2002年4月はこの2公演

 


イデビアン・クルー「five 暗黙の了解〜後編」

森下スタジオCスタジオ 4/11〜4/14
4/13(土)観劇。座席 右手中央前列

振付・演出 井手茂太

 先祖代々続く、由緒ある家。その家に生まれた5人の女たち。両親の三回忌、行事の後の宴会。仏壇の中に、何やら怪しい箱・・・(公演チラシより)
 そんな雰囲気の中、5人の女性(金谷綾子・川村奈実・斉藤美音子・菅尾なぎさ・本橋弘子)が舞い踊る。昨年12月に渡英し、ウェールズのダンスカンパニーDiversionsに委託振付した作品『Unspoken Agreement〜ANMOKU NO RYOUKAI〜』の別バージョン。後編とタイトルがついているが、前編・後編と繋がったものではなく、A面とB面、もしくは2枚組CDの1枚目と2枚目という感じらしい。

 『不一致』で見せた“畳でダンス公演”のスタイルを一歩進めて観客とダンサーがスペースを共有する空間になっていた。スタジオ一杯総畳ばり。そこに靴を脱いで上がり中央を囲む様に座って観るという感じ。普段の公演では客席と舞台という距離感があったのだが、それを排除し、今回は同じスペース、まるで三回忌の宴会に参加しているような雰囲気に酔いしれる。
 オープニングで見せる着物で踊る色っぽさは最高。5人だけの出演のせいか、清廉され研ぎ澄まされたイメージに圧倒される。あっ、いつもが悪いってんじゃなくていつも以上に。そして、目の前で観れる素晴らしさを体感する。ただ、個人的に本橋弘子が好きなので全体の構成を見ずに、本橋弘子一人だけを追っている自分がいた。本当にかわいい。あまりの至近距離で心臓がバクバクしてた。が、それじゃぁ肝心な構成が見れてなかったりするので駄目ですよねぇ〜。でも、個人的には満足なので、いいじゃないですかと開き直る。音楽、個々の動き、集団の動き、全てにおいて素晴らしい。一見ミスマッチに思える個々の要素が一つに構成され、素晴しい空間を構築する。マジかっこよくて面白い。特にテンポのいい曲でコケティッシュに踊るシーンが最高で、もぉ〜笑みがこぼれてしまうほど嬉しい。1時間弱の公演であったが、とても満足であった。


“イデビアン・クルー”自分が観た公演ベスト
1.不一致
2.five 暗黙の了解〜後編
3.コッペリア
4.包丁一本
5.フリムクト
6.ウソツキ 改訂版
7.ウソツキ

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チーム下剋上「グレイト魔術師」

王子小劇場 4/18〜4/21
4/18(木)観劇。座席 自由(4列目中央:招待)

作・演出 柴崎ひとみ

 魔術養成学校の教室。先生(高橋優子)指導の元、白魔術の授業が行われていた。しかし、忍び寄る黒魔術師(柴崎ひとみ)の陰謀により、魔術の暗黒面である黒魔術に染まっていく先生と生徒達・・・。抵抗するビビ(篠本美帆)とチャンピオンマウス(鈴木由美)であったが、チャンピオンマウスも黒魔術の毒牙にかかってしまう。最後まで抵抗するビビと黒魔術軍団の死闘の結末は・・・。

 って感じの物語であるが、あまりにも幼稚。映像の調子が悪く、全体的な流れがブチ壊しだったのを考慮してもひどい。魔術養成学校って・・・まるで、ハリーポッターの真似。魔術の暗黒面ってスターウォーズのパクリかい。冴えない衣装、演出、役者・・・学芸会とまでは言わないが、お友達を集めて演劇を発表しちゃいましたーってレベル。タダで観劇したからいいが、これで金を取るとは言語道断。怒りを通り越してもう一度怒りたくなる、そんな憤慨の二乗効果に眠気もプラスされた苦痛の時間を過ごしてしまった。マジ途中で退場すればよかった・・・。この怒りをどこにぶつけたらよいやら・・・おのれらの劇団名はチープ下剋上だ、などと子供じみた怒りを書き綴り、終りの言葉とさせて頂きます。

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