書名:都筑文化3
著者:緑区郷土史研究会
発行所:緑区郷土史研究会
発行年月日:1983/3/25
ページ:125頁
定価:
旧緑区内の歴史、郷土史について研究会のメンバーが記述している。その時代時代の動きを日本全体からとらえていて本論部分が少ないというきらいもあるが、旧緑区に残る遺跡、遺物、文書などを丁寧に調査して纏めてある。先日ヘボン博士の話でヘボンといっても知らない人が多いよ。ローマ字のヘボン式で我々世代は知っているが、知らない人が多くなった。武蔵国都筑郡池辺村に天保14年生まれの牧野よしのヘボン夫妻の関わりはなかなかよく調べられている。ヘボン博士夫婦と一緒に20年、婦人の世話、博士の手伝いなどをやった後、ヘボン博士帰国後、池辺村に戻って英語、裁縫を教えていたとか。歴史からは忘れられた女性。少しずつ発掘している人がいる。でも判らないことが多いようです。今住んでいる所の歴史話で具体的な位置が判るので興味を持って読んだ。町田の野津田が自由民権運動発祥の地(最近ではちょっと怪しいとも)と言われていますが、近くの都筑でも佐藤貞幹、金子馬之助などの人もいたのですね。また町田とも連携していた。125ページの薄い本ですが、中々面白い。
・花見山遺跡と縄文早創期
・鴨居町出土の須恵器
・文久元年・慶応三年・・・出稼奉公稼之もの
・長津田の廃不動院について
・激動の時代に生きた女性 牧野よし一家とヘボン博士夫妻
・都筑の埋もれた自由民権家・佐藤貞幹家を探る
・石川の民権家・金子馬之助と加藤馬之助
・都筑の近代民衆史覚書 明治二十四年の動向をめぐって
・観世音菩薩信仰 小机領三十三カ所子年観音霊場巡礼
・初心者より観た周辺の植物