第1室

     

左より、「楽」:楽しく書こう、楽しく過ごそうという気持ちを込めて書いたものです。

中央2点は白楽天の詩です。:
 日高く 睡(ねむ)り足れるも 猶(な)お起くるに慵(ものう)く
 小閣に衾(きん)を重ねて 寒きをおそれず
 遺愛寺の鐘は枕をそばだてて聴き、
 香炉峰の雪は簾(すだれ)をかかげて看る。
 匡廬(きょうろ)は便(すなわ)ち是れ名を逃(のが)るるの地
 司馬はなお老いを送るの官為(た)り
 心泰(やす)く身寧(やす)らかなるは 是れ帰する処
 故郷 何ぞ独り長安にのみ在(あ)らんや

蘇軾(蘇東坡)の詩「春夜」です。:
 春宵一刻値い千金、花に清香有り月に陰有り、
 歌管楼台声は細細たり、鞦韆(しゅうせん)院洛夜は沈沈たり。

   

左より、「面壁九年」、「南山之寿」
    李白 山中問答です。:余に問う、何の意あってか碧山に棲むと、
               笑って答えず、心自ずから閑なり。
               桃花流水、杳然として去る。
               別に天地の人間(じんかん)にあらざるあり。

   

左が 「先ず隗より始めよ」、 次の「空」と「色即是空」の細かい字は般若心教です。

       

左より、「飛龍」、「飛龍在天」、筆の割れるのも面白いです。  「平安楽土」、「安心是薬更無方」。

     

左より、明の王陽明:山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し、  「画龍点睛」、
 唐の于武陵の「酒を勧(すす)む」:君に勧む金屈巵(きんくつし)、満酌辞するをもちいず、
                 花ひらけば風雨多し、人生別離足る。
        細かい字は井伏鱒二訳:コノサカヅキヲ受ケテクレ、ドウゾナミナミツガシテオクレ、
                   ハナニアラシノタトヘモアルゾ、サヨナラダケガ人生ダ

  

左は「菜根譚」より。
    雨あがりに山の景色をながめると、その景色が一段と鮮やかに美しい。
    また、夜もふけ静かになって梵鐘の音に聴き入ると、その音色が一段と澄んで清らかである。

右は「魚鼓」:こういうものはユーモラスがあって楽しいです。
       悟った人というものは、朝起きたらおはよう、夜やすむ時にはおやすみなさいが、
       すなおに口をついて出るような人にほかならない。


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