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自然が友・総合案内 |
甲府盆地の環境問題 |
名前:古明地 光久。 年齢:65歳(男)。 現住所:山梨県東山梨郡牧丘町倉科。 山梨県居住年数:戦争の一時期、惣一お爺さんにお世話になる。退職後移り住んで約5年。 家族:家内(常子)と子供2人。 遺伝子:父古明地文雄*母田村須磨子 古明地輿総兵衛*きくの→古明地文雄(兄幸内) 古屋け宇(兄惣一)*田村義慶→田村須磨子。 職業:ブドウ栽培農家兼科学者(元通産省工業技術院資源環境技術総合研究所・56歳で退職)。 資格:工博・第一種放射線取扱主任者・宅地建物取引主任者・・・。 思想:自由競争・民主的個人主義・日本国憲法。 嫌悪する行為:封建的全体主義・名誉毀損・侮辱・脅迫・恐喝・暴力など基本的人権の侵害。 性格:混沌の中から、一片の真実を求め続ける執念の科学的行動派・美しき物を愛す。 生き方:夢・挑戦・実現・夢・挑戦・実現・・・。 趣味:純粋性の追求・化学的探求・風景写真。 ホームページの開設:1997年の9月下旬。 http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/ 主たるテーマ:環境問題。 |
自然と人口:狭隘な山岳県 総面積(ku):4,465.37。47都道府県の32位。 総人口:881,996人で少ない方から6番目。 産業: 県内総生産額:3,100,046百万円で下から9番目。 教育: 高等学校進学率:98.0%で4位。 住環境: 公共下水道普及率:34%で31位。全国値は56%。 福祉と医療: 老人福祉センター数(65才以上人口10万人当たり):29.8所で全国で一番多い。 病院病床数(人口10万人当たり):914.2床で30位。全国値は1,000.4床。 災害と安全: 火災出火件数(人口10万人当たり):67.0件で悪い方の一番。全国値は49.1件。 交通事故発生件数(人口10万人当たり):729.4件で、多い方から4番目。 刑法犯認知件数(人口千人当たり):9.76件で少ない方から11番目。 |
「環境首都・山梨づくり」宣言(平成5年3月22日山梨県議会)一部抜粋:
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それでは本題に入りましょう。 「環境問題を考える」ということは、決して、国や県や、そして市町村の見栄を満足させるためではありません。あくまでも貴方と、そして貴方のご家族や、これから連綿と続いていくであろう、貴方のご子孫のために必要なことなのです。 すなわち、貴方と、そして貴方のご家族の「遺伝子」を健全な状態に保つためには、「環境問題を考える」ことが絶対に必要なことなのです。生物とは、遺伝子に制御される化学反応工場です。 「テッ、なんで、何故、遺伝子なの?」という、疑問をおもちになるでしょう。科学的根拠を示しながらご説明しましょう。これから展開される説明は、「環境問題」の根底に横たわる、真の恐怖が何者であるかを科学的に暴露します。 人生は、一度限りの真剣勝負です。貴方の、そして貴方一族の「自己防衛システム」の一つとして、今日のお話が少しでも役に立ちますよう願っています。 |
盆地内の大気循環・果樹栽培・山梨環境首都憲章・望ましい産業形態・変革阻害要因・遺伝子: ○山梨県は日本列島のほぼ中央に位置し、周囲に富士山、南アルプス、八ヶ岳など3,000メートル級の雄大な山々を有する山岳県である。その中央部が甲府盆地であり、西部には南アルプス(赤石山地)、巨摩山地が並列して南北に連なり、北部から東部にかけては八ヶ岳、関東山地、南東部には御坂山地、丹沢山地の一部である道志山地がそびえている。甲府盆地の人々は、言わば、鍋底の民でもある。 ○残念なことに、「盆地」内の大気や河川の水は、平野部や高原地帯のそれより、はるかにキタナイのである。すなわち、朝日がのぼり、地面が暖められると、大気は上昇気流となって上へ上へと上昇する。上空では冷たい空気が、丁度鍋蓋のように、盆地の大気を閉じ込める役割をしている。この冷たい空気で冷やされた大気は、今度は下へ下へと降下する。このように、盆地においては、日の出・日の入りのサイクル及び高度による温度差によって、盆地内の大気は上下運動を繰り返し、平地よりも長時間盆地内に止まるのである。また、盆地を囲んでいる山の斜面は、気温の上下によって、斜面近傍の大気を斜め上方へ吸引したり、斜め下方へ押し下げたりするポンプの役割を果たす。このように山の斜面に生ずる風を「山谷風」と呼んでいる。また、この「山谷風」は、盆地内の大気に複雑な流れを作り出す原動力ともなっている。 ○このようにして、大気に含まれる汚染物質は、盆地内の地表や、「山谷風」によって森や林の木々に衝突し、それらに効率良く捕捉されるのである。地表や、山の斜面の木々に捕捉された汚染物質は、落葉期あるいは降雨によって土壌中に吸収され、沢の流れ、小川を経由して、山梨の場合は笛吹川、釜無川、富士川などに流入する。また、「山谷風」によって輸送される汚染物質は、当然のことではあるが盆地を囲む山々の頂きまで到達するのである。 ○ブドウ栽培に用いられる農薬について少し考えてみよう。 ブドウ栽培の約半年の間に、1ヘクタール(3000坪)当たり、約60キログラムの農薬を含む30トンの農薬ミストが大気中を漂うこととなる。山梨県の”ブドウ”の作付け面積は約4,460ヘクタールであるので、単純に計算すると、狭い盆地の中を、ブドウ栽培期間の半年間に約13万トンの農薬ミストが漂っていることとなる。このミストは、夜間、ゆっくりと音も無く、高度の低い、甲府盆地の都市部へ流れて行くであろう。盆地のお陰で、他県への影響は少ないと思われる。 ○桃も林檎も山梨の特産品である。桃の農薬散布回数は、ブドウと同じくらいであり、散布量はブドウの1.5倍から2倍必要となる。山梨県の”もも”の作付け面積は約3,090ヘクタールであるので、単純に計算すると、狭い盆地の中を、30×1.5×3,090=139,050トン、約14万トンの農薬ミストが漂っている。 ○ブドウと桃だけでも、果樹栽培時期には、狭い盆地内を、約27万トンの農薬ミストが浮遊している。 ○林檎の農薬散布回数は、ブドウと同じくらいであり、散布量はブドウの1.3倍くらいである。更に、ネクタリン、すもも、おうとう、かき、なし、サクランボ、そして花や野菜にも農薬は使用される。これらを総合すると、1年間に50万トンを越える農薬ミストが、狭い盆地内を漂い、その殆どが盆地内に滞留する。 ○”これは大変だ”というので、山梨県環境首都憲章ができたのかもしれない。 遺伝・遺伝子とは: ○ ○遺伝とは、親の持っている形質が、その子孫に伝えられる現象であり、また、その形質が現れるか否かに関係なく、遺伝子が子孫に伝えられる現象でもある。形質という言葉は漠然としているが、遺伝性のある形態的特徴と生理的特徴を意味する。たとえば、身長が高い低いは形態的特徴であり、アレルギー体質、ある種の糖尿病や高脂血症、色盲、そううつ病、血友病・・・などは生理的特徴である。ここでは、数例の先天性形質を示しただけであるが、我々の肉体や行動パターンの殆どが遺伝子に左右されているのである。そして、これらの形質を支配するのは、たった1個所の遺伝子の場合もあるし、数箇所の遺伝子が関与している場合もある。「遺伝子はDNA分子の一領域を占め、特定の塩基配列を有し、特定の形質を発現する」 DNAとは: ○細胞の直径は10ミクロン程度であり、その中心部には細胞核がある。細胞核の主成分は、酸性を示す物質、核酸であり、デオキシリボ核酸(DNA)と呼ばれている細長い分子で、2本の対になっている。 遺伝子の働きとは何ですか?: ○DNA(deoxyribonucleic acid)には、2つの重要な役割があります。自己複製(細胞分裂と増殖)とタンパク質合成です。後者によって生成されるタンパク質が、個人個人の遺伝形質を形成・支配します。 タンパク質と形質との関係: ○我々の体内で起きている反応の殆ど全てに酵素が関係している。反応の種類に応じて酵素の種類も異なるが、この酵素はタンパク質分子である。また、細菌が体内に侵入した時に防御する抗体もタンパク質分子である。細胞の主要な構成要素もタンパク質であり、インシュリンのようなホルモンや赤血球中の酸素を運ぶヘモグロビンもタンパク質です。このように、タンパク質が生命活動の重要な位置を占めています。遺伝子に欠陥があるために起きる遺伝子病として、3,000種もの病気があるそうです。たとえば、鎌状赤血球貧血症という先天性疾患(遺伝形質)がありますがこれは、DNAの塩基配列のたった1個所に異常があるために、正常の場合とは異なるタンパク質が合成されることによって生ずる遺伝的疾患であります。 変異原とは何ですか?: ○親球上の生物は、過去数十億年にわたる自然環境との調和の中で、交配・分化・淘汰等が行われ、変化を遂げてきた。この変化の過程において、不連続現象の一つに、細胞内DNAの塩基配列の変化や破壊等に起因する”突然変異”がある。原始時代の自然環境においては、”突然変異”の原因としては、地球外からの各種電磁波(太陽光、宇宙線など)、地球に存在する天然放射性核種(ウラン系列、アクチニウム系列、トリウム系列)からの放射線、火山の噴火や山火事などに起因する化学物質等が考えられた。われわれヒトの細胞は、このようなバックグラウンドの下に形成されてきた。 ○さて、このような良好なバックグラウンドで生ずる突然変異よりも、もっと高い頻度で突然変異を起こさせるような物質のことを”変異原物質(変異原ともいう)”と呼んでいる。また、突然変異を起こさせる性質を変異原性という。 ○化学物質の多くは変異原物質であり、変異原物質の殆どが発ガン性を示す。したがって、変異原性を調べることによって、ヒトの細胞が受けるであろう様々な負の現象、例えば、発ガン性等を予測することも可能となる。 変異原としての太陽光: ○地球上に降り注ぐ太陽光が変異原であるとは、まことに厄介な問題である。 ○DNA内のピリミジン塩基(シトシンとチミン)は、260nm付近の紫外線を吸収してピリミジンダイマーを形成して、遺伝子を変異原に変えてしまう。 ○オゾンホールの拡大につれて紫外線強度が強くなり、その結果皮膚ガンなどの発生が増加する、という記事が報道されているが、まさに上記のチミンダイマーがその問題の根底にある。 ○またオゾンホールもさることながら、われわれは屋内においてさえ、かなり強い紫外線に照射されている。蛍光燈がそれであり、蛍光燈内の励起された水銀蒸気からは、254nm付近の強い紫外線が放射される。 ○ここで、ある疑問が生ずるであろう。 ○「何億年と太陽とお付き合いをしているのなら、何で、地球上の皆の衆が皮膚ガンにならないのであろうか」 ○その答えは、 ○「何億年と長いお付き合いをしたおかげに、皮膚ガンになりにくい形質が備わった」 のである。 ○化学物質や公害物質のように、お付き合いしてまもない物質には、対応できなくて当たり前なのである。しかし、あと何億年も経てば、必ずや皮膚ガンに負けないだけの立派な自己防衛機構が備わると思う。ただし、現在とはチョコット違う生物になっているかも知れないが。 ○さて、チミンダイマーに対する自己防衛機構として、われわれの体内にはホトリアーゼ(photolyase)という酵素が準備されている。しかし、遺伝的(色素性乾皮症)にこの酵素をもたない人もいる。また、十分な量をもたない人もいるであろう。意図的に日焼けして、黒くするのも自由ではあるが? 体内(胃袋)で強力な変異原に変化する硝酸塩や亜硝酸: ○硝酸カリや亜硝酸ナトリウムは、牛肉のジャーキー、サラミ、フランクフルト、ベーコン、生ハムなどに発色剤として使用されている。硝酸や亜硝酸化合物は、焼魚、焼肉、炭焼き、木酢、物を燃やしたり、野焼きをしたり、自動車排気ガス中にごく普通に見られる汚染物質である。 ○これらの物質は当初は無害と思われていたが、体内の生体反応によって極めて強力な変異原物質に変化する。すなわち、硝酸塩は胃液と酵素の作用によって亜硝酸に変化する。この亜硝酸は、次の2つの経路によって、強力な変異原物質に変身するのである。 ○(1)亜硝酸は、体内の第2アミン(例えばメチルグアニン)と反応してニトロソアミン類に変化する。ニトロソアミン類は強力な変異原物質であり、遺伝子(DNA)のグアニン(G)に作用して、他の物質に変えてしまう。 ○(2)亜硝酸は、遺伝子(DNA)のアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)に直接作用して、他の物質に変えてしまう。 肝臓で強力な変異原に変化する多環芳香族炭化水素: ○自動車・オートバイ・船舶・航空機などの排気ガス、焼却施設の排ガス、発電施設の排ガス、暖房用燃料の燃焼ガス、野焼きの煙、焼魚、焼き肉、タバコの煙など、物を燃やせば多環芳香族炭化水素が不可避的に発生する。多環芳香族炭化水素には、強い発ガン性をもつ分子が多くあり、たとえばベンズピレン、ベンズアントラセン、アフラトキシンなどが知られている。 ○ベンズピレン、ベンズアントラセン、アフラトキシン(ピーナッツやピスタオナッツに付着しているカビ)などは体内に取込まれた後、肝臓内の酵素で極めて強い変異原物質(エポキシド類)に変化する。また、発ガン性の面においても、変化前より遥かに恐ろしくなる。このように悪性となった変異原物質は、DNAの化学的構造を変化させ、またDNA骨格の切断などかなり大きな影響を与える。 変異原としての農薬: ○農薬には以下に示すような毒性がある。脳障害、中枢神経障害、先天異常の誘起、内臓疾患等々、全てが発ガン性に優るとも劣らない病気であろう。わたしは、変異原性のデータこそ重視しなければならないと思う。 ○健全な細胞を次世代へ伝達する義務のある我々にとり、変異原性に関するデータは極めて重要である。しかし、質・量とも、まだまだ不十分であると思われる。 毒性症状:脳障害、死、昏睡、呼吸不全、呼吸困難、痙攣、血圧低下、運動こう進、中枢神経系障害、発ガン、催腫瘍性、催奇性、先天異常の誘起、男性生殖機能障害、肺組織、腎臓病,肝臓病、甲状腺、消化管、下痢、吐気、コリンエステラーゼ阻害(血圧低下、下痢、流涎)、皮ふ刺激、刺痛、頭痛、胃痛、嘔吐、かゆみ、灼熱感などの顔面錯覚感、眼・気道の刺激、目のかすみ。 ○主としてブドウ用農薬と一般家庭用農薬について、変異原性を有する商品名を紹介しよう。 ○殺菌剤の一例:エムダイファー、グリーンエムダイファー、グリーンダイセンM、クリーンヒッター、ジマンダイセン、ダイセン、ダイファー、パルノックス、ベンレート、ボルドー液、マンネブダイセンM、リドミルMZ。 ○殺虫剤の一例:アディオン、オルテン、オルトラン、カダン、ケルセン、ケルタン、サン・フラパーA、スプラサイド、スミソン、スミチオン、スミナイス、デナポン、トラサイドA、ポロポンV、ムシキトール(殺菌剤との混合)、マラソン、ワラジキール、。 ダイオキシン: ○我が国では、「外因性内分泌撹乱作用物質」のことを、「環境ホルモン」と呼んでいる。「環境ホルモン」が体内に吸収されると、体内の正常なホルモン作用が乱れてしまい、いろいろな健康被害が出ます。ガンになったり、アレルギー症状が出たり、知能が低下したり、メスがオスになったり、・・・で、大変心配な物質であります。この環境ホルモンの元祖的位置に居座るのが、かの有名なダイオキシン類なのです。 ○ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン(PCDD)及びポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)の同族体210種の総称である。また、PCBのなかにも平面型の分子構造を有し、ダイオキシン類似の毒性作用を持つものがあり、コプラナーPCBと呼ばれている。 行動異常、女性化、老化促進、アレルギー、死産、流産、胞状奇胎、新生児死亡、奇形児(無脳症、手足の奇形、ベトちゃんドクちゃんのような二重胎児)、生殖器形態異常、精子細胞数の減少、糖尿病等糖質代謝障害、皮膚の色素沈着、肝臓障害、腎臓障害、、皮膚炎、手足の麻痺、神経症、晩発性皮膚ポルフィリン症、非ホジキンリンパ腫、胸腺腫瘍、多発性骨髄腫、軟部組織肉腫、精巣腫瘍、胆管腫瘍、肺ガン、呼吸器ガン、前立腺ガン、骨髄ガン、肝臓ガン、肝外胆管ガン、造血組織の腫瘍、リンパ網内性肉腫、胆嚢ガン、呼吸器ガン、白血病、消化器ガン、骨髄性白血病、乳がん、子宮がん、卵巣ガン、直腸ガン、リンパ造血系のガン、胃がん、・・・。 野焼(枯れ枝)きの煙りは何ですか ○果樹栽培では、毎年毎年、大量の枝が切られる。剪定と呼ばれるが、翌年の安定した収穫を得るための重要な作業である。ブドウの場合、剪定作業は12月から2月にかけて行われる。切取られた剪定枝は、各自が適当な場所で焼却する。 ○この時期になると、甲府盆地はケムリのために視界が悪くなる。中央本線勝沼ブドウ郷駅の近くに「ブドウの丘」という町営施設がある。ここからは、甲府盆地が一望されるはずであるが、あちらこちらから立ち昇る野焼きの煙のために視界は悪くなり、あたかも雲海の如き風情を与えてくれる。しかし、目は痛くなり、鼻や喉の具合が悪くなるのには閉口する。燃焼生成物、例えばアルデヒド類等による刺激のためであろうが、単なる刺激で済むものではなく、もっと意味深いもののようである。なお、参考までに申しますと、物を燃やした時、ごく普通に生成されるホルムアルデヒドという化学物質は、立派な発ガン性物質なのであります。 ○甲府市が野焼きの禁止を呼びかけました(山梨日日新聞2000年8月10日木曜2版社会面)。 甲府市増坪町を流れる濁川支流で環境庁が行った水質調査で、環境基準の4.7倍のダイオキシン類が検出されていたことが8月9日に分かった。県と甲府市が行った再検査では、環境基準を下回ったものの、上流の河川の底質(泥)から、周辺より極めて高い数値のダイオキシン類を検出した。原因は特定できなかったが、成分分析などから野焼きや農薬など複合的な原因との見方を強め、野焼きなどの禁止を呼びかける看板を周辺に設置するなど対策に乗り出した。 枯れ枝の構成元素: セルロース(D-グルコースの重合体):C(炭素)、H(水素)、O(酸素) ヘミセルロース(多糖類):C(炭素)、H(水素)、O(酸素) リグニン(ポリフェノール化合物の重合体):C(炭素)、H(水素)、O(酸素) 燃焼雰囲気(O2,N2): ○燃焼温度は、高いところで700度ぐらい、地面に接触するところで15度ぐらいであろうか。火葬場に比べればマイルドな条件での反応である。したがって、大気の窒素が酸化されて、窒素酸化物になることは非常に少ないと思う。 C,H,Oを含む発ガン物質: IARCグループ1(人に対して発ガン性がある): 8−メトキシプソラーレン(メトクサレン)、アフラトキシン、ベンゼン、酸化エチレン、ジエチルスチルベストロールなど。 IARCグループ2a(人に対して恐らく発ガン性がある): ホルムアルデヒド:HCHO この他、酸化スチレン、ブタジエン、ベンゾ(a)アントラセン、5−メトキシプソラーレン、ジベンツ(a,h)アントラセンなど。 IARCグループ2b(人に対して発ガン性があるかも知れない): スチレン:CH2=CH(C6H5)ほか多数あり。 予想される症状: 発ガン性、催腫瘍性、催奇形性、生殖障害、中枢神経系・血液系障害、肺催腫瘍、肺腺腫、肺浮腫、肺炎、気管支炎、肝がん、骨髄性白血病、心臓・腹腔・皮下組織・肝臓の血管肉腫、心臟・肝臟・腎臟・脾臟組織の毒変性、皮膚の刺激・紅斑・水腫・肥厚、眼の粘膜障害、嘔吐、下痢、催眠、頭痛、ぜんそく、視力のかすみ、眠気、・・・ 火葬場の煙りはどんなもの: ○平成9年度厚生科学研究費(主任研究者:武田信生京都大学大学院工学研究科教授)により行われた「火葬場から排出されるダイオキシン類の実態調査」によると、最も高い施設で6.5ng-TEQ/Nm3、最も低い施設で0.0099ng-TEQ/Nm3という数値が報告されている。 ○肉体を燃焼すれば、燃焼過程(分解、縮合、付加、重合反応等)において、多種類の窒素化合物、塩素化合物、酸素化合物、イオウ化合物、リン化合物などが生成する。そして、それらの多くが変異原性を示し、重大な健康障害を引き起こす化学物質なのである。 ○人間の煙は、肉含量の少ない一般廃棄物や、炭素と水素を主成分とする自動車排気ガスより、はるかに汚く、そして危険なものなのである。 C,H,O,N,P,S,Clについて、発ガン物質と健康上の障害の可能性を紹介しよう。植物の結果と比較すると分かるが、有害物質の種類ははるかに多くなる。 生体物質の構成元素: アミノ酸:C(炭素)、H(水素)、O(酸素)、N(窒素)、S(イオウ)。 糖質:C、H、O、N、S 核酸:C、H、O、N、P(リン) 脂質:C、H、O、P、N 骨材等:Fe(鉄)、Mg(マグネシウム)、Na(ナトリウム)、K(カリウム)、Cl(塩素)、Ca(カルシウム)等。 棺桶(木材)の構成元素: セルロース:C(炭素)、H(水素)、O(酸素) ヘミセルロース:C(炭素)、H(水素)、O(酸素) リグニン:C(炭素)、H(水素)、O(酸素) 火葬時に使用される燃料(都市ガス、灯油、A重油等): C、H、微量のO、N、S、その他 微量金属化合物。 燃焼雰囲気: O2,N2,C,H,S C,H,O,N,P,S,Clを含む発ガン物質: IARCグループ1(人に対して発ガン性がある): 2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオキシン(ダイオキシン):C12H4CL4O2 この他、2−ナフチルアミン、ベンジジン、4−アミノビフェニル、1,4−ブタンジオールジメタンスルホネート、8−メトキシプソラーレン(メトクサレン)、アフラトキシン、アザチオプリン、1−(2−クロロエチル)−3−(4−メチルシクロヘキシル)−1−ニトロソウレア、ベンゼン、シクロホスファミド、L−フェニルアラニンマスタード、ジエチルスチルベストロール、N,N’,N’’−トリエチレンチオリン酸トリアミド、塩化ビニル、酸化エチレン、クロロメチルメチルエーテル、ビス(クロロメチル)エーテル、4−(p−ビス(2−クロロエチル)アミノフェニル)酪酸、クロルナファジン、トレオスルファン、ビス(2−クロロエチル)スルフィドなど。 IARCグループ2a(人に対して恐らく発ガン性がある): ホルムアルデヒド:HCHO この他、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ベンゾ(a)アントラセン、ナイトロジェンマスタード、ベンゾ(a)ピレン、ジベンツ(a,h)アントラセン、酸化スチレン、エピクロロヒドリン、アクリルアミド、アクリル酸ニトリル、p−エトキシアセトアニリド、o−塩化トルイジン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ブタジエン、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、カプタホール、N−エチル−N−ニトロソウレア、N−ニトロソジエチルアミン、N−ニトロソジメチルアミン、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、N−メチル−N−ニトロソ尿素、5−アザシチジン、アドリアマイシン、クロラムフェニコール、1−(2−クロロエチル)−3−シクロヘキシル−1−ニトロソウレア、ビスクロロエチルニトロソウレア、2−アミノ−3−メチルイミダゾ[4,5−f]キノリン、プロカルバジン塩酸塩、1,2,3−トリクロロプロパン、三塩化エチレン、四塩化エチレンなど。 IARCグループ2b(人に対して発ガン性があるかも知れない): 二塩化メタン:CH2CL2ほか多数あり。 予想される症状: 死、発ガン性、催悪性腫瘍性、催腫瘍,細胞毒、催奇形、胎盤を通しての脳ガン、脳の局所的変性、退行性脳の異常,神経症状、神経系のガン、中枢神経系障害、中枢神経麻痺による意識消失、呼吸因難、興奮過剰、機能亢進、筋肉の痙攣、手足の運動麻痺、意識混濁、失心、呼吸中枢の抑制、呼吸器の衰弱、けいれん、振せん、麻酔作用、腎臓障害、腎臓の炎症、腎臓壊死、腎臓腫瘍・ガン、副腎病変、脾臟組織の毒変性、膀胱の炎症、膀胱腫瘍・ガン、肝臓障害、脂肪肝、慢性肝炎、肝硬変、黄疸、肝臓壊死、肝血管内肉腫、肝ガン、肝細胞壊死、致死的肺障害、肺ガン、肺水腫、肺炎、肺腺腫、肺繊維症、気管支炎、心臓血管系障害、胃腸管組織障害、生殖障害、睾丸の萎縮、精子数の減少、生殖異常、発情効果、不妊症、乳がん、乳房の肥大、月経異常、白血病、造血器官のガン、骨髄機能抑制(白血球および血小板の減少)、血液異常、メトヘモグロビン血症、貧血症、青色症、チアノーゼ、血管障害、出血、角膜障害、視力障害、結膜炎、眼球水晶体の混濁、腺組織障害、胸腺萎縮、レイノー様症候、骨端溶解、ぜんそく、リンパ腺症,リンバ球変異原性、リンパ水分減少、クロール痙瘡、皮下組織 のガン、皮膚の水泡形成・深部痛、皮フの肥厚、皮膚炎、皮膚の変化、鼻、のど、喉頭、気管粘膜のカタル性炎症、尿閉塞、蛋白尿症、血尿症、吐き気、体重の減少、浮腫、胃障害、下痢、腹痛、頭痛、嗜眠、関節痛、不眠症、めまい、無尿症,貧血,メトヘモグロビン症,脱水症,震え、疲労、感覚異常、食欲不振、悪心、粘膜刺激、精神的動揺、呼吸因難、・・・ |
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