モンゴルの教育について少し触れたいと思います。小学校5年、中学校3年、高校2年の10年間です。小、中学校までが義務教育で8学年の学校と、高校も併せ持った10学年の学校があるようです。6・3・3制の日本と比較すると、2年間少ないわけです。先進国は高校まで12年間ですので大学に留学するには2年間のハンディがあるわけです。モンゴルでは、新学期は9月からで7月から8月末まで夏休みです。カラコルムで訪問した学校は、夏休みで生徒はいませんでしたが、用務員さんが学校を案内してくれました。
ジャンチブの新モンゴル高校は、このハンディを縮めようと高校を3年制にし、日本式の高校教育をしようというものです。2000年9月、生徒数105人で開校、2001年9月に新入生105人を迎え、全校生210人になりました。2002年は、3学年がそろいました。一私立高校がこのような教育改革に挑むのですから大変なことでしょう。
山形、宮城の人たちの「柱一本の会」からの浄財をはじめアジアの開発途上国の教育支援活動をしているNGO「ACA−アクア」(代表・馬渕寿道さん、松戸市)からの建設支援金500万円などにより学校建設が始まりました。2001年は玄関や更衣室、シャワー、トイレなどの2期工事が終わり、2002年は体育館を建設して完成しました。
ACA−アクアでは、新モンゴル高校にこのほか半年ごとに生徒たちに奨学金を支給しています。学習奨励金(成績が優秀で経済的な問題を抱えている生徒)として12人に月20米ドルずつ、特別奨
励金(学内外の活動でいい結果を残した生徒)として6人に10米ドルずつを与えています。ちょうどわれわれが訪問した時、アクア本部から2人が来校、授与式がありました。アクアが新モンゴル高校を支援する契機になったのは、河北新報のホームページだったそうです。なんか因縁めいたものを感じました。
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