上社本宮・前宮、合計8本の御柱曳行地区を決める神事。御柱年の2月15日、上社本宮神前において、関係各市町村千有よの氏子が見守る中で抽籤式が行なわれる。
関係の旧18ヶ村を8地区に分けて、その各組から古例によって選ばれた8名の抽籤抽籔総代は、1ヶ月余にわたってそれぞれ抽籤に向け精進を重ねる。例えば、家人と別火の食事にしたり、あるいは風呂は必ず一番風呂に入ったり、または連夜に亘って冷水を浴びたり、連日諏訪大社に早朝詣出をするなど、抽籤人各自の考えの元、あらゆる方法によって心身を浄めこの日の神前に臨む。
そして厳寒の2月15日上社御神前において、宮司の祝詞奏上の後にいよいよ抽籤式が開始されます。一人づつ神前に正座し抽籤を待つ抽籤人。そして結果は如何にと見守る氏子の群衆。 抽籤人は次第に見も心も引き締り、かすかにふるえる人、顔が蒼白にかわる人、まさに神人一体、願いが叶うなら本宮一の御柱! 諏訪大神の御神意を仰ぐ瞬間に臨みます。
引いた紙縒りは宮司ならびに立会人に示され、やがて禰宜によって社前に参集する氏子に伝えられ、その度にわきあがる大歓声は、凍てつく上社周辺にこだまして7年に一度の御柱大祭の幕あけにふさわしい感動的な光景がくりひろげられます。 |