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小集団活動の概要

NO 項目 概要 
1 「小集団活動」とは何をやればよいのか  「小集団」とは、文字通り、少人数で顔と顔をつきあわす集団です。そして小集団活動の仕組みをよく言い表しています。しかも、グループ活動の中で顔と顔を合わせるのは、確かな目標を共有する集団でもあります。このような小集団とは、メンバーが(自分たち)で掲げた目標や課題に ついて討議し、解決を図るために、目標達成までの一定期間、活動を継続するものをいいます。 
2-T 小集団活動の進め方  活動を確実にすすめるためには、期間にあわせて活動計画を練ります。目標を達成したときや、改善活動が終わったときは、活動の進め方、改善した事柄、具体的な成果をグループ毎にまとめ、責任者に報告する習慣を作っておくことが大切です。具体的には、一次的原因、二次的原因といったように主要な原因を探り、核心的な原因をつかみながら処理を行って活動を進めます。 
3-U グループの作り方  職場でのグループ活動がすすんでくると、自ずから問題意識が高まり、目的グループが作られるケースも少なくありません。 また、それぞれ立場や仕事が異なるもの同士でグループを作るときは、どうしても、目的グループに近くなります。具体的なグループの作り方には、次のようなものがあります。日常的に職場内でグループ活動を進めているところや、特定の課題をもっているところでは、目的グループを作ると効果的です。職場グループ・目的グループが発展してくると、リーダーやメンバーの有志が高度な活動技法を身につけるために、スタディグループを編成することがよくあります。 
4-V リーダーとメンバーの役割  リーダーの役割・責任だけに限らず、メンバーそれぞれの役割分担を決めておくことは、活動への参加意識を高め、責任ある行動をとるようにする上で効果があります。そのようにして、リーダー層を拡大していくことが、活動を活性化することに結びつきます。 小集団活動は、いずれの場合を問わず、メンバー一人々々が主体的に参加し、活動内容を充実させていくことに意義があるわけで、メンバー全員がリーダーであるという意識を持つようになるまで、活動を高めていくことが理想的です。メンバー一人ひとりが、その役割をすすんで分担し、力をあわせていかなければ、すぐれたグループの力を発揮することはできません。  
5-W グループミーティングの進め方 1. メンバーの考え方や意見を引き出し、メンバーに、討議に参加したという充実感を、もたせることが活動を活性化して、生産性の高い討議を進めることになります。 また、特定のメンバーに発言が偏ったり、一人が長時間発言を続けるといったことがないように、はじめに、リーダーがメンバーに協力を求めるといった心遣いが大切です。さらに、まい回、決められた時間通り会議を始め、必要な討議を済ませるといった習慣をつける事もかんようです。 
6-X 目標のたて方 企業の中のグループ活動の場合、仕事や職場の問題と全然関係のないテーマを選ぶことができないのはもちろんで、あらかじめ範囲を定め、目標値を明確にしておくことが重要です。 問題はそこにあるというよりも、絶えず問題意識や改善意欲を持つ人が感じるものだといえます。 職場の中で、あるいはグループのメンバーが切実に困ったり、悩んだりしている問題を取り上げ、その解決を図ることを目標やテーマにすれば、みんなの関心が高まり、活動への積極粋な取り組みが期待できます。  
 

「小集団活動」とは何をやればよいのか?


 「小集団」とは、文字通り、少人数でつくられた集団(グループ)です。
 しかし、単に少人数のグループを作れば、企業組織の「小集団グループ」はいつも良い効果を上げることが出きるかというと、そうではありません。

 グループの作り方やグループ活動の進め方に、きめの細かい配慮がないと成果を上げることは難しくなります。大切なことは、グループの質を良いものにするための努力が、なによりも重要になります。

 それには、つぎに説明するグループのもつ特徴「3つの条件」を知ることが必要になります。
 つまり、ビジネス組織の運営のため、小集団活動の中身を如何に濃いものにし、メンバーが安心して仕事のできる組織環境を、どのように確実におこなうかなど、問題解決の考えるよりどころになるからです。

     
  1.  顔と顔をつきあわす集団である
    顔と顔をつきあわすということは、小集団活動の仕組みをよく言い表しています。企業組織の中では、文書や掲示板、電話など色々なコミュニケーションの方法があります。

     しかし、グループ活動の中で顔と顔を合わせるのは、もっとも確かであるといわれます。文字や言葉だけでなく、メンバーお互いの態度や表情からも、意志の疎通をすることが出きるからです。

     小集団活動の中では、感情の表現を自由に、のびのびとした対話ベースに、意見や 考え方を互いに交流して、行動を確かめあいながら、積極的なコミュニケーションを図ることが出きます。  

  2. 目標を共有する集団である
     ここでいう小集団とは、メンバーが(自分たち)で掲げた目標や課題に ついて討議し、解決を図るために、目標達成までの一定期間、活動を継続するものをいいます。

     目標達成に向けて一定期間の継続的な活動が、集団の人間関係をよくし、連帯感を醸成することになります。そして、それが目標や問題意識を共有する上で役立つことはいうまでもありません。

     けれども、小さいグループの集まりであるからといっても、出会いの機会が希であったり、思いつきに似た形で集まっていたのでは、目標や問題意識を共に持つことは できなくなります。  

  3.  相互理解を深める集団である
     いくら立派な改善活動を進めていても、グループのメンバー同士が、互いに 相手の立場に立って考えあうことができていなければ、良いメンバーとしての評価は受けられません。

     また、相手の考え方や気持ちを十分理解しないまま、いくら語り合い、問題を突き詰めていこうとしても、期待した成果を上げることはできなくなります。互いに理解し合い、認めあう関係を深めていくことが、集団活動を行っていく上で、きわめて重要であるといえます。

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T. 

小集団活動の進め方

小集団活動の進め方
  1.  環境の問題点を発見する  改善を必要とする作業や、生活環境の受け持ち区分に問題点はないか、みんなで考えあうことから、小集団活動はスターとします。  問題点を出し合ったあと、その中から重要性と実現性のあるものを選び、グループのテーマとするかどうかを検討します。

  2.  テーマを選定する
     グループ活動の善し悪しは、テーマの選び方がカギとなりますから、慎重に選定することが大切です。なぜ、このテーマを選んだのかを明確にしてから決定することになります。

  3.  活動計画をつくる
     活動を確実にすすめるためには、期間にあわせて活動計画を練ります。これがしっかりしていないと、活動の進め方が曖昧になり、ねらい通りの効果を上げることができません。活動開始から完了までの日程と役割を決め、計画的に活動を進めていきます。

  4.  現状を分析する
     改善すべき仕事の内容や分担する環境の問題を、データで確かめます。経験やカンにたよらず、客観的に事実を見つめるためです。問題を解決しよう、目標をやり遂げようといった意欲も大事ですが、それだけでは成功しません。なにが問題になっているのかを正しく捉えるのが現状分析です。

  5.  重要な原因をつかむ
     しっかりと現状を把握したあと、問題となっている事実をハッキリさせ、なにが原因となっているのかを究明します。一次的原因、二次的原因といったように主要な原因を探り、核心的な原因をつかむわけです。表面的な事象を原因と決めつけずに、「なぜ」を繰り返しながら、真の原因を捉えるようにします。

  6.  目標値を決める
     現状の問題点とその主要な原因をつかめば、つぎに「どれだけ」「どこまで」改善するのか、目標値を決めることが大切です。また、目標値は、生産性に換算、改善合理化による効率、コスト削減といった形だけでなく、工夫すれば、色々な方法を考え出すことができます。

     とにかく、心がけなければならないのは、目標値は一方的に与えられるものではなく、メンバーが、自分たちでたてたものであるという、設定の仕方をすることです。

  7.  対策を検討する
     重点的に取り組む事柄や目標値が決まれば、改善のための検討を行います。まず、メンバーで改善案を出し合い、その中から価値ある対策を選び出し、具体的な方法を考えていきます。一つの問題や要因に対する対策は、一つにする必要はありませんが、もっとも効果的なものに重点を絞って取り上げることが大切です。

  8. 改善を実施する
     対策や改善案を実践するにあたっては、メンバー各自がその役割と責任をよく認識し、決められた期間の中で充分な成果を上げるように、努力しあうことが重要です。

    そして、つぎのような事柄に注意します。
    @対策を実施に移す過程で、現状がどのように変わりつつあるかを、よく観察する。
    A他の部門と関係が生じたり、現在行っている標準的な仕事の進め方を変えなければならないときは、リーダーや、メンバーとよく連絡・調整する。
    Bはじめに決めた対策が効果的でないときは、それを再検討し、練りなおす。
    C日々実施状況がわかるよう、活動の推移をグラフやフローチャートなどで表すようにしておく。

  9.  成果を確かめる
     改善の結果どのような成果を上げることができたか、具体的に確かめることを忘れてはなりません。成果を確かめるポイントとしては、つぎのような事柄をあげることができます。

    @改善実施前と実施後の状況を、できるだけ数字やグラフで表すようにする。
    A当初ねらいとした以外に、別な効果が現れていないかを確かめる
    B改善を実施したことが新たな問題を引き起こしていないか点検する。
    C工夫すれば、さらに良くなる余地はないか検討する。
    D目に見えない無形の効果がどのように現れているかも、よく調べる。

  10.  歯止めをする
     具体的な対策の実施によって多くの効果が生まれますが、活動が終わったあとも、それが維持できるよう標準化したり、定着するまで重点のチェックを続けるようにするのが歯止めです。

  11.  活動報告をする
     目標を達成したときや、改善活動が終わったときは、活動の進め方、改善した事柄、具体的な成果をグループ毎にまとめ、責任者に報告する習慣を作っておくことが大切です。

    この場合、あらかじめ活動報告の書式フォームを決めておき、活動結果が分かりやすく、他のグループとの比較が出きるようにすると効果的です。活動を活発にし、永続性のあるものにするために、成果をつぎの活動に結びつけていく工夫を凝らすことが大切です。

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U.

 グループの作り方

  1.  「メンバーの編成」
     グループのメンバーの数はどれくらいが適しているかは諸説があり、定説はありません。メンバー一人々々の性格・能力や、グループの置かれている状況などによって違ってくるからです。

     一般的には、6、7名程度が問題を討議したり、活動をするにあたって適当であることは間違いがないようです。それ以上になると、発言が難しくなります。参加の実感を味わうには、会議運営などの高度なテクニックを要します。  逆に少なすぎると、相互に刺激しあうことが少なくなり創造的な活動ができなくなる恐れがあります。

  2.  「サブグループで取り組む」
     グループのメンバーがやむをえず、10名を超えるときは、二つのグループに分けることにします。サブグループで取り組むようにすると、良い意味で活動を競いあい、効率的な進め方を試みることが出きるからです。

     例えば、クレーム処理や、改善効果を取り上げるとすれば、二つの立場から考えあい、工夫を凝らすことができ、良い方法を確かめることができます。 一人一人が活動に参加して、責任を果たしているという意識を高める上からも、効果的です。このような考えを、ミニグループとか、テーマグループという場合もあります。

  3.  「グループの目的を明確に」
     グループを作るときは、まず、どのような目的を持ったグループを作るのかを、ハッキリさせておく必要があります。

     例えば、グループを必要とする環境の中で、問題解決を主にしたものか、あるいは、特定の問題を限定して挑戦するのか。と、いったように、活動のねらいをハッキリさせた上で、グループ作りをすることが大切です。

     具体的なグループの作り方には、次のようなものがあります。
    @職場グループ
    A目的グループ
    Bスタディグループ

  4.  「職場のグループ」
     職場の係り・班など企業組織において職域の単位毎にグループを作り、職場の中の問題解決や仕事の改善にあたるものです。

     小集団活動を導入した場合、一般的に行われるのがこの標準的な方法です。まず、身近にある生活区域の問題をグループで解決すると共に、その過程で、職場の雰囲気を明るくしたり、コミュニケーションをよくするためにも、職場グループを発展させていくことが大切です。

  5.  「目的グループ」
     単位組織や、所属組織を超えて、解決すべきテーマを取り上げて、これに挑戦するのが目的グループです。
     日常的に職場内でグループ活動を進めているところや、特定の課題をもっているところでは、目的グループを作ると効果的です。また、それぞれ立場や仕事が異なるもの同士でグループを作るときは、どうしても、目的グループに近くなります。

     職場でのグループ活動がすすんでくると、自ずから問題意識が高まり、目的グループが作られるケースも少なくありません。

  6.  「スタディグループ」
     単に勉強しあうというのではなく、企業組織にとって欠かせない知識や情報を積極的に吸収し、仕事や能力向上に生かしていこうというのがこのスタディグループです。

     その進め方には、必要とする専門能力の向上技能の習得から他社情報の分析、マーケティングの研究まで色々な方法が考えられます。
    職場グループ・目的グループが発展してくると、リーダーやメンバーの有志が高度な活動技法を身につけるために、スタディグループを編成することがよくあります。また、トップや管理職がスタディグループを作り、経営の方向を見極める活動を入れているところもあります。

     もちろん、これは、グループ主催者のポリシーですから、メンバーの個人の自己啓発を目指すスタディグループもあるわけです。

  7.  「グループのネーミング」
     グループ名は、とくに決まった方法がありませんが、できるだけ親しみやすく自分たちのグループであるというイメージを持たせた方がよいです。
     何でもないようですが、メンバーの連帯感を深め、チームワークを強めるのに役立ちます。グループの土地くょうや活動の目的・特色にふさわしいネーミングをつけあうことによって、楽しい雰囲気を持った展開をはかることができます。

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V.

リーダーとメンバーの役割


 小集団活動は、メンバー全員の力を結集して、取り上げた目標の達成や職場の問題解決を目指すものですから、みんなの力をまとめていくリーダーの役割と責任には大きいものがあります。

 ある意味では、小集団活動が成功するかしないかは、リーダーがどれだけ優れた指導力を発揮できるかによって決まります。
 それだけに、能力のあることはもちろんですが、活動に関心をもち意欲的に取り組もうとする人をリーダーに選ぶことが望まれます。

  1.  「リーダーの選び方」  一般的に小集団のリーダーは、        
    @ 組織などの責任者がなる
    A リーダーとしての能力を持つものを指名する
    B メンバーの互選で選ぶ
    C メンバーが交代でリーダーをつとめる
     ――などによって決められます。
     小集団活動の導入当初、@Aの方法が多いのは、経験と能力を持った者がリーダーとなって、グループを引っ張っていくことが求められるからです。

     しかし、小集団活動がある程度軌道に乗ってくれば、ABの形が望まれます。AとBのどちらが好ましいかは、その集団の目的や進め方によって左右されますから、状況によって判断しなければなりません。

     例を上げれば、仕事の改善とか、質の向上などを主とする場合は、できるだけ輪番制を避けて、リーダーシップを発揮できるものを互選することが必要です。
     また、メンバーの能力、知識レベルに、大きな違いがないグループは、むしろ交代でリーダーを受け持つ方が、役割意識・責任感を高めることになると思います。

  2.  「リーダー層を拡大する」
     リーダーが中心になって活動を進めると同時に、次のリーダーとなるべき人の育成をはかるよう心がけることも忘れないようにします。

     小集団活動は、いずれの場合を問わず、メンバー一人々々が主体的に参加し、活動内容を充実させていくことに意義があるわけで、メンバー全員がリーダーであるという意識を持つようになるまで、活動を高めていくことが理想的です。

     そのためには、活動水準を向上させていく過程で、サブリーダーの育成を意図的にすすめ、次のリーダー後継者を養うようにすることが大事になります。
     このようにして、リーダー層を拡大していくことが、活動を活性化することに結びつきます。

  3.  「リーダーの条件」
     リーダーに求められる不可欠な条件項目は、最低限以下の通りです。  
  4.        
    @ みんなに信頼される行動をとる
    A メンバーの長所を見つけて生かす
    B コミュニケーションの要になる
    C 独自に行動せず、全員の知恵と活動をまとめる
    D 目標達成に強い情熱をもつ
  5.  「リーダーの心がけ」  
  6.            
    @メンバーの考え方やい件を的確にまとめる
    Aグループの目的達成に強い情熱をもつ
    B互いに指示し、助け合って、良いチームワークを作り上げる
    C活動状況を、折に触れてチェックし、ネックとなっているところを改善する。
    D活動に必要な情報を把握し、メンバーにつたえる。
    Eメンバーの気持ちをつかみ、信頼される行動をとる。
    Fすすんで活動スキルを身につけ、グループのレベルアップに努力する。

  7. 「メンバーの役割」  メンバー一人ひとりが、その役割をすすんで分担し、力をあわせていかなければ、すぐれたグループの力を発揮することはできません。
     グループのメンバーとしては、次のような役割を、積極的に果たすよう心がけることが大切です。
             
    @小集団活動の考え方と進め方をよく理解し、すすんでメンバーとしての役割を実行するようにつとめる。
    A絶えずグループの置かれている状況を把握して、リーダーに協力して問題解決にあたる。
    Bメンバー同士のふれあいを深め、チームワークのとれた活動展開できるよう心がける。
    C互いに能力向上や自己啓発をはかり、グループ全体のレベルアップを目指す。
    D活動には積極的に参加し、メンバーとして、創意工夫に富んだ方法で活動を盛り上げていくよう協力する。

  8.  「役割・分担をハッキリと」
     リーダーの役割・責任だけに限らず、メンバーそれぞれの役割分担を決めておくことは、活動への参加意識を高め、責任ある行動をとるようにする上で効果があります。

     メンバーへの役割・分担の決め方には、例えば、次のような方法を考えることができます。

    @ リーダー、サブリーダー、調査、スキル、企画、情報、記録。
    A リーダー、サブリーダー、調査、安全、品質、書記。
    B リーダー、サブリーダー。
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    W.

     グループミーティングの進め方(活性化への道)

    1. 【できるだけ集まりを多くもとう】  小集団活動は、みんなで話し合いを進めながら問題を取り上げ、活動方法を決め、解決を図っていくことが主になりますから、できるだけ集まりを多くし、自然に話し合える機会をつくることが、なによりも大事になります。

       このような習慣を付けるためには、例え、短い数分の時間でも、時間を決めて、頻繁にミーティングを開くようにするのも一つの方法です。

    2. 【メンバーの意見を引き出そう】  毎月1〜2回の定例的に行う活動のようなときには、メンバーの関心を高め、興味を感じさせる工夫を凝らした会議の運営が必要です。

       活動の目的や方法によって、討議の進め方に違いがありますが、共通していえることは、リーダーの一人相撲にならないように、メンバー全員に、意見や考え方を述べる機会を与えるなど、気配りが大切です。
       リーダーは、できるかぎり、問題の提起や話し合いのきっかけを作るに留意します。メンバーの考え方や意見を引き出し、メンバーに、討議に参加したという充実感を、もたせることが活動を活性化して、生産性の高い討議を進めることになります。

    3. 【発言がないときは体験を聞こう】  また、特定のメンバーに発言が偏ったり、一人が長時間発言を続けるといったことがないように、はじめに、リーダーがメンバーに協力を求めるといった心遣いが大切です。

       しかし、問題に対する関心が低く、討議への参加が消極的なときや、発言のきっかけがつかめないときは、具体的な事例を示して意見を求めたり、メンバー各人の体験を聞くことが必要です。

       人間は、すべて自分の経験の分野でエキスパートであるといわれるように、経験に基づいた自信ある発言が期待できるからです。

    4. 【討議する問題から外れない】  討議の途中で問題の方向がそれてしまったり、論議が感情的になってきたときは、リーダーが状況をよくつかまえて、「何を問題にしているか」「冷静に問題を捉えているか」について反省を求め、討議を元に戻すことが、時間の無駄を防ぎます。

       このように、討議の状況をきめ細かく観察し、必要に応じて適切な措置を執ることは、リーダーの大切な役割になります。

    5. 【効率よく討議しよう】  効果的な討議の場に仕上げるようにするためには、会議の日時、目的、進め方について、あらかじめメンバーに予定を知らせておきます。まい回、決められた時間通り会議を始め、必要な討議を済ませるといった習慣をつけることが大切です。

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    X.

    目標のたて方

    1. 【できるだけ具体的な問題を取り上げる】
       単に「生産性を高める」とか「仕事の流れを効率的にする」といった抽象的な表現は避けて、できるだけ個別に、具体的な形でグループ目標を取り上げることによって、その目標やテーマを身近に感じさせることができます。

    2. 自分たちが困っている問題を取り上げる】
       職場の中で、あるいはグループのメンバーが切実に困ったり、悩んだりしている問題を取り上げ、その解決を図ることを目標やテーマにすれば、みんなの関心が高まり、活動への積極粋な取り組みが期待できます。

    3. 【解決の可能性がある問題を選ぶ】
       いくら難しい問題に挑戦することに意味があるといっても、グループで解決できる可能性がある問題を対象にしないと、達成する喜びは得られないし、メンバーのやる気を失わせることにもなります。

    4.  【あまり長期にわたらずに達成できる問題を対象にする】
       同じ目標やテーマを長期にわたって扱うことは、活動をマンネリ化させる原因になります。
       そのような場合は適当な時期を区切って、問題の解決や検討にあたるようにし、絶えず新たな気持ちで取り組むことが、活動の活性化を図る上で大切です。

    5.  【探求心をもって問題点を見つける】
       問題はそこにあるというよりも、絶えず問題意識や改善意欲を持つ人が感じるものだといえます。
       ですから、問題を的確に意識したり、発見する能力を向上させないと、解決を要する新しい問題を捉えていくことができなくなります。

    6.  【目標の範囲、目標値を明確にする】
       企業の中のグループ活動ですから、仕事や職場の問題と全然関係のないテーマを選ぶことができないのはもちろんで、あらかじめ範囲を定め、目標値を明確にしておくことが重要です。

       グループが達成すべき目標・成果が自分たちの目で確認できるように目標値を設定し、活動を確実なものにする配慮が加えられるようになってきたのも、最近の傾向です。

    7.  【テーマアップを図る】
       グループが目標やテーマを設定するときに、心がけなければならないのは、毎回同じようなレベルの問題を選んでいたのでは発展がなく、活動への刺激を失わせてしまうことになります。

       最初は身近な問題を具体的に取り上げながら、その解決や達成に自信をつけ、テーマアップを図っていくことが、メンバーの挑戦意欲を高め、問題解決能力を向上させていく上で、重要なポイントになります。

    8.  【テーマをストックしよう】
       小集団活動で取り上げることが出きるテーマは、職場の中に限りなくあります。気づいた問題や改善点を書き留めておくと、テーマをたてるとき大変役立ちます。発見したテーマや問題点は、必ずラベルに書いて、みんなの目につきやすいところに貼り付けるようにするのも効果的な方法の一つです。

      業務別のテーマを例をいくつかを次に示してみます。

    9.  【日常の管理作業
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