGal」「怪なりGal」「卦なりGal」。ことえり君、「Gal」好き……。

いーやんばゑ
[eyanbawye]
イイ感じ。Feel so nice. ようは「いい塩梅」のナマリ。風呂かげんから天気まで、すべての快適をこの一言で表せる。

がん
[gan]
ナガオカ弁のドン「がー」の音便。
「〜なのに」の意の「がんに」、「〜なのね」の意味の「がんね」、「〜なのさ」の「がんさ」、「〜なのだけれども」の「がんど(ろ)も」、「〜なのだ」の「がんだ」……なにかのハズミで「がんだむ」とかも出てきそうな。

また、がースペシャルでも書いた、代名詞的「がー」のさらなる発展系、音便タイプとしての用法も。
用例、お店にて、
客「(ディスプレイを指さし)あれと同じがんくれ」
店員「(在庫から取り出し)このがんかね」
客「そのがん、そのがん。そーいうがん探していたがーて」
……ガンマニアの会話みたいですね。

〜ずら
[zura]
激否定の副助詞。「〜どころではない」の意。用例「新潟鉄工、景気悪いろっか」「景気悪いずらねえこて」。か、悲しい用例。

がね
[dagane]
「〜だ」の意。付加することで断定色が強まる。用例「新潟鉄工、景気悪いろっか」「ツブれたがね」。……もうやめなさいって。

へぎ
[hegi]
木製のバット(野球のじゃないよ>男性読者)のこと。縁の高い長方形のお盆。『へぎそば』で全国的に有名だが、『へぎ』はなんらかの食材の名と思っている人多し。

おひりょう
[ohiryo]
よくわからないが、『おやつ』のことらしい。『お』は『御』だと思うけど、『ひりょう』が謎。『肥料』じゃないだろうしなあ……。

しぐ
[sigu]
「死ぬ」のナマリ、というか老人語。「死なない」が「しがない」になるのかどうかは不明。「死なない人」と「しがない人」ではエラい違いなので、早期の解明が待たれ……ていたが、やはり「死がない」になると判明。五段活用するらしく、「死げやれ!(死んでしまえ)」という罵言もあるそうな。
ニイガタでは老人語だが、この活用違いパターンは、全国区では「死む」の形で幼児にみられるらしい。これまたいっちょまえに活用し、「死ままい」「死みます」等になるとか。

んま
[nma]
『ごはん』の幼児語。ようするに「まんま」「うまうま」の略。トップアクセントで、日本語の常識をくつがえす「ん」始まりがポイント。これでシリトリでは無敵です、ナガオカ人。

てんごうかく
[ten'gou-kaku]
慌てる、という意味らしい。『てんごう』が何なのか、『かく』が「書く」なのか「欠く」なのか「掻く」なのか「核」なのかもカイモクわからない。
また、「慌てる」というよりは、「いろいろなことに手を出す」「いろいろなことをする」という意味では?という投稿あり。『てんごうかき』という名詞もあるらしい。「例えば、自分でホームページを作るような人は『てんごうかき』であるとか…」と投稿者さん談。えっ。

あいぶ
[aibu]
エッチな言葉ではなく「歩く」の意。「あるく」と「歩(ぶ)」がごっちゃになったのだろうか。最近ではセクハラ的に使う以外、あまり使われない。
また、「歩いて行く」を「えんでく」とも言うという投稿あり。それが「あいんでいく」の単なるナマリなのか、想像を絶する変格活用なのか、ぜんぜん別の方言なのか、続報が待たれる。

オジ
[oji]
長男以外の男子のこと。アクセントを「オ」に置くことで、伯父・叔父と区別。なお、末子には「カスオジ」という蔑称あり。

あんにゃ
[an'nya]
『兄』のこと。『オジ』の対語。
何かの事情で『オジ』が家を継いだ場合は『もしかあんにゃ』と呼ばれるようである。当て字は『仮想兄』とでも。
また、長男が健在の場合でも次男を『もしかあんにゃ』と呼ぶところもあるらしい。長男も次男もヤじゃなかろーか、それって。

あこ
[ako]
指示代名詞『あそこ』のこと。こんな短い単語も縮めずにはいられないのがナガオカ人。
「あっこ」と音便することも。

おおばらこくたい
[oobarakokutai]
主宰は初耳だが、「非常に散らかっている様子」とのこと。「だりこっぺ」のハナハダしい様子だろうか?
と思ったら、続報が。主宰が知らないのも道理、下越方言らしい。新潟市で国体があった直後に新潟地震に襲われ、街が大いにバラバラな状態になったことに由来する、ローカル故事成語であるらしい。
……というのはどうやらコジツケで、国体以前から使用されていたとのこと。だから、2002年に地震が来ても、『おおばらわーるどかっぷ』に更新されることはない。ちょっと残念。
ちなみに「ばらこくたい」「おおばらはちかん」という類語もあるとのこと。「はちかん」というイベントがあったかどうかは不明。

はらら
[harara]
イクラのこと。そーいえばこんな言いかたもありましたねえ。これで、『スノーダンプ』のトトマメ論争がさらに複雑に。ちなみにこの投稿者さんは「イクラをゆでた物を”トト豆”と呼んでいました」派。
さらにちなみに「”ハララ”は、ロシア語で鮭の卵のようです」とのこと。ロシア語「ハラショー(すばらしい)」との関係は不明。新潟銘菓『はらしょ』との関係はもっと不明。
でも、『イクラ』もたしかロシア語のはず。謎多き鮭の卵。どうして『タラコ』的命名をしなかったのか……。

よーさる
[yohsaru]
夜のこと。なかでも宵の口あたりらしい。「よる」にどうして「さ」が入ったのかよくわからない。
....と思ったら、古語単語『ゆふさる』の変形では、というアカデミックな投稿が。「?」を飛ばしながら主宰が調べたところ、『ゆふさる』はおそらく『夕去』で「夕暮れ」のこと。平安時代の言葉らしい。ナガオカって。
また、さらに略されて「よーさ」という地域も。

のーか
[nohka]
比較級の一種。英語のmoreやbetterに相当か。用例「のーか良くなったねっか」。
「なおのこと」の省略形では、というご投稿あり。省略好きにもホドがある省略ぶり。

ジョンギ買い
[jon'gi-gai]
義理で物を買うこと。友達のバンドのライブチケットをカンパのつもりで買うようなものか? 主宰は生まれて初めて聞いた。バレンタインの義理チョコを『ジョンギ・チョコ』と言うのかどうかは不明。『ジュンギ買い』とも言うらしい。
「仁義買い」のナマリではという任侠テイストなご投稿あり。

ずくなし
[zukunashi]
無能なこと。バカ猫を罵る場合によく使用するらしい。『ずく』は『尽』のことと『全国アホ・バカ分布考((C)探偵ナイトスクープ)』に書いてあった。尽きない、つまり、底なしに無能なこと。すごい罵言。
また、上越〜長野では、「ヤル気なし」という状態も表すとの続報も。「今日は仕事行くずくねーやぁ」等。

ぶちゃる
[bucyaru]
捨てること。ゴミを捨てるときの 「ブチャッ」という音が語源か?と思っていたが、「打ち棄る(うちやる)」ではないかという意見が。相撲の「うっちゃり」も同系列。古語パターンですね。『ぶしゃる』という地域も。類語は長野〜美濃地方まで存在しているとのこと。

しゃがん
[shagan]
珍しい職業名方言。セメントとかタイルとかの職人『左官』のこと。敬称つきバージョンは『しゃがんさ』。標準語では字のママ「さかん」と読む。

いらんぱち
[iranpachi]
よくわからないが、しゃしゃり出てよけいなことをすることらしい。「いらん」はわかるけど「ぱち」が謎。

わんご
[wango]
歪曲すること。まっすぐだったものが歪んでしまうこと。
「Power Book G4のモニタ、わんごになりやすいろっか」のように使う……って、iBookとどっち買おうか悩んでいる主宰の、私情まるだし用例。

くっさ
[kussa]
間寛平のギャクではなく、強調の助詞。「〜こそ」の意。
用例「あんたくっさバカらいね〜」。

エンゾ
[enzo]
「ドブ」のこと。脈絡もなく『パタリロ』に登場して新潟県人を驚かせたが、ナガオカでは使わない。おそらく下越弁。フェラーリの創業者の名と同じで、フェラーリを見るたびに……と投稿者さん談。主宰は『グラン・ブルー』のジャン・レノの役名に「うーん」と思いました(笑)。

うっすら
[ussura]
ごーぎ』の類語らしく、過剰を表わす。標準語の『うすら(=薄ら:「やや」「少し」)』とも、アホバカ語@探偵ナイトスクープの『ウスラ(ウスラバカ)』とも違うらしい。『うっすらごーぎ(真剣さの過剰。力みすぎのこと)』や、『うっすらごうたん(剛胆?の過剰。粗暴すぎること。幼児対象)』などの用法がある模様。

てえると/てえろと/てえど
[teeruto,teeroto,teedo]
不可抗力のこと。故意でないこと。うっかり人の足を踏んでしまったときなど、「かんべ〜ん、てえ(ると/ろと/ど)らて〜」とヘラヘラしながら言う。ただし、かんべんしてもらえない確率高し。

いーがら
[e-gara]
うらやましい気持ちを表わす感動詞。アコガレ感のあるときは、「いーがらぁ」と余韻を残して発音し、ネタミ感のあるときは「いーがらっ」と言い捨てる。

しょむ
[shomu]
『庶務』ではなく、「染みる」のナマリ。「この煮物よく味がショんでるてー」や「虫歯に冷たいモンがショみるてー」などと使えるようになれば、じゅうぶんナガオカ弁にショんでいると言える。

がらや・がれや
[garaya,gareya]
日本語とは思えない語感だが、ナガオカ弁のドン「がー」のバリエーション。重厚な語感にふさわしく、激情をあらわにする場面に使用される。
「どいがれや!」:どういうことだ!(激疑問)
「そいがれや!」:そうなのだ!(激肯定)

はばける
[habakeru]
いっぱいになってはみだすこと。投稿メール中の例文は「……系の話題でくわえるとかって話になったときに"○○がおおきすぎるとはばけるろー"みたいな」……コーナーが違うでしょーが。

じみ
[jimi]
ミミズのこと。実は、主宰は知らないコトバ。新潟市のほうのアレコレをドーコーしておられるサイト『コシヒカラー』さんによく出てくるので、(というか、管理人さんのハンドル)下越語かも。

こごむ
[kogomu]
『かがむ』こと。口をあんまり開けずに発音する、いかにも寒冷地方言らしい逸品。『こごみ(め)』というゼンマイみたいな山菜があるが、これが語源である確率高し。

はぐる
[haguru]
なんというか、はいでめくること。「はがす」よりも少しアクティブ&ポジティブな感じ。さらにナマって「へぐる」となる場合もある。英語の「ハグ」とはまったく逆方向の動作なのがフシギ。

だいじこんこん
[daiji-kon'kon]
大事にすること。幼児語、というか幼児に向かって言う言葉。「こんこん」は意味不明。おじーちゃんおばーちゃんが孫に何かをあげるとき発することが多い。「ASIMO買ってきたっけん、だいじこんこんにするがいや」等。うーん、新世紀な用例。

けちま
[kechima]
衣服の表裏を逆に着た状態、らしい。主宰ハツミミ。投稿者さんによると、越路弁かも、とのこと。主宰の家ではただ「おもてうら」と言っていた…。

きもん
[kimon]
ずばり『着物』=和服のこと。用例、「やっぱ成人式はきもんらてー」。発音のままにタイピング・変換すると、「やっぱ成人式は鬼門らてー」と、謎発言になるので要注意。

よした
[yoshita]
「よかった」。おおむね単体では使わず、「よしたよした」と二連発する。
子供がいいことをしたときに「よしたよした」、泣いているときも「よしたよした」。英語の「good」と「no problem」を一緒にしたような言葉か。
と思ったら、「よかった」というより「よーしたこんだ(よくやったことだ)」の短縮ではないかという投稿が。ねぎらいよりも一歩進んでリスペクトですね。なるほど!と思ったイキオイで、『大花火音頭SP』の長岡甚句現代語訳をちょっと変えてみました〜。

ゼン
[zen]
『お金』のこと。ようするに『銭』。幼児語は「ゼンゼン」。ミレニアム衆院戦で、田中真紀子女史が「国はゼンゼンがねーんです」と演説、全国ニュースでも中継され、NG!読者を大いに喜ばせた。

ぞうける
[oobarakokutai]
主宰初耳。「雪や氷が溶けること」らしい。「屋根の雪がぞうけてきた」などと使う、とのこと。

今ほど
[imahodo]
ちょっと前のこと。標準語のようだが、他地域の人が聞くとヘンらしい。「いましがた」と「さきほど」の中間の時制…ってのは、主宰が今ほど作った嘘。

ごめんなさい
[gomen-nasai]
挨拶。ナガオカ人は謙虚なので、開口一番に謝る…っていうのも嘘で、「ごめんください」のこと。電話でもナマ対面でも使われるが、ナマの場合は「ごめ〜ん」とお気楽に略される場合も多い。

がです
[gadesu]
なんだかモノスゴ系の語感だが、ナガオカ弁の敬語オプションのひとつ。「そうです」が「そいがです」に、「しております」が「しとんがです」になる。この語法を用いると、方言じゃなくなるとカン違いする人が多いのか、『東京モン』に対して使われることが多い。

泣く
[naku]
夏場、気温の上昇により、飴が自然に溶けてしまうこと。
「とても詩的でロマンティックな表現方法」と激賞の投稿あり。同投稿者氏によると、東西南北全滅の、新潟限定方言らしい。そーゆーの多いですね、新潟弁。さすが、日本語ジュラシックパーク

じょうにならない
[jou-ni-naranai]
「思うようにならない強情な人」のことらしい。副主宰が嫁ぎ先で採取。意味は会話からテキトーに判断したので違うかもね、とのこと。アバウト・フィールドワーカー副主宰。
また、三島町では「じょんならない」という言葉もあるらしいが、それは迷惑なほどの過剰を表わす表現らしい。『じょうにならない』は自我が迷惑なほど過剰ってことなので、近縁といえば近縁、コジツケといえばコジツケ。

まるける
[marukeru]
「丸めて束ねる」の意。「まとめる」と「丸める」を一緒にしたものか?ナガオカ弁って、こういうコドモの造語っぽいものが多い。

くんなせ
[kun'nase]
ナガオカ弁敬語オプションのひとつ。標準語の「〜して下さい」。分解すると、「くん」は「くれ」のナマリで、「なせ」は「なさい」のナマリであることがわかるが、「くれなさい」って、やけに高飛車。

スベ
[sube]
花札の無役札のこと。「すべる」から来ているものと思われる。アクセント は頭の「ス」。……年に一回使うか使わないかの方言ですが。 と思ったら、「はずれ」「カス」的な意味で、花札以外にも使うことが判明。 また越路のあたりでは、なぜか男だけの兄弟のことを「スベ」というらしい。 男三兄弟なら、「スベ三人」というとのこと。フェミニズム・コミューンか、 越路町。

ざいご
[zaigo]
開発途上地のこと。おそらく『ざいご』は『いなか』より僻地度が高い。 単に『ざい』とも言う。漢字にすると『在郷』。渋い。また、新潟市など 下越地方では『ぜぇご』となり、さらに原形から遠ざかる。

しゃびる
[syabiru]
「錆びる」の意。その発展型として、古い水道管や井戸から出た赤水を 「しゃび水」と言う用法あり。ナガオカじゅうの道路を茶色に染めあげ ているあの消雪パイプ水は、「キングオブしゃび水」と呼ぶに値する。 投稿者さん談、「子供の頃、下校時に飲んじゃったりして鉄分を補給し たものです」。危険な鉄イオン飲料…。

だる
[daru]
「だらける」「だれる」の略。同じ状態を表わす俗語「うだる」は全国区。 …とここまで書いてきて、「だる」はもしかして「うだる」の略かも?と 考えこむ主宰。どっちだろ。

へっける
[hekkeru]
「いじける」「すねる」の意味らしい。確かに見事なほど情けない語感。 魚沼弁かも?とのこと。

しっぺた
[shippeta]
これまた情けない語感だが、臀部のことらしい。おそらく「尻ぺた」の音便。 そして、同時に「失敗」の意味もあるとのこと。下半身の一部の名称が「失 敗」の意味になるなんて、なんだかXxXX的。

ごーぎ
[gohgi]
あちこちでさんざん使っているのに、ここに掲載するのを忘れておりました。 『バカ』に似て過剰を表わすが、「ごーぎだ」と単体でも使用できる便利な 言葉。漢字は『豪儀』か? 標準語の『豪気・剛毅』は、人にのみ使うので ちょっと違う。

はっこげる
[hakkogeru]
これまたまたよくわからないが、『はたく』ことらしい。投稿者さん談、 子供の頃「あんまりばかばっかゆってると頭はっこげるろー」と親父に 叱られました、とのこと。

まめ
[mame]
健康なこと。標準語では「まめに働く」など『勤勉』を表わす言葉だが、 ナガオカでは「まめら〜?」などの挨拶にもある通り、『元気』の意味 がある。某農協では大豆菓子に『まめらかね』という名をつけて市民の ごきげんをうかがっているらしいが、見た人の元気はかなり腰くだけに なるらしい。

しる
[shiru]
「する」の変化。英語のdo。用例、「そうしれてー」「そうしるぃやー」 など。サ行変格活用を失敗して「する」が「しる」になるケースは幼児に 多い。ナガオカ人って。 また、「しなくていい」という意味の「しんでいい」は、ウカツに使うと 自殺教唆となるので注意が必要。

よーしてくらした
[yohshite-kurasita]
標準語と大幅に違ってびっくりするが、「ありがとう」のこと。よくよく 言葉を分解してみると、「よくしてくれなさった(良くして下さった)」。 「よくくらしつけてくれなさった(ぶっとばしてくれてありがとう)」の 誤訳に注意。

なさる・なした
[nasaru,nashita]
ナガオカ弁の敬語オプション。「居る」は「居なさる(過去形:居なした)」 となり、「来る」は「来なさる(来なした)」となる。関東の「居る」→「い らっしゃる(いらっしゃった・いらした)」よりも、関西の「居る」→「居て はる(居てはった)」に近いものか。

おっかかる
[okkakaru]
寄りかかること。それがナガオカ人激LOVEの音便で「寄っかかる」と なり、「ょおっかかる」となぜか母音が強調されて成立したと思われる。 …と、もっともらしく書いているが、主宰はこれが方言であることをイマ 知った。投稿をもらって「まさか」と思い、辞書引きました。「おつ(乙) 」「おっかあ(おっ母)」ときて、次は「おっかけ(追っ掛け)」…。 その後、やはり古語らしいという続報が。小学館の国語大辞典(CD−R OM版)に、「おしかかる(押掛)の変化」で用例は『天正本狂言・面研 「あをにころばす。おっかかってとぐ」』という記述があるとのこと。 出典の読み方すらわからない…。

つっかかる
[tsukkakaru]
勢いよくつまずくこと。何かに引っかかること。これまた古語で「つきか かる(突掛)」の変化とのこと。用例は『滑・七偏人‐三「あれあれ向う の屋代見世へ突掛りやアがった」』。ベランメー調なり。

つったたる
[tuttataru]
勢いよく突き刺さること。おそらく「つきたたる(突立)」の変化。 過去形は「つったたった」。スカ調なり。

ふったたる
[futtataru]
勢いよく直立していること。おそらく「うちたてる(打立)」の変化。 過去形は「ふったたった」。…あとどのくらいあるんだろうか、この シリーズ。

こちょばす
[kocyobasu]
くすぐること。形容詞版は「こちょばっこい」あるいは「こちょまっこい」。 語源は「こそばゆい」ではないかと投稿者さん談。主宰は「こちょこちょ」 という擬音かと思っていた。あ、それまた「こそばゆい」が語源か。 「痒い」と「かいかい」の関係みたいなものでしょうか。

おーお
[oh-o]
失敗した人を非難する感嘆詞。下記『おっぽっち』のライト版というところ。 後に「いーがーかー(メロディなし)」が着くことが多い。

おっぽっち
[oppocchi]
失敗した人を責める言葉。言い方は、「おっぽっち!」と蔑むように言い捨 てるか、「お〜っぽっち〜、おっぽっち〜」と物哀しい陰音階にのせて歌う。

歌詞のバリエーションは非常に多く、現在確認分は以下の通り。

おっぽっち型
 「おっぽっぽ」「おっぽっや」「おっぽっちゃ」「おっぽっちょ」
おっぽっち型・脚韻バージョン
 「おっぽっぽ しゅっぽっぽ きしゃぽっぽ はとぽっぽ」
いーがーか型
 「いーがーか」「いーがーら」
いーがーか型・チクリバージョン
 「いーがーか いーがーか 先生に言ってやろ 先生に怒られる」
フルコース型
 「おっぽっち おっぽっち いーがーか いーがーか」
混合型
 「いーぽっぽ」

・・・「いーぽっぽ」って。
また、上記のメロディは人を非難するときに全国的に使用されている らしく、歌詞は以下の通り。

いーがーか型の標準語バージョン
 「いーのかな」「いーのーか」「いーけないんだー」
おはやし型
 「あーらーら こーらーら」「あーりゃりゃ こーりゃりゃ」

ほしこ
[hoshiko]
ニボシのこと。漢字は『干し子』か。投稿者さんによると、標準語では 干したナマコのことで、『こ』はナマコの意味らしい。ということは、 ヨソで「お味噌汁はホシコでダシとって…」と言うと、かなりビビられ る可能性大。

ひとこ
[hitoko]
『一人』の幼児語…というか、大人が幼児に使用する言葉。この『こ』も 当然ナマコのことではない。漢字は『一子・独子』あたり。ナガオカで 『はじめてのおつかい』のロケがあったなら、「ひとこで行けっか?」の 台詞が聞けるかも。

アッポン口
[appon-guchi]
驚いたり呆気にとられたりしたとき、口がぽかんと開いてしまうこと。 ただし、隣県・福島では、『アッポン』という単語がナガオカで言う 『アッパ』と入れ替わるらしく、『アッポン口』はかなりスカトロチッ クな言葉になる。超要注意。

かます・かもす
[kama(o)su]
かきまぜること。幼児語はそれぞれ「かんまする」「かんもする」。 正月明けに数件の同時投稿があったという突発ブレイク方言。正月帰省中に 遭遇した、母親の「のっぺ、かましてくれてー」等の台詞から採取された ものと思われる。

茶のみじょっぱい
[cyanomi-joppai]
お茶うけの漬物のこと、らしい。これまた主宰初耳。確かにシルバー・ ナガオカ人は、お茶うけにはお菓子ではなく漬物を好む。

いっかー
[ikkah]
威嚇の掛け声。「いいか!」の音便。いたずらをした子供に向かい、コブシを ふりあげ、「いっかー!今度やったらシャぐっけんなー!」と、むちゃくちゃ ナマりながらスゴむと効果的。

ほきかまんでおく
[hoki-kamande-oku]
放ったらかしにすること。漢字表記はおそらく「放き構んでおく」。あるいは 「放棄構んでおく」か? 放ったらかし度がさらに増すと「ホゲかまんでおく」 となる。前出類語に「おっぱなす」「かまんどく」がある。この放置系語彙の 多さはどういうことなのか。

しいなくいてる
[siinakuiteru]
著しくシワが寄っている状態。某コーナーの女王より、著しくシワの寄っている 某器官ナガオカ語の語源として頂いた。

しなぶける
[sinabukeru]
皮膚が水分を吸ってふやけること。風呂上がりの指先などの状態。上記「しいな くいてる」の近縁か。

たらかす
[tarakasu]
騙すこと。詐欺というより、生活に根付いたダマシ場面で使用。「子供が ジャミるっけ、アメ玉でタラカシたてー」など。語源はおそらく『たぶら かす』。

オトナ
[otona]
しっかりした子供のこと。いわゆる『大人』との違いは『オ』のアクセント。 用例「○○ちゃんはトナらねえ〜」。さらにしっかり度の高い子の場合は 「○○ちゃんは、ばかトナらねっか〜」となる。馬鹿大人…。

まえみき
[maemiki]
何と言うか、ごはんのおかずのその人の分。該当標準語なし。『まえむき』 とも言う。『え』は各自のイとエの混乱度により適宜変更のこと。漢字& 語源はたぶん『前向き』。英訳は『ポジティブ』。<嘘。

かう
[kau]
鍵をかけること。「鍵かう」「鍵かった」などと「を」を省略して使われる 場合が圧倒的。もしや「鍵を買う」との区別のためか?

じっき
[jikki]
『直(じき)』のこと。「すぐ」の意味。ナガオカ人が偏愛する音便もの。 「じ〜〜〜っきらて〜」と延ばされた場合は、全く「じっき」ではない場合 が多い。

せつない
[setsunai]
全国区では「悲しい」のみ表わすが、ナガオカではそれに加えて「つらい」 「苦しい」「参った」「困った」等、不愉快系の感情のほとんどを表わす 便利な言葉。「雪が多くてせつねーてー」「虫歯でせつねーてー」「子供が 泣いてばっかでせつねーてー」など、自己・他者・自然環境すべての厄介事 をこの一言で表現できる。

しみる
[shimiru]
辞書を引くとズバリ一言「凍る」と書いてあるが、ナガオカではコチコチに 凍る一歩手前くらいの状態を指すらしい。 ....と書いたが、やっぱりコチコチの状態のことらしい。積雪が凍って、もぐ らずに上を歩ける状態を言い、その行為を「しみわたり」と言うとのこと。 ナガオカに限らない雪国用語で、宮沢賢治の童話『雪わたり』に「しみ雪」と いう記述あり。 また、魚沼方面では「しみわたり」ではなく「しんばい」と言うとのこと。 「しみる」+「這う」・・・?

はっぱきぬき
[happaki-nuki]
なんというか、「旅行の打ち上げ」のことらしい。該当する標準語なし。 「はっぱき」は「履物」のことで、「ぬき」は「抜き」。「履物を脱いで くつろぐ」ことが転じて「打ち上げ」の意味になったらしい。 さらにナマると、濁点をちりばめて『はんばぎぬぎ』となる。

〜こき
[-koki]
「〜する人」を表わす接尾語。英語の「〜er」に相当。ただし、『うそこき』 『のめしこき』など批判的に使われる場合がほとんどで、『親切こき』『本音 こき』などという賞賛には使用しないので要注意。

しゃっきらもない
[syakkira-mo-nai]
怪方言。くだらないもの、たいしたことのないもののこと。「しゃっきら」が 何のことなのかは全く不明。

ちゅーぶ
[tube]
四肢の自由がきかなくなる病気。おそらくは脳卒中後遺症。同名の夏バンドが 登場したときの新潟県民の驚きはかなりのものだった。関東では「ちゅうき (アクセントなし)」。
と書いたものの、「辞書に載っている」という投稿が。ただし、『ちゅうぶ』 で引くと『→ちゅうぶう』と出るタライ回しパターン。その『ちゅうぶう』は 『中風:脳卒中ののち,意識が回復しても残る,半身不随や手足の麻痺や, 言語障害などの症状』とのこと。ちなみに『ちゅうき』で引くと、『→ちゅう ぶう』と、これまたタライ回しされる。

死ぬ
[shinu]
打撲によって青あざが出来ること。人ではなく身体の各パーツを主語とする 擬人法タイプ。「スネが死んでる」「ヒジが死んでる」等。

おっつぁれる
[ozzareru]
またもドイツ語読みZ音。意味は「怒られる」こと。ドイツ語Z音系の お約束通り、「ま〜た母ちゃんにおっつぁれるいや〜」などという、 緊張感のない場面に使用する。

やら
[yara]
「やだ」。
標準語では幼児語・女性語だが、ナガオカではけっこう大の男も使う。

なまがえる
[namagaeru]
パスタやそうめんなどの乾物、またはジャガイモなどを、茹でたあと放置 してしまい、堅くなってしまった状態。漢字は『生返る』。「いきかえる」 の誤読に注意。

ほうける
[houkeru]
イネの穂やススキの尾花が開くこと。特に、ちょうどよく開いた状態を通り 越して、ぼわぼわになった状態を指す。語源は「呆ける」なんだろうか。

すける [sukeru] ずばり「助ける」こと。漢字の読みを失敗したかのような方言。「ファ イト一発!」のような、ドラマチックな人命救助場面ではなく、食べき れないごはんを食べてあげる等の、生活に根付いたヘルプ場面に使用。

おっぱなす
[oppanasu]
放置すること。「放す」+接頭語の「お」。元気いっぱいの語感だが、 どちらかといえばネガティブな放ったらかし場面に用いることが多い。 「うちのヨメは子供おっぱなして遊びに行ったて」「うちのムコは家族 おっぱなして若ぇ女と逃げたて」等。

つっかけ
[tukkake]
サンダルのこと。特に健康サンダルか団地妻サンダルのような、甲の部分で ひっかけて履くタイプのものを指す。足を突っこんで引っかけるような履き かたから来た言葉か?
と書いたところ、どうやら標準語らしい。「つっかけぞうり(突掛草履)」 の略とのこと。団地妻のみなさま、心置きなく使って下さい。

ベタ煮
[betani]
里芋・人参・大根などを酒粕で煮る郷土料理。メインディッシュにする場合は 鮭が入る。別名『カス汁』。その名と、その名に恥じないシブい見た目で子供 達をびびらせる。よって、若くしてナガオカを出た人は、味を知らない場合が 多い。

かんべん
[kan'ben]
謝罪の言葉。標準語の「勘弁してくれ」は、必死に許しを乞うニュアンスが 強く悲壮感すら漂うが、ナガオカ人の「かんべ〜ん」はあまり反省の色が見 られないのが特徴。

だぜ
[daze]
強調の終助詞。何かを言い聞かせるような場面で、「〜だぜ」あるいは「〜 だぜの」という形で使う。関東の、男らしい終助詞の「だぜ」と同音だが、 使用者は主に老齢の女性。『』使用者とカブるところもまたおかし。

からがえる
[karagaeru]
ひも状のモノをねじるようにからませること。『からめる』+『ひっくり かえす』の合わせ技。コンビニ店員さんが袋の把手をくりくりしてくれる、 あの状態。

そっただこと・そったらこと・そっつぁらこと
[sottadakoto,sottarakoto,sozzarakoto]
すべて「そんなこと」の意。ナマリが深くなるにつれて対象への怒りが こもる言葉となる。「そっただことしたらダメらてー(微怒)」「そっ つぁらことしたらダメらねか!(激怒)」

いぐ
[igu]
「行く」のナマリ。

いご
[igo]
「行こう」のナマリ。

いげ
[ige]
「行け」のナマリ....もういいって。

とぶ
[tobu]
走ること。ナガオカではなぜかrunもflyも「とぶ」という。使用者は 主に年配者で、おばーちゃんに「○○ちゃんはトブの速えーの?」と聞かれ た孫の困惑度は高い。孫が薬物常用者だった場合は動揺度高し。<その「ト ブ」は違うって。

こざく
[kozaku]
雪国用語。降り立ての雪を、足でラッセルしながら進むこと。靴メーカーの アキレスが『コザッキー』という防水靴を出しているが、残念ながらこれは 『コザック地方』が語源らしい。

きんぎょこき
[kin'gyo-koki]
気むずかしい人のこと。金魚をこくわけではない。<それは人間ポンプ。

てもずら
[temozura]
手イタズラ。落ち着きのない子供が、授業中にケシゴムなどをもてあそんで いると「手もずら、やめれ」と注意される。

わさ
[wasa]
上の『てもずら』よりも作為的なイタズラ。しかし、語源の「悪さ」より 遊び心が強い。犯罪性は、てもずら<わさ<悪さ。もっとも「てもずら」 や「わさ」で検挙された例は新潟日報でも見たことない。

ちょうらもうら
[chora-mora]
理性を失うほど慌てふためいている状態。『アルマゲドン』などのパニック 映画をナガオカ弁で説明する場合に重宝かも。

たえる
[taeru]
なくなること。漢字は「絶える」。標準語では「直系の子孫が絶えて・・・」 など、絶滅・終末を表現するドラマチックな言葉だが、ナガオカではなぜか 「ミソがたえた」「チリ紙たえた」など、貧乏くさい場面に使用する。 なお、発音は、各自のイとエ混乱ぐあいに応じて「たいる」「たゑる」「た ゐる」のいずれでも可。

かんじん
[kan'jin]
意地汚い人を罵るときに使う言葉。『閑人』つまり『暇人』から、ホームレ ス的な人の蔑称かとも思えるが、『漢人』などの人種バッシングともとれる デンジャラスワード。要ピー音。
・・・と心配していたところ、語源は『勧進』であるという投稿あり。お寺 を建てるとき、寄付を集めて回る『勧進坊主』のことを指す職業バッシング ワード。見附市等では、人からモノをもらって歩くことを表わす「勧進す る」という動詞もあるらしい。

こんつぁん
[kon'zan]
こんなもの。ローマ字表記のなかの「Z」はドイツ語読みする。語感のキビ しさに比べて意味がくだらないのがドイツ系ナガオカ弁の特徴(類;『だー すけ・だすけん・だっけんさ』)。

もうぞかく
[mouzo-kaku]
寝言を言うこと。おそらく前述『もうぞう』の類縁。理性のない様子を表わ す言葉か。主宰は『もうぞう』の「ぞう」を『小僧』の「ぞう」ではないか と思っていたが、この『もうぞかく』の用法から考えると大ハズレであるこ とが判明・・・。

こしょーる
[koshowru]
こしらえること。それが「こさえる」→「こしょーる」となったのは明白。 「こしらえる」はなぜか「つくる」よりも手間ヒマかけているような気がし、 「こしょーる」はさらに手作り100%な雰囲気が漂う。

かくじる
[kakujiru]
カユいところを血が出るまで掻くこと。掻きこわす。漢字変換をこころみると 『掻く汁』となり、めちゃリアル。

かまんどく
[kamandoku]
放置すること。レフト・アローン。「構わないでおく」→「かまんでおく」→ 『かまんどく』となったのは明白。

ぞーせ [zohse] 雑炊(ぞうすい)のこと。ナガオカ弁にありがちな、たいして長くない単語も
ぎゅっと圧縮するパターン。上品版は「おぞーせ」。

ゆーごー [you-go] 夕顔(ゆうがお)のこと。特に実(ウリのようなもの。味・食感・色の全てが
そっけないという特徴を持つ)を指す。これもまた郷土料理名、というか、郷
土食材。うっかり英字で表記すると「君が行く」となる。

がー
[gah]
ナガオカ弁ファミリーのドン的存在。とにかくあらゆる文章に折り込む ことが可能。かつて忌野清志郎が「ガ」音を強調した喋りをしていたが、 ナガオカ弁との関係は皆無。 詳しくは『特別編・がースペシャル』



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