Current News 6 Oct,1998

"BORN" vol.2

First Live「BORN」についてのKeigoさんへのインタビュー、後編をお送りします。

(これまでの掲載記事はこちらです)

予告編
DJ編
メイキング編
写真撮影編
稽古場写真集
本編編vol.1
公演データ
場面タイトル&歌詞

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−冒頭のシーンで、腕や掌にレーザーの光が集まっていくのは、何をイメージしているのですか?
Keigo:なんか血が巡ってる感じがするでしょ?体中にこう、赤いのが。
あのシーンっていうのは…たとえば、土の中から一本芽が出てそれが育ってさ、また枯れて、土に帰って行くっていう。「BORN」ていう、テーマがね、それだけの話だからさ。
あれはあの話の全体を表してて、それで始まるのが「精子のダンス」。

−最初に「BORN」というテーマが決まって、それからストーリーを考えていったのですか?
Keigo:はじめはだから…自分が、それぞれ亡くした人っているじゃないですか。大事な人っていうかさ。そういうひとを思い出せたらいいなあって、始めたもの。
俺の大事な人に、夢の中で逢いたいなって思った…おじいちゃんだったり犬だったり。 で、観た人がその「夢」の中で、自分の大事な人を思い出してくれたらいいな、逢えたらいいな、ていうのがあったの。それで考えて行った話。
それで、今、自分ができることは何か。踊るのもそうだけども、「そうだ!自転車もあった」。あとは、「さらけ出したい」。だから、実話も入れたし、それをデフォルメしてるとこもあるし。とにかく…「さらけ出したい」(笑)っていうのはいちばん、大きいね。だから「感じろ!」って感じ(笑)
踊りがどうこうよりも、セリフがどうこうよりも、「感じろ!」って感じ。だから、「ライブ」なんだよ。

−2幕冒頭の「シニカル」の後、「天使の門」の最初で、イブの「I'm the ocean…」という歌声が入ったのはなぜでしょうか?
Keigo:あれ続いてんの実は。エデンと。
(「EDEN2000」で「感情」を得たものが)いろいろ感じられるようになって、で、また今度は、その感じられることによって、さらにいろいろなことを感じて行くわけじゃないですか。たとえばギスギスしていくわけじゃないですか。いろいろ欲が出てきたりさ。 で、最後に…なんていうのかな、何にも、もう感じなくなってさ。みんななんか、マヒしてくる。出し切ってカラカラに、すっからかんになってしまう。そうしてまた何が、一番大事なのかっていう時にその、ただ横にいる存在の「愛」だったりする。ただ、そこにいるだけの。
今までは、「感じさせてくれ!」で感じられた。感じられた挙げ句に何したかっていうと、欲に溺れていく、そうなっていった。 で、それをもう切って行くじゃないですか。もう、なんか「嫌い」とかさ。何ていうのかな…どんどん、溺れて、溺れていって溺れていって溺れていって、溺れていって愛も何も感じなくなって、パーってカラカラに、すっからかんになった時に、何があるか。何が一番癒してくれるのか。その時にはやっぱり、「ただ、横にいる誰か」。別に逢ったこともなかったりする、隣にいる人だとかさ。
そういう「思い」を…「BORN」という、意味をこめて。…作ったんですね。あんまりわかんないですね(笑)

−「すべてに携わってやる」ということの「すべて」には、本当に細かいことや煩雑なことも含まれていたと思うのですが、またライブをやるとして、ある程度自分の役割を狭めることは考えますか?
Keigo:いや、きっとねえ…ただこだわりで作ったものだから、 こうしないときっとねえ、「成功」とかはわからないけども、でもけっこう喜んでもらえてることは確かだね?だから…それはやっぱり、そこがあったからだと思う。全部に関わっていたからだと思う。
−今後もまたこういう風に睡眠時間削りつつ行くと。
Keigo:うん。でもそんな辛くないんだよ。そこに向かう勢いがあれば別に、大丈夫なの。
…だってさあ、全部関わらないとさ、自分で思ったようにならないじゃない。納得行かないじゃん。唯一、自分で関わってやれるものなんだからさ。それはやらないと、面白くないでしょ。ね…周り大変だけどね(笑)。
言葉で伝えるのが苦手だからさ、みんな困っちゃうんだよな。 (笑)もうちょっと言葉が上手だったらいいなって。もうちょっと日本語がうまければなぁ。…でもかなりみんな汲んでくれるようになったよ。数少ないコトバでも(笑)。

−作っていく過程で、妥協は全くなかったのでしょうか?
Keigo:そんなにないね。妥協っていうか、変えたりはするけど。…あんまりないね。 「じゃこっちで行きましょう」って言った時に、こっちでは何ができるかなって、 前よりもいい方にとらえれば、別に妥協と思わないしね。
まあだから、この少ないメンバーの中と、少ないスタッフの中で、 一番、ベストが尽くせればいいよね。
作品が成功するかしないかって、舞台に乗ってる役者だけじゃないじゃないですか。 じゃあなくて、スタッフの意識でもあり、やっぱり…「BORN」というものに集まってもらって、それに賭けて行くさ、「情熱」だったりするわけじゃないですか。その、(観客に)見える…感じるとこって。
そりゃ見えないかもしれないよ?スタッフのやってるところはさ。でも、そうじゃなくてその…気持ちは伝わると思うんだよ。…伝わ、ってるんですよ(笑)。だから、その中でやれるっていうのはすごくやっぱり、幸せだよね。

☆  ☆  ☆

アートスフィアの「BORN」が終わって1ヶ月半(!!!)。「BROKEN ANGEL」で圭吾さんのセリからの激カッコイイ登場シーンに大喜びしつつも、いまだ「BORN終わっちゃったんだなあ…」という事実に慣れない自分をもてあましております(^^;)いつ過ぎたのかすらわからない、忘れられない夏でしたね。
とか言っているうちに「BROKEN ANGEL」も終わってしまい、この後も初のディナーショー「THE HUNTER」、年末の「YOURS 2」と、圭吾さんの活動は続いて行きます。いろいろな場での活躍を楽しみにしつつ(それが次のライブにつながっていくことをまた楽しみにして(←しつこい(^^;)))、これからもたくさんの舞台を観ていきたいと思うのでした。
「BORN」に出逢えた皆さんの夏が、素晴らしい記憶としてずっと残りますように。

☆  ☆  ☆

<また、おまけ>
ミニ企画 改 名 特 集 2

見るチラシ、見るプログラム、どこもやっぱり「吉野圭吾」な今日このごろ、「やっぱり、この名前も続いて行くのかしら」と思われた方が多いかと思います(笑)。9月の圭吾さん曰く

「自分のやつやるときだけ『Keigo』にする!」

…とのことでした(^^;)みなさま、お好きなほうで呼びつつ「Keigo Second Live」をお楽しみに…


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