書名:養生訓
著者:養老孟司
発行所:新潮社
発行年月日:2007/11/20
ページ:191頁
定価:1200 円+ 税
生きてさえいれば、そのうち誰でもがなれるのが年寄りです。そんな年寄りの端くれとして言っておいた方がいいと思うことをここで言っておこうという。と「年寄りのすすめ」的な本です。不機嫌な爺さんにならない。老人文化を取り戻す。老人文化とは何か?年をとって暇だからカルチャースクールに通いまくる。それは老人文化ではありません。昔の日本人は老人に向いた時間の過ごし方、生き方の知恵を持っていた。「年をとっても若々しく」老人になることを悪いことだとみる空気があるから、趣味も若々しくとなる。でもみんな年相応に老人化していいのではないでしょうか。
誰でもなれる年寄りだからどうやって生きて良いか?判らないひとも多い。若ぶって無理することは無いのですよ。と言っている。なかなか面白い本です。
本書から
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・外されて喜ぶ・・・無理をして付き合う必要がない
・土をいじる
・国を考える・・・ものを考えるときの基礎は国ならば政治でも経済でもなく国土、そして個人で言えば感覚です。
・いい年こいてテレビを信用しない。・・・テレビの画面で撮している現実は1台のカメラからの視点です。それ以外にも一杯ある。NHKは「客観・公正・中立」と言っていますがそんなことは有り得ない。ある一つの視点です。
・夫婦は向かい合わない方が良い。・・・正面はあぶない
・他人とは直角に交わる
・面白がって生きる・・・若い人を気味悪がらない。
・本ばかり読まない・・・「本屋さんとは、精神科の待合室みたいなものだ。大勢の人(著者)が訴えを抱えて並んでいる」・細かいことを気にするな
・健康法を信じない
・柔らかい地面を歩いてみる。
・1日10分自然のものを観る
・「仕事は自分のため」ではない。仕事は「預かりもの」
・「自分のために生きない」
・本当の市民とは・・・市民活動は盛んだが、市民がいるの?
・仕方がないで片付けよう・・・熱くなるな
・世の中は思い通りにならないもの
・下手な物知りにならない
・年金で得する方法・・・出来るだけ長生きする
・年をとって何が必要かというと「最大の資産は体力」