無謀な上流探索1「ご機嫌な出発」


それは、1998年の11月23日の「勤労感謝の日」でありました。なにを
勘違いしたのか、家に置いてあったママチャリにスラリとまたがり、
出かけて行ったのです。出かけた先は、もちろん目当ての鴨川です。
鴨川の堰を写真に撮って、どんな堰があるのか、また堰の美しさを
残しておき、鑑賞したかったのです。しかし、後から考えると、
さすがにママチャリは無謀でした・・・(後悔)。

朝、まだ空の暗い午前4時半くらいに、敢然と家を出発しまして、
鴨川の上流に向かって走り出したのです。ママチャリは快適な
スピードで走っていきました。朝早いので、周囲の社会は、まだ
動きが全然感じられませんでした。サイクリング、サイクリング
ヤッホーヤッホッホ
なんて感覚でしたねえー。チリンチリン♪ 
当初の計画(本人に自覚はあまり無かったが)では、一応ある程度
上流の方から順順に写真を取って、下流に下っていこう、そして
出来れば市内にある堰の半分くらいは、この日に済ましておきたい
という考えでした。

まず北山大橋のアタリに行きまして、鴨川を眺めました。まだまだ
アタリは暗くて、よく川は見えませんでしたので、少し北の方に
向かって川岸を進み出しました。目を凝らしてよく見ると、まだ
上流の方に堰が見えますので、やはり上流の方から撮らないと
いけませんので、取りあえず、もう少し上流の西加茂の方へと
走り出しました。程なく西加茂のあたりに着くと、徐々に空が白く
なってきました。柊野のところに一段と大きな堰と言うか、ダムと
いうかんじのものがありました。周辺は大きな公園(鴨川公園・
柊野公園)の様相を呈しておりまして、おそらく休みなどには、
バーベキューなんかで混雑しそうな感じです。近くには立命大学や
京都産業大学のグラウンドなどもあり、リクレーションゾーンという
雰囲気です。「よし、こいつに1番を付けよう。」と思い、パチパチ
写真を撮りました。でもそいつが、あまり堰と言う感じではなかった
のが、それから始まる苦難の引き金だったのでしょうか。ふと上流を
見ると、上流の方はまだ護岸工事が整ってなく、自然のままの状態の
川が続いておりました。


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