BCJ 演奏会情報
BCJの2012年のコンサートスケジュール等の予定です
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発表! BCJ、2012年度 定期公演日程&プログラム!(東京)
        ついに教会カンタータ全曲演奏が完結です・・・!!


第97回定期演奏会 受難節コンサート2012 
 2012年 4月 6日(金)[聖金曜日] 18:30 東京オペラシティ・コンサートホール


J.S.バッハ:マタイ受難曲 BWV 244

ハナ・ブラシコヴァ 〈ソプラノ〉、クリント・ファン・デア・リンデ 〈カウンターテナー〉
ゲルト・テュルク 〈テノール〉、ピーター・ハーヴェイ 〈バス〉 他
バッハ・コレギウム・ジャパン 〈合唱・管弦楽〉
 
第98回定期演奏会                     
J.S.バッハ:世俗カンタータ・全曲シリーズ Vol.2  <結婚カンタータ>
 2012年 7月20日(金) 19:00 東京オペラシティ・コンサートホール
 

  《喜び勇みて羽ばたき昇れ》 BWV 36c
  《いと尊きレーオポルト侯よ》 BWV 173a
  《しりぞけ、もの悲しき影》 BWV 202 (結婚カンタータ)
  クォドリベット BWV 524

ジョアン・ラン 〈ソプラノ〉  ロデリック・ウィリアムズ 〈バス〉 他
バッハ・コレギウム・ジャパン 〈合唱・管弦楽〉
 
第99回定期演奏会                   
J.S.バッハ:教会カンタータシリーズ Vol.63 〜ライプツィヒ時代1730〜1740年代のカンタータ 3〜
 2012年 9月17日(月・祝) 15:00
 東京オペラシティ・コンサートホール

カンタータ
  《神もしこの時われらと共にいまさずば》 BWV 14
  《神なしたもう御業こそ いと善けれ》 BWV 100
  《神はわれらの確き望みなり》 BWV 197

ハナ・ブラシコヴァ 〈ソプラノ〉 ロビン・ブレイズ 〈カウンターテナー〉
ゲルト・テュルク 〈テノール〉  ペーター・コーイ 〈バス〉
バッハ・コレギウム・ジャパン 〈合唱・管弦楽〉
 
第100回定期演奏会 《教会カンタータ全曲演奏・録音、完結。》
J.S.バッハ:教会カンタータシリーズ Vol.64 〜ライプツィヒ時代1730〜1740年代のカンタータ 4〜
 2012年 2月24日(日) 15:00
 東京オペラシティ・コンサートホール

カンタータ
  《喜べ、贖われし群よ》 BWV 30
  《わが魂よ、主を頌めまつれ》 BWV 69
  《いと高きところには栄光神にあれ》 BWV 191

ハナ・ブラシコヴァ〈ソプラノ〉 ロビン・ブレイズ〈カウンターテナー〉
ゲルト・テュルク〈テノール〉  ペーター・コーイ〈バス〉
バッハ・コレギウム・ジャパン〈合唱・管弦楽〉 
 
第101回定期演奏会
受難節コンサート2013
 2013年 3月29日(金)[聖金曜日] 19:00 東京オペラシティ・コンサートホール

J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV 245

ジョアン・ラン 〈ソプラノ〉、ゲルト・テュルク 〈テノール〉、ドミニク・ヴェルナー 〈バス〉 他
バッハ・コレギウム・ジャパン 〈合唱・管弦楽〉
 

 

バッハ愛好家のみなさま
 いよいよ来るべき時が来ました。J.S.バッハ教会カンタータの全曲演奏が、2012年度をもって完結するのです。BISのCD録音が始まった1995年以来、概ね作曲年代順にお聴き頂いてきた教会カンタータは、2011年度末までに189曲。演奏可能なものは、余すところ、たった6曲になりました。2012年9月に第100番、14番、197番を、そして2013年2月の最終回には、第30番、69番、そして最後に191番をもって、このシリーズは一旦閉じることといたします。
 決してBCJの教会カンタータ演奏が終わってしまうわけではありません。というより、教会カンタータというものは、日々演奏され続けるべきものですから、2013年度以降には、折に触れて別の視点からプログラムを作り、バッハのカンタータが忘れられないように、皆様にはお届けすることにいたしましょう。しかし、録音とタイアップした全曲演奏のプロジェクトは、2013年2月をもって完結いたします。
 これら6曲のカンタータは、いずれもJ.S.バッハの後半生1730年代後半から40年代に生まれたカンタータです。第100番と14番は、会衆の歌うコラールを徹底的に用いてあらゆる技巧が凝縮した濃度の高いカンタータ。第197番は、全10曲2部構成からなる大規模な結婚カンタータです。
 そして最終回は、ちょうど定期演奏会第100回にあたりますので、祝祭的なカンタータで二重にお祝いすることにいたしましょう。まず6月24日のヨハネの祝日のための第30番。これは、1992年春、第1回定期でも演奏したものです。宙を舞うような軽やかなアルト・アリアは、忘れがたい一曲です。そして、トランペットを伴う華麗な第69番は、毎年8月末に行われたライプツィヒ市役員会交代式のために、第69番aを改変したものです。
 最後の最後に、ただ1曲のラテン語カンタータをもってシリーズが終わります。しかし、これは必ずや皆様がご存じの音楽です。そうです、ロ短調ミサ曲のグロリアが、礼拝用のカンタータとして抜粋されたものなのです。輝かしいトランペットの響き、息もつかせぬ躍動感、そしてこれ以上はあり得ないほどの緻密な対位法。私たちのシリーズの最後を飾るのに、これに優る作品はありません。
 

  
 さて、一方で、2012年度は、受難週に両端を挟まれています。つまり、受難曲が2回も登場する年度です。4月の年度冒頭には、恒例となったマタイ受難曲。そして年度の最後には、久しぶりにヨハネ受難曲をお届けいたします。
 そしてさらに、毎年7月を「世俗カンタータの月」と呼ぶことにいたしましょうか。2011年から始まったこのシリーズでは、後に教会カンタータに転用された誕生日祝賀カンタータ第36番cや173番aで、同じ音楽でありながら、教会カンタータとは別世界の、思わず踊り出したくなるような軽やかな雰囲気を味わってください。そして、もうひとつ、最も有名な結婚カンタータ第202番をお聴き頂きましょう。夢のように美しいオーボエのソロとソプラノの掛け合いが、天にも昇るような静かな喜びをお伝えいたします。

 この18年間、皆様のお陰で教会カンタータのシリーズを続けてくることができました。心からお礼申し上げます。この全曲演奏の最後の1年、カンタータの持つ驚くべき求心的なエネルギーを、皆様と共有できれば、これに勝る喜びはありません。
バッハ・コレギウム・ジャパン音楽監督
鈴木 雅明

2012年度 定期会員 〔5公演〕 セット券* 11/18(金) 新規募集開始
S:\ 40,000 A:\ 33,000 B:\ 26,000
●第97回(マタイ受難曲)、101回(ヨハネ受難曲): 一回券S \ 10,000 [ペア前売* \19,000 ] A \ 8,500 B \ 7,000 C* \ 5,000
●第98〜100回: 各一回券
S \ 8,000 [ペア前売* \15,000 ] A \ 6,500 B \ 5,000学生 \ 3,000 [第98〜100回のみ/当日残席がある場合販売/要学生証]
※年間セット券、ペア券はBCJ事務局取扱い  ※C席は一回券のみ

《2012年》



*以下続報をお待ちください。



BCJレクチャー情報  BCJとバッハの音楽に、よりディープに親しむチャンスです!
詳細については、各主催者までお問い合わせください。


*おまちください。


特別企画 「BCJ定期公演」プログラム「巻頭言」紹介!


 より深くコンサートを楽しんでいただくため、今回も公演の聴きどころなどが盛り込まれたプログラム「巻頭言」(鈴木雅明さん執筆)を、コンサート会場でのプログラム販売にさきがけて皆様にご覧いただけることになりました。快く資料を提供して下さった鈴木雅明さんに深い感謝を捧げます。  

*BCJのカンタータ・シリーズ取り組みの基本コンセプトが盛り込まれた文章ですので、公演自体は終了いたしましたが、こちらに引き続きUPさせていただきます。(97/09/25)


BACH Collegium JAPAN 第32回定期演奏会 巻頭言 《ライプツィヒ1723その1》

 バッハのカンタータをこよなく愛する皆様,いよいよライプツィヒ時代がやってきました。ワイマール以前の作品ももちろん素晴らしくはありましたが,これから続々と登場する傑作を思うと,わくわくする気持ちでいっぱいです。

 BCJでは,ライプツィヒ時代のカンタータを初演年代ごとに,1723年(29曲(BWV22,23を含む)),1724年(51曲),1725年(28曲),1726年(27曲), 1727〜29年(17曲), 1730〜50(18曲)と言うグループに分類しました。それぞれのグループの中では,必ずしも個々の初演順というわけには行きませんが,全体としては成立順を大まかに追うことで,作風の変化も理解していただけると思います。1年に3回ほどの演奏では残念ながら教会暦を尊重するには限度がありますが,選曲にあたっては暦と大きく外れないことも心がけています。さらにワイマールで作曲され,編成を変えてライプツィヒで再演された作品も若干加えていくつもりです。

 きょうお聞き頂くのは,バッハの苦難と栄光に満ちた27年間のライプツィヒ時代冒頭を飾る3曲,つまり,ケーテン時代の最後に作曲され,ライプツィヒでのカントル採用試験で演奏された22番23番,そして採用された後の最初の作品75番です。
 22と23番は一対のカンタータとして復活節前第7日曜日(Estomihiと呼ばれる日)の礼拝で演奏されました。その日の聖書日課(ルカ18章31〜43)の前半を22番が,後半を23番がそれぞれ基にしており,ひかえめな楽器編成ながら,味わい深い作品です。特に23番のレシタティーヴォを伴奏するオーケストラにオーボエを加えて,『神の小羊』のコラールを託したところは注目すべきでしょう。その同じコラールが終曲として,試験演奏の直前に付け加えられたのでした。

  バッハのライプツィヒでの最初の作品第75番の演奏は,大いに喝采を博した,と伝えられていますが,確かに,BACHを表す数字14曲から成る,あたかもオラトリオの如き大規模な2部構成全体に,新しい任地での意気込みが溢れています。弦楽器とオーボエの劇的な冒頭音型と対照的な合唱の入り,4つの魅力的なアリア,そして全体を締めくくる神信頼のコラール『神のなしたもう御業こそ,いと善けれ』。特にこの,カンタータ12番でも用いられた(筆者の最も好きな)美しいコラールは,1部と2部の最後に置かれて纏め役をするばかりではなく,第2部冒頭のシンフォニアでもトランペットに託されて登場し,高らかに神への信頼が歌われるのです。

 今回はバッハコレギウムジャパンを応援してくださる方々に大きなニュースがあります。熱心な賛助会員のおひとり矢口真さんが,BCJ応援ホームページを開設してくださいました。1990年の結成以来の演奏の記録や出演者の横顔,皆様からの様々な声を満載してありますので,是非お訪ねください。

鈴木雅明

【付記】 
  BWV23のチェンバロの使用について鈴木雅明さんから詳細な解説を頂戴いたしました。是非こちらをご覧下さい!

(97/09/23)

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