〜小田急バス私設ファンクラブ〜
東は渋谷駅ハチ公口から西は武蔵境駅南口まで、広いエリアを持つ狛江営業所。車種の多さも小田急バス随一で、興味は尽きません。1973年まで最後のボンネットバス(いすゞBX系のD394、D395)が残っていた一方、路線バス冷房車第1号(いすゞBU10D、D878)の配属は狛江であり、常に話題を提供してくれる営業所でもあります。
筆者が小学生のころに撮った車庫の写真が出てきましたので、最近の画像と併せてお目にかけましょう。
▲1974.3.20
小さな車体は46年式のいすゞBA05N(成04系統などに使用)、その奥には狛江名物の日野RB10やRE120といった車両が見えます。三菱ふそうMR系も顔だけのぞかせています。
▲1996.10.10
営業所前の歩道橋から全景を撮影。日野の大型車は残念ながらいなくなってしまいましたが、いすゞU-LV324LやU-LR332J、三菱ふそうU-MP218Mを主力に相変わらずのにぎわいです。貸切車(三菱P-MS725S)も奥に止まっています。後に主力となるノンステップバスは、まだ影も形もありません。
▲1998.8
同じく営業所前の歩道橋から、調布駅に向かい出庫するD352号車(いすゞP-LR312J)を撮りました。後ろに見えるのも同系の車ですが、窓まわりが黒塗装となったのはD355号車(平成2年式)以降。小田急バス除籍車両追跡調査会の調べによると、このD352号車は青森県の弘南バスで健在です。
▲2000.10.28
左側の渋谷行き停留所から、ラッピングバスのD8170号車が発車しようとしています。8000番台の車はことごとくラッピングされ、富士重工7Eボディー車でオリジナルカラーが残るものはわずかになりました。奥に見えるのは定期検査にやってきた若林のエルガミオです。
▲2001.5.27
営業所の第二車庫に、期待のCNGバスがやってきました(右のD252号車=現D552)。左側のD946号車は、小田急バスでは珍しいスクールバス。小田急グループ統一塗装の進展で風前の灯となった赤白カラーの貸し切り車2553号車(中央)も、まだまだ頑張ります。
▲2002.8.25
この年入ったばかりのD6020号車が、調布駅方面へ出庫していきます。観光車の奥、円形屋根の車庫内には、これまた今年8月導入のエルガD9021号車が待機中。最近、都内のバス・タクシー業界では視認性向上の趣旨から常に前照灯をつけて走る「ライトオン運動」が実施されているようで、狛江界隈でも多くの路線バスが、まだ日の高いうちからヘッドライトを点灯しています。
▲2003.9.23
首都圏1都3県の排ガス規制厳格化を1週間後に控えた車庫の様子です。手前に止まっているのはエアロミディとエアロスターの最新ノンステップ車、成06系統などで運用されるCNGバスの屋根も見えます。奥の円形屋根の車庫には、16年間の任務を解かれたD888号車が静かに眠っています。
▲2004.9.19
今日は伊豆美神社の秋祭り。営業所の裏を回ってきた御神輿が、品川通りを渡り、都営住宅の中に入っていきました。車庫手前では調布駅南口へ向けて出庫するD6003号車が、隊列が全部通り抜けるのを待っています。
▲2005.11.6
七五三のお参りでしょうか、着飾ったお嬢さんの横を、D9077号車が通り過ぎていきます。そういえばこの車、車両図鑑用に撮ったときも成人の日で、晴れ着の似合う車と言えそうです。
▲2006.9.9
残暑厳しい土曜の夕暮れ、D9014号車が出庫し、武蔵境駅を目指して行きました。後に続くは調布駅南口行きのD338号車。10年前にはいなかったノンステップバスが、今や狛江でも圧倒的多数を占めています。
▲2007.9.10
まるで梅雨時のように蒸し暑い昼下がり。調布駅に向かうD392号車と、仕業を終えて帰庫するD391号車が続行してきました。今年4月、狛江営業所は小田急バス本体のトップを切ってパスモに対応し、車両にもピンクのエプロンが取り付けられています。
▲2008.11.1
秋の夕日を背に、D9021号車が成城学園前駅方面へ出庫して行きました。車庫の隣にある茶色のマンションでは何か工事が始まるようで、外壁が幕で覆われています。
▲2009.9.19
1年前のリーマン・ショックに始まって、非正規労働者の首切りと内定取り消し、史上最悪の失業率、そして戦後初の本格的な政権交代…激動の世の中にあっても、ここ狛江営業所前では、今日も変わらず路線バスが足繁く出入りしています。北ルートを回っている「こまバス」D138号車は、いったん営業所の中で降車扱いをして、慈恵医大第三病院方面へUターンして行きました。車庫の隣のマンションは建て替えられ、面目を一新しています。
▲2010.10.17
昨年改築された、営業所隣のマンションが以前より奥まった位置に建てられた理由は、やはり狛江通りの拡幅でした。その向こうにあった民家は取り壊され、営業所の第二車庫も既にセットバック工事が終わっています。写真では見えませんが、営業所前の調布駅方面バス停も拡幅工事が終わるまで上屋を一時的に撤去しています。
▲2011.11.9
立冬が過ぎ、この季節らしく冷え込んだ朝。狛江通りの混雑は一段落したものの、まだ多数のバスが出払っており、広い車庫は閑散としていました。道路の拡幅工事はまだ続いています。
▲2013.4.12
狛江営業所前までの拡幅は完成し、歩道もきれいに舗装されて安全度が高まりました。車庫入り口に見える白いやぐらは給油施設。D330号車が成城学園前駅へ出発していきました。
▲2014.6.17
吉祥寺営業所から転入したD372号車が入庫しようとしています。今年からは、D9021号車などエルガ第二世代の置き換えも始まりました。
▲2015.1.20
今年も定点撮影をしようと営業所前に行ったら、何と歩道橋が影も形もありません。狛江通りの拡幅と電線地中化工事の絡みで、2014年内に撤去されてしまったようです。歩行者は危険な横断歩道の利用を余儀なくされています。
▲2016.4.14
冒頭、42年前とほぼ同じ位置から撮影。手前のエルガミオと昔のBA05を比べると、車高の低さが実感できます。新旧エアロスター、その奥のエルガともども、子供にも優しいノンステップバスが勢ぞろいしています。
▲2016.12.8
カメラをいつもと逆方向に構えてみました。営業所前停留所を、京王バスのL21108号車(日野PDG-KR234J2、23年式)が発車しようとしています。同社の丘31系統は今年秋、松原から狛江駅前ロータリーに立ち寄るようになって利便性が向上しました。
▲2017.5.19
2016年春と同じ位置から。
▲2018.10.16
歩道橋のあった位置から。きゅんたラッピングバスのD9296号車が、調布駅方面へ出庫していきます。