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「この書には、真偽も定かでない物語が幾つか収められておる。過去、現在、未来のいずれの記録なのかも分からぬのだ」
 老魔道師は好物の甘菓子を摘みながら言った。
「お師匠様、この『未確認』というのは‥‥? 前に『銀の門物語拾遺』第一巻を少しだけ拝見させていただいた時も、巻末に同じような記述がありましたが」
 シャミアナは問い掛けた。
「その魔道書に、大いなる謎が隠されているとも言われる所以よ」
 アイゼルは茶を一口飲むと続けた。
「読む者によって、読む時の星々の位置によって、『ア・ルア・イーの魔道書』には記載されている内容が異なるとも言う。時が来れば分かるはず。まずは、明かされているところから読み進めことじゃ」
 魔道師は菓子の載った皿をシャミアナの方に押しやった。
「根を詰めすぎると疲れるぞ? お前も一休みすると良い」

銀の仕切り線なり。

『ア・ルア・イーの魔道書』

《物語の書》

物語の書の目次なり。

紫の宝玉なり。 第一章 三つの八弦琴

紫の宝玉なり。 第二章 井戸

紫の宝玉なり。 第三章 黒の塔 白の魔道師

紫の宝玉なり。 幕間  カラクザール、魔道書を借りにゆくこと

紫の宝玉なり。 第四章 風の王国の哀歌

紫の宝玉なり。 第五章 黒き剣の呪い(欠番)

 

紫の宝玉なり。 集いの章 四の位 秋の夜の夢、猫の夢

紫の宝玉なり。 集いの章 六の位 霧の森で

紫の宝玉なり。 幕間 星々の瞳

紫の宝玉なり。 年代記断章 猫の爪 約定の時

 

黄金の仕切り線なり。

.........『ア・ルア・イーの魔道書』《物語の書》.........

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 第二章「井戸」は、『FromSGI』第2号及び深淵サプリメント『城砦』に掲載された同名のシナリオをプレイした時ものです。
 第一〜四章の制作に当たっては、青山学院大学SF研究会(の主にOB)の皆さんの御協力をいただきました。
 集いの章の「秋の夜の夢、猫の夢」の制作に関しては、1998年5月24日に行われた東京深淵CONの青龍卓にお集まりの皆さんの御協力をいただきました。
 集いの章「霧の森で」は、WebMaster(に、姿を変えたアイゼル老師?)がマスターをしたのではなく、1998年9月27日の第六回東京深淵CONにて開門の儀を執り行っていただいた“不和の講釈師”でぶ猫さんの許可をいただいたものです。年代記断章「猫の爪 約定の時」には、年代記キャンペーンを行っている深淵CONWeb勢の方々の御協力をいただきました‥‥