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□ラクサ―・ホテル(The Luxor Hotel)
惑星トランターにあるホテル。「心理歴史学者」でガール=ドーニックが空港から手近なホテルとして利用している。

□ラジオ(radio)
音声のみによる放送。「市長」のなかで言及あり。銀河帝国時代を超えてまだ生き残っているらしい。あるいは惑星アナクレオンのように技術が後退した地域では普通に使われていたのか。

□ラマ=ヴラサナヤ(Rama Vrasanaya)
「災厄のとき」で 言及される、東方地区における酵母産業の、ヨウ素を生産する塩水蒸発プラントを預かるエンジニア。マシンの政策によって彼と同じ市内に別の高効率のプラン トが建設されたため、彼のプラントは倒産し、管財人の管理下に置かれることになった。実は反ロボット団体「人類同盟」の一員。

□ラメット(Lameth)
銀河帝国時代の考古学者。「百科事典編纂者」 によると銀河紀元11200年ごろの人らしい。その著書はトランターの帝室図書館にもなく、ターミナスに保管されていた。人類発祥地を探す「起源問題」に とりくんでおり、アークトゥルス星系の第3惑星上の考古学的遺跡を宇宙旅行時代以前の人類の痕跡と考えていた。ただしその業績の多くは先輩であるグリーン の仕事に基礎を置いていたという。

□ランディン=クラスト(Lundin Crast)
「百科事典編纂者」に登場する百科事典委員会理事。自然科学者。

□立体ニュース(three-dimensional newscast)
立体映像によるニュース番組。トランター銀河帝国時代は皇帝の戴冠式や銀河議会の開会式などがこれにより銀河全域に放送されていたらしい。
□リンカン=ゴーマ(Lincoln Ngoma)
「災厄のとき」に登場する熱帯地区副統監。名前から察するにアフリカ系。がっちりした体つきのハンサムな男で、自然克服と豊富な資源を背景に急成長する熱帯地区の運営に自信をみなぎらせている。

□リンジ=チェン(Linge Chen)
ト ランター帝国末期の有力貴族。クレオン1世死後の貴族台頭期に実力者となり、幼い皇帝を擁して公安委員会の委員長となり、「事実上の皇帝」と呼ばれるほど の権勢をふるった。ハリ=セルダンの「セルダン計画」を危険視し、セルダンを逮捕して裁判にかけてもいる。そして半ば追放する形でセルダン計画参加者を辺 境の惑星ターミナスに移住させたが、それはセルダンの予測した通りの反応で、結果的に「ファウンデーション」設立に貢献することになった。

□ルイス=ピレンヌ(Lewis Pirrene)
百科事典編纂者」 に登場する自然科学者で第一ファウンデーション初期の百科事典委員会理事長。あくまで銀河百科事典編纂がファウンデーションの使命であると確信する学者 で、「皇帝の代理人」を自負してターミナス市長サルヴァー=ハーディンと政策・外交方針をめぐって対立した。サルヴァー=ハーディンのクーデターによって 権力を奪われることになるが、セルダン計画の真の意図を知るといさぎよく身を引いた。

□ルイス=ボート(Lewis Bort)
セフ=サーマックの仲間の政治家。「市長」の中で惑星アナクレオンを訪問、宮廷革命を起こしてファウンデーションに好意的な王を擁立する計画を立てる。

□ルクレザ(Lucreza)
市長」に出てくる地名。「ルクレザまで届くくらい大きな声」という大げさな表現があることから第一ファウンデーションのあるターミナスからもかなり離れた地域と思われる。
□ルナ基地(Lunar Base)
「ルフェーブル−ヨシダの火星探険」はここから出発することになっている。名称から考えて月面上の基地なのであろう。
□ルナ=ボール(Lunar Bowl)
「野うさぎを追って」でマルチロボット「DV5号」たちが行進する様子が「ルナ=ボールのコーラスダンサーさながら」と表現されている。おそらく月面上にある娯楽施設なのであろう。
□ルフェーブル−ヨシダの火星探険(Lefebre-Yoshida expedition to Mars)
「ロビイ」の中で「タイムズ」の記事中に登場する計画。「ルフェーブル」と「ヨシダ」なる人物の合同による探険計画と思われる。1998年時点ではまだ実行されていないが、近くルナ基地から出発することになっている。

□レヴィ=ノラスト(Levi Norast)
サーマックの「行動党」に属する政治家。「市長」に登場。

□レフキン(Lefkin)
市長」に登場するアナクレオン王国王族。摂政ウェニスの息子の一人で宇宙艦隊を率いて第一ファウンデーション征服作戦を実行する。

□レポルド1世(Lepold I)
 「市長」 に登場するアナクレオン王国第二代国王。初代国王の孫。ファウンデーション紀元64年ごろの生まれ。父はニャック鳥狩りの際に短針銃が命中する不慮の事故 により死去しているが、これはその弟、つまりレオポルドの叔父ウェニスによる暗殺とも見られている。レオポルド自身もニャック鳥をたしなみ、13歳で初め て獲物をしとめるなど早くから高い才能を示した。
 16歳の誕生日で成人となるまでは叔父のウェニスが摂政を務めたが、まさにその日にウェニスは 第一ファウンデーションの征服を企てて失敗、アナクレオン自体も事実上ファウンデーションの支配下に入る条約を結ばざるを得なくなった。その後のことにつ いては分からないが、恐らくセフ=サーマック時代に王政を廃止されたと思われる。
 岡部宏之訳では「レオポルド」と表記されている。

□レム=ターキ(Lem tarki)
サーマックの「行動党」の政治家。ヴァン=ダイク髭の持ち主。「市長」に登場。

□レラの実(Lera nut)
惑星アナクレオンで採れる木の実。「市長」でレポルド1世が口にしている。
□レントン(Lenton)
「証拠」の登場人物。市長選に立候補したスティーブン=バイアリィの選挙事務長。バイアリィに持ち上がった「ロボット疑惑」に悩まされる。

□ロース=アヴァキム(Lors Avakim)
心理歴史学者」に登場する弁護士。セルダンに依頼され、拘束されたガール=ドーニックに協力する。

□ロクリス・ワイン(Locris Wine)
ワインの上級の銘柄らしい。恐らく「ロクリス」は産地となる惑星名。「市長」のなかでアナクレオン摂政ウェニスが王室貯蔵庫から「二世紀もの」のロクリス・ワインを出している。
□ロバートソン(Robertson)
USロボット社の設立者ローレンス=ロバートソンの息子。ファーストネームは不明。「逃避」で登場。
□ロビイ(Robbie)
 1996年に製作され販売された子守用ロボット。「ロビイ」の 愛称は持ち主のグローリアが名付けたものと思われる。最も原始的なデザインのロボットで、「頭はすみずみが丸みを帯びた小さな平行6面体で、胴体である同 じようなずっと大きい平行6面体に、柔軟な短い軸でつながっている」といった形状である。手や足は人間と同じような構造でついており、かなり人間らしいし ぐさも見せている。一見鈍重そうだが走ればかなりの速度で移動できる。目は赤く輝き、なぜか「まぶた」もついていて開閉が可能。体内の高抵抗コイルにより 温度は常に華氏70度(摂氏21度)に保たれている。グローリアに対しズルをやってみたり、すねてみせたり、お話をせがんで目を輝かせて聞いたりと、「人 間的」なしぐさが多く見られるが、それらも主人であるグローリアを喜ばせるためのロボットの本能的行動と思われる。また、まだ言葉を話すことはできなかっ た。
 スーザン=キャルヴィンの語る所によれば2005年には古びて廃棄・解体されたものと思われる。
□ロビンズ(Robbins)
「迷子のロボット」に名前のみ登場する作業員。
□ロボット工学ハンドブック(Handbook of Robotics)
その名の通り、ロボット工学の入門書。初版の発行時期は正確にはわからないが、「われはロボット」の冒頭には西暦2058年発行の第56版から引用した「ロボット工学三原則」が掲げられており、おそらく21世紀の初めごろに初版が出たものと考えられる。「野うさぎを追って」によれば、たびたびロボットがらみのトラブルに見舞われるグレゴリィ=パウエルは自宅の火事の際にもこの本を後生大事に抱えて逃げたという。
□ロボット反対法(antirobot lagislation)
2020年代、すでに地球上でのロボット使用は禁止されていたが、宇宙での研究用などでロボット使用が認められていた。しかし一方でロボットそのものへの反感も根強く、「迷子のロボット」でUSロボット社はロボット反対法制定で脅しをかけられ、第一条を緩和したNS2モデルの製作を余儀なくされた。
□”ロボットを捕えるにはロボットを使え”("Set a robot to catch a robot.")
「堂々めぐり」でグレゴリイ=パウエルが「古いことわざ」として引用する言葉。「泥棒を捕まえるには泥棒を使え(Set a thief to catch a thief.)」のもじりと思われる。