モンゴル紀行 その4
その4の2 馬乳酒の話
 馬の話が続いたので飲み物から紹介していきましょう。まず馬乳酒(アイラグ)。夏の初め馬の乳を搾り始めると馬乳酒のシーズン到来となるそうです。酒といっても、度数は2、3度で夏のビタミン補給源で大切な飲み物のようです。色は乳白色で酸味があり、各家庭独特の味があるとか。夏の間、子供も大人もどんぶりで何杯も飲むそうです。
 
  作り方は牛の皮の袋に入れて、何回もかき混ぜるのがコツと言われています。日本に乳酸飲料で「カルピス」という飲み物がありますが、この会社の創業者・三島海雲が内モンゴルを旅した時、この馬乳酒にヒントを得て作られたものだそうです。とにかくモンゴルの人たちは、馬乳酒が好きです。
  
  行きの飛行機の中にあった雑誌に「馬の乳は日本人の体質に合わな い性質を持っており、人によってはおなかを壊してしまう可能性もあることを覚えて置いてください」 と書いていましたが、モンゴロイドは的中、下痢をしました。同伴の仙人はケロリ、やはり仙人は仙人でした。
カラコルムのバザールを訪れると、それぞれ ご自慢の馬乳酒を持ち寄り販売する特設コーナーがあった
 「どの馬乳酒がうまいかな〜あ…」と試飲するジャンチブ。彼は馬乳酒が大好きなのだ
新鮮な馬の乳を牛の皮で作った袋に入れ、ゲルの入り口付近に置き、ゲルを出入りする子供たちもかき混ぜるようにしつけられる
  朝の飲み物として「スーテツァイ」というのがあります。いわゆるミルクティ-です。磚茶(せんちゃ、紅茶と緑茶 の屑を蒸して圧搾したもの)を入れてお湯を沸かし、乳を入れて塩で仕上げます。朝は必ず飲み、日中も飲みますので日本のお茶ですね。
  新モンゴル高校の生徒たちが2001年の夏、山形に来て海水浴をするため閖上に一泊しましたがこの時、ジャンチブの奥さんが作ったスーテツァイ は、米をバターで炒め、紅茶で煮て牛乳を入れて作ったもでしたが、とてもパンに合うお茶でした。 
  
  この他、酒の代表はアルヒです。モンゴル・ウォッカともいい、原料は大麦だそうです。度数は、38〜40度もあります。ウランバートルに着 いた夜、ホテルのフロントで高級品と いう「ジンギスカーン」(720ml)を15jで買い、仙人と二人でチビリ、チビリやりましたが、 二人で7日間かけても飲みきれませんでした。

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