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どもどもっ! 南場釣遊っス。ここは釣りのページっス。 勝負 勝負!

南場釣遊〜なんばちょうゆう。年齢不詳。幼い頃より釣りを始める。フィールド及び釣方は選ばないが、お金をかけない『陸っぱり』であることを自負している。最近は磯釣り・ルアーによるソルトウォーターフィッシングを中心に活動中。ルアー歴は20年を越え、実は清流と風の囁きをこよなく愛するフィッシャーマン。愛用のタックルはNOXON1.6GL等多数。得意技はサイドハンドキャスティング。Numberフィッシングクラブ主幹。



船釣りでカレイ

04/3/27 木更津 金田

さあ、今年初めての釣りでございます。だんだん暖かくなっていく季節の中、漁師でもあるお友達のマサルさんが、 そろそろ海も春なんじゃないかなぁと自分の船で試し釣りを慣行。2.3時間で2匹のカレイが上がったそうです。ここ数年鰈は低調で、 漁をする人もいなかったということなんですが、海を見渡してみれば刺し網がちらほら。まだ早いかもしれないけど、期待は持てるよということで、 お誘い頂いたのでした。そんなわけで狙いは鰈、場所はあの房総戦隊☆安房レンジャーで 海苔ブルーが戦いの舞台にもなった木更津、金田海岸だ! ニャー!


戦いの舞台


本勝丸
午前6:30港到着。打ち合わせをした前日の夜にはまだ、強い風と雨に見舞われてました。ただ、翌日の天気は良くなるという予報と共に、 風も南西だと伝えられてました。前日の風は北風だったんですが、風向きが全く逆に変わる場合は波がピタリと治まる場合が多いんです。 ただ、風の治まる時刻が問題で、当初は7時出港のつもりだったんですが 朝連絡を受けて早めに行動したのでした。満潮は7:30位。

写真が船長のマサルさんと愛船。釣遊がほんの子供の頃からかわいがって貰ってる兄貴みたいな存在のお一人です。僕には妹ばかりじゃなくて、 お姉ちゃんとかお兄ちゃんも沢山いるのさ。船は普段バカ貝を採る時に使ってるもの。船床左側にある長い棒にカゴがつけられてるものがあるでしょう。 このマンガ(多分マングワ・万鍬から転じてる。ウインチで引っ張って巻き取るからか、マキって呼ぶ人もいる)を海底にザクッと入れて、 バカ貝を採るのです。沢山採れるときはウインチで引っ張るけど、あんまり採れない時は今でも手でやってるそう。棒の長さからも、 水深2.5m位のところってのが解りますね。それだけ遠浅なんですよ、この辺。

本当は四人の予定だったんだけど、務め人組はさすがに決算期。 二人でゆったり釣ることになりました。まだ風は多少強く、漁があったとしても見合わせるくらいです。陸では穏やかな天気でも、 海では結構な風が吹きます。また、季節の訪れも陸に比べるとひと月程遅れて来ます。水温が上がって生態の活動に反映されるまでには 間が必要なんでしょうね。僕はネーチャーボーイ。海から色々な事を教わりました。

さて、一口に金田と言っても些か広うございます。港はですね、ここの直ぐそば。
どっかのでっかいホテル

そう、お偉いさんが県会議員のどっかのでっかいホテルー!(※房総戦隊☆安房レンジャー 「act9.出撃 安房レンジャー」参照)でございます。すぐそばに知人が結構住んでるんですが、この場所に来たのは本当に久しぶりで 道や景観がまるっきり変わっちゃって迷った迷った。この間の火曜日にもドライブで来てたんだけど、もうちょっと上手く整理しないと解りづらいでしょ。 しかしなぁ、もう陸からは如何にも釣れないって感じになっててショックでした。失われていく自然の数々。釣遊が子供の頃は マジでまだアサリや海苔の天日干しがあったんだっけんがなぁ。景観の一番の変化はコレ、東京湾アクアラインと海ほたるですね。

アクアライン・海ほたる


いざ出港


船長 ずっと地元を離れて自分で会社を興してたマサル船長ですが、昨年整理して金田に帰って来ました。その昔釣り船屋をやり始めた事もあって、 もしそのまま続けてくれてたら釣遊のフィッシングライフも大分変わった事でしょう。というわけで二人で行くのも20年振りくらいでしょうか。 しかしすっかり海の男が板についてますね。まあ元々そうなんだから勘を取り戻すのもわけないんでしょう。船長、おっがも船舶免許欲しいです。

さて、港を出ましょう。航行時間は10分にも満たない程度なんですが、 久々の船釣りに酔ってしまいました。三半規管がやわになってる。完全な船酔い状態になるとその辛さは悶絶モンです。 早めに身体の面積を出来るだけ船底につけて安静を決め込みます。折角ビールも持ってきたのに飲む勇気が持てない。 おとなしく釣ってよう。船長、やっぱり僕、船舶免許持つ資格ないです。

餌は青コガネと青いその太いやつを用意しました。竿は2m未満のを3本。手返しがスムースなようにと、針は一本。オモリは15号。 ハリスは1.5号のケン付き流星。やってるうちにだんだん風が弱くなって来ました。一時間くらいするとマサルさんにアタリが!  20cmくらいの鰈をゲット。
アクアライン・海ほたる なかなか肉厚で、産卵後しっかり回復してきた魚体という感じです。確かに春が近づいてます。仕掛けには赤のチューブや蛍光のビーズ等をかまし、 ハデハデにしてます。割と早く上がったので俄然期待。程なくして釣遊にアタリがあったんですが、食い込みが浅いようでバレました。 その後小さいタコが掛かったんですが、取り込み時に落っことしてしまいました。何故かヒトデばっかり釣れて、マサルさんなんか 10匹以上釣ってましたよ。もしかしたらハデハデはヒトデにアピールしてるんじゃないの? 鰈の食いつきが良い日はともかく、 今日はまるで口使ってくれません。

マ:「釣れないなぁ。魚いないんじゃないかぁ?」

釣遊:「いるよ。たまたま口使わないだけでしょ。鰈は全体の潮の流れを気にするよりも、僅かな変化でも潮通しが認められる所の方が ポイントになるんだよ。風向きが変わったり、潮の上げ下げとか何らかの変化があればチャンスに転じるよ」

マ:「だって釣れないじゃん。場所変えようかぁ」

釣遊:「鰈は腰で釣れって言うじゃん。ひとつ所に腰掛けて、地道にポイント探る釣りですよ」

マ:「俺はせっかちでダメなんだよなぁ」

釣遊:「そりゃあプロなんだから良いんじゃないの? 仕事にしてるんだから見切りも大事でしょ。無駄に時間使ってるようじゃ 良い漁師とは言えないよ。俺だってアジとか狙ってるんならコンスタントに釣れなきゃ嫌だよ。でも鰈ってのはポイントの細かい変化で釣れてくれるものだから、 今は釣れなくてもどっかで食いが立つんじゃないかって期待持てるんだよね。前に来た時もヨタで潮悪いのに釣れたじゃん。しかも潮がぴたっと止まった時に。 」

マ:「鰈は我慢の釣りかぁ」

釣遊:「そうそう」

その後も相変わらずアタリが無い。風は完全に止んで海の顔もコロコロ変わったけど釣果には反映されない。でも、この頃には暑いくらいのベタ凪。 たゆたう船上で、船酔いからも復活。ビール飲んでまったりしてました。マサルさんには「タモ、タモ!」って叫ばせるアタリがあったけど バラします。

マ:「あ〜あぁ・・・ ・・・」

釣遊:「俗にヒラメ40って言うじゃない。鰈も早合わせしちゃダメだよ船長」

マ:「悔しい〜。25cmはあったよぅ。」

釣遊:「俺も昔それでバラしたからね。心構えは出来てるんだけどな」

マ:「釣ってくれよ」

釣遊:「アタリがないんだもん!」

マ:「昨日の雨で水温下がっちゃったんだよなぁ。潮、冷たいもん」

確かにポイントは小櫃川の河口で、雨が降ったら冷たい水が河川から流れ込む。アタリが鈍いからオモリも10号に変えてたんだけど、 中通しのオモリに変えようかなぁと3本目の仕掛けを弄ってたら 置き竿の一本がゴソゴソ・・・ ・・・

釣遊:「あれ? アタリ? いや、俺が竿尻さわっちゃっただけかな?」

マ:「アタリじゃないの?」

ちょっと間を置いてから糸をゆっくり張り、その後撒いてみる。ゆっくりとしたインターバルでグン、グン、といった手応え。

釣遊:「いや、来てるよ。ちょっと大きい。でも・・・ ・・・鰈のアタリじゃないなぁ。アナゴ? でも真っ昼間だし・・・ ・・・ この辺じゃあアイナメくらいしか・・・ ・・・」

マ:「スズキじゃないの?」

釣遊:「いや、スズキのアタリじゃないよ。を!? でかいよ、コレ。グングン引く・・・ ・・・お!? ヒラメかよっ!?  マサルさんタモタモ!」

ということで水面に上がってきた魚体は幅広で肉厚。一度水面に上がったけど、そこから2度底に潜られました。が、どうにか凌いで 救ってもらいました。じゃない掬ってもらいました。キュウへ?

アクアライン・海ほたる マ:「うわ〜、でけーじゃん。こんなの釣れたらいいなぁ」

釣遊:「デカイね。長さ以上に厚さがあるよ。こりゃあもう船長に感謝ですっ!」

マ:「鰈は我慢の釣りかぁ」

後で計ってみたらゆうに36cmを超えるイシガレイでした。ちょっとお目に掛かれないサイズに大満足です。この後も気をよくして続けてみたんですが、 結局イイダコみたいなサイズのミズダコと、この一匹だけでした。口使わないんだからしょうがないですね。食いが立つのは これからでしょう。無風だった風が南西から吹き始めたんでそこであがりました。

途中から船酔いは気合いで押さえ込んでたんですが、自宅に着いてPCを起動、キーボード叩いたり細かな文字に目をやると また酔っぱらった状態に。マサルさんが船の仕事に戻ってきて3日くらいは家に着いてから揺れてたって言ってたけど、初めて体験しましたよ。

めったにない大物ですから当然刺身でやりたかったんだけど、その日は包丁を持つ気にもなれなかったので、 これから煮付けにして一杯やりたいと思います。一匹でも釣れて良かった。船長、どうもありがとうございました。またよろしくネ!
カレイ捕ったど〜

結局本命はこの一匹だけだったんだけど、これだけの大きさなので大満足です。今年はやるぜっ! って毎年言ってるけど。



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