書名:メルトダウン
著者:高嶋 哲夫
発行所:講談社
発行年月日:2003/4/10
ページ:458頁
定価:1900 円+ 税
ケン(カリフォルニア州バードン『デイリー・カリフォルニアン』副編集長)が受け取ったメールには差出人の名前はない。スタンプはサンディエゴ中には一枚の紙が入っているだけ、チベットの曼荼羅のような幾何学模様。しかしそれは何かの図面だった。
ウォーレン(『ワシントン・ポスト』政治部記者)が外出から帰ってくるとデスクにメモがあった。<カーリー氏から電話。またかけ直すそうです>その後、男は電話してきた12時間ほど後、胸を撃たれて死んでいるのを発見された。大統領補佐官フランク・カーリーかも。
2人の記者に突然起こった事件、それぞれ別々に進行する。ケンは西部、ウォーレンは東部。ケンに送られてきた図面は原子爆弾の図面、原子爆弾の開発にマンハッタン計画から関わった老科学者からのもの、その老科学者は自らの研究の内容、成果を国家機密の元そのまま埋もれたままで死ぬのは、耐えられない。ケンにその<地獄の兵器>に隠された秘密を公開して欲しいと頼んでくる。老科学者の資料をもとに西部の小さな新聞『デイリー・カリフォルニアン』に掲載を始める。
一通の手紙が全米を恐怖に陥れた!“地獄の兵器”に隠された秘密。高嶋哲夫が描く渾身の長編サスペンス。読み応えのある作品です。