書名:うたかた(上)
著者:渡辺 淳一
発行所:講談社
発行年月日:1990/7/14
ページ:271頁
定価:1165円+税
書名:うたかた(下)
著者:渡辺 淳一
発行所:講談社
発行年月日:1990/7/14
ページ:300頁
定価:1165円+税
この作品は「うたかた」→「失楽園」→「愛の流刑地」に続く最初の作品。新聞連載小説です。主人公は作家・安芸隆之と着物デザイナー・浅見抄子の二人。作家の安芸の視点からお互い家庭を持つ身ながら、伊豆、桜の吉野、京都、初夏の石狩平野、紅葉の大和路へと二人だけの逢瀬を重ねていく。安芸の視点からの視線、主人公の二人以外は直接出てこない。安芸の妻、家族のことも安芸の口を借りて語るだけ、妙子の亭主も妙子の口から出て来るだけ、何処までも二人の世界の中に、現実離れした世界。渡辺淳一の世界を垣間見せてくれる。